銀色完全版
…long,long time ago…Oldman said.
The ”Silver”made from Drop those were
brought together from the Moon.
This story had been handed down
as little good bedside
story and disappeared later on.
…people.Do they know the real color of ”Silver”?
Do they remember shiney,mournful shiny”Silver”??
(「銀色」ゲーム冒頭より引用)
<どんなゲーム?> |
シリアス系ビジュアルノベルです。 映画形式な画面で、話も歴史物なので雰囲気にピッタリ。 文字サイズが小さめなのも映画的効果を狙ったもの(と予想(^^;)なんでしょう。 このゲームの特筆するべき点は、英語字幕バージョンがあることです。 英語の理由は日本の18禁ゲームをHCG吸出しとしか見ていない外国人を見返すためだそうです(^^; 確かにこれなら見返せるかも、という作品です。 英語の勉強をしたい方はこちらでやるのも面白いかもしれません。 本当に映画のようで、凄く印象が強いゲームです。 システム面はメッセージスキップや履歴機能、オートモードなど充実しています。 オートモードが地の文になると、すぐに次に行ってしまうという弊害はありますが、 一度に表示されるテキスト量が少ないので、メッセージ表示を遅くしておけば全て読むことはできます。 オマケ機能はCG鑑賞・音楽鑑賞・シーン鑑賞(Hシーンやイベント全て)、 毎度お馴染みのお遊びシナリオがあります。 「あやめ○6歳」にひたすら笑い萌えてください(爆) システム面は基本的に良いのですが、不満点は2つほどあります。 一つはウィンドウモードで起動してる時に、「タイトルに戻る」を選ぶと 強制的にフルスクリーンになってしまうこと。 もう一つは回想シーンを途中でやめることができないこと。 間違えて見たいシーンでない部分を選んでしまえば、 メッセージスキップをしてシーンが終わるまでひたすら待たなければなりません。 シーン回想はシナリオの見直しに重宝するので、やや残念に思えます。 CGは追加CGとの差異がやや気になりました。 従来のCGは線が細く、平面的に見えるのに、 追加されたCGはややふっくらして立体的に見えます。 画力がアップした故の弊害なんでしょうが、 それならば全てのCGを描き直したほうが良かったかもしれません。 CG追加は各章にそれぞれ1枚ずつ、石切編に5、6枚という感じです。 基本的には良く描けているので、満足いくものだと思います。 CGに関連してOPムービーのことについても触れておきます。 私みたいに銀色を既にプレイしている人は構わないでしょうが、 ムービー中にネタバレになる重要なCGが多く登場しているので、 初めてプレイする方は話の結末部分が予想できてつまらなく思えるのではないかと思えました。 それなら前作のように辺り障りのないCGで良かったのではないかという気がします。 音楽は追加されたものを始め、素晴らしい出来です。 OPソングを始め追加音楽はどれも出来が良く、最高の仕上がりだったと思います。 同じような文章表記の場所でも音楽を変えて雰囲気を変えたりするなど、 音楽も効果的に使われていたように思えます。 そして肝心のシナリオ。 章単位で話が区切られ、時代や登場人物や身分も違うそれぞれの人々が活躍します。 ただ共通するのが「銀糸」…つまりこれにまつわる人々の話です。 もの悲しいお話がほとんど。胸がギュッと締められるような話です。 ただどれも感動的であり、悲しいだけではない「何か」があります。 それを是非とも感じてもらいたい作品ですね。 あとシナリオの構成上(章の途中途中に石切編が追加されていること)、 実際に楽しめるのは1回目よりむしろ2回目という感じがしました。 そういう意味ではシナリオがやや分かりづらく、 プレイヤーの推論に任せる部分が多くあるようにも思えます。 ただ手がかりはゲーム中に色々とあるので解釈に差が出るとはいえ、 自分なりの解釈ができるはずです。 こういう解釈の余地を残しているということは良い点も悪い点もありますが、 この作品においてはプラスに働いていたと思います。 私は一度銀色をプレイしているので、石切編を分散したシナリオ構成は素晴らしいと思うんですが、 初めてプレイする人にとってはどうなのか少し疑問です。 石切編が良い所で終わって次の章に行ってしまうので、 プレイヤーがその章の話に集中できるのか疑わしい面もあります。 ここらは私の予想なので、旧銀色をプレイした人以外に聞いてみないと分からないです。 もしそういう方がいましたら、教えてくださいm(_ _)m 銀色はシリアスでもの悲しい物語りなので、万人向けとは言えませんが、 是非プレイしてもらいたい作品です。 「生きること」「役目」「信頼と裏切り」「願いと代償」 …各章のテーマと作品の雰囲気、そしてそれが生み出す新しい希望。 そういったものを受け取ってもらいたい、そう思える作品です。 私のオススメの一作ですので、機会があれば是非ともプレイして見てください。 |
<ゲーム評価> |
CG | 9 | どうせなら全て描き直して欲しかったで賞 |
シナリオ | 10 | 解釈しやすく、かつ幅広くなったで賞 |
音楽・音声 | 10 | ねーちんボイス萌えで賞 |
システム | 9 | オートモードが良いで賞 |
総合 | 10 | 映画的演出が良いで賞 |
合計 | 48点 | 是非ともプレイしときましょう。 |