■呂 子衡
名は範。
孫策が袁術から離れるときに色々な進言をしているが、
その後の活躍が少ないために結構印象は薄い。
演義では劉備の婚姻のことで裏で謀をするので割と覚えられているかも知れない。
賀斉・潘璋と並ぶ派手好き。
とにかく奢侈贅沢を好み、それでいながら孫呉では会計担当。
孫策の存命中から任されていたのだが、
孫権がどんなに目こぼしを求めても、絶対に孫策の許可無く国庫を開けることをしなかったらしい。
そのことで十分に孫権の信頼を得ることが出来た。
ちなみに、呂範と対照的に、孫権の為に帳簿の改竄なども行って、全て都合をつけた者も居たが、
孫権が政権を握るやすぐさま罷免されてしまった。
このような孫権の態度をどう思うかは人それぞれだが、
後に呂範の贅沢な私生活を讒言するものが居ても、全く孫権が相手にしなかったのは、
こういう過去の出来事があったからなのである。
公私を弁えた節義によって官位を極めた例として是非とも覚えておいて欲しい。