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2018年05月25日

お粗末さん

何と言いますか… お粗末ですよねぇ…
23日夜に行われた日大の会見は…
というか、アレは何の会見だったんでしょうか?
謝罪会見という雰囲気でもないし、件のプレーに対する調査報告でもない。
誰がどう見ても、その前日に行われた日大生の謝罪会見に対する反論でしかなかった。

大学関係者が誰も同席せずに、謝罪会見を開いて潔く話した20歳の日大生と、
その日大生を一切庇うことなく、自己保身に言い訳を繰り返す監督兼理事、
世間がどちらに味方するのかなんて、分かり切ったことだと思うのですが…

さらに、そこに火に油を注いだのが日大広報部の存在なわけで…
アメフト部の調査報告をそのまま関学に提出してしまったり、
日大生の謝罪会見後もすかさず「指示はない」と反論した挙句に、
23日夜のお粗末な記者会見…
マスコミを始め、国民は謝罪会見だと思ってみたのに、
内容は予想以上に陰惨で中身がない光景…そりゃ怒るわ。
そもそも、日大広報部は何の会見を開きたかったのか、
それさえも見えてこないものに、事態の収拾が図れるわけがない。
完全に火に油を注ぎました。

自分の学生を守るどころか、晒し者にした挙句、
「その学生の勘違いによる暴走。指示があったのは学生の嘘」と事実上、
言ってしまうのだから、誰もが怒りを感じてしまう。
森友・加計問題のトカゲの尻尾切りとは訳が違うんですよ。
国民から見れば、尻尾は監督・コーチ・アメフト部・日大であって、
本体は学生なんですよ。
大事なお客さんである学生を軽々しく切った挙句、侮蔑の言葉を贈る、
そんな大学に誰が子どもを預けようと思うのか。

「進学先に日大だけは止めておけ」
両親だけでなく、高校の先生もそう思うでしょう。
日大の系列校に行っている人でさえ、日大への進学を躊躇うでしょう。

そこが致命的過ぎる日大の勘違い。
学生をパーツの一部としか考えてないから、
レギュラーの座を引き換えに規則違反のタックルを命じられるし、
問題を起こした学生も守れないばかりか、その学生に責任を押し付ける。
このまま行けば、件の学生は停学・退学処分にさえ、なりかねません。
世論の反応を考えれば、さすがにそこまで馬鹿ではないと思いますが、
そう思いながらも意味不明な会見を行ってしまう馬鹿なだけに、
否定できないところが悲しい…

学生よりも日大という組織を重視した結果、
伝統あるアメフト部は潰れ、部員は日大を離れ、
高校生以下の日大系列校の学生も日大への進学を回避、
結果として日大という組織が潰れて行くのは目に見えています。
サヨナラ、日大\(^o^)/オワタ

(関連記事)
「学生にこんな思いをさせる大学とは」

「傷害罪の場合の監督・コーチの処分は」

「監督・コーチ失格」

「日大の危機管理の失敗」


◆(追記)ニュースネタ 5月24日に日大・学長が記者会見
前回の会見に比べれば、悪くなかった印象ではあるのですが…
かといって、新しい情報があるわけでもない…
日大として事件をどう捉えているのかが全く見えてきません。

「指示があった」と会見した学生に「話を聞きたい」と言っていますが…
会見全体からは中立ないし、「公式見解」寄り、
「指示はなく」コミュニケーション齟齬による「誤解」という立場のようなので、
そんな人が「指示はあった」と主張する学生に会って、どうするのか?
それはもう財務省セクハラ事件の「被害者は名乗り出ろ」と同じでしょ?
学生の側に寄り添えない学長が会って、何をするの?
「あれは誤解だったんだよ」と言い含めるおつもりですか?

結局、自らの立場を明らかにしない謝罪会見はありえません。
日大がアメフト部監督・コーチの立場を支持するのか、
学生の主張を支持するのか、
それを明らかにしないで謝罪・真相究明にはなり得ません。
一番大事なその点が欠けている以上、
学長の記者会見は何ら意味を持たなかったと言えましょう。


◆ニュースネタ お粗末な財務省 森友学園との交渉記録提出
それにも関わらず、一番大事な記録が残っていない…
籠池氏が安倍昭恵夫人との写真を見せたという2014年4月28日の記録が…
報道にあった「国会中の交渉記録の破棄」はコレなんでしょうねぇ…
一番大事な記録が破棄とは…
完全な隠ぺいじゃねーか。

もしも、財務省が賢明であれば、この記録は残しておくべきでした。
なぜなら、安倍昭恵夫人が交渉に関わっていない明確な証拠になったからです。
あくまで籠池氏が勝手に昭恵夫人の名前と発言を使っていた、
その証拠になる可能性があったはずです。
しかし、それを自ら破棄してしまった。
分からないということは、そこに安倍昭恵夫人に不都合な事実が書かれていた可能性がある、
そういう邪推を生むだけということがなぜ分からないのか。
だからこそ、記録は残しておくべきなのですが…
それを破棄してしまった以上、森友疑惑が終わることはありません。

この事実だけならば安倍昭恵夫人は「勝手に名前を使われた」と逃れられたかもしれません。
ただ、2015年11月10日夫人付の谷氏が問い合わせをした事実があります。
安倍総理はゼロ解答だったから問題ないと言いますが、
籠池氏が名前を勝手に使っているのと、
実際に安倍昭恵夫人の名前で行動を起こしたのでは次元が違います。
実際に交渉を行っている近畿財務局からすれば、「勝手に言ってるだけ」だったものが、
「籠池氏の言っていることは本当かもしれない」とお墨付きを与えることになるからです。
これでは何度となく否定したところで、
安倍昭恵夫人が間接的に森友学園との取引に関与していたことは否定できません。

昨年末に会計検査院が「8億円の値引きの根拠がない」と報告して以降、
財務省からそれに対する明確な反論、具体的な根拠は示されていません。
「部下が~」とか「大阪航空局が~」とか、自分ではない誰かの根拠を元に、
無理矢理に正当化しているに過ぎません。
他にも「損害賠償のリスク」を挙げてますが、それは国民からすれば全く理解できません。
なんですか、「損害賠償」と言えば行政は何でもやってくれる魔法の言葉なのですか?
それならば損害賠償額が値引きの8億円を超えるという明確な根拠を示して下さい。
報告から半年経った今でも、問題の本質である「8億円の値引きの根拠」は理解不能です。

そうなってくると、やはり「8億円の値引きの根拠」は、
安倍昭恵夫人が関わっていたからではないか、総理案件だったのではないか、
そういう疑いがより鮮明に濃くなっていくわけです。
財務省として「8億円の値引きの根拠」を明確に示せるかどうか、
それを示せなければ、この問題は完全に「クロ」となるでしょう。


◆ニュースネタ 防衛省のイラク日報問題 問われる文民統制
まさにお粗末の一言。
文民である大臣の日報探索も適当に行い、
国民からの疑問の声に対しても説得力ある返答ができないお粗末さ。
勿論、軍事秘密の重要性は分かります。
だから真実をありのままに答えろとは言わない。
せめて、国民から見て納得できる答えを用意しろと言っている。

「ありませんでした」じゃねーんだよ。
大事な大事な「生きた軍事情報」の塊である日報を粗末に扱う理由が分からない。
まさに「ないわけがない」、
「あって当然」のものを平気で「ない」という、その神経がお粗末。

軍事秘密だから外に出したくないというのは分かりますが、
かといって日報が分散して隊員に所持されていたりと、
防衛省内部できちんと管理されているわけでもない。
こんなお粗末な情報管理では、防衛省内部にスパイが生じた時、
全ての軍事秘密が外国へ売られちゃいますよ?
身内だから安心という時代ではないし、そういう場所でもない。
危機管理のための象徴が、もっとも危機管理がないというお粗末さです。

国民から見れば、最も危ないのは「お前ら」ということになってしまう。
国民の理解を得られない軍隊に何の存在理由があるのか。
以前にも何度となく情報漏洩問題を起こした防衛省に反省の色は全くありません。
根本的な組織の立て直しが求められます。


◆ニュースネタ 「働かせ」改革法案が委員会通過
「高プロ」を何度も批判してますが… 全くもって理解できない。
なぜ、「ミスト扇風機」と「石油ファンヒーター」を
セット販売するような真似をするのか?
同じ暖房器具であっても、性質は正反対、
それをセット販売されても、両方欲しい人しか買わないよ…
性質の正反対の「働かせ」法案をセットにしたところで、
それらが機能するとは思えません。

こちら
自分の区分では「仕事の代替可能性(替りの人はいるか否か」で分類し、
「同一労働同一賃金」「残業時間規制」「副業の解禁」は、
仕事が代替可能であることを前提にしているからこそ、
出てくる発想と認識しています。
上の記事だと「ジョブ型」に対応した考え方です。

一方の「高度プロフェショナル制度」というのは、
仕事の非代替性、他の人に変わることができないから、
自由に働かせようという考え方で、上の記事の「メンバーシップ型」に対応します。
どちらかといえば、日本の伝統的な考え方で、
だからこそ改革の方向性とは真逆に位置するわけです。

そもそも、改革の方向性が真逆に二つがセットになるなんて、ありえない話。
矛盾する二つの考え方をセットにしているのが、
ある種の安倍政権のカオスっぷり。
こちら

本当にこの法案が通ってしまったら、
有給消化もまた不可能になるでしょうし、
副業を解禁した所で副業をする余裕もない。
一体、何がしたいのかサッパリ分からない。

将来的に高プロの適用が拡大され、今の正社員の待遇が非正規並みに貶められ、
高プロ=正社員とそれ以外という二極化の時代を招くのは間違いありません。
高プロのリーダーが過労死で倒れれば、
その下請けをしていた非正規待遇の社員もサヨウナラ。
結果としてボランティア残業せざるを得なくなり、残業時間規制も無意味、
高プロという待遇が全てになるので、同一労働同一賃金も無意味。
日本の労働環境は死にました。
『働いたら負け』、それは真理です。


◆ニュースネタ 米朝首脳会談が中止
何の準備もなく米朝首脳会談をセッティングできるのがトランプ大統領なら、
それをあっさりと中止にしてしまえるのもトランプ大統領ということか。
首脳外交の意味が相当「軽い」ですよねぇ…
トランプ大統領にとっては商談程度の軽い気持ちなのかもしれませんが、
外交的には首脳会談が中止になるというのは相当険悪になる要素、
とはいえ、両国にとってはそこまでの意識はないのでしょう。

アメリカがここに来て米朝首脳会談を中止したのは、
やはり北朝鮮が強硬的な態度に変わったからでしょう。
北朝鮮も中国もまさかここまで来て首脳会談が中止になるとは思っておらず、
あまり友好的過ぎると交渉で舐められると思ったのか、
挑発的な態度で交渉を優位に進めようと思っていたのでしょうが…
そういう常識が通用しないのがトランプ大統領ということでしょう。

件の北朝鮮の対応の変化に、中国が影響があったのかは分かりません。
どちらとも言えるように思えます。
一見すると、北朝鮮と中国はタッグを組んでるように見えますが、
実際は必ずしも国益が一致しているわけではありません。
北朝鮮はなによりも「体制維持」が第一であり、そのためならば、
在韓米軍のように駐留を認めても差し支えないと考えるでしょう。
一方の中国にとって北朝鮮は緩衝地帯として意味があるわけで、
北朝鮮に米軍が駐留することになれば、
それは韓国主導の南北統一と何ら変わりありません。
そういう意味でも、あまりにも友好的過ぎる北朝鮮政府に対して、
中国がくぎを刺した可能性は否定できません。

今回の会談中止の評価は、今後の展開次第でしょうが、
現時点でトランプ大統領が交渉の門戸を閉じたわけではなく、
北朝鮮の対応次第では、再度会談が行われる可能性もあるだけに、
それほど大きな変化は起きないと見ます。
交渉延期になって不利になるのは北朝鮮側なのは間違いないだけに、
弱腰に見られない程度に、どう水面下で調整していくのか、
北朝鮮の瀬戸際外交の腕の見せ所といったところでしょう。
それまでにトランプ大統領が短気を見せないことを祈りたいですね…

2018年05月22日

加計学園≒森友学園?

愛媛県が新文書を国会に提出、その内容が波紋を呼んでいます。
こちら

仮にこの文書が真実を示しているならば、
「2015年2月25日に加計学園理事長と安倍総理が面談(15分程度)」
と書かれていることから、
安倍総理が加計学園が獣医学部新設することを知ったとされる、
2017年1月20日という時期と明らかに矛盾します。
表向きには真相解明を表明しておきながら、
ずっと国会で意図的に嘘を吐いていたことになるわけで、
国会軽視・国民無視も甚だしく、総辞職に値する蛮行です。

愛媛県がこのような文書を偽造する必要性はないわけで、
焦点となるのは元となる発言である情報元、
加計学園側が愛媛県に報告した内容が真実であるか否かでしょう。

加計学園側が嘘を吐いて、話を盛って愛媛県側に話していたとするならば、
安倍総理は獣医学部新設に関わっていないことになりますが、
そうなると、加計学園側は愛媛県に虚偽の報告をし続けたことになります。
「加計氏が私の地位や立場を利用して何かを成し遂げようとしたことはただの一度もない」、
国会で安倍総理が何度となく発言していますが、
仮に加計学園側の安倍総理の発言伝聞が全て虚偽だとするならば、
加計学園側は安倍総理の名前を騙って、獣医学部新設を成し遂げたことになります。

それは安倍総理が詐欺を働く人物と揶揄した森友学園と同じで、
むしろ明らかに嘘を報告している分、森友学園よりも性質が悪くなります。
仮に、加計学園側の言っていた内容が丸々嘘であったとするならば、
「加計理事長は詐欺を働く人物」という評価になってしまうでしょう。

まさにあちらを立てれば、こちらが立たず。
安倍総理と加計理事長のどちらが本当の事を言っているのか。
少なくとも、どちらか一方が嘘吐きなのはほぼ確実です。
これによって加計理事長の参考人招致・証人喚問の必要性が高まったと言えます。


◆ニュースネタ 働き方改革 高度プロフェッショナル制度の問題点
「同一労働同一賃金」「残業時間規制」「副業の解禁」
ここら辺は問題ないというか、
そもそもこれに反対してきたのは野党時代の自民党だということをお忘れか?
ようやく自民党もそれを認めるようになったことは評価できるのですが…

問題はやはり「高度プロフェッショナル制度」でしょう。
野党は「裁量労働制とセットだったのだから、撤回は当然」という姿勢ですが、
これに関してはその通りだと思います。

大前提として、『裁量労働制』という制度自体は悪くありません。
問題は労働者の労働時間を誰が決めるのか、ということです。
労働者が自発的に労働時間を決定できるのであれば、
『裁量労働制』は大いに機能を果たします。
1年間でこれだけ働いて欲しい、
あとは労働者が週に何日、日に何時間働くかを自発的に決める、
毎日コツコツ働きたい人はそうすれば良いし、
長期休暇を取りたい人は一定期間バーっと働けばいい。
それが『裁量労働制』の本当のメリットです。

それが機能することを前提にすれば、
高収入の一部専門職も自分で労働時間を決められるのは当然で、
企業内部にアウトソーシングを抱える形、
企業のお抱え顧問弁護士みたいな形を想定することができます。
そうであるのならば、『高度プロフェッショナル制度』は機能します。


しかし、実際はそうではありません。
日本の労働者の労働時間を決めるのは、使用者側です。
『裁量労働制』は使用者側が提供する一定量の仕事に対して、
Aさんは4時間で終わる能力なので4時間で帰っても良い、
Bさんは8時間かかるので8時間働いて帰る、という制度ですが、
実際は使用者側が4時間の人が8時間かかる仕事を押し付け(要は2倍)、
Aさんに4時間×2倍の仕事を任せて8時間働かせ、
Bさんにも8時間×2倍の仕事を任せて8時間+残業8時間相当働かせます。

使用者側がこの仕事量(想定の2倍)を任せるためには、
当然、CさんとDさんという2人の従業員が必要になるはずですが、
日本の企業は4人必要な所を2人しか雇ってこなかった、それが現状です。
だから歪が生まれるのは当然なわけで、過労死当たり前の制度です。

ここに『高度プロフェッショナル制度』を持ち込めばどうなるか。
Aさんに高収入を与えて高プロを適用したとすれば、
Aさんは自分の4時間×2倍の仕事量を与えた上に、
Bさんの能力に余る残業分8時間(Aさん4時間相当)が回されるので、
4時間×3倍の仕事量を任されることになります。
さらにBさんと同じ能力の人の分も、Aさんが抱えることになるので、
実際は4時間×(2+X)分の仕事を過剰に抱えることになっちゃいます。
幾ら仕事ができるAさんでもこれは潰れてしまいます。

仮にAさんがタフで仕事をこなすことができたとしても、
会社に拘束される時間が圧倒的に長くなってしまい、他のことができません。
家事や育児、子育て、親の介護等々…
そういったものに時間が取られてしまう人は、
仕事ができたとしても高プロを適用することはできなくなりますし、
相対的に出世することもできなくなるでしょう。
日本においては、家事や子育て・介護等々の負担が女性に押し付けられがちで、
この流れが改善されない限りは、
女性の管理職が合法的に締め出される結果になりかねません。

どう考えたって、マイナスにしかならない制度。
労働時間は労働者自身が決めるという基本的スタンスが構築できない限り、
『高度プロフェッショナル制度』並びに『裁量労働制』が機能するとは思えません。

任せる仕事量が違ってくるので「同一労働同一賃金」も骨抜き、
能力のない労働者を働かせる必要がなくなるので「残業時間規制」も骨抜き。
『高度プロフェッショナル制度』ができてしまえば、
他の改革が台無しになる可能性が高いです。

将来的には高プロの人達のみが正社員待遇となり、
それに応じない人は今の非正規の立場に落とされることは確実で、
「自分には関係ないや」の気持ちが自身の労働環境を壊すことに、
早く国民は気づいてもらいたいものです。


◆ニュースネタ 新元号の問題点
元号表記を辞めて、西暦に直してしまうならば、
もはや元号法の必要性がないと思うのですが…?
既に国民を背番号でカウントしている世の中なのだから、
元号なんて非合理的なものはさっさと止めちゃったらどうでしょ?

平成は昭和何年とか換算する行為自体が無駄過ぎる。
それならもう完全に西暦で統一しておけば良い。
国民を番号でしか認識しない世の中なのだから、
時代を元号で表す必要性もないはず、西暦で事足ります。

元号を推進していた役所でさえこうなのですから、
一般の会社は言うまでもありません。
元号自体の必要性が減っていることを認識しなければなりません。

役所が元号を放棄したら、本当に終わるよ?
終わらせていいのならば、問題ありませんが…そういうつもりあんの?

2018年05月14日

嘘まみれ

自身が社会人失格であるという社会性の欠如を犠牲にして、
矛盾なく参考人招致を切り抜けてみせた柳瀬元総理秘書官でしたが…


愛媛県知事がさっそく反論。

「職員はメインテーブルに座っていた。後ろじゃない」(計6人)
「職員に聞いたところ、この日は吉川氏はいなかった」
嘘ばかり。さすがに10人って嘘だろ?と思いましたが…ねぇ?
後ろに控えていた警備の人や官僚の人も数えてたのではなかろうか(苦笑)
柳瀬氏が話した10人程度の面談は、
他の機会にあった加計学園関係者との面談だったのか、
それとも面談自体が柳瀬氏の妄想(誤魔化し)なのか、
今度は証人喚問の場で明らかにして貰わざるをえません。

というか、本当の所は、覚えていないはずがない。
参考人招致のやり取り
「口頭説明用の個人の備忘録と言うことでしたが、それがあちこちに配られ、
 マスコミに出て、信用力が高まるというのはとっても変な話だ。
 片方はメモをとって、片方がメモをとらなければ、
 メモをとった方が常にこうだと後で言えるのは、さすがにおかしい」
と柳瀬氏は発言しています。
一般社会的には記録>記憶なのは明らか。裁判の証拠能力もそう。
ただ、高級官僚にとってはメモを取らないで、頭に記憶するのは当たり前、
メモを取る奴は二流、全て記憶して再現できてこそ一流という認識がある。
だからこそ、こんな頓珍漢な発言をしちゃうわけです。

そんな記憶力の良いはずの柳瀬氏が件の会合を覚えてないわけがありません。
当然、愛媛県や今治市の職員と会ったことを覚えているはずです。
常日頃から毎日何千何万人の人達と面談してるならまだしも、
国家戦略特区の中で柳瀬氏が面談しているのは加計学園関係者だけじゃないですか。
柳瀬氏の認識の中で「愛媛県と今治市の職員=加計学園関係者」という
認識だったために、すぐに思い出せなかった可能性もありますが、
前回の参考人招致から1年も経ってるわけですから、思い出さないわけがありません。
もっとも、それこそ柳瀬氏の頭の中でも「加計ありき」だった、
というのは間違いないわけですが。

愛媛県知事も仰っていますが、
どうして愛媛県と今治市の職員と会っていたことを隠すのか?
行政手続きとして、申請前に当選のお墨付きを与えたことに問題がある、
柳瀬氏の個人的な行動として問題があったと言われないためでしょうが、
加計学園問題全体から見れば、愛媛県や今治市の職員と会ったことよりも、
加計学園関係者と何度も会っていた方が問題です。

それこそ「加計ありき」だったのにも関わらず、
申請者は愛媛県と今治市に止まり、
事業主体となるはずの加計学園は公募募集の名に隠されたのは何故か?
それこそ、安倍総理と加計理事長の関係を穿ってみられることを警戒したのでは?
そんなことをしてまでも、隠さなければならなかったのは、
発端が安倍総理と加計理事長の会話からだったのではないか?
そういう風に見ざるをえません。

事態の収拾を図ったのでしょうが…
佐川氏と同じように強気な姿勢が裏目に出ているとしか思えない。
最終的には2人とも保身に走ってるのも同じですしねぇ…
仮に証人喚問をやったとしても、柳瀬氏が口を割るとは思えませんが、
それでも口を割れない辺りがこの問題の闇を感じます。
最終的には行政組織による自浄や、国会による問題追及で解決するのではなく、
有権者が自主的に判断するしかないでしょうね。
そういう意味では、与野党の質問はパフォーマンスではあるものの、
有権者に与えるパフォーマンスとして重要なのは間違いありません。


◆ニュースネタ 財務省セクハラ問題 懲りない財務省
過去に「はめられて訴えられているんじゃないかとか、ご意見はいっぱいある」
と発言したことに対して、
「よく言われている話で、そういう可能性は否定できない。本当に事実かもしれない。
 裁判で結果がきちんとされていくと思う」
セクハラ認定した財務省の調査報告は何だったんでしょうか?
そして、本当に福田氏は裁判起こすの? 起こさなかったらどうすんの?

午後の質疑を通じて、最終的には「はめられて~」発言は撤回したようですが…
なんつーか、懲りないと言うか、酷過ぎて何とも言えねぇ。


矢野官房長「そんなことは申し上げていない」
マスコミからすれば、『くそ野郎』なんて言ってないわけですが…
自分の発言は正確に取れと要求しておきながら、
他人の発言は歪曲して受け取る、
おいおい頭、大丈夫か? くそ野郎。

議事録から確認。元希望の党の柚木議員の質問に対しての返答。
「セクハラは、した者とされた者とが出てきて事実認定がなされ、
 その程度、内容によって判断がなされ、それによって会社あるいは役所において処分がなされ、
 法廷によって場合によっては処分されるものです。
 中身がわからないことには処分に至らないのは、これは世の常ですよ。
 それを、この方は、この報道が事実であれば、雑誌の中で、
 こんなことをされた、こんなことをされてとても不快だったということをかぎ括弧つきで書いておられますよ。
 であれば、その方が財務省にではなくて弁護士さんに名乗り出て、
 名前を伏せておっしゃるということがそんなに苦痛なことなのかという思いであります」
言ってんじゃん、人でなし(苦笑)

言いたいことは分かりますよ…だが、やはり認識違いをしています。
週刊誌に匿名報道できたなら、財務省に直接名乗り出るというのは無理でも、
顧問弁護士に匿名で名乗るぐらいできますよね?という話でしょ?
だから、名乗り出られるわけがない、とみんな言ってたでしょ?
週刊誌は被害者の味方ですよ、大事な取材源ですから。
それに対して財務省とその依頼を受けた顧問弁護士は味方と言い切れますか?
ましてや、最初の財務省の報告書で「福田は~訴訟の準備を~」と、
明らかに財務省が触れる必要のない個人的なことまでも書いている相手を信用できますか?
国会答弁では上司や代理人の付き添いを認めていますが、
一番最初に出した財務省の報告書では「直接弁護士事務所に」と書いたでしょ?
明らかな敵視姿勢。そういう報告書を書いたのは財務省なんですよ?

丁寧さの欠片もない、尊大な姿勢だから、簡単に見破られて批判されたわけです。
それだけのことなんですよ、くそ野郎の人でなし。


◆ニュースネタ 米朝会談は6月11日シンガポール 米朝交渉の見方
幾つか興味深い北朝鮮問題に関するコラムを見つけたので掲載。

「北朝鮮が核兵器を捨てる理由」
可能性は高いと見ています。
その理由の一つとして自分が思うのは、昨年の核実験場の山体崩壊です。
これ以上、核実験を続けることが実験的にもリスクを伴うようになったことで、
経済制裁を受けながら核開発を進めて行くことはかなり難しくなったと思われます。
一応、技術的には水爆技術と大陸間弾道弾を達成したわけですが、
一番大事なそれらを組み合わせて調整すること、
最後の仕上げをするのは非常に難しかったと予想され、
本当に作れるかどうか、作る可能性がある位で止めようとなったのだと思います。
完全に作ってしまえば、アメリカの先制攻撃の口実にもなりますし、
「作れるかもしれない」という最高の状態を作れたという意味では、
北朝鮮の核開発は1つの終焉を見たことには間違いありません。

そういう意味では、核兵器自体の完全廃棄には北朝鮮は抵抗感がないはずです。
核の平和利用、いわば核兵器技術まで禁止されない限り
(核技術者の国外追放とか)、
北朝鮮は柔軟に核放棄を受け入れるのではないでしょうか。


「アメリカが北朝鮮に求めるハードル」
言われているような「核凍結とICBMの放棄」がアメリカのハードルなら、
合意に至る可能性は高いと思われます。
ただ、やはりボルトン氏の「リビア方式」という言葉は引っかかる…
北朝鮮としてはリビアの二の舞にはなりたくないでしょうから。

北朝鮮が欲しているのは一にも二にも「体制保障」、そして「経済援助」。
改革開放を行い、中国のような経済発展を遂げた上で、
軍事的覇権を再度掲げるのが理想なのでしょう、
北朝鮮主体の半島統一の夢は捨てないはず。
その「体制保障」をアメリカが具体的にどう保障するのか。
北朝鮮とすれば、日米安保のように、
北朝鮮国内にアメリカが駐在しても構わないと思っている可能性さえあります。
それは中国としては嫌でしょうが、北朝鮮は自分達の体制が維持されるなら、
それも構わないとさえ思っているでしょう。
アメリカがどう具体的に北朝鮮に「体制保障」するのか、そこが鍵でしょうね。


「進まない日朝交渉」
橋本徹氏らが言っているように「経済援助」を餌にすることは必要でしょう。
外交はディール、取引ですよ。行動対行動。
拉致問題の全面的解決が図られない限り、制裁緩和や経済援助をしないという姿勢では、
相手が応じるわけがありません、メリットがありません。
そこが根本的に交渉にならない最大の理由です。

「お友達だから何かしてくれるのは当たり前」、
「自分は偉いんだから何をしても許される」、
という二世・賛成議員の論理は国外では通用しません。
お友達であるトランプ大統領が鉄鋼の輸入制限で何もしてくれなかったのが証拠、
友情と商売が違うように、友情と政治も違うんですよ、当たり前。
国際政治は論理よりも感情で動きやすいものの、
最後に決めるのは合理性、自分達に都合の良い部分があるのかどうか。
それを提示するのが下手だから日本は外交下手って言われちゃうんです。
まぁ、逆もありますけどね。へりくだって貢いでばかりいるから足元見られるという…

北朝鮮が裏切った裏切ったと言いますが、北朝鮮の論理はそんなに矛盾していません。
北朝鮮に対しては「核抑止力論は幻想だ」と言っている日本が、
アメリカの核の傘という名の下で「核抑止力論」を平気で言っているより断然マシ。
そういう奴らは「北朝鮮が核を持とうとしているのは正しい」と言うしかないじゃん?
外交的に最も強いカードは「確定」ではなく「可能性」。
「核を持っている可能性がある」北朝鮮はその真実性を担保するために核開発を続け、
今に至ってきたわけで、ある意味で核保有国と国際社会が認めてこなかったからこそ、
核開発に傾いていったとも言えます。
今、核保有国の可能性を示すことができた以上、
対等な交渉能力を持つという建前が完成したのは、北朝鮮の外交成果です。

それを見抜けなかった私たちは、やっぱり北朝鮮に外交で負けてるよね、
と言わざるを得ない面があります。
あとは、日本の武器である「経済援助」を十分に生かして交渉できるかどうか、
相手の立場を立てつつも、交渉はしたたかに、
先日の日中会談並には交渉できるようにして欲しいですねぇ…

なんつーか… 適切かどうか分からないけれど、
北朝鮮外交は真田昌幸の外交みたいだよな…
上手く中露の綱引きをさせて、今度はアメリカもそこに加えようとしている。
したたかだねぇ…

2018年05月11日

政治的停滞(むしろ悪化)

9日に行われた日中韓三ヶ国のサミットは、
北朝鮮の非核化を求め、三ヶ国間の経済協力を進めるという、
基本的な姿勢のみを大枠で合意するという予想通りのアバウトな結果となりました。

良く言えば、停滞していた日中韓の三ヶ国関係が再起動し、
北朝鮮の非核化というゴールが同じことを確認し、
未来志向で三ヶ国の経済発展を掲げたことで意味はありますが…
悪く言えば、北朝鮮対応に明確なズレがあり、
領土問題等を完全に棚上げせざるを得ない隙間風も吹きます。
まぁ、経済問題で言えば、それでも構わないとは思うのですが、
蒸し返すのは韓国なわけで…棚上げになってるのかな、とも。
もっとも日本も怒られるのが分かってて靖国参拝するのもどうかと思いますが…

注目された北朝鮮問題に関して言えば、
中国が主張したであろう段階的な制裁緩和に屈しなかった点は評価できますが、
かといって日本の圧力維持が効果を発揮し続けるとも思えない。
疲弊が限界を超えれば開き直っちゃいますからね。死なば諸共って…

三ヶ国で北朝鮮情勢に話し合う姿勢を見せることも重要ですが、
実質、中国を通じて北朝鮮にダダ洩れなわけで、
結論の出ない議論に意味があるのかなとも思うわけで…
最終的にはこれといった進展のなかった三ヶ国会談だったように思えます。

そして…だから秋まで総理に居座るつもりでいるなよ(苦笑)


◆ニュースネタ トランプ大統領がイラン核合意を正式に破棄
トランプ大統領の怒りも全く分からないわけではないですが…

実際に現在中東を騒がせているシリア問題においても、
ロシアと共にアサド政権を積極的に支援しているのはイランですし、
中東地域で積極的にシーア派を支援することによって、
政治情勢を悪化させ、イスラエルを危機に遭わせているという意味では、
核を持とうが持つまいが、イランがテロ支援国家であることに変わりなく、
アメリカが忌々しいと思うのは無理からぬことなのですが…
でも、そうやって短期を起こして良いものか?と。

それこそアメリカの合意破棄を理由にして、
イランが核開発を再開する可能性も否定できず
(現時点ではフランス等の諸外国が冷静なので大丈夫でしょうが)、
そうなってしまえば、イスラエルが正式に核保有を表明するだけでなく、
サウジアラビアやトルコも核保有を目指すでしょうし、
中東の軍事バランスが一気に崩壊します。
東アジア以上に核の連鎖が起こりやすいのは間違いありません。

日本にとって最大の問題は、アメリカがこれを押し付けてくるかどうかでしょう。
これまではイランとアメリカが一触即発の危険な状態になっても、
日本がそれを押し付けられることなく、中東では中立的な立場を維持し、
結果として石油の安定供給に繋げてきました。

それが日本にもイラン制裁を押し付けてくるとどうなるか…
「最高レベルの経済制裁」という言葉に不安を隠せません。
北朝鮮に対する「最大限の圧力」と同じではないのか?
北朝鮮問題では協力してやってるんだから、イラン問題にも協力しろ、
そうしないとシェールオイルも輸出しないぞ?、そう言われかねません。
完全な恫喝外交なのですが、日本にそれを弾くだけの外交力があるのか否か?
「お友達の頼みだから断れないな~」では困ります。
というか、いつまで首相やるつもりなの?
秋以降は完全にないのに外交予定なんて組むなよ(w


◆ニュースネタ 加計学園問題で柳瀬元総理秘書官を参考人招致
表向きには矛盾点のない良くできたシナリオだと思いました。
だからこそ変に不自然…あなたは総理秘書官としてそれで良かったの?
少なくとも、社会人失格な人が官僚やってて、
日米の鉄鋼輸入制限交渉をやってて良いのでしょうか?
鉄鋼業界はアポイント取って会いに行った方が良いんじゃね?
時間が合えさえすれば拒否せずに会ってくれますよ、きっと(苦笑)
今回の参考人招致の発言が本当ならば、
柳瀬氏は総理の威を借りて、業者等と会っておきながら、
総理に報告するまでもないと勝手に判断しているわけで、
総理も面会者も騙していたことになるんですが…それで良いの?
それとも、加計学園側から賄賂でも貰っていたから言えなかったの?
それぐらいしか総理に報告しなかった理由が思いつきません(苦笑)

分からないのは、何故、『加計学園関係者』なら会うのか、
そして『加計学園関係者』に会ったことを総理に報告しなかったのかです。
柳瀬氏の答弁で特徴的なのは、
他人の肩書は覚えていても、個人名は覚えていないことです。
誤魔化しているのか、本当に認識してなかったのか分かりませんが、
元東大教授と会ったことを隠す必要もないと思うので、後者なのでしょう。
そうだとすれば、〇〇からのアポイントで会ったのではなく、
『加計学園関係者』からのアポイントだから会ったのでしょう。
そこら辺を国会で追及されると「アポイントメントがあれば誰でも会う」としてますが、
だからといって、誰ても総理秘書官にアポイントメントを取れるわけもなく、
当然、総理秘書官の仕事は面会希望者の対応だけではないので、
そのために時間を割いたのは間違いないわけで、
「たまたま会った人の中に加計学園関係者がいた」というのは通用しません。
『加計学園関係者』との面会だから時間を融通して会っていたわけでしょ?
明らかに「特別な配慮」、明らかな「加計ありき」。納得できるわけもない。
一部報道では面会は加計学園関係者が設定し、
そこで今治市と愛媛県が同席するのが望ましいと要望したのは官邸側だそうで、
あまりにも『加計学園関係者』と会った理由が弱すぎと思います。

加えて、備忘録で問題になっている面会以外にも、
加計学園関係者と2度会っている事実が明らかにされ、
最初のきっかけは安倍総理の別荘だと言うわけです。
安倍総理と加計理事長の親しい関係なのはよく知っているのにも関わらず、
『加計学園関係者』と会ったことを報告しないのは理解できません。
総理の紹介で会った客人と、総理の知らない所で会っていて、
会った事実を報告せず、柳瀬氏だけでなくそれを誰も総理に報告しない、
安倍総理が知ったのは事業主体が決まるその瞬間とか、信じられない。
どんなサプライズパーティだよ(苦笑)
何でそんな勝手なことすんの?
勝手に会って、勝手なことした結果、安倍総理は友達優遇と批判されてるわけですよ?
お前が、総理秘書官として勝手にとった行動が、安倍総理の汚点になってんだよ?
本当に分かってんの? ありえないでしょ。

どう考えても腑に落ちません。
愛媛県の備忘録で加計学園関係者が語ったように、
安倍総理と加計理事長との間で獣医学部新設の話が出来上がっていたとしか思えません。

国家戦略特区の話の中で端も端にあったはずの獣医学部新設が、
いつのまにか岩盤規制の象徴に祭り上げられ、
国家戦略特区の中核に来たのは何故なのか? どう考えても不自然。
安倍総理の意向、指示があったとしか思えません。


◆ニュースネタ 森友・加計学園問題の本質は何なのか?
シリアに北朝鮮、イランと世界的な外交問題が浮上する中で、
日本ではいつまで森友・加計学園問題を引っ張るのかと嫌になりますが…
その点だけは安倍総理支持者の人と立場は一緒です。
ただ、攻める側の野党や朝日・毎日新聞に問題があるのではなく、
守る側の政府・自民党に問題があると思っている点で違っていますが。

問題発覚当初にも言及してますが、
森友学園問題も加計学園問題も、その問題自体は大きくはないんです。
森友学園問題は、近畿財務局が国有地の売却先を探していた所、
森友学園が手を挙げて売却交渉を進めていたけれど、
近畿財務局が交渉相手の信頼性に疑問を持ったことで一旦暗礁に乗り上げるも、
森友学園側が安倍昭恵夫人の名誉校長等を説得材料に使い出して、
終いには夫人付秘書官からの問い合わせの影響があったのか否か、
財務省理財局が積極的に売却を進めるように指示し、
近畿財務局は渋々と進めていった結果、格安の値引き販売となり、
財務省はこの事実を隠していたものの、後日露見することとなり、
問題終息のためにあれやこれやで隠ぺい工作を図った結果、改ざん等になった話。

結局、問題なのは不当な8億円の値引きであり、
そこに安倍昭恵名誉校長という肩書が利用されたのは間違いありません。
財務省が過剰に忖度した結果が森友学園問題の実態で、
政府が「忖度」を否定してしまったからおかしなことになったわけです。
さっさと忖度を認めて、8億円の値引きは不当として関係者を処分していれば、
こんな大事にはならんかったわけです。


加計学園問題は、獣医学部開設を望んだ加計理事長が、
安倍総理に相談を持ち掛けたのが発端なのは、もう間違いないでしょう。
安倍総理が再三説明しているように構造改革特区時代にはいずれも不可、
民主党政権時代に岡山戦局の江田五月議員らを中心に前進し始めるも、
当時は「加計学園」にネームバリューがなかったのか、
愛媛県とタッグを組んだ加計学園は相手にしてもらえませんでした。
しかし、安倍政権になって国家戦略特区に名前を変え、
愛媛県が事業者を募集するという形で進めたところ話が進展し、
途中で京都府と京都産業大が立候補するという誤算があったものの、
そこを地域性や開学の時期を区切ったりしてシャットアウト、
無事に愛媛県で決まり、予定調和で加計学園が事業主体に選ばれたという話。

結局、問題なのは京都府と京都産業大のタッグを締め出したことです。
友達からの要請であれ何であれ、獣医学部の開設という方針が決まったのであれば、
友達だけを優遇するのではなく、他の希望者も平等に取り扱うべきです。
それが審査の結果でどちらかを選ぶのではなく、
立候補基準そのものを厳しくすることで、候補者を締め出した、そこが問題です。
だから「加計ありき」、加計理事長のための獣医学部新設だった、
と非難されるのはそこが最大の理由です。

そこは行政的手続き的な問題ですが、もう一つ問題なのは安倍総理の収賄疑惑です。
本当に加計理事長のお願いだけで進めていたのならば道義的責任に止まりますが、
加計理事長とは会食・ゴルフと何度も行っているわけで、
仮にそこで「おごってもらった」ことがあれば、収賄の可能性が生まれます。
善意で進めようが何だろうが、そこに金銭が絡んでしまえば「賄賂」です。
その認識を欠いていた安倍総理は明らかに軽率ですし、
そこが森友学園問題とは違い、ベールに包み隠されている理由でしょう。
ただ、それを証明することは難しいので、
とぼけようと思えばとぼけられたと思うのですが…
「常に割り勘。金銭のやり取りは一切なかった」と言えばいいのに、
それが言えないのは、常日頃から奢る・奢られるをやってたからでしょう。
政治家として致命的なほどに金銭感覚がルーズすぎ。


まとめれば、森友学園問題は財務省という行政の問題、
加計学園問題は安倍総理の金銭感覚のルーズさという個人的問題に行きつきます。
早期に一連の問題の不手際を認めた上で、
財務省関係者の処分、不適切な交際の謝罪をしていれば、
安倍総理の首をかける必要性もなかったはずです。
それが「全てでたらめだ」と批判へのゼロ解答、
批判は許さないという安倍政権の姿勢が、嘘と虚勢で問題を固めてしまい、
森友・加計学園問題を実態よりも大きくしてしまったと言えましょう。

菅官房長官の口癖である「~という批判はあたらない」「全く問題ない」、
政権批判に対してはゼロ解答、批判材料も一切与えないという強硬姿勢、
それが安倍政権前半にはマスコミ批判の封じ込めという形で成功しましたが、
安倍政権後半には嘘と虚飾にまみれてマスコミの批判の槍玉になったわけです。
安倍政権になってから「アベノミクス」「特定秘密保護法」「安保法制」等々、
批判の材料は多くありましたが、どれも専門的で分りづらかったものの、
それが森友・加計学園問題を発端とする数々の不祥事、
その極めつけの財務省事務次官のセクハラ問題と、
国民から見て分かりやすい方向に転んだことが今の転落を招いたように思えます。

この問題を大きくしてしまったのは、
独断専行で野党を無視した安倍政権の驕りであり、
相も変わらず野党との協調路線を進められないようでは、
この問題が終息することはありえないと言えましょう。
また、こんな簡単な話も説明できず、野党との協調もできない安倍政権が、
さらに難しい話である北朝鮮問題等の外交を議論できるのかどうか、
とても国会論戦に耐えられるものになるとは思えません。
安倍政権が国民と国会を軽視して、議論を軽んじている以上は、
どんな簡単な話も、どんな難しい話をしても、無駄と言わざるを得ません。

(国民の生活実態を)見ザル、
(問題の一番大事な点を)言わザル、
(国民・野党の批判を)聞かザル。

それが安倍政権の本質です。


◆ニュースネタ 財務省セクハラ問題 一言多い麻生財務大臣
「役所に対して品位を傷つけたということで処分した」
前回はさらっと流してしまいましたが、
つまり、セクハラで処分したというわけではない、ということですよね?
セクハラ罪がないからセクハラで処分できないというのはおかしく、
実際に品位罪なんてないのに、品位を傷つけたとして処分しているわけで…
財務省の調査でセクハラの認定をしたのだから、
セクハラで処分するのが当然だと思うんですが… どういう頭してんの?

それでいて追加の調査や処分を行わないって…
福田元事務次官が実際に裁判を起こすのかは分かりませんが、
起こしたら結果を待って追加処分を行えば良いし、
起こさないのなら、期間を区切って訴訟意思を再確認した上で、
裁判を起こさないのならセクハラを事実上認めたことで追加処分すれば良い。
その際に、福田元事務次官の謝罪会見は必要不可欠だと思いますが。

というか、財務省の品位を傷つけておきながら、謝罪会見なしでいいの?
福田元事務次官に一番こけにされてるのは、財務省ってオチじゃねぇのか?


「どの組織だって改ざんはありうる話」
それを問題起こした当事者のトップが言ったら終わりでしょ?
神戸製鋼の社長が「他の会社だって改ざんはありうる」と言ってしまったら、
袋叩きに遭うことぐらいは分かりますよね?
あなたがそれを言って非難されないとお思いですか?
え〇いから大丈夫なんですか、フーン、そうですか。

「麻生財務大臣のリーダーシップで~」財務省の問題解決が図られるわけがない。
こんなんリーダーシップで反論封じて、隠ぺいするだけじゃねぇか。
これは完全に野党の方が正しい。
麻生財務大臣が辞めない限り、問題の徹底調査なんて、できるわけもない。


◆プロ野球ネタ 台風の目になりそうなオリックスを支える山本由伸投手
まぁ、なんつーか、衝撃的でしたよね~
それまでも「オリックスに粋のいい若手がいる」とは聞いてましたが、
正直「期待の若手」程度の認識で、ここまで凄い投手だとは思いませんでした。

やはり山本投手を有名にしたのは、5月1日の埼玉西武戦ですよね。
最速154キロのストレートに140キロ台後半のカットボール。
「オリエンタルエクスプレス」として名をはせた郭太源を彷彿とさせます。
それでいてフォークもありと… 高卒2年目と思えない完成度。
宮崎県の都城高校からドラフト4位で入団するなど、
全国的には無名の部類で、そこまで騒がれなかったと記憶しています。

他にもオリックスには大卒2年目の黒木投手(当時ドラフト2位)もいて、
150キロを超えるストレートをバンバン投げてきますし、
守護神の増井投手を含めたリリーフ3枚はかなり強力。

先発陣では新外国人投手のアルバース投手が安定してますし、
打線が安定して来れば、かなり怖い存在になることは間違いないです。
現時点では埼玉西武が首位を快走していますが、
ウルフ・菊池雄星投手の離脱は正直痛く、
交流戦前・交流戦の期間を5割ぐらいでやり過ごしながら、
夏場に再度エンジンを踏む展開にしたいところです。
最終的には、西武・SB・オリックスの3強になりそうな雰囲気ですね。

2018年05月07日

夜中の決断と病人の戯言を信じてはいけない

夜は物思いにふけるには良い時間だ。
だけど、夜に物事の大事な決断をしてはいけない。
夜は思考が悲観的になりがちで、極端に走りやすいからだ。

病人の一言は、健康な時では思いつきもしない視点を教えてくれる。
だけど、病人の戯言をそのまま信じてはいけない。
病気の時は心が弱りがちで悲観的な結論を生みやすいし、
そもそも、それが病人の真意とは限らないからだ
(弱気な結論を敢えて否定してもらいたい場合もあり得る)。


世間を騒がせていたTOKIOの山口達也の辞表が受理されたそうです。
果たして彼らの決断が「まともな」状態で判断されたものだったのか、
先日のTOKIO4人の記者会見を見ていると、
とでもまともな精神状態には見えませんでした<特に感情的過ぎた松岡
朝のMC番組で心境を吐露せざるを得なかった国分が一番冷静で、
これだけ短期間のうちに心の整理が本当にできたとは思えません。
自分には上に書いたような、「誤った判断をしがちなケース」に
当てはまっているようにしか思えんのですわ…

先日の会見で松岡が「TOKIOが甘えの構造になっていたのなら~」と
言っていて、実際に自分もその点は多少なりともあったとは思いますが、
逆に言えば、「甘え」というのは完全に取り攫って良いのか?とも思います。
家族や仲間、人間が群れるという行為が「甘え」というのならば、
人間の社会構造は全てが否定されてしまいます。
完全に自主独立した存在ならば、そもそも群れる必要性がありません。
群れることが「甘え」でしかないのならば、人間社会は成り立たないわけです。
ある程度の「甘え」を許容しながら、全体として前に進むことに、
集団の意義があるわけで、「甘え」を完全に捨て去ることが正義とは思えません。

今後、ジャニーズ事務所が山口達也氏の更生にどう関わるのかは分かりませんが、
仮に復帰までの青写真が描けているのならば、特に問題はないと思います。
逆に全く青写真が描けておらず、
TOKIOのメンバーに山口達也氏の現状を質問することが「タブー」にされるなら、
まさに「臭いものに蓋」、
財務省のセクハラ騒動同様に事件を放り出したと見做されかねません。

TOKIOはメンバーの絆を重要視してたからこそ、
リーダーの城島が「1人メンバーが抜けるようなことがあれば、
芸能界から足を洗うという覚悟」を示していたのでしょうし、
だからこそ福島の復興のシンボルにもあり得たのだと思います。
「5人のメンバーの絆」を大事にしてたからこそ、今があるわけで、
絆を捨て去った4人のTOKIOが受け入れられることは難しいでしょう。
山口達也氏との絆を「無かった」ことにすることはできません。
それはもう「TOKIO」という存在との矛盾が生じてしまう、
いずれ解散に至るのは必定でしょう。

逆に敢えて逃げずに、メンバー外になっても山口達也氏との絆を変わらないことを
アピールすることができれば、さらに深い意味での福島復興にシンボルになります。
原発事故によって散り散りになってしまった福島の人々、
それでも「絆は変わらない」と本当の意味でアピールすることができます。
敢えて目を瞑らず、耳を塞がず、口をつむがず、
否定せずにそのままの絆をあり続けることで、
4人でもTOKIOはTOKIOであり続けることができると思います。

山口達也氏に関しては謝罪と更生が第一ですが、
全てが終わったら、芸能界復帰ではなく、福島で農業すれば良いんじゃないかと。
むしろ、それが真のTOKIOの完成に近づくかもしれません。
TV番組だとか、芸能人としてのイメージだとか、ボランティア的な活動でも、
「芸能人」という大人の事情がもたらす色眼鏡から脱することはできません。
芸能人という殻から脱したからこそ、できる活動があると思います。

山口達也氏が芸能人としてTOKIOに復帰することは難しいでしょうが、
TOKIOでやってきた活動を嘘にしないためにも、
今まで行ってきたTOKIOとしての活動を通じて、
新しいTOKIOの絆を私達に見せて欲しいと思います。

今回の事件と騒動を「無かった」ことにするのではなく、
今回の事件があったからこそ、各々活動が充実したと振り替えられるように、
道は違えども、各々の「TOKIO」の道を作っていって欲しいと願います。


◆セクハラ事件に思う 「戦う難しさと戦った後の難しさ」(上記執筆前)
財務省事務次官のセクハラ問題は、セクハラと戦う難しさを露わにし、
TOKIO山口達也の強制わいせつの問題では、
戦った後の収拾の難しさを露わにしたように思えます。

前者のセクハラ事務次官に関しては、もはや言うまでもないでしょうが、
女性がセクハラ被害を訴えることの難しさ、
記者という「相手にお願いする立場」の弱さ、
取材対象からの多少の行為は目を瞑らざるを得ない報道機関の弱さ、
報道されても権力で押しつぶそうとする政府・行政機関の汚さ、
被害者なのに「ハニートラップ」などと揶揄される傍観者の恐ろしさ…
セクハラ被害と戦うことの難しさを端的に表した事件です。
(というか、まだセクハラ事務次官は認めてないし、謝罪もないし…
 辞任を認めてから、調査結果を出してこれ以上の調査はないって…卑怯な)

後者の強制わいせつの事件では、
被害者側の想定以上に大事になってしまった雰囲気があります。
そもそも、発端となったNHKの報道において、被害者側の意思はあったのか?
既に報道当時から示談は成立していたと思われますし、
被害者側が事件を公にするメリットがあったのかどうかは疑問の残る所。
実際の所はどうだったのかは分かりませんが、
週刊誌等に感づかれたことで、発端となった番組を抱えていたNHKが
先に報道して番組を強制終了することで、責任を逃れた可能性もあります。
事実はどうだったのかは分かりませんが、いずれにせよ、
被害者の処分感情等の意思は全く報道されることなく、
マスコミの不祥事叩きばかりが先行して、事態が大きくなり過ぎました。
果ては山口達也の解雇、TOKIOの解散など、
被害者側としても思ってもいなかった事態にまで転び始めており、
逆にTOKIOファンから被害者に向けられる目が厳しくなる可能性もあります。

戦う上で問題になるのは、被害者側の勝利ラインをどこに設定していたのか。
前者の場合は、最初から「事務次官に相応しくない」という一点にあったので、
「事務次官の辞任」という一応の成果は得ることができました。
勿論、現時点で「謝罪の意思」がない点では不満足な成果でもありますが。
一方の後者の場合は、勝利ラインをどこに設定していたのかが分かりません。
「加害者の謝罪」で十分なのであれば、事件を公にする必要はありませんでしたし、
「事件後もTVで出演してるのは我慢ならん」ならば、一応の成果はありましたが、
事態はそこよりも悪化しているのは間違いありません。

勝ち取りたい「利益」をどこに設定するのか、
そこを誤ると事態は悪い方へ悪い方へ転がっていく例のように思えました…

というか、TOKIO事件での記者の「隠ぺいではないか?」という質問自体が、
この問題で被害者側を置き去りにしている証拠でもあったりするんですよね…
マスコミが騒ぎたかっただけのような気が…


◆ニュースネタ セクハラ事務次官の事態の収拾方法
セクハラ罪がないというのは理解できますが…それでいいのか?
女性記者に対する威力業務妨害罪の可能性はあるように思えますが。
セクハラ事務次官が女性記者に対してした失礼なセクハラ行動、
財務省と麻生財務大臣がした強圧的なセクハラ調査方法、
今後、その女性記者は政治系の取材活動はできないことが予想され、
十分罪に問えるように思えるのですが、いかが?

麻生財務大臣は「前次官の人権なども考えないといけない」と言ってますが、
財務省の最終報告はそれを踏まえたものと言えるのでしょうか?
結論的には状況証拠が揃っていて、前次官の証言はそれを覆すものではないので、
セクハラはあったと認識しているということなのですが、
その前次官の証言・主張がないのは人権が保護されてると言えるのか。
今後、前次官がセクハラ報道を争う上では、
この財務省の最終報告書も不当だと言わなければならないわけで、
本当に前次官の人権に配慮されたものだとは、とても思えないわけですが。

もっとも、前次官の裁判発言は明らかな「脅し」で、
実際に裁判をやるなんて恥の上塗りはしないと思いますが…
それだけに、今後謝罪の機会もないというのは気持ち悪くて仕方がない。

結局、国民の意識からはセクハラ次官は忘れ去られ、
財務省の見せたセクハラ問題に疎い古い体質のみが記憶に残り、
そして、この問題に一向に関わろうとしなかった安倍総理の消極的姿勢、
「女性活躍」が嘘っぱちであることだけを印象付けることになっちゃいそうです。
野党はセクハラ問題に対して積極的に追及していきなさい。


◆ニュースネタ 柳瀬氏の証言変更で野党が審議復帰か
以前も触れましたが、参考人招致では昨年の焼き直しになるだけなので無駄でしたが、
柳瀬氏が「愛媛県の職員と会ったことは認める」姿勢に転じたため、
全く同じにはならなくなったことで、妥協ポイントができた感じでしょうね。
…もっとも、防衛ラインが変わっただけでしょうが。
「首相案件とは言った記憶がない」とか、
「加計理事長と安倍総理の関係等の話は記憶にない」だとか…
せめてボケ老人っぷりをアピールして、さっさと退官していただきましょう(苦笑)

野党の審議拒否に関しては色々と言われてましたが…
まぁ、なんつーか、学級会より酷いですからね…
先生が(自分で作成していない)遠足のしおりを配って、
そこに「おやつは500円まで」と書かれているのを児童が見て、
「バナナはおやつに入りますか?」
「500円は税込みですか? 税抜きですか?」
「友達と合わせた金額でお菓子を買っても良いですか?」等々、
色々な質問をしたとしても、
「しおりに書いてある通りで、おやつは500円までです」としか答えない。
その意味は「下手な許可を与えたことで、後で責任問題になりたくない」ため。
それって議論として成り立ってんの?

今やマスコミが報道する国会風景は「わりとマシな絵」に過ぎず、
実際の国会は与野党の議論が全く噛み合っていません。
政府は与党の質問に対しては、過剰に積極的に(自己主張強く)答えるも、
野党の質問に対しては、同じ返答を長々と行う質問時間テロ戦術…
全く議論になっておらず、少なくとも話し合う意識のある
学級会の方が100倍マシという有様です。

国民の声は与党だけにあるわけではないのですから、
野党の質問に対しても、国民の声だとして真摯に答える姿勢を見せて欲しいです。


◆ニュースネタ 期待薄い「国民民主党」
真摯な姿勢が足りないのは、『民進党』も一緒か…
共産党や公明党が組むメリットはどこにあんの?
自分達は政権を取りに行く政党だから配慮して貰えて当然と言うのか?
そんな自民党と変わらない高飛車な政党に誰が協力するのか、いるわけないでしょ。

希望の党との合併話や立憲民主党の合流がならなかった背景に、
具体的に何があるのかは分かりませんが、
『民進党』が我を捨てられなかったのは確かだと思います。
我々が本家本元の中道政党『民進党』だという驕りがある。
昨年秋に二大政党制実現のために『民進党』の看板を捨てたのとは大違い。
『民進党』の看板にしがみついて、ここが中心だと叫ぶことの何と滑稽なことか。
昨年の選挙の勝者は間違いなく立憲民主党であり、民進党ではない。

結果、生まれるのは連合の支援だけを集めた『連合党』。
連合に拘ったから内紛続きでゴタゴタになったのに、本当に懲りない。
連合から精神的に独立したからこそ、立憲民主党は無党派層に食い込めたわけで、
ここでゴリゴリの連合党を作ったところで、
無党派層の支持を得られると本当に思っているのでしょうか?
どう考えても無残に座礁するのが目に見えてるのに…
その時に立憲民主党に頭を下げて、入れてもらえるのかどうか。
もうそこまで考えておいた方が良いと思いますよ?


◆プロ野球ネタ イチロー選手が事実上の引退?
まぁ、そういうことなんでしょうが…
試合に出ずに練習だけ、しかもコーチとしてベンチに入ることもない…
正直、この処遇に耐えられる選手は、余程の精神力の持ち主じゃないと無理です。

例えるなら、一昔前のリストラ時に行われた「窓際族」みたいな感じ?
いつも通りに会社に出社しても、仕事はなく、
日がな窓から外を眺める日々…
イチロー選手の給料が選手としてのものなのか、コーチとしてのものなのか、
球団職員としてのものなのか、どうなるかは分かりませんが、
「給料泥棒!」と叫ばれかねないプレッシャーと戦うのは容易ではなく、
自主退職に追い込む手法としてよく行われてきました。

ポジティブに言えば、現役が繋がったと言えますが、
ネガティブに言えば、飼い殺しとも言える、
怪我をしているわけでもないのにこの処遇は辛いものがあります。

ただ、そこは並の選手ではないイチロー選手のことですから、
「試合のための練習」「準備としての練習」を
我々が思いつかないような「新たな練習方法」として昇華し、
モチベーションを損なわずに来期以降へと繋いでくれると思いたいです。

来年の日本での開幕戦が引退興行とならないように、
イチロー選手には選手であり続けて欲しいですね。

2018年05月02日

「言いたいだけちゃうか?(笑)」

…という伝統的なツッコミさえも死語になったのだろうか…

TOKIOの山口達也の強制わいせつ騒動、
TOKIOのメンバーとジャニーズ事務所の先輩に関しては、
コメントを出さなければならない立場、
「言わなければならない人達」なわけで、
彼らが厳しいコメントを出すことはよく分かります。

問題はそれ以外の芸能人のコメントなわけで…
彼らは「言う必要がない人達」ですよね?
まさに「言いたいだけの人達」。
仮にコメントを求められたとすれば、
「他人様のことをとやかく言える立場でもないんでね。
 本人なりにしっかりと反省して、被害者に許しを請う、
 それからの話ではないですか?」
ぐらいにサラっと流すのが謙虚な日本人の美徳だったはず。

それがいつから偉そうに「謝罪を感じない」だとか、
「甘い」だとか散々言うようになったのか。
それはもうネット民と変わらない。
「言いたいだけちゃうか?(笑)」というツッコミを入れざるを得ません。

その話をわざわざする必要があるのか否か?
日本人は常にそれを気にかけて生きてきたはずです。
そんなところが「曖昧な日本人」「NOと言えない日本人」でもあったのですが、
今や慎重な答弁をしていた官僚でさえ、嘘塗れの断言否定を繰り返す始末。
その話、「言う必要がありますか?」「言いたいだけちゃいますか?」、
ネット社会の今だからこそ、それを常に心に留めて欲しいです。

自分にとって政治の話は「言う必要がある話」、
野球やゲームは趣味の領域なのでまさに「言いたいだけの話」ですね(笑)


◆芸能ネタ TOKIOの4人のメンバーが記者会見~結論は持ち越し~
どういう結論を出すのか注目していましたが…
結局、結論は持ち越し。まぁ、そらそうだわな…
今回の問題の決定権を持つのは、被害者と被害者家族ですから。
「もう山口達也なんか見たくない」と思えば芸能界復帰はなくなりますし、
「TOKIOというグループも見たくない」と思えば解散必至ですし、
「TOKIOのメンバーの顔も見たくない」と思えば活動自粛せざるを得ない。
論理的には彼女の胸三寸であるものの、
彼女の真意はジャニーズ側に伝わっていない雰囲気。
それを外野がとやかく言ってしまうから、
ファンや視聴者の許しも必要と誤信してしまう。
感情的にはTOKIOを存続させたい気持ちと、責任を取らなければならない気持ち、
またTOKIOが解散することが真に責任を果たすことになるのかも未知数で、
どんなに悩んだところで結論なんて出るものではありません。

問題は訴えた被害者と被害者家族がここまでの展開になることを望んでいたのかな?と。
正直ここまで日本中を揺れ動かす大ニュースになるとは思ってなかったでしょう。
今やTOKIOの生殺与奪の権利は彼女達が握っているわけで、
そのボタンを押す・押さないの決定をすること自体が恐怖ですよ。
彼女にとっては核ミサイルのボタンを押すかを決定する程の重大な決定です。
果たして、その覚悟をもって事件を公にしたかというと…とてもそうは思えない。
彼女と彼女の家族が取った行動は当然のことですが、
その結果がここまで大きくなってしまったのは誤算でしょう。
あまりにも取った行動と及ぼした結果が乖離し過ぎて現実感がない。

もし、自身の取った行動に恐怖を覚えているのなら、
そのボタンは押さない方が楽なのは間違いありません。
今は悲しみや怒りで押してしまいそうになりますが、
押した後、猛烈に後悔しかねません。
でも、後悔したところでもう元には戻せないんです。
今の状況を元に戻すこともできない。彼女は決めることを強いられている。
その立場からはもう逃げられません。

TOKIOが解散して責任を取るのは、ある意味で簡単なことかもしれません。
でもそれは被害者に「TOKIOを解散に追い込んだ女性」という十字架を背負わせかねない。
仮に被害者の情報が徹底的に隠されたとしても、彼女自身はそれを知っている、
その十字架からは一生逃げられなくなってしまい、
強制わいせつ事件以上の心の傷を産みかねません。
これだけ大きい十字架を背負わせてしまったのは、
加害者である山口達也はもちろんのこと、影響を十分考慮しなかった被害者側弁護士、
それを傍観しながら好き勝手言ってしまったメディアや視聴者にあるのは間違いないです。

仮に彼女が芸能界への興味が捨てきれないのならば、方法が1つだけあります。
TOKIOのマネージャーなり付き人をすることです。
表面的なことではないTOKIO全員の人となりを知ること、
それが事件を許すための唯一の方法です。
知らなければ何も判断できません。
それは被害者も加害者も同じ。相手を知ることでしか許す・許さないを決められないんです。
被害者自身とその家族がその結論に至れるかどうか、
この問題の肯定的解決法はそれしかありません。

もし彼女が芸能界に興味をなくしてしまい、他人も信じられずに引き籠る道を選ぶなら…
そこはもう破壊という代償で償う他になくなります。
TOKIOの解散は勿論のこと、山口達也や他メンバーの仕事も事実上不可能でしょう。

できることならば、悲劇的な結末に至るよりも、明るい結末に至ることを期待したいです。
いずれにせよ、山口達也のアルコール断ち・治療・更生・謝罪が大前提ではありますが…


◆政治ネタ 日朝交渉は可能なのか否か?
先日の南北首脳会談で、北朝鮮側が「いつでも対話の用意がある」と発言したそうですが…
その言葉の意味がどういう意味なのかはちょっと分かりかねます。
「いつでも対話の用意がある。日本から求めがあれば交渉しましょう」
「いつでも対話の用意がある。ただし、米朝交渉が成功した後だ」
「いつでも対話の用意がある。ただ、用意がないのは日本の方ではないか」
「いつでも対話の用意がある。ただし、安倍政権との対話は行わない」
「いつでも対話の用意がある。解決済みの拉致問題を蒸し返さない限りは」

……
………最初の以外はどれも可能性がありそうなんですよねぇ…
少なくとも無条件に対話の窓口を開いているとは思えない。
もっとも、対話の窓口を開いていないのは安倍政権も同じだと思いますが。

現時点で北朝鮮が日本と交渉するメリットはまるでないです。
小泉政権時のように核問題に(実質)先行して拉致問題の解決を図ることは不可能。
日本が拉致問題の解決を求めれば、
北朝鮮は戦後補償・慰安婦・徴用工問題を取り上げてくるでしょうし、
相互に硬化して交渉が暗礁に乗り上げることはほぼ確実です。
日本と北朝鮮が同時並行で行うとなれば、
日本は実質的に北朝鮮に経済援助をすることになるので、
核廃絶を巡る国際的な外交圧力を自ら破ることになってしまいます。

これが昨年の時点なら、韓国・アメリカ・中国との対話がなかった時なら、
拉致問題という餌で日本を吊り上げ、国際的包囲網に穴を開ける利点もありましたが、
日本はそれを嫌ったために、交渉にも結びつきませんでした。
一方の韓国は平昌五輪という餌に喰いついたものの、
ギリギリ国際的包囲網に穴を開けることなく(正直評価が分かれる所でしょうが)、
ここまで交渉を繋いでいるという意味では、よくやっていると思います。
どちらが正しかったのかは結果を見てみないことには分かりませんが、
日本は圧力が手段ではなく目的化してしまった印象を受けます。
日本は「圧力によって交渉に結び付けたかった」のか、
「戦争をしたいだけor国難を煽って戦時体制を作りたいだけ」なのか、
今となっては圧力の末に安倍政権が目指したものが何だったのかさえ、分かりません。

トランプ大統領は前者だと思っていたから、北朝鮮が核放棄を示唆した時に、
「シンゾー、グッドニュースだ!」と安倍総理に電話をかけたわけで、
そこで「また騙されるかもしれない」と空気を読めずに言っちゃう辺りは、
後者が目的だったと見做されても仕方がないと思います。、
明らかに圧力の出口戦略を持っていなかったように思えてなりません。

安倍政権の外交面は高く評価されてきましたが、最近はそれも危うくなっています。
アメリカが鉄鋼の輸入制限を決めた時に、日本政府や安倍支持者は何と言っていたか?
「日本は安全保障上の危険性がないから、外れるだろう」
「安倍総理とトランプ大統領の仲なら、すぐに外してもらえる」
事実はそうなりましたか? こんな結末、誰だって分かりましたよ。
トランプ大統領は「商人」なのであって、
「友達」だからという理由で無料にしてくれるわけないんですよ。
あなたが「友達」の加計理事長に便宜を図ってあげたように、
トランプ大統領が「友達」の安倍総理に便宜を図ってくれることはあり得ないんですよ?
商人は「友達」だからという理由で、高性能の武器を売ってくれるかもしれませんが、
それは適正価格よりもむしろ高い価格で売るに過ぎないんです。それが商人です。
「友達」だから無料で何かしてくれると思ってるのは、
あなたが「友達」にそうしてきたからに他なりません。
そんなことは他の誰でも知っていること。
識者も分かって言ってることを恥ずかしく思え。

そう考えていくと、やはり安倍政権の罪は大きく、
日朝交渉を行う上で、安倍政権が行ってきた圧力姿勢は致命傷になりかねません。
日本が外交的に乗り遅れたことを認め、次期政権が方針を転換すれば、
拉致問題の解決は不可能ではないと思われます。
というか、それしか方法はないんですよ。完全に詰んでる。

北朝鮮の最終目的である「経済援助」を諸外国から受けるためには、
核放棄もそうですが、西欧的には人権問題の方がネックになる可能性があります。
北朝鮮が無事に核放棄と半島の平和を実現できても、
拉致問題を始めとする人権問題に何らかの取り組む姿勢を見せなければ、
北朝鮮の望む経済援助は十分に得られないと思われます。
つまり、現状では核放棄先行、拉致問題の解決はその後にならざるを得ないでしょう。


◆ニュースネタ 9日に東京で日・中・韓が三者協議
「蚊帳の外」という批判をかわしたいのでしょうが…
こればかりは実際にやってみないことにはなぁ…
でもアメリカに声をかけなくて良かったんですか?
事実上の1対2の構図ですよ?
それとも外交方針を転換するんですか?

日本側がどういう目論見で開くのかは分かりませんが、
韓国と中国が応じたのは、間違いなく「制裁の一部緩和」でしょう。
米朝交渉が成功した場合に、北朝鮮に和平の方向性は間違ってないと確認させるために、
人道支援を目的とした制裁の緩和が議題に上るのは間違いありません。
そこを先手を打って、口うるさい日本を言いくるめておこうということでしょう。

そうなることは明らかなわけですから、
日本側として制裁の一部緩和に方針を転換する準備があるのかどうか、
それとも中国と韓国を説得するだけの、北朝鮮が裏切る証拠を突き付けられるのか…
現段階ではどちらも考えづらいだけに、
本当に大丈夫なのかという心配しかありませんねぇ…