<どんなゲーム?> | ||||||||||||||||||||
シリアス系ビジュアルノベルです。 全4章で構成されており、時代を超えながら「銀糸」にまつわる物語を追っていくゲームです。 このゲームの特筆するべき点は、英語字幕バージョンがあることです。 英語の理由は日本の18禁ゲームをHCG吸出しとしか見ていない外国人を見返すためだそうです(^^; 確かにこれなら見返せるかも、という作品です。 英語の勉強をしたい方はこちらでやるのも面白いかもしれません。 また画面表示が映画形式になっており、物語も歴史物なので雰囲気にマッチしています。 文字サイズが小さめなのも映画的効果を狙っているのでしょう。 本当に映画を見ているようで、プレイヤーに強い印象を与える作品性が高いゲームだと思います。 |
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<簡単なあらすじ> | ||||||||||||||||||||
…long,long time ago…Oldman said. The ”Silver”made from Drop those were brought together from the Moon. This story had been handed down as little good bedside story and disappeared later on. …people.Do they know the real color of ”Silver”? Do they remember shiney,mournful shiny”Silver”?? |
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(『銀色』ゲーム冒頭より引用) | ||||||||||||||||||||
<キャラクター性> | ||||||||||||||||||||
ヒロインは各章ごとに存在します。時代背景も併せて説明しておきましょう。 1章 「名前なし」 色町で育った女子と人斬りをしていた男との悲しい物語 (奈良時代) 2章 「狭霧」 神社で育てられた狭霧と貴族の末弟である頼人との物語 (平安〜鎌倉時代) 3章 「朝奈」 洋食屋「佐々井亭」を支える朝奈・夕奈姉妹の物語 (大正時代) 4章 「篠崎あやめ」 言葉を発することができない少女の物語 (現代) 章間・エピローグ 「石切」 ?(実際にプレイして御確認ください) どの話もシリアス路線なので「萌え」は期待しない方がいいです。 クリア後のオマケに面白いのがあるので、そこに期待しましょう(^^; |
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<CG> | ||||||||||||||||||||
CGは追加CGとの差異がやや気になりました。 従来のCGは線が細く、平面的に見えるのに、 追加されたCGはややふっくらして立体的に見えます。 画力がアップした故の弊害なんでしょうが、 それならば全てのCGを描き直したほうが良かったかもしれません。 CG追加は各章にそれぞれ1枚ずつ、石切編に5、6枚という感じです。 基本的には良く描けているので、満足いくものだと思います。 CGに関連してOPムービーのことにも触れておきます。 銀色を既にプレイしている人は構わないでしょうが、ムービー中にネタバレになる重要なCGが多く登場しているので、 初めてプレイする方は話の結末部分が予想できてしまうのではないかと思えました。 それなら前作のように辺り障りのないCGで良かったのではないかという気もします。 |
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<シナリオ> | ||||||||||||||||||||
シナリオは章単位で話が区切られ、時代・登場人物・身分の違う人々が活躍します。 共通するのが「銀糸」…銀色はこれにまつわる人々の話です。 悲しい話がほとんどで、胸がギュッと締められるような話ばかりです。 ただどれも感動的であり、悲しさだけではない「何か」があります。 それを是非とも感じてもらいたい作品ですね。 あとシナリオの構成上。(章の途中途中に石切編が追加されていること) 実際に楽しめるのは1回目よりむしろ2回目という感じがしました。 そういう意味ではシナリオがやや分かりづらく、プレイヤーの推論に任せる部分が多くあるようにも思えます。 ただ手がかりはゲーム中に色々とあるので、自分なりの解釈はできるはずです。 こういう解釈の余地を残すことは良い点も悪い点にもなりますが、この作品においてはプラスに働いていたと思います。 私は一度銀色をプレイしているので、石切編を分散したシナリオ構成は素晴らしいと思うんですが、 初めてプレイする人にとってはどうなのか少し疑問です。 石切編が良い所で終わって次の章に行ってしまうので、 プレイヤーがその章の話に集中できるかどうか難しい面があるかもしれません。 |
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<音楽・音声> | ||||||||||||||||||||
音楽は追加されたものを始め、素晴らしい出来です。 OPソングを始め追加音楽はどれも出来が良く、最高の仕上がりだったと思います。 同じような文章表記の場所でも音楽を変えて雰囲気を変えたりするなど、 音楽が効果的に使われていたように思えます。 音声では前作はメインキャラのみでしたが、今回は女性キャラフルボイスとなりました。 つまりねーちんこと、夕奈に音声が付いたということです。 やってみれば分かりますが、見事なほどの迫真の演技…素晴らしいの一言です。 思わず違う属性に目覚めてしまいそうなほど(笑) これはプレイして確認しましょう。 全体的にも演技は素晴らしかったと思います。 名無し・佐々井朝奈(CV:綾川りの) 狭霧(CV:籐野らん) 篠崎あやめ(CV:カンザキカナリ) 佐々井夕奈(CV:藤沢智子) 石切(CV:夏海萌) |
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<基本システム> | ||||||||||||||||||||
システム面はメッセージスキップや履歴機能、オートモードなど充実しています。 オートモードが地の文になると、すぐに次に行ってしまうという弊害はありますが、 一度に表示されるテキスト量が少ないので、メッセージ表示を遅くしておけば全て読むことはできます。 オマケ機能はCG鑑賞・音楽鑑賞・シーン鑑賞(Hシーンやイベント全て)、 毎度お馴染みのお遊びシナリオがあります。 「あやめ○6歳」には笑って萌えてください(爆) システム面は基本的に良いのですが、不満点は2つほどあります。 一つはウィンドウモードで起動してる時に、「タイトルに戻る」を選ぶと 強制的にフルスクリーンになってしまうこと。 もう一つは回想シーンを途中でやめることができないこと。 間違えて見たいシーンでない部分を選んでしまえば、 メッセージスキップをしてシーンが終わるまでひたすら待たなければなりません。 シーン回想はシナリオの見直しに重宝するので、やや残念に思えます。 |
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<ゲーム性・演出面その他> | ||||||||||||||||||||
前述のように画面はフルに表示されるのでなく、横に長い映画表示形式になっています。 (上下が黒で画面表示していない状態) この画面表示はゲームの雰囲気に合っていて良かったとおもいます。 あとは英語バージョンですよね。 実際にどれだけの人が使うのかは分かりませんが(^^;、演出として機能し、映画の雰囲気をより強くしていたと思います。 ゲームと言うよりは映画の作品だったので、これは良い試みでしょう。 |
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<まとめ> | ||||||||||||||||||||
銀色はシリアスでもの悲しい物語りなので万人向けとは言えませんが、是非プレイしてもらいたい作品です。 「生きること」「役目」「信頼と裏切り」「願いと代償」 …各章のテーマと作品の雰囲気、そしてそれが生み出す新しい希望… そういったものを受け取ってもらいたい…そう思える作品です。 私のオススメの一作ですので、機会があれば是非ともプレイして見てください。 |
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<評価点> | ||||||||||||||||||||
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<動作環境等ゲーム詳細> | ||||||||||||||||||||
「みずいろ」(レビュー・攻略有) |