■黄 公覆

名は蓋。

孫堅の代から仕えた、呉でも1、2を争う忠臣。
赤壁の戦いの折に、曹操に偽降して、火攻めの先陣を切った老将。
たった一度の大働きで、すべての三国志ファンに名前を覚えてもらえる幸せな人である。

赤壁の戦いでは、火攻に続いて、皆に遅れをとるまいと攻撃しようとしたが、
肩に矢を受けた挙句、厠に放置されてしまったらしい。
しかも、誰にも一角の武将だとは気づかれず、何とか同僚の韓当を呼んで救出されている。
大攻勢にいまいち参加し切れなかったのは、武将としてはかなり残念であったに違いない。

実はかなりの苦労人。
演義で共謀する闞沢もまた苦労人。よって、両者は本当に馬が合っていたのかもしれない。
赤壁の活躍以外では、山越討伐や郡の監督で、影に日向に呉を支えている。
私は結構、夏侯惇と黄蓋が色々と似ているような気がするのだが…気のせいだろうか?
蜀に足りなかったのは、むしろこういうタイプの武人だったと思われる。


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