三女:穂希のプロフィール

名前 三間坂 穂希 (みまさか ほまれ)
年齢・職業 14歳 中学2年生
誕生日 10月9日 天秤座
身長・体重 148センチ 体重は恥ずかしくて…
3サイズ き、聞かないで… (胸を気にしている模様)
性格 穏やか、家事をこなすしっかりもの
趣味 絵画
特技 弓道、家事全般
その他 記憶喪失で6才以前の記憶なし
三女『三間坂穂希』編 スタート!
伊吹(長女)
さあ穂希ちゃんの紹介ね。中学二年生の14歳。
どうですか雪月ちゃん、妹の目から一言で表現すると?
雪月(四女) えと、『大和なでしこ』
じゃあ伊吹姉さん、国語の先生の目からおおげさに表現すると?
伊吹(長女) え? え? ちょっと待ってね……(こほん)
『滅私奉公の精神で 炊事洗濯そつなくこなす たまの失敗ご愛嬌。
 尽きせぬ慈愛その身に纏い 当家きっての癒し系 三間坂穂希これにあり!』
雪月(四女) あ、すごい。和風のリズムだ。
清夏(次女) おー、みごとみごと。
素直に感心したから「どの口が穂希の失敗を茶化しやがる」とか、
「癒し系っていつの言葉だよ」ってゆー些細なツッコミはしないでおくわ。
伊吹(長女) あらあらまあまあ。
なんだか急に古文単語の小テストを実施したい気持ちがもよおしてきたわ。
一部クラス限定で。
清夏(次女) いやっほぅ! さすがは伊吹姉〜!
妹の人柄をアドリブで、しかも七五調で表現しきるなんて、古文教師の面目躍如だねっ!
ごらんなさい雪月、あれが、あの文化の薫り高き才女こそが、私達のお姉さまなのよォ!
雪月(四女) いやっほぅ! ……さ、紹介にもどろ。
清夏(次女) はいはい。穂希ねー。すごくいい子だよ。
家事万能な正統派美少女に引っ込み思案っていうオプションがついてくる。
男の人にとっては、保護欲をかきたてられる理想の妹なんじゃない?
伊吹(長女) 一概にそうとも言えないかも知れないわ。
近頃は男性の間で理想の妹像の先鋭化・細分化が進んでるらしいの。
清夏(次女) へー。そんな風潮があんの?
伊吹(長女) ええ。わたしはまるっきりジャンル違いだから詳しくないんだけど…
雪月(四女) ジャンル?
伊吹(長女) ――ある妹的キャラが12ないし13に分類される類型のどれに属しているのかは、
そのキャラが兄に対してどういう呼び方をするかである程度見分けられるんですって。
雪月(四女) キャラ?
清夏(次女) 伊吹姉を「お姉ちゃん」なんだから、男だったら「お兄ちゃん」じゃないの?
伊吹(長女) ふむふむ。じゃあちょっとネットで診断してみましょうか。
名前は「穂希」、呼び方は「お兄ちゃん」っと。
なになに――
 >穂希ちゃんは兎にも角にもお兄ちゃんのことが好き好き大好き!
 >とてもすごくお兄ちゃんに憧憬の念を抱いていて、
 >いつもいつでも自分をそばに置いてくれたらいいのにと思ってる、
 >少しばかり甘えん坊で健気な部分の目立つ女の子に違いありません。
雪月(四女) 名前と呼び方しか入れてないのに、どうしてこんなにくわしく分かるんだろう。
清夏(次女) それほど的外れじゃなさそうなトコロが不気味……。
でも「甘えん坊」か。
伊吹(長女) うーん……。あの子、わたしたちにはあまり甘えてくれないのよね。
信頼されてないのかなって思っちゃうときがあるわ。
雪月(四女) それは絶対にありえないよ。穂希は姉さんたちが大好き。
清夏(次女) わーってるって。
あたしだってあの子の好意を疑うわけじゃないけどさ、
いつまで経っても遠慮が抜けきってないところがあるのも確かだと思うわけよ。
伊吹(長女) この診断みたいに、あの子にお兄さんがいれば素直に甘えるのかしら。
いっそ男装でもしてみる? 衣装なら調達できるわよ。
清夏(次女) ……ねえ。もしかしたら穂希には、本当にお兄さんがいるんじゃないかな?
伊吹(長女) かもしれないわね。わたしもそんな気はしてる。
あの子の描く絵には、同じような男の子の後ろ姿がよく出てくるの。
雪月(四女) まって。そういう話をするなら、その前に言わなきゃいけないことがあるよ。
清夏(次女) あーそっか。全然知らない人たちにあたしら姉妹を紹介する企画だもんね。
じゃあ代表してよろしく、お姉さま。
伊吹(長女) はいはい。簡単に説明しますと、いまこうして三間坂家の四姉妹として暮らしているわたしたちですが、
実のところまったく血縁関係はありません。
それぞれによんどころない事情があり、この三間坂のお父さんに引き取られて、
娘として、姉妹として、家族として生活しています。
清夏(次女) で、四人の中でも最も特殊な事情を抱えているのが穂希。
あの子がウチに来たのは8年くらい前なんだけど、本人にはそれ以前の記憶がなんにもないんだ。
雪月(四女) 「穂希」っていう名前もみんなで考えたんでしょ?
伊吹(長女) ええそうよ。
警察にもそれらしい行方不明者の届けは出てなかったから、お父さんとわたしたちで考えたの。
清夏(次女) 白熱したよねー。連日連夜「あーでもない、こーでもない」ってさ。
でもね、最終的な決定を下したのは誰あろう、雪月! あんたなのよ。
雪月(四女) 私? うそ、まだ2・3才だよ?
伊吹(長女) 三人とも譲らなかったから、雪月ちゃんにアミダくじで選んでもらったの。
雪月(四女) …………記憶のない穂希の絵の中に同じ男の子が出てくる、っていう話だったね。
伊吹(長女) ええ。しかも絵を描いた時点の穂希ちゃんと常に一定の年の差を保ってるように見えるの。
清夏(次女) つまりそれはわずかに残った穂希の兄の記憶で、
それを元に架空の「お兄ちゃん」像を漠然と作っちゃってるから、
ニセ家族のあたしらには解け込みきれないってこと?
あ、「ニセ」は言葉のあや、過剰反応しないでよ?
伊吹(長女) ありえないことじゃあないと思うけど……。
清夏(次女) …………
雪月(四女) というわけで、
伊吹(長女)
清夏(次女) ん? というわけでどうした?
雪月(四女) なんでもない。紹介つづけよ。
……あ、まだ趣味を紹介してなかったんだ。
伊吹(長女) そうそう! 趣味よ。あの子、絵を描くのが趣味なのよ。
清夏(次女) 伊吹姉ちゃんもなにげに絵心ある方だったっけ。どう? 穂希の才能は?
伊吹(長女) そうね〜。なかなか良い感性してると思うわ。
だけどそれは時間やテーマの制約を受けない状況での話だから、
修羅場で期待できる戦力は未知数ねー。
清夏(次女) なんでだろ。すごく下世話な話に聞こえるんだけど。
伊吹(長女) をっ、をほほほ〜。聞き流して頂戴♪
清夏(次女) …………
雪月(四女) というわけで、
伊吹(長女)
清夏(次女) だから「というわけで」どうしたのよ?
雪月(四女) ううん、まだちょっと早かったみたい。いいから紹介つづけよ。
伊吹(長女) ? あとは――弓道のことかしら。
清夏(次女) そだね。ウチはなぜかみんな武道を習うのが必須になってて、
穂希はあんまり体が丈夫なほうじゃないから、わりと運動量が少なめの弓道をやってるんだ。
伊吹(長女) 耐久度の低いユニットは後方からの遠隔攻撃担当に。基本よね。
雪月(四女) 体力どうこうを抜きにしても、穂希には弓道がにあってるよ。
伊吹(長女) そうそうそうなの! 弓引き娘、いいわよね〜。
あの子の胸当て付き袴姿ときたら、もう、これは反則だろっ! てぇくらいに凛々しカワイイのよぅ。
清夏(次女) はいはい、見た目ばっか褒めてんじゃないの。穂希に失礼でしょーが。
腕前の方もなかなか良いセンいってんだから。
伊吹(長女) うふふふ〜〜。注意散漫・接近短打な清夏にはたどり着けない境地よね?
清夏(次女) にゃはははっ。そりゃあ無理だ。
穂希はさ、精神論以前に体つきからして弓道向きだもん。弦の引っ掛かりがないから。
伊吹(長女) うっわ〜清夏が残酷な発言をしてる〜。
清夏(次女) あんたが無邪気に、「すごいわ上手いわわたしにはとっても無理〜」って誉めたたえるのも、
残酷さじゃ負けてないと思うけど?
伊吹(長女) ? どうして?
清夏(次女) はぁ。あーヤダヤダ。
そーやってしらばっくれて、「わたしは何も知らない善意の人なのよ〜」ってふりをしてるわけね。
伊吹(長女) い、いやぁね。してないわよぅ。
雪月(四女) というわけで、
※※(雪月、高次元の干渉により強制隔離。穂希、隔離解除)※※
穂希(三女)
――してるんだ?
伊吹(長女) ひいっ!
ごめんなさいごめんなさい多少はそういうところがあったかもしれません
でも大きければいいってものじゃ決してなくて
清夏(次女) 穂希、おかえりー
穂希(三女) あれれ? もしかして穂希の番おわっちゃったのかな。
伊吹(長女) 実際わたしなんか肩は凝るしイベントのたびにサラシきついし――
清夏(次女) 終わったよん。今度は雪月がいなくなってるでしょ?
穂希(三女) ホントだ。ところで伊吹お姉ちゃんどうしちゃったの? また句読点なくなってる。
清夏(次女) 長い生涯に溜めこんだ罪を吐き出してるのよ。放っておいてあげなさい。
さ、雪月の紹介いくよー。
(文:T−26、絵:湊)


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