■夏侯 季権
名は威。夏侯淵の四男。
伝には荊州と兗州の刺史という高官を歴任したという事跡のみ。

彼のことで特筆するとすれば、魏書・朱建平伝の予言のことだろう。
曹操が魏公の時代、曹丕が宴席で寿命を占ってもらったときのこと。
夏侯威は「49の時に病気になるが、それを乗り越えれば天子の後見になれる」と言われた。
果たして49の年も終わろうかという12月に重病にかかり、
予言を思い出した夏侯恵は遺言から葬儀の準備まで全て整えて覚悟を決めたという。

12月下旬。病気は快方に向かい、末日の夕刻に安心しきって宴会を開いた。
当然、祝いの宴会である。
しかし、宴会も終わって床に就いたところ、突如として病気が再発。
そのまま亡くなったらしい。

軽率さが身の破滅を早めたということだろうか?
イマイチ彼自身の能力は分からないのだが、ゲームには登場してたりする。

ちなみに、彼の子らも魏で重用されており、
次男の嫁が晋の皇后の姉だったので、一門の羽振りは非常に良かったという。
もっとも、そのような事で羽振りを利かせるのは、スケールの小さい話ではあるのだが。

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