センチメンタルグラフティ ゲームレビュー |
<どんなゲーム?> | ||||||||||||||||||||
一言でいえば「恋愛戦略シミュレーション」です。 普通のギャルゲーだと思ったら痛い目にあいます。特にSS版においては。 なぜなら普通のゲームでは女の子1人へのストーカーまがいピンポイント攻撃でOKですが、 このゲームに関してはそのような手法は通用しません。 このゲームではヒロイン12人とうまく付き合いながら、最後に一人を選ぶという手法を取らなければなりません。 しかも12人ヒロインがいるので、全員クリアするのは忍耐力が必要になります。 半端な気持でTVにむかえば、バッサリ斬られるゲーム(^^; あなたは12人の恐るべきヒロインと戦い生き残れるのか!? (いや、どのみち死ぬんですが、2で(苦笑) 戦いって命がけですね) |
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<簡単なあらすじ> | ||||||||||||||||||||
ある日、届いた一通の赤紙… 「あなたを殺します」それだけ書かれた手紙。 主人公は自分の命を懸けて、未来を切り開くために12人のヒロインに戦いを挑むのであった… つーのは嘘です、もちろん(笑) 本当は下の通り。 「あなたに会いたい…」 ある日届いた差出人のない手紙。 小・中学校と12都市(札幌・青森・仙台・横浜・金沢・名古屋・京都・大阪・高松・広島・福岡・長崎)を 転々とした主人公は差出人を探しに思い出の町を巡っていくのだった… |
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<キャラクター性> | ||||||||||||||||||||
ヒロインは全部で12人いるので紹介が長くなるので簡潔に。 沢渡ほのか ファザコン男嫌い馬娘 安達妙子 そばかす世話焼き料理人 永倉えみる 奇妙奇天烈えみゅりゅんだりゅん 星野明日香 アイドル目指すコギャル(死語) 保坂美由紀 着物メガネっ娘 山本るりか 普通っぽい元気少女友達風味 綾崎若菜 大和撫子 森井夏穂 お好み焼きマラソンランナー 杉原真奈美 病弱ニュータイプ 七瀬優 神秘的な旅人(アンラッキー) 松岡千恵 バンドなアネゴ 遠藤晶 タカピーバイオリニスト 下手な鉄砲…なんとやら。オーソドックスだと思うので、キャラクター性はあると思います。 ゲームでというより、ファンの頭の中で大きくなってるので、萌えを求めてる人はそちらを当たりましょう(笑) |
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<CG> | ||||||||||||||||||||
CGに関しては評価の分かれる所です。 ゲームから入った人は違和感はないかもしれませんが、 雑誌やキャラクターグッズから入った人は違和感を感じてしまうと思います。 なぜなら原画は淡いタッチですが、ゲームでは実写風のアニメ絵になっているからです。 決して悪い出来ではないのですが、原画の時の絵が素晴らしかっただけに不満の残る所かもしれません。 あと通常画面の背景は実写取りこみになっています。 これにより実際に旅行をしている気分になるのですが、キャラ絵とのバランスにやや問題があります。 ギャルゲーのアニメ背景に慣れてしまっていると、違和感あるかもしれません。 |
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<シナリオ> | ||||||||||||||||||||
シナリオは小説等で予備知識を身につけていないと少し分かりづらいかもしれません。 流れとしては前半にデートを繰り返し、思わせぶりな発言・伏線があり、。 後半に回想イベントを全て見ることで、話の全貌が見えてくるという感じです。 シナリオ自体の出来はなかなかいいと思います。 イベント数は数多くありますし、回想イベントではヒロインの女の子の心情を丁寧に描いていました。 せつなく感動的な話ですね。 |
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<音楽・音声> | ||||||||||||||||||||
音楽の出来は事前にキャラクターCDを出していただけあって、良い出来だと思います。 各キャラのテーマソングを始め、せつない音楽や楽しい音楽、どれも心に残る良い曲です。 音声は経験の浅い声優さんもいたので普通ぐらい。 それでも頑張っていたと思います。私は聴きなれていたので違和感は感じませんでした。 沢渡ほのか(CV:鈴木麻里子) 安達妙子(CV:岡田純子) 永倉えみる(CV:前田愛) 星野明日香(CV:岡本麻美) 保坂美由紀(CV:牧島有希) 山本るりか(CV:今野宏美) 綾崎若菜(CV:小田美智子) 森井夏穂(CV:満仲由紀子) 杉原真奈美(CV:豊嶋真千子) 七瀬優(CV:西口有香) 松岡千恵(CV:米本千珠) 遠藤晶(CV:鈴木麗子) |
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<基本システム> | ||||||||||||||||||||
ゲームシステムは平日にバイトをして旅費を稼ぎ、休日に遠隔地の女の子とデートをするといった形です。 主人公には「行動力」というものがあり、女の子に会えば会うほどポイントが上がり、移動の自由が利くようになります。 また遠隔地に行くには当然のごとく旅費や宿泊代がかかるわけですから、 バイトをすることでお金を遣り繰りして旅をしていくことになります。 一方、12人のヒロインの女の子達には「せつなさゲージ」というものがあります。 これは女の子のドキドキ感を表したもので、しばらく会わなければ徐々に上がって行きます。 そしてせつなさゲージが高いほどデートが成功しやすく、かつクリアするのにも必要なイベントを見やすくなります。 つまり相手の女の子を焦らすことによって、逆に親密度を上げるということです。 ただしゲージが溜まりすぎると崩壊して、イタ電をかけてきたり、失踪したりします。 |
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<ゲーム性・演出面その他> | ||||||||||||||||||||
周囲では色々と酷評されていますが、このゲームの魅力は普通のギャルゲーにない要素があります。 まず1つに地方に女の子がいるので、地域密着型という長所を持っていることです。 背景が実写取り込みなので、旅行気分を楽しむ事が出来ます。 そしてもう1つがヒロインの女の子を振ることができる点です。 これは随分画期的です。普通のギャルゲーはただ告白すれば良いだけで、他の女の子の処遇は問われません。 自分の気持ちにケジメをつける意味でも、現実に即した機能と言えるかもしれません。 でも当然のごとく、プレイヤーの胸が痛みます。 ひょっとしたらこれが「センチメンタル」の由縁なのかもしれません(^^; なお、ウインドウズ版ではシステムが一部変更されました。 ヒロイン12人全員に会わず、オンリープレイも可能になったようです。 でもセンチの趣旨からすれば12人に会ってから振るのがセオリーでしょう(爆) |
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<まとめ> | ||||||||||||||||||||
総括してみると、従来のゲームにはない画期的なゲームであったと思います。 ただ現実的でないストーリー設定にもかかわらず、現実的なゲームシステムを持っていたりと、 かなりのギャップがあったような気がします。 甘いギャルゲーらしい設定のわりには、せつなさゲージやせつなさ炸裂による失踪・別れなどかなりシビアです。 ギャルゲーらしい展開を求めているならば、購入は控えた方がいいかもしれません。 思っていた以上に考えさせられるゲームでした。 |
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<評価点> | ||||||||||||||||||||
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<動作環境等ゲーム詳細> | ||||||||||||||||||||
「Kanon」「AIR」「みずいろ」「Piaキャロットへようこそシリーズ」(全てコンシューマ移植) 「センチメンタルグラフティ2」(レビュー・攻略有) |
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