■蒯 異度
名は越。
蒯良の弟。高祖・劉邦の時の韓信の謀臣・蒯通の後裔…らしい。
演義では、曹操の台詞や凶馬のおかげで、それなりに地味でもないかと。
黄巾の乱の辺りでは大将軍・何進の幕僚だったが、優柔不断なところに見切りをつけて出奔。
荊州にやってきた劉表に参謀として招かれ、対策を聞かれると
「乱世の統治では仁愛や徳のみならず策略も必要」と説く。
荊州の危機に際しては、曹操に帰順すべきだという、韓嵩の意見を支持。
劉表死後、後を継いだ劉琮を説得して、荊州を曹操に譲った。
そのときに光録勲に任命されてるので、やはり相当評価されたものだと思われる。
ところで、何進の時は優柔不断さを嫌って出奔してる蒯越なのだが、
劉表に対してはそういう苛立ちはなかったのだろうか？
人には相性がある、と言ってしまえばそれまでだが、
このあたりを考えるともう少し蒯越兄弟の評価は厳しくなっていくと思われる。
やはり、土着豪族は微妙な役の立ち方しか出来ない、ということだろうか。