Kanon感想ルーム
まず私がプレイしたのはKanonオリジナル版(18禁) 18禁といってもそういうシーンに行く選択肢を選ばなくてもクリア可(名雪以外)で、 まさに蛇足な内容だったんですがね(^^; プレイした順は「舞→名雪→あゆ→栞→真琴→佐祐理」 なんというか最初は内容がうまく掴めなかったんですけど、 他のヒロインや2回目をやるうちに話が理解できてきました。 特にあゆ・真琴は終盤では涙が止まらず、あんなに泣いたのは久しぶりでした。 細かいことは後で書くとして、このプレイを通じてKanonの音楽が好きになりました。 最初はあまり気にならなかったんですが、 プレイ後に頭に残り、細胞にまで刻まれました(笑) オールクリア後に曲名を見ながら聞くとさらに感慨深いものとなりましたね。 これでもう私はKanonという作品の虜となってたんですね(笑) その後は全年齢対象版も買い、(クリアしたのは栞だけだけど) 今回のDC版となったわけです。 あの難しい口癖や擬音表現を声優さんがどう表すか心配だったんですが、 どれも十分な出来だったと思います。 あれ以上の演技をしろと言われてもなかなか難しいでしょう。 それには声優さん自身がKanonをやって、ヒロイン像を細胞に染み込ませるしか方法はなし 声優の音声撮りの参考資料は台本と監督の演技指導ですから、 そういう部分でどうしても落ち度はでてきますね。 某豊嶋嬢なら演技がダメでもギャルゲー知識で勝つんでしょうが(笑) DC版の感想としては 真琴シナリオ終盤の秋子さんの「いってらっしゃい」 あゆシナリオ終盤の「ボクのこと忘れてください」 舞シナリオの朗読部分 などの部分以外はあまり泣けなかったかも。 まぁ、既に4回はプレイしてる、銀色・AIRプレイ後だったのがまずかったかもしれませんが。 なんというか音声があるとテンポが悪くなって、飽きが出てくるんですよね。 あと音楽がメインでなくBGMとなりサブになるのもその一因かも。 DC版がKanon決定版という人がいますが、 音声で微妙な話のバランスが崩れた感は否めません。 自分からゲームに間合いを合わせていかないとキツイです。 そこらへんが残念。 ま、上のセリフのように音声で得られるものも多かったですけどね。 |
以下ネタバレ感想注意
まずはこの3人。テーマは「奇跡」 物語のカギはあゆが握ってますが、テーマ的には栞が中心。 名雪は7年前の事件の間接的被害者の立場とその再現がテーマ。 最後はどれもあゆの奇跡で終わることになります。 あゆがやはり号泣ものでしょう。 「木が切り倒されたんですよ」であゆがこの世のものでないことを臭わせておいて、 予想どおりの展開で話は進み、 最後の別れのシーンであゆのいじらしさを垣間見ることが出来、別れに涙する。 だけど助かってハッピーエンド〜 一見ご都合主義っぽく見えますが、話全体からすれば妥当。 14日まで毎日あるモノローグ部分があゆであることも判明し、これで納得。 それからもう一度やると、微妙な伏線にも気づいて味が出てきます。 やはりメインヒロイン。 名雪はシナリオ的にはイマイチかも。 反復という見せ方は技法の一つで定着してるので無難な感があります。 ただやっぱり文章の見せ方・音楽が効果的で良い出来ではあります。 ただこの中では見劣りしますね。 栞の話がKanonの中心。 「起きないから奇跡って言うんですよ」 このセリフが全てでしょう。 エンディング部分でもあゆの奇跡の話がされていて、見る価値アリ。 栞が助かってイヤ〜とほざく輩がいるが(私、栞ファン(^^;)、 あゆがそのために奇跡を使ったことは分かってるんだろうか? あゆの健気さにも涙・感謝しますね。 栞の話の最後の中庭のシーンはどちらにも取れるので不可解。 一見、退院して復学が決まって嬉し泣きにも思えますが(前半の言いまわし)、 後半では「死にたくなかったです」とか「悲しい時には泣いていい」など、 それでは説明がつかない言いまわしがあるので、 おそらく退院後の話、または栞の幽体(意識体)との会話、 どちらにも取れるようにしたんだと思えます。 ただ祐一が「記憶操作の前科を持つこと」「あゆのモノローグがその後にあること」 「絵の塗りが薄い(^^;」など総合的に考えると意識体であるような気もしますが… |
この二人のシナリオ(佐祐理含む)ではあゆは関係有りません。 この二人のテーマは家族愛。 恋愛がテーマではないんです。そこに注意。 舞のシナリオは佐祐理とセットで話が進みます。 一見「三角関係?」とか思わせるような関係とは違い、 佐祐理さんには保護者的な温かみがあり、 そういうレベルではなく家族のような絆に近い関係があります。 ですから、この話も恋愛でなくて家族愛な話なんです。 そこを間違えると誤解してしまいます。 結局のところ、この話は信じることで与えられた舞の力の話です。 その力を忌み嫌い、救いを求めた少女の元に現われた少年。 彼が去ることを怖れ、彼女は「魔物が来る」と嘘をつくことで少年を引き止めようとした。 その嘘と自分の力を嫌う舞の心とが少年に救いをもとめ、戦いつづける結果となった。 そして少年は帰ってきて、力の方の舞(「まい」とします)の心に気づき、舞を説得する。 それでも舞は力を許すことをできず、自分の腹部に剣を突き刺す。 けれど祐一の舞を救いたいという気持ちは「まい」の思いと重なり、 舞の過去と通じ合うことで舞を生の世界に戻すことができた… そんな話です。 「思い」の強さを信じない人には荒唐無稽な話かもしれませんが、 信じる人にはあながち物語だけに留まらない話です。 ONEの流れもありますし、そういうの信じない人はやらないでね(笑) 真琴のシナリオは分かって泣かせる家族愛。 終盤の名雪・秋子さんに真琴の話を打ち明ける場面からがこの話の本当の始まり。 真琴・名雪・秋子さん・祐一という血縁でないものも混じった家族。 そして血のつながりではなくても、それ以上に強い絆。 そんな家族の絆と温かみがこの話のテーマです。 この話の全貌は天野が語ってくれるので問題ないでしょう。 ただ解釈が分かれるのは最後の部分ですよね。 あれを祐一の想像と取るか、真琴が帰ってきたと取るか… これもどちらにも取れますね。 私はぴろのこともありますが、思いの強さということで、 祐一の心が届き、真琴が帰ってきたと取りますが。どうでしょうね? |
「この話はあゆのベットでの夢の話なんでしょ?」 本当か? 本当にそうなのか?(笑) そうなら一つ質問。 「あゆのカチューシャは? 渡してないのに何故カチューシャのことを知ってる?」 はい、この一言でこの説崩壊。 私が思うに、やはり祐一がカギを握ってますね。 真琴や舞もしかり。彼女達の力だけでは説明不可解な場面が目立ちます。 祐一には夢を見つづける力があるってのはどうでしょうか? 逆に夢を終わらせる力も持っているんです。 (これはAIRを参考に考えました) 7年前にあゆが転落し大怪我を負ったことで、祐一は夢の中にその思い出を封じた。 そしてその夢にあゆの意識体が加わることで、 その場に存在する一個の人格として存在できた。 だが、それはあゆ・祐一の微かな気づきと突き付けられた現実とともに終わりを迎える。 その夢の終わりに思うこと… それはあゆの願いだけでなく、祐一自身の願いでもある。 二人は意識を共有していたようなものなんだと思います。 まぁ、私はこう考えますが、考え方によって見方も変わるでしょう。 こういう意見もあるんだと思ってもらえれば幸いです^-^; |