■簡 憲和

名は雍。

劉備配下の中では関羽・張飛に並んで最古参。
劉備と同郷なので、あるいは知り合ってからの年月そのものは、関羽・張飛以上かもしれない。

荊州時代は使者として方々を回り、入蜀に際しては劉璋に大変気に入られている。
最終的に降伏の使者となったのは、実はこの簡雍である。

機知に富み、禁酒令に対する皮肉はなかなか滑稽。
一方であっけらかんとした感じが強く、劉備の居る席上でも威儀を正すことはせず、
また、同僚と話すときも、のんびりと長椅子に寝転がって話をしていたらしい。

本によっては、「その態度も諸葛亮の前だけでは別だった」とあるが、
個人的には、おそらくそのようなことは無かったと思われる。
仮に、簡雍までもが、諸葛亮に対して一目置いた態度をとるのであれば、
諸葛亮の人となりは、ある意味とっつきにくい部類に入る。
李厳のように「同郷人でさえ気軽に話しかけられなかった」
という雰囲気と、やや類似してしまうだろう。
そういったことから考えてみると、やはり、諸葛亮相手でものんびりと話をしている姿の方が、
劉備の同郷人としてしっくり来るのではないだろうか?


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