少女戦騎ソウルイーター Diary過去ログ

執筆日時 2007年06月29日
◆ゲームの話 『少女戦騎ソウルイーター』
ルネだから凌辱中心のエロゲーだろうと高をくくっていたんですが、
ところがどっこい、シナリオもなかなかに熱く、面白いですね。
Hシーンのほとんどが怪物による戦うヒロイン凌辱なので、
そこら辺は予想通りなんですが、思いの外ストーリーがしっかりしていました。

一言で言えば、シリアスで、熱い、燃えるシナリオです。
ヒーロー達の孤独さ、一般人の無関心の恐ろしさといったものがよく描けており、
ヒーローの暗部とでも言うべきものが明確に映し出されていたように思います。
また、終盤も尻つぼみにならず、上手く展開させ、収束させていたと思います。。
終盤までに個々の要素は予想が付くのですが、
それが最後にああいった形で収束していくとは思ってませんでした。
描写があまりわざとらしくなりすぎず、かといってあっさりし過ぎず、
丁度良いバランスで物語を収束させていたと思います。
物語の主軸となるストーリーは非常に良かったですね。

ただ凌辱シーンの扱いが一長一短だった感じがします。
凌辱シーンは選択肢を誤った際のBadエンド以外の共通ルートにもあります。
この共通ルートの凌辱シーン自体はシナリオの流れからしても破綻がなく、
エロを楽しむというよりも、主人公達に感情移入させることで、
「敵」に対しての怒り・憎しみをプレイヤーに感じさせ、
その後の戦闘シーン・ストーリーをより熱いものに仕立てていました。
けれどBadエンドは実用性重視のためか、ヒロインが堕ちていくのがほとんど。
共通ルートの凌辱シーンではヒロイン達は決して屈しないのですが、
こちらは堕ちてしまった後、その過程は完全にすっ飛ばされてます。
なので、どうしても薄っぺらいというか、違和感を禁じえません。
シナリオ全体の流れからしても、微妙な感じのするBadエンドもありますし、
整合性のないものが多かったように思います。
まぁ、こちらはエロ重視と割り切るべきなんでしょうね。
…でも、それで正直使えるのかなぁとも思ったり…
どちらかといえば、凌辱者が最低最悪なことが多く、
話的に主人公サイドに感情移入することが多いですから、意味がなかったような気もします。
むしろ純愛Hを増やしていた方が受けていたのではないでしょうか。
シナリオが良かった分だけ、凌辱よりも純愛が光るという、
当初の見込みとは逆の展開になっちゃった感じがします。


以下、微妙にネタバレ風味なヒロイン雑感(反転参照)

○円城命(CV:金田まひる)
金田まひるさんというと、
思わず後ろから「キンタ!」と叫んでドツキたくなるような煩いキャラが多い方ですが、
命は大人しめの内に魂を秘めるタイプ、序盤から金田まひるさんカッコいいと惚れ直すキャラです。
ただ中盤はリン=カイフォンやツバサが目立つことが多く、
元々根暗な感じの命は存在感薄〜くなってしまったり。
紅緒イベントで後半にある程度取り戻すも、あまりのウジウジ感に序盤の萌えを取り戻せず。
ラストバトルでかなり取り戻すも、その後はHシーンないし。
アフターストーリーでHシーンがあったら最高だったのに、と思わされる不憫なメインヒロイン。
一番の見せ場はラストバトルでの淫乱っぷり(爆)

○リン=カイフォン(CV:かわしまりの)
りのさんのオールラウンダーっぷりを痛感するキャラ。
最初は非情なキャラとして登場し、次は男性恐怖症で足引っ張りまくりの苛めてキャラに、
そして仲間想いのいい奴キャラに昇格、最後はツンデレ萌えでプレイヤーを虜に。
中盤のメインヒロイン。とにかく萌え。
ただラストバトルは存在感薄っ。あまり盛り上がらなかったのが残念。
一番の見せ場はラストバトル直前のHシーン後の一言。萌えます。

○円城紅緒(CV:野神奈々)
狂ったロリっ子をやらせたら右に出るものはいない野神奈々さんの威力が存分に発揮されるキャラ。
ただ少し支離滅裂っつーか… 弱すぎたのが影を薄くした印象。
初登場は強烈だったのに、いざまともに戦うと最弱だったというのが何とも。
結果的に卑怯くさい作戦に参加するはめになり、味方になっても違和感が少々残ったり。
可哀想なキャラなだけに、もっと目立ってほしかったと思わせる薄幸キャラ。
一番の見せ場は「にゃー」。

○ツバサ(CV:白井綾乃)
プレイヤーは1話終了時点で察しがつくも、主人公達は全く気付く気配なし。
終いには媛子を疑う主人公に萎え。
…それはいいとして、このストーリーはツバサなくして語れないシナリオ。
ツバサに対する心象が作品の成否を決めるといっても過言ではないです。
通常にシナリオを見る分には非情にいいキャラ立てだったと思います。Badはいらねー。

○媛子(CV:成瀬未亜)
一般人のメガネっ娘。ヒロインの傍に居る一般人ということで、その運命は不幸そのもの。
わりといいキャラ立てだったんだがなぁ…
学校での戦闘時の活躍は「媛子カッコいい」という感じだったものの、
その影響でほぼ廃人化、あまりの壊れっぷりに全米が泣いた。
思わず未亜タンの好感度まで下がった病室での衝撃の一言が最大の見せ場。
一応、エンディングではご都合主義で復活。復活しても病室での一言がトラウマ(爆)

以上〜
良いキャラ立てだっただけに、もう少し萌え・ハッピー的な展開が見たかったです。
アフターストーリーがあれば良かったんだがなぁと思わされる惜しい一作。
それでもストーリーはシリアスで燃える展開ですから、
凌辱シーンに耐性のある方には、オススメの一作です。


 <評価点>

CG シナリオ 音楽 システム ゲーム性 萌え 演出 声優 コスト H度 3要素 総合点数
8点 8点 7点 7点 7点 7点 9点 8点 37点 80点

※属性※
「悲哀ヒーローモノ、凌辱、一部純愛、シリアス、燃え、汁、孕ませ」

※一言コメント※
「ただの凌辱ゲーと見せかけて、ヒーローの悲哀を語る熱い作品」


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