ひまわりの咲くまち
ひまわりの咲く街で繰り広げられるドタバタ恋愛ストーリー! 可愛くてちょっと変(?)な女の子達と銭湯「恋の湯」でドキドキの同居!! 楽しくお騒がせな毎日の結末は一体!? そして思い出の初恋の女の子は…!? |
<どんなゲーム?> |
一言で言えば『めぞ○一刻』『ラブ○な』なアドベンチャーゲームです…終わり(嘘) 大学2年生の夏休み、主人公『恋塚英一』は後期から校舎が変わることもあり、 新しい下宿先として祖父『恋塚重正』の家で銭湯でもある「恋の湯」で世話になることになる。 だがその祖父はというと世界一周の新婚旅行に出かけるとかで、主人公に恋の湯の経営を任せるという。 そして大学生になっても恋人ができないことを心配した孫思い(?)な重正は恋の湯に下宿する面々を全員女の子に! 可愛い女の子に囲まれてドキドキわくわく…かと思えば、ちょっと変な女の子ばかりで毎日がドタバタ騒動の繰り返し! 幼馴染で恋の湯の管理人『雛咲祭里』。 とぼけた感じで少しトロイお嬢様風な『葵夏流』。 ちょっとツンとしていて男勝りで強気な『三梨涼子』。 マッドサイエンティストで年中変な発明をしている『藤村由利』。 ニンジャ修行をしている内気なアメリカ人、『エレナ=リリィベル』。 花屋の娘だけど恋の湯に自由に出入している色恋沙汰大好きの『花園さくら』。 さらには街の再建計画が持ち上がり、恋の湯の存続のピンチ! 主人公は恋の湯を守り、さらに恋人を作ることができるのか…という感じの内容です。 ゲームは別に銭湯の経営パートとかがあるわけでもなく、選択肢で分岐するオーソドックスなアドベンチャー形式です。 小コントのようにショートストーリーが続き、選択肢で分岐した結果で攻略キャラが決まっていきます。 全10話でどれもドタバタストーリーばかり、各話の間に恋愛部分があるという構成です。 ドタバタストーリーは各キャラ入れ混じりで、とても楽しい内容になっていました。 ただ全10話で長いようにも思えますが、 それぞれが短い分量なためか、ドタバタストーリーの延長線上に恋愛ストーリーがあるという感じで、 急展開な感じがしてしまい、プレイヤーが置いてきぼりをくらってしまっています。 ドタバタストーリーで面白くするのもいいのですが、真剣な部分もなければ恋愛ストーリーとして成立しません。 もう少しそういう点にも気を配って欲しかった気もします。 それではCG・音楽・シナリオ・ゲームシステムと細かく見ていくことにします。 CGに関しては非常にいい出来です。 原画は人気のCARNELIAN氏が手がけており、アニメ調の綺麗なCGでになっています。 立ち絵のパターンも豊富で表情の変化に富んでおり、ドタバタ部分の会話をより楽しいものにしてくれています。 ただ不満な点を挙げるとすれば、ショートストーリー的なものが多い割りにイベントCGの枚数が少ないことです。 HシーンイベントもキスCGを除けば1枚か2枚なため、やや枚数不足な感じがしました。 絵で勝負しているのだから、もう少し枚数が欲しかったですね。 音楽面の出来もなかなか良いです。 特にドタバタシーンでの音楽はシナリオの面白さを大幅に引き出しています。 試しにBGMを切ってプレイしたのですが、BGMがないと全然面白くありませんでした(^^; やはりドタバタシーンでは内容よりも勢いが大切です。 だからこのゲームではCGと並んで音楽の役回りがかなり重要になっていたように思えます。 曲調はほのぼのとした曲からドタバタと場をかき回す感じの曲が多めです。 静かな曲などもありますが、シリアスなシーンや恋愛シーンが少ないためか、あまり印象には残りませんでした。 音声に関してはまあまあでしょうか。 一部場面ごとの演じ分けに違和感のある部分もありましたが、ほとんどは良く演じていらっしゃいます。 このゲームの最大の問題はシナリオでしょう。 フェアリーテールらしいといえば、らしい内容なのですが、やっぱりシナリオ重視の昨今では見劣りしてしまいます。 ドタバタ劇が多いので勢いに任せれば何とかなるのですが、恋愛部分といった繊細な部分になればなるほど、 誤魔化しがきかずにイマイチになってきます。 恋愛部分のキーワードは「昔、恋の湯で一緒に遊んだ初恋の女の子」なのですが、 攻略ヒロインが自動的に初恋の女の子となる(つまり本編で好きになった子が初恋の女の子)ため、 互いに幼い頃の初恋同士だとは気づかないながらも両思いと設定されているので、過程はあまり描かれていません。 ドタバタ劇ばかりやっていて、ドキッとする場面が少ない(あっても雰囲気が壊される)せいか、 どこかプレイヤーが置いてきぼりになってしまう展開だったように思います。 やはり恋愛部分は恋愛部分で初恋などを取り出さずに、時間をかけながら過程を描いた方が良かった気がします。 それと銭湯という利点や同居という利点が後半には全く生かされていないのが残念でした。 工夫次第ではいくらでも面白く、上手く恋愛模様が描けたと思うのですが… ドタバタ劇の部分に関しては音楽があいまって面白く描けているのですが、 上に挙げたように「銭湯」という設定がほとんど生かされていなかったように思えました。 前半こそ客がいる時に女湯の脱衣所に入ってしまうというシーンがありましたが、ヒロイン絡みではほとんどなし。 OPムービーに由利のメカから逃げてるうちに天井から落下、落ちた先はヒロイン全員が女湯に浸かっている場所… …といったようなシーンがあるのですから、そういうのを本編で生かして欲しかったと思います。 全体的に調和を欠いており、シナリオはイマイチでした。 もう少し初恋の女の子の設定などを一貫性のあるものにして欲しかったです。 やや辛い評価かもしれませんが、キャラクターや設定が良いだけに余計に残念に思えました。 ゲームシステムは各話ごと選択肢で分岐していくタイプです。 全10話で7話以降は各キャラ固有のシナリオに入っていきます。 各話の冒頭の選択肢で、その話の内容を決め、残りは各ヒロインルートに入るための選択肢になっています。 基本システム面はセーブ数15、クィックセーブ機能あり、既読メッセージスキップ機能あり、 ドラマチックモード(自動ページ送りでヒロインのセリフ時にウィンドウ表示しない)あり、となっています。 足りない機能といえば、読み返し機能でしょうか? 前のメッセージを確認できないのは不便に感じました。 あとクリア後のおまけは音楽鑑賞、CG鑑賞、Hシーン鑑賞と一通り揃っています。 総評としては、キャラクターゲームという評価にしかなりません。 残念ながら内容では勝負できそうにないです。 気に入ったヒロインがいるなら…という所でしょうか。 シナリオを通してヒロインを好きになることは正直少ないと思います。 お気に入りのヒロインとのドタバタ劇が楽しめるかどうかがこのゲームの評価の分かれ目でしょう。 ただ全体的に明るい雰囲気で、プレイヤーが楽しくなってくるようなゲームなので、気軽に楽しむには良い作品です。 ちょっと時間がある時などTVやマンガでも見る感覚でプレイするのが良いかもしれませんね。 |
<動作環境> |
CPU | Pentium2−233Mhz以上必須、Pentium2−350Mhz以上推奨 |
OS | Windows98/2000/Me/XP対応 |
メモリ | 64MB以上必須、128MB以上推奨 |
HD | 400MB以上必須、フルインストール約580MB |
画面 | 640×480ドット、ハイカラー表示可能なもの。 DirectX7以降必須。 |
サウンド | PCMデータ再生可能 |
<ゲーム評価> |
CG | 10点 | 立ち絵良し、イベントCGもう少し欲しいで賞 |
シナリオ | 6点 | 恋愛部分をしっかりと描きま賞 |
音楽・音声 | 8点 | 明るく楽しい雰囲気で良いで賞 |
システム | 6点 | 読み返し機能が欲しいで賞 |
総合 | 7点 | もう少し銭湯絡みのイベントが欲しいで賞 |
合計 | 37点 | 気軽に楽しむなら良いで賞 |
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