「D.O.」10周年で力が入ってそうなので買ってみましたです、はい(笑) 実は雑誌とかを見たときはさして興味も湧かなかったんですが、 D.O.のHPのゲーム紹介を見るとちょっと気が変わりました。 『宇宙への夢』『失われた夢と大切な人』… これらのフレーズにどこか惹かれるものがありました。 夢がテーマの作品は多いけど、『宇宙』ってことだし、買ってみようと思いました。 自分も昔、宇宙に行ってみたいと思っていましたから^-^; で、やってみての感想。 まず最初はOPテーマもキャラクターイメージソングもそんなに好きではありませんでした。 OPテーマ「ROOTS」は音調の起伏が少ないこともあり、それほどでした。 歌詞は好きでしたけどね。 CGの方も雑誌とかではイベントCGしか見てなかったので、 印象の違う立ちCGは「マジ?」って気分で、ちょいブルーになっちゃいました(笑) シナリオもいきなり冒頭で過去のシーンから始まるんで、 キャラの性格を分かっていないもんだから混乱しちゃって少し困りました。 ただゲームを進めてるうちに、キャラの特徴も掴めてきて、 個性豊かなキャラクターとその面白いやり取りに引きこまれていきました。 ギャグ部分が面白くてサクサク進めることができたように思えます。 そして終盤へ。 1回目はどうも記述不足でイマイチ内容が掴めないまま終わってしまったような気がします。 『夢』や『希望』といったことに触れられてるけど、どうも頭に入ってこないようなそんな感覚。 まぁ、後から考えるとゆかり嬢だったかもしれませんが(苦笑) 2回目以降も進めて行ったんですが、どうも全体像が掴めてこない。 単体のシナリオの展開は分かるし、内容もかなりいいんだけど、 描こうとしているテーマがいまいち掴めないというか、 『夢』というテーマについての答えがぼんやりしてしまうという感じでした。 けれど全ヒロインをクリアしたら、「あー、なるほど」と納得。 各シナリオがテーマを補完し合う作りになっていたようです。 今までは各シナリオがストーリーを補完し合うというパターンが主だったんで新鮮でした。 その補完し合った結果『ルーツ』ということに結びつき、OPテーマと合致するという内容。 それに気づいてOP曲やイメージソングを聞くと、「なるほどな」と思って、 一気に好きな曲に早変わり。 もうこの歌がないと「星空ぷらねっと」とは言えないぐらいの存在に変わりました。 いやー、いい歌だね〜^-^; 話を戻して、各シナリオのテーマについて触れようかと。 私のクリアした順に書いていこうと思いますぅ。 以下、一部ネタバレ 1:山本ゆかり これはずばり『ルーツ』。テーマの中心はゆかり嬢。 夢に踏み出す『きっかけ』を描いたシナリオのように思えました。 ゆかりがふとしたことから、自分の『夢』を持ち、それが主人公の『夢』を呼び起こす、 そんなシナリオに見うけられます。 2:相馬蘭子 このシナリオは『罪悪感と犠牲』でしょう。テーマの中心は蘭子。 蘭子のルーツが『罪悪感』にあり、それを引きずりながら気がつけばトップに。 それはある意味、自分を犠牲にして得られたものであり、自分を苦しめるもの… けれど主人公と再会し触れ合うことで、それは解消されていく… そして最後は主人公の勧めもあって、再び『夢』に向かって歩き出す… そんなシナリオだったと思います。 3:サーシャ=ノーブルク このシナリオは『自由と束縛』。テーマの中心はサーシャ。 面白いのは結末が蘭子のシナリオと反対に位置するような感じで作られてることでしょうか? 主人公の立場が逆転しているのが面白いです。 『夢を見る自由』そしてその『障害』 サーシャの立場を使って間接的に描いてるように思えました。 4:真田恭子 このシナリオも『ルーツ』。描かれてるのは恭子の過去のルーツとその理由。 恭子の『ルーツ』がどういうものであるか、それがどうなったかが描かれてるように思えました エンディング部分では恭子自身が「自分が正樹の夢を犠牲にしていた」という内容の記述が あるので、『犠牲』というのも含まれてるかもしれません。主ではないですが。 5:藤原佳多奈 このシナリオも『犠牲と罪悪感』。ただしメインは主人公、正樹。 過去に犯した自分の過ちで傷つけてしまった佳多奈とのふれあいが中心。 正樹の罪悪感、犠牲となった佳多奈の心情、これがメインとなってるように思えます。 ただあのやたら長いエンディング部分(^^; あそこには他にも色々な要素が入ってるように思えますが、ここでは省きます。 6:星見瞳 このシナリオがやはりメイン。ずばりテーマは『夢』。メインは主人公、正樹。 『夢』を描くこと、『夢』に挫折すること、『夢』を諦めること… このゲームのテーマが全てここに収束するシナリオです。 シナリオの節々に他のシナリオの内容がうかがえる部分があり、 話をまとめあげているように思えました。 こんな感じで『夢』『ルーツ』というテーマに色々な角度から迫って作りこまれてるように思えました。 勿論、その内容は私の心を打つ内容だったし、 自分の『ルーツ』は何か、そして自分の『夢』とは…と考えさせられるものでした。 そういう意味では自分にとって、意味合いの大きい作品だったと思いますね。 |