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2017年11月27日

おゆうぎ会

与党5時間:野党9時間(≒35:65)の質問時間で行われている本国会ですが…
注目された増えた与党の質問時間なんですが…うーん…うーん…
幼稚園の「おゆうぎ会」という表現がピッタリのように思えてしまって…orz

質問は主に3種類に分類されるように思えます。
1つは自身が議員として取り組んでいる内容に対する質問、
これはこれでアリかなとも思えますが、閣僚が把握済みのことが多いので、
なーなーになりがち、単なる自慢話にしか聞こえない側面があります。
次が閣僚が期待する内閣の成果に対する質問、
自分自身の見解を述べずに、ざっくりとした見解を閣僚に質問し、
閣僚が延々と自説の成果を述べる展開、これも単なる自慢話…
最後に野党がしそうな質問を先にしてしまうこと、森友・加計学園問題がそうなのですが、
こちらも予定調和で突っ込んだ質問をしないために、議論が全く弾まない…
結果、一見すると会話が通じているように見えながら、単なる両者の自慢話だけを聞かされるという、
国民からすれば一番げんなりする展開でした…

以前の野党国会を小学校の「学級会」と揶揄するならば、
今の国会は幼稚園の「おゆうぎ会」としか言えないでしょう…
おゆうぎ会に出ているのが自分の子どもや親族といった愛情の持てる人間ならまだしも、
いい年したオッサン・オバサンの自慢話を聞かされて喜ぶ人間がどれだけいるのか。
これはもう苦行レベル、想像以上に胸糞悪い国会内容でした。国会/(^o^)\


◆ニュースネタ 日本海側に漂着する北朝鮮船
「北朝鮮対策は万全」と選挙期間中に豪語してませんでしたっけ?
万全? どこから不審船が近づいてきて、いつ漂着して、何人乗っていたのか、
漂着した不審船がどこに消えたかもわからないのに万全だと誇れるの?

現時点では経済制裁に苦しむ北朝鮮が、過酷なノルマを課されて『蟹工船』の如く、
無謀な漁に出かけて難破してしまい、日本に流れ着いたとする見方が有力ですが、
かといって、その中に工作員が紛れている可能性は否定できませんし、
今後は漁船を装った工作船が近づいてくる可能性も否定できません。
こんなことで国民の不安を解消できると思っているのでしょうか?
結局、日本の北朝鮮対策が穴だらけであることを明らかにしただけのように思えます。

そりゃ24時間全ての船の動向を把握せよとは言いませんが、
漂着した漁船ぐらいは正確に把握できるようにして欲しいです。
形はどうあれ、「上陸を許した」ことになっちゃってるんですから…


◆政治ネタ 前地方創生大臣の山本氏が「黒いの」失言
今後、挨拶の冒頭で突然、土下座して、
「お耳汚しではありますが、不肖、この黄色い猿めの妄言を聞いていただきたく早漏」と叫び、
立ち上がった後に、ワールドシリーズでダルビッシュ投手に対してグリエル選手がやった
目を吊り上げるパフォーマンスをしてから、
お尻を出してケツバットで殴られて青痣作った後、
「蒙古斑!」とか言えるなら、許してあげないこともない(苦笑)

……
………笑えない冗談というのはあるものですよ?

ウケ狙いで、敢えて自虐的な、相手に失礼な言い方で親密さアピールしたかったのでしょうが…
笑えない、全く笑えない。
そういうところの言語感覚のおかしさ?
平気で新聞社に死ねと言っちゃう問題外の日本維新の議員もそうですが、
言葉を仕事にするはずの政治家の言語感覚の狂いが気になります。
公では言ってはいけない言葉を平然と口にしちゃえる、放送禁止野郎共ですよ。
まぁ、ある意味では正直な人達と言いますか、常日頃から差別意識に満ちた人達なんでしょうね~
そういう議員を当選し続けさせてしまう国民が一番アホということなのか…


◆(追記)プロ野球ネタ 西武・野上投手がFAで巨人へ
巨人は今年引退となった片岡氏で懲りたんじゃなかったのかね…
また劣化西武弾かよと揶揄される未来しか思い浮かばない…

大方のファンがそう予想してしまうように、
野上投手は基本的なコントロールは良いにも関わらず、
1試合のうちに必ず数球「大ポカ」をかまし、一発放り込まれるのが様式美…
俗に言う「一発病」持ちなので、狭い東京ドームを本拠地にして大丈夫なのか…
全く大丈夫だと思えないことが問題。
ただ、先発以外にもリリーフの経験も多いですから、
一発病を理由に先発失格の烙印を押されたとしても、
中継ぎや敗戦処理のロングリリーフでは活躍の場がありそうではありますが、
そんな投手に1年辺り1.5億も払うの?という疑問もなきにしもあらず。
気前の良い話ですね。

ライオンズファンの空気も、昨年に楽天へ移籍した岸投手のような悲壮感はなく、
「出るならどうぞ」的な雰囲気がなかったわけでもありません。
確かに、来年優勝を狙うためには、
先発ローテの一角である野上投手の流出は痛いのですが、
再来年以降を考えると、先発の世代交代も必要不可欠で、
そういう意味では余剰戦力になりやすい位置にいたことは確かです。
巨人で活躍するのは大変だと思いますが、後悔せずにやり抜いて欲しいです…

これで来季のライオンズの先発陣は、菊池雄星・十亀・ウルフ投手のみ確定。
残り3枠を多和田・高橋光成・今井・本田・郭・佐野投手ら若手が争うことに。
良い意味でも悪い意味でも、若手先発投手と心中する年になりそうですねぇ。

2017年11月25日

『真』に必要な

安倍総書記が高校無償化について言及する時に、必ず「『真』に必要な」という冠を付け、
幼児教育無償化においても時々そういう言及が見られるのですが、
この「『真』に必要な」というのは何を指すのかサッパリ分かりません。
それ以外の人達は「『偽』に必要な」人達ということなんでしょうか?
『真』って何だよ、と聞く度に思ってしまいます。

結局、誰が無償化の必要性を判断するのか、合理的な線引きをするのかが問題です。
学力や運動能力なのか、それとも親の資力なのか。
幼児教育はともかくとして、高等教育で親の資力は必ずしも問題とは言い切れず、
金持ちの親の反対を押し切って進学した高校生は支援する必要性はないのか、
留学生の支援の必要性はないのか、逆に海外留学する日本人を支援する必要性はないのか、
どこに「『真』に必要な」線引きができるのか、サッパリ分かりません。
穿った見方をすれば、それを判断する天下り組織がまた一つ作られるだけで、
そこでは森友・加計学園問題のように、コネや時の政権に都合の良い人間だけが選別される、
そういう風に思えてならないわけです。

『真』にって、何だよ。『偽』もあるのですか?
幼児教育も然り、そういう不必要な大人が一方的に引いた線引きが、
子どもに対して大きなストレス与えているのではないでしょうか?
大阪の「黒髪染め」も然り、大人達の変なレッテル貼りはもう止めませんか?


それと国会での野党の代表質問への対応を見ていても、
野党の意見に対して統計を持ち出して反論し、批判を意に介さない姿勢はどうかと…
『統計』ってのは万能薬じゃないんです。
『統計』は必ず何かが簡略化されている、そうでなければ統計になりません。
基本的に縦軸と横軸の2つの要素でピックアップするのが『統計』なわけで、
その過程で必ず複数の要素が削ぎ落されてしまうのが『統計』なんです。
以前、ここでも失業率の見落としている点として、
長期失業者の存在と求人と雇用の質を例に挙げましたが、同じことが全ての『統計』にも起こります。

ですから、『統計』を用いて反論することは、最終的な判断の材料にはなり得たとしても、
民主主義として議論する上で、「その批判は当たらない」と拒否する理由にはなりません。
そういう少数意見もあるという前提で議論することが必要なはずです。
しかし、安倍総書記は自分の意に沿わない意見に対しては完全にシャットアウト、
これでは弾む議論も弾まないのは当然です。
『統計』を絶対視することは、『保守』を標榜する姿勢からすれば、
あってはならないことだと考えます。


◆ニュースネタ ジュネーブ軍縮会議の高校生演説が中止となった背景に外交的圧力
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171114-00010001-nishinpc-soci&p=1
当時から言われていたことですが… なんとも情けない…
特に国益の絡みもないであろうジュネーブ平和会議での高校生の核廃絶演説に対して、
日本国民を守ることもできない日本政府の弱腰外交力が情けない…
そんなことで国益の絡むような重大な外交で自国の主張を貫けるとお思いか?
貫けるわけがありませんよ、情けない…

逆説的に言えば、この拒否問題が報道されるまでは、
高校生が平和大使として演説したことさえ、多くの国民は知らなかったわけで、
却って演説が中止になったことで注目を浴びることになり、
日本政府の核廃絶に対する取り組みへの疑念、
配慮せざるを得なかったと思われる核保有国に対する嫌悪感が強まる結果となりました。
核保有国にとって、高校生の演説がそんなに影響力を持っているとは考え辛く、
「はいはい、理想的にはそうだね」と大人の無関心力で流せば良いだけの話、
どうしてそこまで目くじらを立てるのか、それ自体が理解できません。
そして、そんな問題さえ拒否できない日本政府の対応がもっと理解できません。
日本が核を持つことに対してアンタッチャブルであると同時に、
世界が核を持つことに対してもアンタッチャブルだというのか。
やはり憲法9条に核廃絶を明記しないことには、日本政府の無関心さは変わらぬようです。

このニュースで痛手になるのは、安倍総理自身よりも岸田元外務大臣(現:政調会長)でしょう。
森友・加計学園問題で失墜した安倍総理の好感度に比べれば、
岸田元外務大臣の政策通は有名で、政策論争ならば優位に立つと予想されていました。
外務大臣としての評価もそれなりに高く、結果を残した閣僚だと言えましょう。
それが地元選挙区・広島の悲願でもある「核廃絶」に対して及び腰であるばかりか、
たいしたことない外交的圧力にも屈してしまう「弱さ」を見せてしまったことは、
外見のイメージとも重なり、「頼りなさ」を浮き彫りにしたと言えましょう。

日本の外交力のなさを痛感させられる出来事であり、
当時の最高責任者であった岸田元外務大臣に対する手腕にも疑問符の付く話のように思えます。
安倍総理の後は岸田政調会長に禅譲されるのが既定路線でしたが…
それも怪しくなってきたように思えますねぇ…

(追伸)後日の報道で抗議してきた国は「中国」と明らかにされました。
なるほど、まだあの国は天安門事件を引きずってるのかね…
一番あり得そうな国だとは思ってましたが、それこそ中国に配慮する必要性があったのか。
中国が抗議したことは分からなくもありませんが、
日本がその抗議に屈したことがより分からなくなりました… どんだけ弱腰なのよ…


◆政治ネタ 混迷する野党再編
注目された希望の党は玉木代表が就任し、
小池東京都知事が共同代表を辞す形で一線を退きました。
結局、小池知事は何がしたかったのか、全てを掴もうとして何も得られなかったとしか。
選挙戦も味方を『排除』しておきながら、敵の一部(自民党のシンパや公明党)には『配慮』、
そういう一貫性のない政治姿勢が国民から見放されたわけですが、
最後もやっぱり『損切り』の形で国政進出を投げ出してしまい、
権力争い以外は興味を持てない小池都知事が都政に集中できるのか、疑問が残ります。

それはそれとして、玉木代表の起用は正直早すぎた感はあるものの、
政策的には立憲民主党と遠く離れておらず、
どちらかと言えば自公政権に対峙する立場を鮮明にできたことは評価できると思います。
問題は希望の党の結党メンバーを中心とする「極右的メンバー」、リベラル嫌いの人達と、
立憲民主党の社民系出身メンバーを中心とする「左翼グループ」、右翼嫌いの人達、
両党ともに一枚岩であるとは言えず、左右両端の古い頭の人達を抱えているだけに、
党内を『協調路線』でまとめ上げられるかどうかが問題です。

それと参議院を中心とする旧民進党議員の動きなんですが…
政策連携の結着点としては大いに結構でも、民進党を再びでは元の木阿弥。
その2つの違いは「本気度」だと思うんです。
結局、元の民進党が良いよねでは、希望・立憲共に説得することは不可能なわけで、
どれだけ旧民進党議員が額に汗できるかに掛かっています。
具体的に言えば、参議院の中でも希望寄りの人達と、立憲寄りの人達がいるわけで、
彼らを敢えて両党に派遣して、外から結束を目指すだけではなく、
内から結束を目指していかないと、なかなかまとまらない話のように思えます。
残った民進党で自主再建や協力関係を築けると考えるのは大きな間違い、
その枠を捨てない限りは野党再編は進まないように思えます。

あとは共産・社民の動き。最終的に他の野党が抱えるのが「共産党アレルギー」。
共産党が自ら変わって政権の枠組みに入っていくのか、
それとも共産党は独自性を保ちながら反自民で選挙協力を進めるのか、
共産党の態度が他野党のアレルギー反応を鎮めることに繋がるだけに、
我を排した協力関係を築けるかどうかがポイントになってきそうです。
まだまだ時間がかかりそうなのが何とも言えぬところ…


◆ニュースネタ 騒ぎだけが大きくなる大相撲・暴行問題
本場所をやっていないなら、まだしも、本場所中にいつまで引きずっているのか…
暴行だとか、傷害だとか、殺人未遂だとかは警察の捜査と検察の判断なわけで、
少なくとも相撲協会にとっては「暴行」という事実が確定した時点で処分はできるはず。
力士が土俵外で「暴行」した時点で社会にとっては脅威ですよ。
答えは最初から出てるはず。
いつまでもダラダラと捜査してることが無意味。
それを貴乃花親方の陰謀論だとか、どうでも良いことを騒ぎ立てる辺りが、てんでダメ。

結局、問題なのは、相撲界が抱えている「暴力体質」なんだと思います。
稽古の「かわいがり」にしてもそうですし、
格闘技故に身近にある「暴力」、それに対して国民の目が段違いに厳しくなっているのが現状。
騒ぎを大きくした貴乃花親方に対して、「思い知らせなければならない」と平然と言っちゃう古い体質、
目上の立場ならば、平然と不合理なことができてしまうという古い体質に対して、
国民が拒否反応を示していることを理解しなければなりません。

「国技」としてそういう古き伝統に固執するのならば、
公益認定は返上して、一団体として再スタートを切れば良いだけの話。
逆に「公益」財団法人であり続けようと思うのならば、
不合理な暴力行為は徹底的に廃さなければならないだけの話。
そう考えれば、「暴行」が確定した時点で処分はできるはず。
いつまで下らない問題を引きずっているのか、それ自体が相撲界の古い体質そのものです。

2017年11月07日

トランプ大統領=武器商人?

日本そして韓国へとアメリカ・トランプ大統領のアジア歴訪が続いていますが…
歴訪前は北朝鮮問題を始めとする外交問題が主題なのかと思われましたが、
蓋を開けてみれば、武器商人の如く、日韓に武器を売り付けに来ただけ…
おいおい、お前さん、それは政治家じゃなくてビジネスマンじゃないかよ…
しかも北朝鮮情勢を言葉で煽ってるのはトランプ大統領自身なわけで、
これじゃ『死の商人』と変わらないじゃないかと思っちゃいます…何なの?

実際に日韓首脳に対して、どのぐらい北朝鮮問題を詰めて話したか分かりませんが、
仮に日本がどれだけアメリカに軍事面を含めた協力姿勢を打ち出したとしても、
それを韓国が良しとしなければ、事実上、何もできないことになります。
アメリカ自身だって、韓国の意に反して駐韓米軍はともかく、
同胞の救出活動や支援軍隊を送れないでしょうし、
軍事行動を行うためには韓国の了承が必要不可欠なはずです。
そういった点が詰められた雰囲気が全くないだけに、
何しに東アジアへ来たのかな、武器売りに来ただけなのかな、に思えてしまいます。

アメリカの軍事行動に対する本気度が疑われてしまうことは、
様子見を決めていた北朝鮮の瀬戸際外交を復活させかねず、
結果として北朝鮮に誤ったメッセージを送りかねない感じがします。
日本が期待したような日米韓の連携には程遠く、
韓国国内の日本人脱出や拉致被害者の救出活動、自衛隊派兵は、
韓国の了承なしに不可能なわけで、日本が蚊帳の外に置かれたままなのは変わりません。

もっとも、安倍政権の思惑通りに日米韓の連携が出来てしまうと、
自衛隊が前線で戦争に参加したり、日本にミサイルや化学兵器が乱舞して核が落ちたり、
拉致被害者が人間の盾として使われて最悪の事態を迎えてしまったりと、
具体的な日本の被害が想定されるだけに、それはそれで良かったのかもしれませんが、
北朝鮮問題の解決という意味では、特に動きがないどころか、後退した感はあります。

結局、日米韓で北朝鮮問題に対応する答えは何も見いだせず、
不安に乗じてアメリカから武器を買わされる羽目になった、のが結論だったようです。
トランプ大統領はやっぱりビジネスマンで、
政治家として問題を解決する能力はなかったということでしょう。


◆ニュースネタ 国会の野党の質問時間削減は本気なのか?
「議席数に応じた配分を」と最初に言い出した時は、
アホの3期生らしい馬鹿げた提案だなと一笑に付すと同時に、
質問時間を4:6に削減するための交渉戦術に過ぎないと見ていましたが、
産経や読売といった御用達新聞が同調する論調だったり、
菅官房長官も「民意に沿う」とか会見で寝言を言ったりして、
「えっ? 本気なの?」と疑わせること自体が異常な事態を産みつつあります。
まぁ、未だに半信半疑なんですけど…それを馬鹿と一蹴できない時点で異常です。

よく民意の1/4(投票率×過半数)と言われますが、
選挙期間中は誰も野党の質問時間を減らせなんて主張していません。
ましてや「議席数に応じた配分」≒「少数野党は一言で終了」≒「野党無価値」では、
野党は国会に不必要と言っているに等しく、
それが1/4の民意にさえ叶っているとも思えません。

つまり、それは言論弾圧であり、日本の国会が中国共産党大会になるという意味で、
そんな極右的政策を選挙期間中にいつ発言したのでしょうか? 発言していません。
また選挙で触れてもいないことを、勝利という結果だけで「民意を得た」と振りかざす、
「謙虚さ」の欠片もない妄言が受け入れられかねない風潮自体が異常です。


◆プロ野球ネタ 西武・牧田投手はポスティングMLBと国内FAを天秤にかけるのか?
現時点ではポスティングシステムが失効していて、日米協議がまとまっておらず、
西武球団が確実にポスティングにかけるかどうか見通せないという状況から、
とりあえず国内FAの手続きをしようという気持ちは分からなくもありませんが…
人として本当にそれで良いの?と思ってしまいます。

牧田投手からすれば、新ポスティングが決まらずMLB挑戦ができなかった場合や、
西武球団が新ポスティングを拒否する可能性、入札球団の有無、
その入札金額を西武球団が受け入れるかどうかが不安でしょうから、
自分の武器として国内FA権をチラつかせるのは、戦略的に分からなくもありません。

ですが、逆に西武球団からすれば、
約束通りにポスティングにかけても、入札球団がなかった場合は残留するのか否か、
入札球団があっても、MLB側の条件が低く、牧田投手側が拒否した場合に、
残留する保証がないというのは、何とも不義理な感じがしてしまいます
(中島選手のポスティングのケース。FAが絡まずチーム残留となった)。

現実的にあり得ない話ですが、
牧田投手が国内FA宣言⇒西武ポスティング⇒ポスティング入札と受諾
⇒国内FA移籍⇒ポスティングメジャー決定となった場合、
入札金はどこの球団に入るのでしょうか?
ポスティング中に所属球団が変わった場合、新球団なのか、西武なのか?
牧田投手の入札金がそれほど高額になるとは思えないので、
新球団がわざわざそんなことをする必要もない話ですが、
上限30億円が入札されそうな場合は、全くあり得ない話でもありません。

ポスティングが現時点で存在しない以上、国内FA宣言をするなとは言いませんが、
少なくとも新ポスティングが成立し、西武球団が牧田投手をポスティングにかけた時点で、
牧田投手はFA宣言残留を表明すべきです。
仮に、国内他球団とメジャーポスティングの条件を天秤にかけるつもりなら、
それは不義理と誹りを受けるのは免れません。
なぜならば、ポスティングはFA以外でMLBに移籍する手段であって、
MLB移籍が前提となって初めて成立する制度です。
それを国内FA権と併用することで、あたかも海外FAと同じように使えてしまえば、
ポスティングシステムが存在する意味がなくなってしまいます。

国内FAとポスティングMLBを天秤にかけた結果、国内FAを選択するようなら、
当然メジャー側は「入札する必要があったのか?」と思ってしまうわけで、
ポスティングシステムに対するアメリカの心証はさらに悪化するでしょう。
制度の濫用と受け取られかねない行為は慎むべきです。
要らぬ誤解を与えないように、国内FA権を行使する際には、
ポスティングMLB移籍が基本線であることを明確にしなければなりません。

2017年11月06日

日本シリーズはソフトバンクが勝利

第3戦まではこのままソフトバンクホークスの圧勝で終わるのかなと思いましたが、
第4戦に横浜DeNAの濱口投手が好投を見せて流れが変わり、
その後も横浜の左腕投手にソフトバンク打線が苦しみ、
第6戦も流れ的には横浜がそのまま行くのかと思いましたが、
内川選手の起死回生のホームランで同点に追いつき、サヨナラ勝ちで日本一に輝きました。
横浜も粘りを見せましたが、ソフトバンクの方が戦力的にも一枚上手だった感じですね。

そのソフトバンクホークスの弱点は、やっぱり左腕投手、初物であれば尚良い。
パリーグ屈指の左腕投手と言えば、西武・菊池雄星投手なのですが、
ホークス相手にはプロ入りから勝利なしという不名誉っぷりで…
そのためか、あまり左腕に弱いイメージはなかったのですが、
今年の日本シリーズで左腕に弱いイメージは定着したように思えます。
パリーグ球団とすれば、ソフトバンクには優先的に左腕投手を起用してくるでしょうね。

なにはともあれ、今年のプロ野球も終了。来季に向けての動きが本格化してきそうです。


◆ライオンズネタ FA選手の動向
毎年のようにFAで選手が出て行ってしまうので、この時期は憂鬱しかないんですが…(苦笑)
国内FA権を持っている牧田投手はポスティングでのメジャー挑戦を容認するようです。
リリーフ陣の層が厚くなったとはいえ、
先発に確実に勝利を見込める投手が菊池雄星投手1人だけなので、
牧田投手の先発復帰を期待していたんですが…
新ポスティングが決まりさえすれば、リリーフでの需要は高いと思われるので、
牧田投手にはメジャーで頑張ってもらいたいです。

野上投手と炭谷選手はFA宣言したら、ライオンズよりも高い評価されそうなので心配…
来季は菊池雄星投手の日本ラストイヤーになるかもしれないので、
ライオンズとしては何としても優勝したいところ、
そう考えると、来季以降はともかく、野上投手と炭谷選手は貴重な戦力です。
逆に再来年以降になると、先発陣は多和田・高橋光成・今井投手ら若返りが優先され、
キャッチャーも森選手の起用法次第でしょうが、捕手一本で固定される可能性もあり、
2人が弾き出されてしまう可能性は否定できないわけですが、
少なくとも、優勝を狙う来季は優先的にチャンスが与えられるはずなので、
1年待ってからFA宣言するのが良いんじゃないかと個人的には思いますが…

今シーズンを振り返ると、リリーフ投手と野手の世代交代が進む一方で、
先発陣の若返りは上手く行きませんでした。
野手では、ショートで源田選手が全試合フルイニング出場を果たし、
攻守に欠かせない存在となり、
前半は不振で2軍暮らしの山川選手も、後半戦は4番でメヒア選手を押し退ける活躍、
他にも怪我で出遅れた森友哉選手がDHで主軸を打ったり、
外野転向の外崎選手もシュアな打撃と意外性の長打力でアピール、
守備面でも岡田捕手が炭谷選手を脅かすなど、競争が激化しています。
リリーフ投手陣でもルーキーの平井投手と2年目の野田投手が安定した投球、
故障に泣いた面があるものの、大石投手も存在感を示し、
終盤には高橋朋巳投手も復帰しており、
牧田投手とシュリッター投手がいなくても問題ないくらい。

逆に先発は期待された多和田投手と高橋光成投手が故障もあって勝ち星を伸ばせず。
高卒ルーキーの今井投手も故障がちで、1軍での出番はありませんでした。
他にも本田・誠投手らも期待に応えられず、
中堅の野上投手と十亀投手、岡本洋介投手に頼ることが多かったです。
先発左腕も菊池雄星投手のみで、佐野投手も1軍定着できず、
若手先発候補は全体的に不振でした。
今の状況で野上投手に出て行かれてしまうのは非常に困りますねぇ…

先発右腕は多和田・高橋光成・今井投手らドラ1トリオに期待するとして、
左腕はドラフト1位指名の斉藤大将投手だけというのはやや心許ない印象…
そこでリリーフの武隈投手を先発に回してみるのもアリでは?
左右関係なくチェンジアップを投げられますし、
制球力もあるので先発でも大崩れはしないと思います。
他にもソフトバンクを戦力外となった大隣投手や山田投手など、
実績のある左腕投手もいるので、積極的に取りに行って欲しいですね。

松坂投手に関しては… 他に獲得する球団がなく、年俸2000万円以下なら…
このままひっそりと引退というのは、一時代を築いた球団OBとしては寂しいですし、
他の選手の迷惑にならない条件で受け入れることは良いと思います。
とはいえ、投手で松坂投手と一緒にやっていた選手はもう居ないんですよね…
野手で炭谷・中村・栗山選手らが居るぐらい。
そう考えると、松坂投手の方が敬遠しちゃう可能性はあるかもしれませんが…

まぁ、でも、他球団のことながら、斉藤和巳氏のような育成コーチ案は…
実績を残していた斉藤和巳氏だから周囲も納得できたのでしょうが、
ソフトバンクでは何の実績も残せていない松坂投手が育成コーチになるのは、
逆にやり辛いというか、特別扱いが際立ってしまうような…
まだ育成への格下げの方が現実的な気がしちゃいます。

[右先発] ウルフ・野上・十亀、多和田・高橋光成・岡本洋介
    (伊藤・今井・本田・郭・誠・国場・玉村・福倉・高木渉)
[左先発] 菊池雄星・武隈・斉藤大将(佐野・藤田)
[右中継] 大石・平井、中塚・田村・南川・与座(藤原・豊田・松本・平良)
[左中継] 高橋朋巳・野田、小石(川越)
[抑え]  増田
[捕手]  炭谷・森友哉・岡田(中田・藤沢・斉藤誠人)
[一塁]  山川・メヒア
[二塁]  浅村、水口
[三塁]  中村剛也、呉・永江
[遊撃]  源田、(金子一・山田・綱島)
[外野手] 秋山・金子侑司・外﨑・栗山、鈴木将平・愛人・西川
    (坂田・斉藤・木村・熊代・戸川)


◆ニュースネタ トランプ大統領の訪日
実際の外交的成果が伝わってきていないので、何とも言えないのですが…
全体的な雰囲気として、交渉や打ち合わせのために出張して来たというよりも、
故郷から訪ねてきた友達を歓迎したという変な「気安さ」が目立った感じがします。
実際は北朝鮮問題を始め、重要な問題が転がっているのにも関わらず、
なんとなく浮足立ったというか、実際の外交的成果は本当にあったのか?と思ってしまうほど、
厳戒体制とは裏腹の歓迎ムードが逆に空々しさを感じずにはいられません…

韓国や中国といった北朝鮮問題を話し合うのに本当に重要な相手国と話す前に、
日本で観光して緊張を解いたかのような、
口では重要視していると言いながらも、実際に重要な議題を突っ込んで話せているのか、
参勤交代で江戸へ出てきた殿様を迎えるかのような雰囲気は、なんとなく気持ち悪いです。

長らく停滞していた拉致被害者の方々にとっては、
トランプ大統領との面会は1つの成果のようにも思えますが、全面的に信用できるかは別問題。
トランプ大統領を見ていると、なんとなく『項羽と劉邦』の項羽が思い出されるんですよねぇ…
項羽というと、戦に強い荒くれ者で無慈悲のようにも思えますが、
貧しい女性や子どもを見たら、涙を流して衣食を分け与えたりと、慈悲の心がなかったわけはなく、
単に直情的な人間であったため、大局的な判断ができず、
感情に任せた判断が二転三転してしまうために、部下の信用を失った、そういうタイプです。
自分から見ると、トランプ大統領にも同じ雰囲気を感じてしまいます。
計算高いというよりも、直情的で、逆に人間味溢れる人物だからこそ、
その場限りの言葉に走りやすく、
結果として、本国に帰って側近と協議した結果、全く逆の結論になったとしても驚きません。

少なくとも、トランプ大統領の言葉は政治家の言葉としては軽すぎる、
そう思っておかなければ、今後も上手く付き合えないように思えます。