Piaキャロットへようこそ3
ファミリーレストラン「Piaキャロット」を舞台にした恋愛SLGの3作目! バイトをしながら女の子と仲良くなっちゃいましょう!! |
<どんなゲーム?> |
もうお馴染みともいえる「Piaキャロットへようこそ!」の3作目です。 可愛い制服が売りの本格派ファミリーレストラン『Piaキャロット』でバイトをしながら 他の従業員達と親交を深めていくゲームですね。 コンシューマーゲームでももうお馴染みの作品なので知ってる人が多いと思います。 PC−FXでPia1が、セガサターンでPia2が、ゲームボーイカラーでPia2.2が、 そしてドリームキャストでPia2.5がそれぞれ出ています。 前評判や期待度もかなり高く、制服コンテストをやることで、ユーザーの関心をかなり惹きつけていました。 それでは順に追って解説していきましょう。 話としてはPiaキャロ2からおよそ2年後ぐらいの話になっています。 本店でアルバイトとして働いていた主人公は、 新しく海辺の観光地にできたPiaキャロット4号店の夏休み期間のヘルプとして派遣されます。 主人公は本店で一緒に働いていた『高井さやか』に恋心を抱いていたため、 4号店に行くことを止めて欲しかったのですが、さやかは止めることなく過ぎ去り二人は離れることになります。 しかし実はさやかも主人公のことを慕っていて、本当は別れ際の告白を期待していたのでした… そんなすれ違いで離れ離れになった2人… 主人公はさやかのことを振切って新たな出会いを求めるか、それともさやかを思いつづけるか… そんな感じでゲームは始まります。 4号店のメンバーは店長代理でちょっと頼りないけど優しい頑張り屋の『羽瀬川朱美』、 マネージャーでいつも冷静で規律に厳しいしっかりもののの『岩倉夏姫』、 褐色の健康的な肌で頼りになるお姉さん的性格だけどなぜか主人公には冷たい『冬木美春』、 ちょっとおっとりとしていて早とちりしてしまうバイトのウエイトレス『君島ナナ』、 木ノ下一族の一人でおおらかな性格の『木ノ下昇』、 また寮の管理人で明るくてとにかくよく食べるお姉さん『木ノ下貴子』、 そして前作のPia2(サターン版)のオリジナルキャラだった『愛沢ともみ』も2号店からのヘルプとして登場します。 他にもメインではないながらも、前作まで出ていた人々も登場します。 Pia1ではマネージャー、現在はPia3号店の店長そして主人公の実姉『神無月志保』、 本店オーナーの『木ノ下泰雄』、2号店のウエイターで前作の主人公の『前田耕二』、 サターン版Pia2以降に登場した愛沢ともみの親友『神塚ユキ』と「志摩紀子』、 Pia1のメインヒロインで2号店店長木ノ下祐介の妻『木ノ下さとみ』がサブキャラとして出ます。 他にもCGの一部に出ていたりと、細かい所を探すと結構面白いかもしれません。 バイト時のアニメチップではWithYouのキャラがいたりするのでチェックしてみましょう(^^; CG原画はPia2までのみつみ美里・甘露樹さんがF&Cを去ったこともあり、 WithYouでお馴染みの橋本タカシさんが中心になって担当しています。 原画が変わったことで前作までのキャラがどうなるのか心配をしていましたが、 幸いなことに杞憂に終わり、それほど違和感を感じることはありませんでした。 CGはどれも綺麗に描けていて素晴らしい出来だったと思います。 あとこのゲームの特徴の制服に関しても述べておかなければならないでしょう。 今回はフローラルタイプ(緑の肩出し妖精制服)、 トロピカルタイプ(青の南国リゾート制服)、 ぱろぱろタイプ(赤のストイックな画家の卵制服)、の3種類があります。 フローラルミントとトロピカルがユーザー投票の制服コンテストによって選出され、 ぱろぱろが発売間近に発表されました。 どの制服もとっても可愛く、きらびやかな感じもあり、素晴らしいデザインになっています。 他にもキャラの目口パクアニメも健在で、本当に喋っている感じさえしました。 またバイトシーンのアニメチップもパワーアップしてコミカルに動いており、見ていて楽しいです。 従来のPiaキャロシリーズの面を残しながらもパワーアップさせているので、そういう面は嬉しかったですね。 音源は『vorbis』という規格を使っています。ほぼPCMと同じような感じです。 ただMIDIを使うことも可能となっています。 音楽としては特に記憶に残った曲こそありませんが、場面によく合っていて良かったと思います。 今回はOP・EDにも力が入っており、良い出来でしたね。 音声面もこのシリーズの期待通りで良い出来でした。 ゲームによっては音声が音楽に比べて小さい場合があるのですが、 Pia3はそんなこともなく、既存設定でも十分になっています(変更可能ではありますが) 声優の方々の演技も良くて、ゲームをうまく盛り上げていたように思います。 シナリオは王道路線ですが、うまく心理状態を描いていて良かったです。 特にメインの高井さやか・愛沢ともみのシナリオは出来が良く、ほろっと来てしまいました。 ただゲームシステム上一つのイベントをあまり長くできないので、イベントを上手く繋げることができず、 シナリオの流れがやや切れてしまったり、流れ的に性急になってしまう場面もありました。 ただ全体的としてはまとまった良い出来だったように思います。 今回はゲーム冒頭からさやかとのすれ違いが描かれており、 「出会いと別れ」というテーマが大きなウエイトを占めていました。 過去に辛い恋愛・経験をしたヒロインが多く、 またそうでなくとも今現在大きな悩みや負担を抱えているヒロインもいたりするなど 従来よりも一歩踏み込んだ内容になっていて良かったと思いますね。 真新しいものはなかったものの、様々な内容をうまくまとめた良いシナリオになっていました。 ゲームシステムはパラメーター上げとバイトがメインです。 パラメーターは容姿・優しさ・根性・学力・体力からなります。 1日は午前・午後で分けられており、バイトがない時は勉強・運動・休憩・場所移動・電話ができます。 毎週組まれるバイトのシフトによってイベントや攻略対象キャラが変わるので、 慎重に注意深く決めていかなければなりません。 基本システムは完璧に取り揃っています。 履歴表示では音声再生も可能、メッセージスキップの速度調節が可能、 自動メッセージ送りでウィンドウを消して進んでいくドラマティックモード、音声のON・OFFなど満足な内容です。 クリア後はCG鑑賞モード、音楽鑑賞モードもちゃんとあり充実です。 珍しい所ではビデオ鑑賞モードというものがあり、これは本編で買ったアダルトビデオを見ることができます。 ただ残念に思うのはミニゲーム的要素が少なかったことです。 一応ともみのシナリオの中でトランプゲームができるのですが、 クリア後にミニゲームの欄が追加されるわけでもなく、とても残念でした。 他にも手に入れたアイテム(特にポスター)をクリア後に見ることもできないなど不親切な点もいくつかありました。 大人気のPiaキャロットシリーズの3作目ということで大きな期待が寄せられていましたが、 十分その期待に答えてくれたと思います。 シナリオ・CG・音楽・ゲームシステムもうまくまとまっていて、 プレイヤーは十分満足だったのではないでしょうか? ただ期待通りだったという感じが強く、予想外の驚きや衝撃といったものがなく、 なんとなく物足りない感じもなくはないです。 良作ではありますが、傑作や名作ではないという所でしょうか。 全体的なまとまりばかりが目立っていて器用貧乏な感じです。 もう少し何か新しいものを見せて欲しかったという感は否めません。 Piaキャロ3は王道的な話であまりヘビーでもないので、気軽にサクっと遊べるゲームです。 Hシーンも音声を始めとして力が入っているし、どのキャラも可愛いので万人向けのギャルゲーという感じです。 あなたも機会があればプレイしてみましょう。 |
<ゲーム評価> |
CG | 10点 | 橋本タカシ(WithYou)で賞 |
シナリオ | 9点 | 王道的で賞 |
音楽・音声 | 10点 | 声優さん素晴らしいで賞 |
システム | 10点 | Piaらしくて良いで賞 |
総合 | 7点 | 想像範囲の出来で賞 |
合計 | 46点 | 期待・予想通りの出来。 もう少し真新しさも欲しかったかも。 |
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