■張 任

実は、字(あざな)がない。
というよりも、劉璋配下の殆どの人物は、蜀書・劉璋伝に記載されているのみなので、
その詳細を知るのはかなり難しい。
袁紹配下の主だった人物も同様なので、あまり詳しいことは期待しないのが良。
こういう事実(史書としての欠点)があるから、斐松之や羅貫中が奔走するのだろう。

さて張任。
劉璋配下の将。
落鳳坡で龐統を討ち取り、一時は劉備軍を敗走させるので、知らない人はいないと思う。
実に立派に戦い、実に立派に散っていったので、感銘を受けた方も少なくはないはず。
もともと貧しい家柄の出だったが、非常に強い意志と、大胆で勇敢な性格もあって取り立てられたという。
案外、その家柄の為に、主に忠義を尽くして人生を全うする姿に憧れを抱いていたのかもしれない。


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