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2020年12月31日

2020年は人類のターニングポイント…になるはず?

今年を振り返ると、新型コロナウイルスに振り回された一年だったと言えると思います。
昨年の今頃はまだ新型コロナの影はなく、正月明けに中国で感染症が流行り出した程度の認識でしたが、
そこから感染があっという間に世界中に拡大し、
今度はイギリスと南アフリカで変異種が登場するなど、
地球環境問題と同様に、一国の出来事が一国の問題で済まされない時代になっていることを痛感させられます。

日本も新型コロナウイルスの影響をモロに受け、様々な問題が噴出してきましたが…
ただ…ね…コロナが発生する前から既に色々と限界だったんですよ…
外食産業はもう消費税増税の影響を受けていましたし、
中国を始めとする外国人頼みの観光政策にしても、労働者軽視のブラックな職業環境も、
アナログな飲みニケーションな男社会文化も限界に来てました。
それが新型コロナウイルスという壁にぶつかって、あふれ出したという形でしょう。
今まで溜った膿がぶわっと噴き出してきたように思えます。

しかし、予想通り、人間はそう簡単に変わることができず、
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」「対岸の火事」というのは相変わらずで、
コロナの第二波・第三波と、収まっては元の生活様式へ、そして再度自粛を繰り返しています。
もう元には戻れない覚悟をすべきなのに、変わらずに戻ろうとする…
そういう意味では2020年は始まりに過ぎず、
2021年・2022年と新しい社会が構想されていく時代になることでしょう。
そこで人間が変われるか・変われないかが問われてくるように思えます。


とりわけ、このコロナ騒動で幾つか限界が見えた分野があります。
①外食産業、②テレビ芸能業界、③スポーツ、④政治です。
①外食産業の苦境は言うまでもありませんが、今後も悪化が予想されます。
今年、新型コロナウイルス以外で世界を騒がせたのが「蝗害」です。
サバクトビバッタは世代交代を繰り返しながら、今も東アフリカで大繁殖してるようです。
地球環境の悪化と共に食糧事情は不安定になる一方で、
新型コロナウイルスでも貿易が完全に止まることがなかったのは不幸中の幸いでしたが、
今後、食料が安定的に補給できる保証はありません。
それでいながら、大量生産・大量廃棄を続けているわけですから、
結果的に①外食産業は完全になくなるということはないものの、大きく数を減らすことになるでしょう。

②テレビ芸能業界で言えば、今年は大物芸能人の自殺が多くありました。
実際に、彼らが何を思って死んでいったのかは分かりませんが、
ある種の閉塞感に潰されてしまった感は否めません。
緊急事態宣言時にはリモートを徹底していましたが、
同じような感染状況になっている今は、視聴者に自粛を呼びかけつつも、
自分達は感染症対策を徹底しておらず、あまり説得力のない状態になっています。
番組内容も紋切り型の同じような番組が多く、独自の面白さを追求することがなくなりました。
そういう所が、Youtubeの動画配信やアマゾンプライム等の独自番組に、
視聴者を奪われている要因のように思えます。
最も変わることを強いられているテレビ業界が全く変わっていないことが、
ある種のテレビの限界を感じさせられる事態になっています。

③スポーツは東京五輪の延期が象徴的でしたが、リアルイベントの難しさがありました。
かつては高校野球やプロ野球が、
阪神淡路大震災や東日本大震災を乗り越える勇気を与えたものですが、
それらは「もう終わった災害」であったのに対し、新型コロナは「まだ続いている災害」でした。
スポーツ業界が幾ら「スポーツの力で勇気づける」と言ったところで、
心持だけでは解決しない問題に対しては、無力であることを露呈するばかりか、
プロ野球やJリーグでは感染拡大を招きかねない事態を起こすなど、
スポーツ興行の難しさが目立つ1年でした。
自分も心情的に今年はスポーツを全く楽しめず、野球を見た記憶も数える程度です。
先日のNHK杯で優勝した羽生選手が「北京五輪(次回冬季五輪)は今は全く考えられない」と、
軽率な発言をしないよう努めていたのが印象的で、
スポーツの限界=ささやかな勇気を与えられても、根本的な何かは変わらないもどかしさ、
そういうものを感じる一年だったように思います。
逆にプロ野球を始め、Jリーグ・相撲界は、
スポーツを見せることで何かを変えられると驕り過ぎているのではないかとも思います。
もっと謙虚に、かつ、その「ささやかな勇気」を大事にすることが、
ポストコロナ後のスポーツ業界に必要なことのように思えます。
スポーツ興行というお金のやり取りに拘り過ぎたんですよ…

④政治の衰退はもはや言うまでもないでしょう。
日本の政治は「忖度(そんたく)」に慣れ過ぎてしまったんでしょうね。
平時はそれでよくても、緊急時にトップに決断力がなければ、みんなコケる、
それを痛感する1年だったように思えます。
中国・ロシアとの外交にしてもそう。外国は「忖度」してくれないんですよ…当たり前だけど。
なのに、日本は「忖度」を期待して相手に尽くしてしまう…でも何も進まない。
政治家の平和ボケを感じる1年でしたね…本当に。詳しくは後述しますが。


逆に今後期待される分野は、バーチャルや拡張現実といったVR・AR技術でしょう。
数多くのリアルイベントが中止になる中、バーチャル技術を使ったネット有料配信など、
新しいイベントの形が模索される1年となりました。
今は「サービスを提供する側」だけがVRやARといった技術を使っていますが、
将来的には「サービスを受ける側」もVRやAR化され、
アニメの『ソードアートオンライン』のような別世界をも構成するような
技術革新を遂げていくのは間違いないように思えます。

そうなると、上記の①~④の分野は間違いなく衰退するでしょう。
①外食業界は必要な食事だけを賄えれば良く、
楽しみとしての食事はバーチャル空間で満足する可能性があります。
②テレビ業界はもっと顕著で、受動的なコミュニケーションでしかないものが、
双方向的なコミュニケーションに変わることで、娯楽の価値が1段階下がることでしょう。
ただ番組ノウハウやトーク術といった技術は持っているので、
媒体を変えて成功する可能性は大いにありえます。
③スポーツ業界も、自分自身が一流アスリートの感覚を味わえることも可能なわけで、
「見るスポーツ」から「やるスポーツ」に楽しみ方が変わるかもしれません。
④政治は誰もが国会議員のように、自分の興味ある分野の話し合いに加われるようになるので、
国会の権能は議論に参加する国民で十分になってくることでしょう。
結果的に残るのは最小限の行政機関のみで、国会議員の存在意義自体がなくなることでしょう。
話をコロナ対策に戻しますが、政治の世界で顕著だったのは、
専門家の厳しい基準を、政治家がわざと希釈=曖昧化させて、
科学による客観的判断ではなく、政治家の主観的判断に貶めていたことです。
これはそういうことがなくなるという意味です。
国民は専門家から直に話を聞き、客観的判断で政治決定がなされるようになるということです。
そこに割り込んでくる政治家はもう不要なわけです。

おそらく、この全体的な流れは2~3年のうちに定まってくることでしょう。
新型コロナの終息は、やはり当初予想された通りで、2年以上先、2022年以降でしょう。
私達は今までの現実的な生き方と将来的なバーチャルな生き方の狭間の中で、
新しい社会がどうあるべきか、真剣に議論していくべきだと思います。
そういう意味で、2020年という年は、
将来、歴史の教科書に掲載されるような大転換の始まりになるように思えます。


◆ニュースネタ 新型コロナウイルス関連ニュース
●「たいした熱じゃないから…」PCR検査断った立憲・羽田雄一郎参院議員の悲劇
(※記事の執筆時に詳細の発表はなかったので、PCR検査を断ったかどうかは定かではありません。
 少なくとも国会内の診療所ではPCR検査ができないことは確かっぽいですが。)
細かい感染の経緯はまだ明らかになっていませんが、
重症化していなくとも急激に悪化して死に至るという報告が正しかったことが証明されました…
羽田議員以外にも、無症状で一時隔離で宿泊していた人が急激に悪化して死亡した例がありましたからね…
無症状や軽症であっても、決して油断できないということを身をもって示す形となりました。
これで国会議員も本気で危機意識を持って欲しいと思いますが…

●二階幹事長〝会食〟そのものを否定「8人で会っただけ」「飯を食うために集まったんじゃない」
●石川県知事、クラスター確認翌日に90人超と会食…アクリル板設置なし「問題ない」
羽田議員が急死する前の出来事・発言ではありますが… 呆れる認識です。
よく知りませんが、政治家の先生方は料亭とかを喫茶店感覚で利用してるのでしょうか?
もし、本当に飲み食いしていないなら、場所代に幾ら払ってるの?
それとも飲み食いしていないから払ってもいないというのですか? 全く理解できません。

●年末年始「コロナ難民」寮閉鎖、都内学生行き場なく
一方、帰省するにも帰省できない学生もいるわけで… 政治家は本当に自由ですね。
こういう時に地元の政治家が何をしていたかが伝わってしまうわけですけど…
そんないい加減な人達が取り仕切る場所に誰が残ろうと思うのですか。郷土愛もなくなりますよ。

●「コロナワクチンに期待しすぎてはいけない」免疫学者が断言する厳しい現実
ワクチンの有効性を訴える人もいますが、正直、何とも言えません。
だって結果が分かるのは1年~2年先のことですから…現時点では判断できません。
個人的に気になっているのが、新しいワクチンであること、mRNAの詳細です。
詳しいことが分かっていない現時点では、ワクチンを打ちたくないという気持ちの方が強いですね…
最終的には感染死亡リスクとワクチンのリスクとの比較考量になるのでしょうが、
医療崩壊レベルに追い込まれてしまえば、アメリカのようにワクチンのリスクとか言ってられないのでしょうねぇ…
日本の政治家にそういうシビアな判断ができるとは、とても思えませんけどね…
とりあえずワクチン打てとしか言えないんじゃないですかね。自分達は打たない癖に。

変異種の大規模感染はまだ伝わってきていませんが、報道では感染力が1.7倍とあるので、
東京では1日1500人程度まで膨らむということなんですかねぇ…
もう緊急事態宣言を出しちゃって良いと思いますけど…
それより心配なのは南アフリカ型。
こちらは若年人口が多いアフリカらしく、子どもへの感染力も強いようで、
若年層の重症化が心配されます。

今はPCR検査が求められる余りに、逆に批判される事態にもなっていますが
(検査結果は一種の指標であるが、陰性であれば絶対に安心というわけでもないので、両方正解)、
今がどういう状況で、何を必要としているかが問題です。
今回の第三波の始まりはインフルエンザ同様に一般化した故の感染拡大だったので、
感染する可能性の方が高いわけですから、PCR検査の重要性は相対的に低かったのですが、
12月に入ってからは変異種の拡大可能性が出てきてしまったので、
変異種の感染を抑えるために、PCR検査とウイルスの遺伝子検査が必要なように思えます。


◆政治ネタ 今の政治家に足りないもの
●村上春樹氏インタビュー、首相が紙に書いたことを読むだけの日本は最悪
その通りなんですよねぇ…
安倍総理を国会招致した夜に菅総理も記者会見していましたが、
下を向いてボソボソしゃべるだけなので、何を言っているのか全く頭に入らず、
後でニュースサイトで確認しようと思ったものの、ほとんど記事になってねぇ…
記事にするほどの内容ではなかったのか、それとも記者の方も頭に入ってこなかったのか(苦笑)
官房長官時代からそうだったので、全く期待してませんでしたが、
ここまで酷いとは… もう棒読みですもんね。
今時、読み上げソフトの方がまだ感情がこもってるよ(苦笑)
もう総理大臣が声を出すんじゃなくて、『弦巻マキ』辺りに読ませたらいかがでしょう?

話を戻しまして、政治家に必要な要素は幾つかあると思うんですよ。
①現状分析、②理想像、③戦略、④表現。

まず、政治の出発点は①現状分析です。何が問題で何が必要とされているのか。
今のコロナ禍でもっとも問題なのは何か。医療崩壊する恐れです。
そこに感染力の強い変異種が発見された。さぁ、どうするのか、という話です。
専門家からの分析を受け入れながら、①現状分析をすること、それが大事です。
それにも関わらず、日本学術会議等の耳に痛いことを言ってくる人間は遠ざけ、
自分と近い意見の人間ばかりを集めてしまえば、
①現状分析が十分にできるわけはないのです。

次に、②理想像。①の問題点をどう乗り越えた未来を創るのか、それが大事です。
ワクチンでコロナを撲滅できるのかどうか。
コロナの脅威とワクチンの副作用の恐れ、どちらか脅威なのか。
コロナを撲滅した社会はどうあるべきなのか。
五輪まで間に合わせられるのかどうか、また、そこまでして五輪を開く価値があるのか否か。
脱炭素社会やガソリン車ゼロにしてもそう。
日本にとってそれは必要に迫られてのことなのか、それともそこに価値があるのか否か。
まだ価値を見いだせていないのだとしたら、どう価値を見出すのか。
遅れている日本の環境技術をステップアップさせる準備があるのかどうか、
ビジョンを示す必要があります。

そして、最も大事なのが③戦略。②をどうやって実現させるのか。
新型コロナという誰もが正解の分からない事態に直面して、どうやって③戦略を立てるのか。
台湾のように科学的データに忠実に従うのか、
中国のように国家権力によって住民を統制するのか、
ヨーロッパのように法律に従って行動制限を強制するのか、
何に従って③戦略を立てるかです。
一般的には、科学、法律、宗教、兵法(用兵術)でしょう。
兵法に従うなら、備えあれば憂いなし、
できるだけ最悪の事態に備え、先手先手で手を打つべきでしょう。
トラブル時に何に基づいて③戦略的判断を下すのか。それが政治家の資質です。
その観点からすれば、今の日本はあまりに場当たり的、
流されるままにフニャフニャの判断で国民に安易にお願いしてるに過ぎないでしょう。

最後に④表現。それをどうやって表すかです。
政治家であれば言葉で伝えることです。
それにも関わらず、淡々と紙に書いてある文章を下を向きながら喋られても…
そりゃ伝わってきません。
今がどういう事態なのか、国民はどうするべきなのか、
それを真摯に話さなければ誰にも伝わりません。
…まぁ、もう遅いですけどね。信用を完全に失っちゃってますし…
旧・民主党政権以上に手遅れ。


判断に迷ったら、情報を隠さないことです。
隠そうとするから、おかしなことになるんですよ…
情報を開示して、政府としてはこう考えているから、こういう対策を打つ、
そう明確に国民に示していれば、ここまでコロナ対策で顰蹙を買うことはなかったはずです。
まず、情報は隠せ、そういうことをするから正常な判断ができないんです。

そして、何に従って動くのか。科学なのか、法律なのか、宗教・哲学なのか。
ないんですよ、日本の政治家にはそういうものが。
私利私欲以下の「気分」でしかない。
どちらが自分にとって都合が良さそうかな~という「気分」でしかない。
そちらの方が得だから、そちらを選択する、という断固としたものがない。
曖昧に適当に決めちゃっているから、政策が180度、変わっちゃうわけです。

結論から言えば、政治家として当たり前の素質を持ち合わせていない、
今の日本の政府は無能と言わざるを得ません。
上司の太鼓持ちをしていれば、大臣にもなれて議員の座は安泰、
その程度のことしか考えていないから、こういう緊急事態に対応できない。
政治家の信条がどこにあるのか、もう一目瞭然じゃないですか。
国民を見ていない、見ようともしない。自分達の都合だけで政策を決定する。
そんなんだから的外れな政策ばかりになっちゃうんですよ…
議員のバッジを守りたいのならば、
自分が何に従って政治を行うのかをはっきりさせなさい。
それができれば、政治家に戻ることができますよ…

…何で今更、こんな当たり前のことを言わないといけないのか。
国民に危機を煽って憲法改正を試みる割に、最も平和ボケしたのはお前らの方でしたね…


◆ニュースネタ ファミマ「お母さん食堂」の名前変えたいと女子高校生が署名活動
言いたいことは分からなくもない。だけど、それって意味あるのかなぁ…
逆に『サラリーマン川柳』なんてものがありますが、それには文句言わないの?
男は外で上司にペコペコしながら耐え忍んで働くのが美徳とされることには文句言わないの?
別にメーカーは「一般的イメージ」として言葉を使っているだけで、
そこに「男はこうあれ、女はこうあれ」と言っているわけではないでしょう。
そう思っているのは、思わされているのは、あなたの心と周りの大人の言動のせいでは?

学生のうちはそういうのが許せないという気持ちも分かりますが、
形のないものをそれは違うと叩くことに意味があるとは思えません。
宗教は世界中で信じられていますが、神の姿はそうじゃないと語る意味があるでしょうか?
現世のうちに誰も神を見たことがないのであれば、
神はこうあるべきと考えることにあまり意味はありません。
自分にとって神がどういう存在なのかが問題なのではないでしょうか。

自分も男は外で働き、女性は家事をするという旧時代的な考えは必要ないとは思います。
だけど、それは別にそうであっても構わない。夫婦によって形は変わるわけです。
それを「こうあるべき」「こうではいけない」と言うことに意味はありません。
夫婦にとって、互いがどういう存在であるかが重要なんです。
どちらかが家事をしなければいけないのであれば、どう分担をするのかです。
「お母さん食堂」と象徴されるように、料理を押し付けられるのが嫌ならば、
パートナーに料理をしてもらうために、あなたが何をするかが大切だと思います。

逆に言えば、若い人がそんなつまらないことを考えてしまう男女の閉塞感が気になります。
本来なら、あるがままを見つめるだけでいいならば、
そもそも男女の役割分担など考えもしないはずなのに、
それを考えさせられるということは、女性が差別されているという意識、
自分が女として差別されているという意識があるということです。
自分に差別意識が生まれる原因は何なのかを考える必要があるでしょう。
それは、おそらくファミリーマートではないでしょう。
もっと身近なもののはずです。
そこに気付くことが、たぶん「大人になる」ことの意味だと思います。


最後になりましたが、コロナ禍の2020年も終わり。
来年もまだコロナ禍は続くと予想できるので、
より健康に気を付けて生きていきたいものです。
初詣を年内にお願いするという変な呼びかけもありましたが、
そういう形式ばった正月慣習をするのではなく、
あるがままを受け入れたお正月を過ごしてもらいたいと思います。
よいお年を~

2020年12月26日

再度の水際対策失敗

●変異ウイルス 水際すり抜け国内に 厚労相「万全期していく」 新型コロナ
想像以上の速さでしたねぇ…もう空港関係者が感染するようだとお手上げでしょう…
この一方を受けて、外国人の入国を全面的に禁止する方向のようですが、
ロンドンも爆発的に感染が広がったようですし、もう手遅れの感は強そうです。
新型の変異種が具体的にどういう理由で感染力が強いのかが分からないので、
ウイルス自体の感染力が強いのか、生命力が強いのか、感染経路が違うのか、
現時点で情報がサッパリないので、何とも言いようがありません。

特に新しい情報がないから安心なのではなく、逆に不安なんですけどねぇ…
「現時点で分からない」というのは何も分かっていないということ。
やはり警戒せざるを得ません。

こうなってしまうと、再度、人の移動を止めて、
地域ごとに対策をしていくしかないのではないでしょうか。
残念ながら、変異種の具体的な情報が出てくるまでは、
ロンドン同様にロックダウン已む無しでしょう。

まぁ、でも、今回は政府が愚鈍だったと責めることも難しいですねぇ…
イギリスも気づいた時にはもう遅かったという感じですし、それは日本も同様と言えるでしょう。
入ったと気づいた瞬間にもう遅かったんですよ…
このスピードの脅威は変異種に対する警戒心を一段階上に見ざるを得ません。
政府には迅速な緊急事態宣言の発動を求めたいです。


◆政治ネタ 桜を見る会の前夜祭問題。安倍元総理が記者会見・国会招致に応じるも…
●安倍前首相「政治的責任重い」繰り返すも辞職は否定
●安倍前首相、桜前夜祭の補填「知らなかった」は常識では考えられない
●安倍前首相「議員辞職論」が自民党内で高まる 解散総選挙で「禊ぎ復活」プランも
●「桜を見る会」前夜祭問題、2020年版“盤面解説” ~「ウソに嘘を重ねた説明」の結末(再度の経緯確認)
この期に及んでも嘘を吐き続けるのか… もしくは無関心なのか…
この程度で許してもらえると思っている認識の甘さに反吐が出ます。
国民を馬鹿にしてんのか? あん?

この前夜祭問題で明確に嘘が疑われているのが「5000円の領収書発行」なんですよ。
本当にそんなものが存在していたのか?という根本的な問題です。
普通の人は、後援会が参加者から参加費5000円ずつ徴収して、
ホテル側に一括で支払ったと思うじゃないですか?
だけど、このホテルニューオータニの一般的な会費が1万1000円からだそうで(野党質問)、
どう考えても差額の6000分が足りなくなるので、
その費用を後援会が補填したのではないかという追及から始まった問題なわけです。

これに対して、安倍氏は「後援会の補てんはなかった」と否定し、
その理由として、この前夜祭はあくまでホテル側が主催で後援会事務所はタッチせず、
会費の5000円のやり取りはホテルと参加者の間で行われ、
後援会が補填する余地はなかったという話でした。
安倍氏はホテル名義の空の領収書を発行され、それを参加者に渡していたと国会で主張したわけです。

まぁ、普通に考えてありえませんわな。
そんな危ない領収書をホテル側が率先して発行するか?と。
最後の記事にもあるように、ホテル主催なら安倍氏らも参加費を支払う義務があるわけで、
そこら辺は全く説明がなされていません。
当時からかなり主張が無茶苦茶だった所に、検察の捜査が入ったわけですから、
やはりこの言い訳は嘘である可能性が高まったわけです。
だって「後援会の補てんがなかった」ことに対する後付けの理由だったのですから。

しかし、今回の安倍氏の釈明会見でもこの主張自体は変えていません。
当然、訂正してくるものと思っていましたが、それさえしていない。
あまりにも杜撰です。そんな領収書があるなら、証拠として出せばいいんですよ。
だけど何も出てこない。
総理大臣在任中は忙しくて自分で調べることはできなかったでしょうが、
既に辞めてから3ヶ月以上経っているわけですから、
記者会見にあたって証拠を集めることだってできたでしょうに。
それもしなかったというのは、国民のことを舐めてるからですよ。
この程度で誤魔化せると思ってるからですよ。ふざけてんの?


中身がスッカスカで、ろくに謝ってもいない釈明会見でしたが、
結論から言えば、自民党の大臣クラスはこんなものなのでしょう…
●大臣の政治資金、パーティーに依存強まる 透明性に問題
(↑昔、ヤフーに無料版の全文記事がありましたが…
 要は大臣クラスは政治資金パーティのお金のやり取りが不透明ということ)

つまり、お金の流れはこんな感じと予想できます。
 パーティ券という名の献金集め→複数の政治資金団体へ還流、
→地元有権者に慰安旅行等の形で還元という名の買収行為→票獲得

もう政治資金パーティなんて止めりゃいいんですよ…
何のための政党交付金なのか。何のための政治資金収支報告書なのか。
政府が自粛をお願いしても、政治家が忘年会に顔を出すのを止めないのは、
それが資金源だからですよ…
主催でなくとも、各地の忘年会に顔を出しておけば、
主催のパーティに誘いやすいでしょ?
そういうことを繰り返してるの、自民党という政党は。
誰も口に出さないけれど、みんなそれが分かっているんですよ…
自分も甘い汁を吸ってるから公言していないだけで。

だから、この問題の本当の闇はそこなんです。
不透明な資金の流れを生む政治家の資金集めパーティなんですよ。
これが選挙資金に使われるんです。
問題となっている河井夫妻の1億5000万円の原資もこれでしょ?
森友学園問題の籠池夫妻のように、政治家に擦り寄ってくる人はいるんです。
そういう人のお金が政治資金パーティに流れ、政治家が有権者を買ってるんですよ。
その構図を表沙汰にしたくないから、ボヤかすんです。根本的な問題はそこです。

2020年12月23日

特にこれという程はない

少し毒づいているいるので、クリスマスや今年最後の日記にするのもアレなので、
特にネタがあるわけではないけれども、ニュース関連を中心に文章を記しておくことにします。


◆政治ネタ 支持率低下が止まらない菅総理
●秘書官も慌てた「ガースー」発言 空回りする「万全」まるで精神論 2代続けて崩れた言葉への信頼
●コロナ・GoToで逆風 党重視、調整役不在 菅政権3カ月
●菅首相が「国民の誤解」と言ってのけた二階氏との「ステーキ忘年会」はGo To停止を詫びる「手打ち」だったのか

GoTo停止直後の二階氏らとの会食を批判されての「誤解」発言を揶揄し、
ネット上で『誤解より二階』と評した皮肉は素晴らしかったですね(苦笑)
GoToへの対応が鈍かった理由は、明らかに政権の後ろ盾であった二階幹事長への配慮であり、
GoToを一斉に停止したのは支持率低下に慌てた、ためでしょう。
感染症対策分科会の言うとおりにしたのなら、全国一斉停止にする必要はなく、
東京を始めとする感染拡大地域だけを停止すれば良かったわけで、
一斉停止したのは批判回避のためと言わざるを得ません。

まぁ、観光業界はブーブー言ってますが、どうせ年末年始料金で高めのお値段でしょ?
それを下げていつもの値段で売り出せば、
元々、GoToの対象外の帰省客にもアピールできますよ。それだけの話。
ブーブー言ってるのは中間マージンで儲けてる旅行会社と予約サイトだろうに。

問題なのは今回の政府の対応がろくな説明なしに行われてしまったため、
人によって受け取り方に差があるということです。
一部の人は、「個人的旅行までは制限されない」と思って普通に旅行するでしょうし、
一部の人は、「緊急事態宣言並みだ」と思って旅行以外の外出も控えるでしょうし、
何がどこまで許されているのか分からない曖昧さが、
国民の間で軋轢を生みかねないということです。
今はその軋轢が菅総理のステーキ会食や、地方議員のコンパニオン忘年会に向けられてるので、
そんなに問題になっていませんが、それが自粛警察のような形になってしまうと、
軋轢ばかりが目立ってしまわないかと思っちゃいます。

個人的な解釈としては、感染拡大地域=夜間の営業自粛要請がされている場所には、
旅行には行かない、必要な用事がある場合は会食をしないなど厳密な感染症対策を、
それ以外の地域は万全の感染症対策をしていれば、個人的旅行は構わないと思います。
帰省に関しては賛否が分かれるところですが、同じような基準でしょう。
会食は互いに人生の責任を取れる範囲にしておきましょう、という感じ。
相手にコロナ感染させたり、コロナをうつされても、
互いに助け合える関係なら問題ないんじゃないですかねぇ…それが真の自己責任。

●「勝負の3週間」敗北の今、菅首相がコロナ対策でやるべき「たった一つのこと」
わりと中立的な見立て。
効果あるかは別にして、国民の中でコロナ対策の意思統一ができていないのが問題です。

最近では民間のPCR検査も増えてきましたが、
PCR検査が有効なのは感染初期段階かつ人の移動が少ない時点です。
今のような感染拡大段階で人の移動も無制限では、
検査した時点では陰性でも、翌日には発症して陽性になる可能性さえあります。
インフルエンザ並みに感染頻度が増した段階では、もう検査の意味がないんですよね…

結局は徹底した感染症対策と体調の維持が必要不可欠なのであり、
それを国民に説明すべきなのですが、もはや後の祭りと言う外ありません。
小池都知事を見てれば分かるでしょ? 「お前今更何言ってんの?」と。
厚顔無恥とはまさにこのこと。分厚い化粧ですな(苦笑)
同じことを1か月前に言ってれば良かったんだよ。
菅総理にしても同じ。自粛を呼びかけるべき立場の人間が率先して自粛を破ってるんだから。
それこそ土下座して自分の行いを反省しなければ、誰も言うことを聞きません。
こうなると、できることは一つしかありません。
もう総理を辞めるしかないでしょ。
誰もあなたの言葉を聞かない裸の王様なんですから。

そして、裸の王様に何も言えない自民党議員も何なのか。
生きてんの? 空気吸ってんの? 存在してんの? あんたら。酒飲んでるだけだろ。
太鼓持ちばかりで実にくだらない集団になり果てたもんだ。
再拡大の兆候があった11月からの1ヶ月にお前ら、何したの? 国会閉じただけじゃん。


◆政治ネタ 安倍前首相、東京地検が不起訴へ 任意聴取で関与否定か
まぁ、予想通りの展開ですかね…秘書のせいにして終わりという奴。
お坊ちゃんにとって1000万円なんて「はした金」で、
どこに使われようが知ったこっちゃないんでしょう。
それなら、首相在任時に国民に一人100万円ずつ、
医療従事者には一人1000万円の「はした金」を配れば良かったのにねぇ…
1000万円がどう使われたかなんて、関心ないんでしょ?

刑事事件としては終わりを迎えそうですが、政治問題は別の話です。
一言で言えば、「無能」に尽きます。
国会で追及を受けておきながら、一体、何を調査していたのか?
秘書に予め聞き出しておいて、国民の前で陳謝しておけば、
政治的に桜の会問題もあそこまで大事になりませんでしたし、
刑事事件としても秘書が処罰されることもありませんでした。
しっかりと調査したのか、否、そもそも調べるつもりがあったのか?、
その根本的な意識が問われています。

思えば、第二次安倍内閣の時代には数々の不祥事がありましたが、
満足に調査もされずに闇に葬られた事件も少なくありません。
もっとも調査されたのが森友学園問題の財務省改ざん問題でしたが、
処分的には甘く、今後も同じことが起きないとも限りません。
他にも防衛省のイラク日報問題、厚生労働省の勤労統計不正、
加計学園問題の内閣府の入管記録の問題等々、
どれも調査が甘く、十分に国民の前で説明がなされませんでした。
いずれも、そもそも「調べるつもりがあったのか?」という感じで、
安倍総理の意識の低さが政権全体の意識の低さに繋がっていた感は、
否めないように思えます。

安倍総理自身が秘書の言動を調べることは、
時間的にも能力的にも難しかったかもしれませんが、
外部の弁護士や公認会計士に一任すれば、すぐに分かったことです。
やはり、調査が甘かったのではなく、調査する気がなかったと断ざるを得ません。
もし、本当に知らなかったのであれば、
秘書が好き勝手にお金を使っていたことになるわけで、杜撰という外にありません。
会社の社長が経営に無関心で要られるでしょうか?
政治家ぐらいです。こんな杜撰なことが許されてしまうのは…

一人の政治家として無能だったゆえに、国政も無能にしてしまったということでしょう。


◆ニュースネタ 調布市の道路陥没事故は外環道建設工事の影響? 住民の不安高まる
「もう止めて! 東京の地下はボロボロよ!?」という叫びが聞こえてきそう(苦笑)
まぁ、他人事じゃないです。
この問題はかなり深刻です。東京全体がいつ地盤沈下してもおかしくありません。

以前、NHKの『チコちゃんに叱られる』でもやっていましたが、
「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」によって、
地下40メートル以下の工事は地上の所有権者の許可なしに工事できます。
そして、今回の陥没事故は地下47メートル付近の工事で起こっています。
つまり…法律の前提が崩れているということですね。
「地下40メートルを超える工事で影響なんて起こらないだろ」という前提が崩壊。
それによって進められた東京の地下鉄を始めとする各種工事は、
地上に影響を与える可能性を否定できないということになっちゃいました。

この法律ができたのが2001年ですから、
コンクリートの耐久的に2050年には東京全体が陥没しても不思議じゃありません。
もはや一事故の範疇を超えてしまっているだけに、
徹底した調査と再発防止を図らないと、
東京は文字通り「人の住めない街」になってしまうかもしれません。


◆ニュースネタ 各種差別発言に関して
わりと色々あったので、それぞれ取り上げます。

●DHC会長の「差別文章」の背景と”三度目のサントリー攻撃”
わりと経営者に右翼かぶれの人は多い…
そういう所で働く人は気の毒としか言えませんが…
こういう発言を堂々とされて、現場で頑張っている人達はどう思うんですかねぇ?
わりと企業人として最低なように思えますけど。

こういう右翼かぶれの人に聞きたいのは、「純潔の日本人っているんですか?」。
ろくに日本人のルーツ、古代史が分かっていないのにも関わらず、
人種の問題で堂々と差別できるのは何だろうな、と。
2000年以上前には中国から徐福がやってきていることが分かりますし、
1500年前に政権の中枢にいた蘇我氏が渡来人の一族だったことも分かっています。
そんな支配階級の由来が大陸にある日本で、「純潔の日本人」が存在できるんですかね?
それはもう近親相姦を繰り返す一族しか考えられないわけですが…
私が知らないだけで、右翼の人達は近親相姦者なんですかね?

まぁ、そんな感じで古代から混血が進んでいたであろう日本において、
人種差別を繰り広げる意味って、一体何なのと思いますが…
外国人が嫌いなら、お前の血を最初に全部抜き取ってみたら?と思います。

●自民道議、対アイヌ民族施策は「甘やかしている」…「過保護にしている」に訂正
韓国・中国の血が入っていない可能性という意味では、
アイヌ民族の方が純潔っぽいよねぇ、という言及はともかくとして…
訂正しても内容が変わっていないのでは…

サケの伝統漁の権利とか自然保護との関係で考えてしまうものもありますが、
元々の権利者から奪ってしまったものなのだから、
その調整はアイヌ自身にしてもらえば良いことで、
奪った占有者が考えることじゃありませんわな。
過保護云々の前に保護した自覚あんの?という話。
保護さえしてない奴がそういうこと言うのよ。

●渋谷女性ホームレス死亡事件「決して怠け者ではない」素顔 困窮者見えにくい“排除アート”の影響
身汚く街をうろつくホームレスをうざったく思う気持ちも当然ありますが、
ある意味、それって近親憎悪みたいなものなんですよね…
それは「資本主義社会の闇」であると誰もが知っているから。
見たくない現実を見せられるから腹が立つんですよ。
自分も容易にそうなりうる立場にいるから。

失業者を出すのは資本主義社会では当然のこと、
そのタイミングが悪ければ、誰でもそうなりうるんです。
問題はセーフティネットがしっかりしているかどうか。それが崩壊しているのが今の時代。

●「感謝・感激・感動」そんな経産省ゴリ推しの異常なポエムで中年男性を使い倒す介護業界の闇
これも資本主義社会の闇。セーフティネットはボロボロよ。
救い出すべきハローワークの職員も生活が不安定な臨時・派遣社員。
再就職先も不景気に一攫千金を狙った業者ばかりだから、やり口がボロボロ。搾取しかない。
制度設計の発想が「老人の押しつけ」でしかなかった故の末路です。

人生は老いて子どもに帰っていくんですよ。
死は再生というわけではありませんが、まさに人生を折り返しているんですよ。
生まれて私達は名前を受けますが、死んでも戒名を受け取りますし、
七五三で生を祝うのと同時に、三回忌・七回忌と死を慈しむのです。
これは理屈じゃないです。そうやって設計されている=システムなんですよ。
生と死が鏡のように反するようにシステムを作ったんですよ、過去の日本人が。

そういう観点から見た時に、老人介護がどうあるべきかは簡単なことです。
学校教育と同じなんですわ。老人が子どもに帰っていく学校を作るんですわ。
介護者は教育者なんです。死を受け入れる教育をする教育者ですよ。
そういう意味では宗教法人は老人介護に関わるべきですし、
その中核に居るべき存在なのに、日本ではそれを排除しちゃってる。だから歪む。
厄介者は端に寄せておけばいいという、臭い物には蓋の差別意識が、
介護の現場を歪めちゃっているんですよ…

介護者は教育者であるという観点で、業界を再編しなければ、
介護業界は変わっていかないでしょうし、
痛ましい虐待事件もなくならないと思います。


差別の問題というのは、ありのままを受け入れることですよ。
偏見を持たないこと。自分の見たものを受け入れることです。
変な言い訳をするから、歪んできちゃうんです。
目の前にいるのは人間でしょ? それで終わることじゃん。
どうして目の前の人より優れているか、劣っているのか考えるのか。
余計なことを考えるから、わだかまりが生まれる。差別は考え過ぎてるだけ。

2020年12月09日

「何もしない」という政治判断

最近の政治家は政治の初歩の初歩さえも忘れてしまったのか…
もう政治家じゃないですよ…これではただの「素人」さんです(苦笑)
素人さんに払うギャラなんてありません。
番組に出ただけで嬉しいでしょうから、国会に行くだけで満足でしょ?

●政府と都のにらみあい、「自粛呼びかけ」で折り合う…経済に配慮し対象絞る
コロナ対策で象徴的だったのが、12月1日の菅総理と小池都知事のトップ対談でしたね…
GoToから東京を外す決断でもするのかと思っていましたが、
65歳以上の自粛を求めるだけで、肩透かしを食らった人も多かったことでしょう…

政治においてトップ会談をすることは、何らかの結論が求められます。
とある芸能人が総理と都知事が面会しないことを批判していましたが、
ただ会う「だけ」では意味がありません。
会った結果として、何らかの政治判断を下せなければ、
そのトップは交渉力がない・決断力がないと見做されてしまうわけです。
ですから、綿密に水面下ですり合わせを行い、
結論を出せるように打ち合わせを行うのです。
そういう意味では、トップ会談は単なる『セレモニー』とも言えます。

今回の会談結果が政治的に何を意味するかと言えば、
政府も東京都も「行政が何かする必要はない」と政治判断したということです。
つまり、「何もしない」という政治判断をしたんです。
ですから、今後感染が拡大して医療崩壊になったとしても、
「予想以上の感染爆発で対処できなかった」という言い訳は通用しません。
感染対策が「何もしなくてもいい」なのですから、
感染拡大で政治的失敗をすれば、その責任を両者が負うことは当然のことです。
既にブレーキを踏まない選択肢をしたのだから、
結果としてスピード違反や事故を起こした場合に、事故の言い訳にならないのと同じです。

茂木敏充外相のツイッター荒れる…中国・王毅氏の来日時の発言を巡る対応に
安倍政権時代の日露交渉でも兆候はありましたが…これは酷すぎる…
そりゃ共産党にも批判されますよ、当たり前です。
中国嫌いの保守派が絶望するのも当然ですわ。

外交において「何もしない」=「容認」を意味します。
仮に二ヶ国会談で主張していたとしても、第三国はそれを知りません。
日本側が「言ったじゃないか」と言っても、中国側が「言ってない」と言えば、
もうそれで終わってしまう話です。
第三国が二ヶ国会談の結果を知るには、共同記者会見しかなく、
そこで主張したことが会談の結果として知り渡るわけですから、
そこで注文を付けないことは、相手の主張を認めることに繋がります。
これで中国側は日本は尖閣問題に及び腰だと映ったことでしょう。
こうなってしまえば、茂木外相を即座に更迭し、早期に領土権の主張をしなければ、
尖閣諸島は中国のものとして国際的に認知されることになってしまうでしょう。

結局、外交というのは、国際社会がどう認知しているのか、なわけです。
台湾が今も独立的立場を取れるのも、
1970年代まで台湾が中国を代表する政府だったためです。
先の韓国の批判が退けられたのも、
「日本海」という名称が国際的に認知されているが故です。
外交とは国際社会に自国の主張の有用性を示すことに他なりません。

日露交渉では北方領土問題の存在そのものを捨て去ってしまい、
今回の日中外相会談では尖閣諸島問題の中国側の主張を黙認してしまいました。
これは外交交渉としては愚策も愚策。完全に相手に屈しています。
批判は当然のことですし、それでも茂木氏を更迭しない政府は、
北方領土に続き、尖閣諸島も諦めたように見えてしまいます。
傷口が広がらないうちに、しっかりとした対応を求めたいです。
…まぁ、内心では諦めてるから、アメリカ頼みで何もしないんでしょうな…


政治的に「何もしない」は政治判断です。
その結果に責任を負うことは当然のことです。
東京電力は地震による津波を想定していながら対策を怠ったが故に責任を追及されているわけです。
コロナの危険性を想定していながら、対策の機会をみすみす逃した政府と東京都の責任も、
今後問われる可能性は高いと言わざるを得ません。


◆ニュースネタ コロナ感染拡大で限界のGoToキャンペーン
これだけ政府の対応が遅れているのも、菅内閣の性格もあると思います。
安倍政権時代は「忖度(そんたく)」はありましたが、
失敗の責任を問われることは少なかっただけに、自由に動けはしました。
けれども、菅政権では当初から官僚支配を掲げてしまったため、
それが「萎縮」に代わり、政府の指示以外で動けなくなっているように見えます。
そりゃ自分の改革の意に沿わない官僚は更迭すると宣言しているわけですから、
余計なことをしないでおこうと思うのは人間の心理です。
完全に経済優先に舵を切っている政府に対して、
一体、誰が生命優先の政策を訴えるのか…誰もいません。
政府の意向に沿わない政策は何も用意できないんですから、
対策が遅れるのも当たり前のことです。

●「Go To イート」に振り回された飲食店の悲痛
言っちゃ悪いですが、無能な政府を信じたからと言うしか…
見通しの甘い船に乗って、沈没しそうだから騒ぐというのも…
冬の感染拡大は予想されていたわけですし、
気持ちは分からなくもないですけど、株で失敗したようなものと諦めて、
政府を見限った方が気分的に楽になれるんじゃないでしょうかね…

●大臣の政治資金、パーティーに依存強まる 透明性に問題
それでも政治家が会食の推奨を止めないのは、ここら辺が理由でしょう…
12月1日の日刊スポーツ「政界地獄耳」でも、
大阪万博決定の裏話を「おちょこで決まる税金の使い道」と揶揄してましたが、
こういう透明性のないアナログな決定をしてるから、
採算性とか見積が甘くなるんですよ… アホらし…
会議は会議、報告会は報告会、食事は食事。それぞれ独立してやれよ、マジで。
もう政治家の開くパーティ、食事会は賄賂扱いにしましょうや…

●コロナ第3波「40~50代の感染拡大」が招く恐怖のシナリオ
感染拡大しても死亡者が少ないのは、医療従事者の努力の賜としか言う外なく、
頼りになるのはやっぱり医者というのを痛感する昨今であります。
コロナ対策で一番苦労しているのは、政治家でも観光業界でも飲食業界でもなく、
医療従事者なのですから、コロナ対策の決定権を誰が持つのかは明らかでしょ?
その医療従事者が限界と言っているなら、限界なんですよ、GoToキャンペーンは。
そんな当たり前のことも理解できないんですか?

●コロナ給付金、国税局OBを逮捕 持続化給付金不正受給、指南した疑い
こんなご時世でも利益を貪ろうとする輩はいるわけで、
それを正すべき国税局のOBが不正受給の指南役になるとは…
詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役ですが、もうこれ累積で良くない?
100人に不正受給を指示したのだから、主犯格として100人分の罪を負いなさいよ。
懲役100年で良くね?
もしくは被害に遭った国民の税金分、懲役1億年で良くない?
付け込まれる政府もアホですが、組織的に付け込もうとする方はもっと許せませんな…


◆ニュースネタ ドコモ 新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表
いやー…想像以上に踏み込んできましたねぇ…
これはもうNTTはライバルのau、ソフトバンク、楽天を始め、
格安携帯もまとめて滅ぼして独占体制を作るつもりですか?
それぐらい穴がない。何かネックがあるのか探しましたが、今の所それもない。

この後、基本料金も下げる予定なので、そちらも見ないと分かりませんが、
現状では家族割を始めとする各種割引を利用した上で、
ネットのデータ容量1G未満で電話位しか使わないユーザー以外は、
全員こちらに乗り換えた方が断然お得になっちゃいます。
3Gを超えるようなら、断然ahamoがお得。
あと今後チェックすべきことは、非常時のサポートがどうなるのか、
機種割引が適用できるのか否か。
これで機種買い替え時の割引も適用されるなら最強プランですが、
そこまで旨い話になるとも思えないので、
スマホと料金を別個に分けてくる可能性はありえます。

あとは各種サポートがどうなるのか。
ネット以外は有料サポートが基本になってくる可能性はあるでしょうね。
まだここら辺の情報はなく、あくまで個人的予測ではありますが、
来年3月のサービス提供予定のようなので、
それまでに冷静にチェックしておきたい点です。


◆その他のニュース関連
何か面倒くさくなったので、分かりやすいと思った記事だけ挙げときます。

●菅首相はどこで何を間違ったのか……学術会議問題“失敗の本質”
共産党嫌いは結構ですが、だったら、それに恥じない政治をすりゃいいのに。
日露交渉や日中外相会談は共産党にも笑われる内容でしょ…
どっちが国賊なんだよ…もはや自民党の方が中国かぶれの左翼集団だろ…


●コロナと中国の侵略に対処できない本当の理由
記事の内容には全く共感できませんが…
自民党が信頼されないのは「そういう所」なんですよ…
コロナ対策として憲法改正するのにどれだけかかるんだよという話。
少なくとも半年以上、現実的には1~2年かかることでしょう。
その時にコロナ対策としての緊急事態条項が本当に必要になるの?
そんな現実的でない手段に頼るということは、別の意図がないのか?という疑問。
そういう自分達に都合の良い政治を行おうとするから、信頼されないんですよ…

GoToも然り。一部の人しか得をしない仕組みです。
本来救済すべき末端の飲食店・宿泊施設は設備の負担と支払いの遅れがのしかかるばかり。
一部の中間業者を救済するだけで意味ないんですよ…
補正予算を組むと言ったところで、国民は何の期待もしません。
だって、そのお金が自分達の所に届くと誰も思っていないから。
10兆円の予備費があっても何に使われたのかも分からない。
自分達に届いた実感がまるでない。どこかで誰かが中抜きしてるんだろとしか思えない。
今こそ緊急事態宣言の時のような10万円の給付をやるべきなんですよ。
これで年を越しなと10万円ポンと配れば、直接消費に流れるじゃないですか。
馬鹿なの? アホなの? あのタイミングで配っても生活費にしかできないですよ…
そういう所なんですよ。政治家が国民の心を知らなくなったと言われるのは。

そんな緊急事態条項を作って、強制力を持たせなくても、
政治家が誠の気持ちを持って真摯に訴えれば、日本人は協力するでしょうに。
やましい気持ちやそれを利用する気持ちが見えちゃうから協力しないんです。
政治家が私利私欲に走ってるから、国民も私利私欲に走ってるんですよ…
どんなに政治家が感染防止を訴えても、GoToが中止されなければ、
誰が感染防止に協力すると言うんですか?
「GoTo継続なら、外出・旅行してもいいんだろ」そう言うに決まってる。
感染防止を訴えるなら、GoTo利用者の感染防止チェックや、
その後の健康観察も行うべきなのに、そういうことは一切やらない。
本気が感じられないお願いに誰が従うのか。誰も従いません。
菅総理が会食ばかりしてる点もそうです。
率先して感染防止をお願いする立場の人が何をしているのか。
そりゃ会食を禁じれないわけですよ…そんなのに本気を感じる? 感じません。

国民を支配し、自分達の都合のよい政治を行うばかりで、
国民に寄り添った政治ができなくなった自民党の限界を感じます。


●「桜を見る会」前夜祭問題、2020年版“盤面解説” 安倍前首相「詰み」の結末
まぁ、論理的にはとっくに詰んでるんですけど…
誰も何もしないから事態が変わらない感じ。検察もどこまで動くんですかね…


●菅首相ブレーンのNHK改革案「Eテレ売却で受信料は半額にできる」
こういう発想だから男はダメだと言われるんだろうなぁ(苦笑)
公共放送としての需要が高いのは、むしろEテレの方じゃん?
ニュースを始め多くの番組は民放で代替できますが、
採算性の薄い幼児向け番組や通信授業的な番組は代替できません。
加えて、昨今のNHKは政権配慮が行き過ぎており、
既に民主主義に必要な公平性という観点を失っているのだから、
もはや公共放送として必要なのは、
「採算性が薄いが、国民が必要としているもの」だけでしょうに…
何で必要とされるものを売却して、不必要なものを残すねん…馬鹿だろ?
もう少し子育て世代のことを考えてみてはいかが?

まぁ、逆に考えれば、必要コンテンツを持つEテレは、
有料化すれば需要が高いとも言えるわけですが、
今度は子育て・教育の経済格差がダイレクトアタックするわけですな…

あと受信料を遡って請求するって誰が証明するの?
現在の制度では世帯ごとの支払いですから、
「その前は家族で同居して見てました」と言えば済む話。
むしろ、余計に払わなくなるんじゃないの。不当請求されてるって言って。
それならもう受信料を安くして、個人ごとに請求すればいいじゃん。
目的と方法がごちゃ混ぜになって、制度的に疲弊してるから無理が生じる。
根本的に受信料制度を考え直した方がいいんじゃないの?
ウチは見てないのに衛星放送の受信料を取られてるんですが…
いつかテレビは撤去するつもり。もう見てないしな。
もう少し公共メディアの自覚を持て。言うべきことは忖度せずに言え。
建前的なことばかり言ってるから視聴者に見放されんのよ?