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2017年07月25日

「加計ありきは

前川氏の妄想」…というのが自民党側の筋書きだったようですが、
問題発覚当初ならば、その言い訳は通用したかもしれませんが、
今となってそれを言うのは火に油を注ぐだけのように思えるのですが…
妄想なら、なんで昨年に加計理事長と3大臣が会ってるの?
既にあらゆる情報が出ている今では、とても「前川氏の妄想」だけとは思えません。
完全に愚策、全てを隠そうとして却って嘘っぽくなる。

それと、前愛媛県知事の加戸氏は何を代表して出てたんですか?
前回の総理不在の閉会中審査でも出席していて、
報道しなかった朝日と毎日が叩かれる珍事が起きましたが、そもそも誰なの? アレ?
仮に申請者を代表しているのならば、
申請者は今治市であるし、事業主体は加計学園なのだから、
あそこに本当に座っているべきは、今治市長と加計理事長だと思うのですが?
話を聞いていても、ゴニョゴニョと老人特有の昔話を交えた脱線で意味が分からず、
前川氏の妄想と糾弾してましたが、客観的にはあなたの妄想にしか聞こえません。
話も長々と時間をかけただけで実がなかったし、そりゃ記事に仕様がありませんよ。
だって、今、問題になっているのは、森友学園問題とは違ってinputの話ではなく、
outputの話、申請者の問題ではなく、inputのあとの行政の決定過程です。
問題の範疇外の人の話を聞いたところで、「はぁ、ご苦労なさったんですね」で終わり、
全くもって意味ねーじゃんと…
呼んだのは自民党らしいですが… そういう所も「的外れ」なんですよねぇ…

もっとも、そのinputにも疑惑が生じたというのが今回の閉会中審査の収穫でしょう。
今治市の職員が内閣府を訪れたのにも関わらず、「記憶がない」「記録がない」。
昨年の公募前に加計理事長と地方創生・農水・文科大臣の3人と会っていたりと、
申請者側にも疑惑の目が強まってきました。
問題の出口が全く見えないだけに、疑惑の色ばかりが強まっていきそうな印象です。


◆政治ネタ 混迷を深める加計学園問題の閉会中審査
初日の安倍総理の殊勝な姿勢とは裏腹に、
問題の中身における政府側の対応は、記憶にない記録がない同じ答弁の繰り返し…
疑問は全くもって払しょくされないどころか、怪しさしか強まりません。
加計学園問題を巡る対応の拙さは「全否定」にあるわけで、
文科省の内部文書⇒怪文書として全否定⇒実際はありました、に象徴されるように、
今治市の職員が内閣府に行った証拠があるのに、「記憶がない」「記録がない」。
森友学園問題でもそうでしたが、政府側の説明に一連の筋道が見えません。
そこが説明に説得力を欠く最大の理由のように思えます。

政府側は加計学園獣医学部新設が「岩盤規制改革の象徴」と盛んに喧伝してますが、
安倍総理や和泉補佐官らの話が真実なら、その割にはあまりにも手続きが杜撰です。
それほど重要視している案件ならば、規制緩和で決まる1校というのはもの凄く重要なはず。
他の既存の獣医学部と比較しても先進性があることは勿論、
経営にも安定性があり、開学後に着実に実績を残せることが必須の条件です。
それにも関わらず、国家戦略特区諮問会議の議長である安倍総理が、
今年の1月20日まで加計学園の獣医学部申請を知らなかったと言うのは、無関心過ぎます。
どんな新「獣医学部」なのかは非常に重要なわけで、それを示せるのは今治市ではなく、
事業主体である加計学園にも関わらず、今年の1月10日まで表立って登場しない…
これはどう考えても不自然です。
場所である今治市だけで、どうやって規制緩和を判断することができるのか。
構造改革特区時代には加計学園の名前が併記されていて却下の連続で、
国家戦略特区時代になると加計学園の文字が消えて、数回の却下のうちに承認…
それだけ却下が相次いだのならば、特区の中身も当然に問題にされたでしょうし、
中身を実際に作るべき大学が全く登場しなかったというのは、やはり不自然に思えます。

加えて、昨年に加計学園に正式に決まる前日に、
文科省が加計学園の大学新設相談にそれとは別件に相談・返答していたとしても、
それは文科省としてそのまま開学を認められないような杜撰な計画であった証拠であり、
そんな杜撰な計画を翌日に了承してしまう諮問会議も怪しく思えてしまいます。
加えて、そもそも、京都産業大学や加計学園の獣医学部計画に関して審議した記録もなく、
真剣に議論していたのかさえ、疑わしく思えてしまいます。
それって自分の諮問会議のお友達に謝礼や交通費配ってただけじゃねーの?(苦笑)

政府側が主張する「岩盤規制改革の象徴」という建前とは裏腹に、
実際の計画は規制を打ち破るような先進性のある計画ではない、杜撰な計画そのもので、
安倍総理自身も大した関心を持っていなかったということになり、
建前と現実の様相が全くもって一致しません。
それは、つまり、「嘘」ということになります。
加計学園ありきで進められた杜撰な審査でなければ説明がつきません。
本当に政府側が加計学園獣医学部に自信を持っているのならば、
既存の大学と比べて、こんなに違っていて、こんなにも素晴らしいのだと説明してください。
総理のお友達だろうがなかろうが、これだけ素晴らしい大学を認めないわけにはいかない、
そう思わせるようなものを国民に示してみれば良いではないですか。
それができていないから「嘘」に思えちゃうんですよ。

◆政治ネタ 稲田防衛大臣の日報隠ぺい問題
報道を見ても、浅い記事だと「隠ぺいを了承」と書かれていて、
深い記事だと「防衛省内の統率ができていない」と書かれており、
同じ問題なのに、見方を変えるだけで結果が異なるややこしい問題です。

改めて、問題を簡潔に整理してみます。、
南スーダン駐在の自衛隊員の日報の情報開示を求められたところ、
「(省内の規約に基づき)原本は破棄された」として陸上自衛隊は拒否しましたが、
このことが国会で取り上げられて追及されたため、防衛省内を調査すると、
「(日報のコピーが)統合幕僚監部に存在した」ことが明らかになりました。
その日報には「戦闘」があった旨が記載されていたものの、
稲田防衛大臣は「戦闘行為という表現は不適切で、武力衝突の言い換え」と発言、
自衛隊派遣のためのPKO5原則が崩れないようにするために、
現場の報告そのものを「解釈」して捻じ曲げる暴挙に出ました。

今回の話はこの後のことで、稲田防衛大臣は特別監察を用いて、
一連の問題の徹底調査を命じたところ、
陸上自衛隊は隠ぺいに関与したとして厳しい処分が、
逆に稲田防衛大臣に関しては一切触れられていないとする「報告結果の予想」が出回りました。
これに怒りを覚えたのか、陸上自衛隊側から「報告した(はず)」と報道機関にリーク、
「稲田防衛大臣も知っていた(はず)」とする報道が出て、大問題になったわけです。

結論から言えば、稲田防衛大臣が知っていたかどうかは分かりません。
陸上自衛隊にあった日報のコピーも、統合幕僚監部にあった日報のコピーも同じモノで、
防衛省内では同じ原本のコピーに過ぎず、敢えて報告する必要性を感じなかった可能性はあります
(とはいえ、最初にマスコミが情報開示を求めた先が陸上自衛隊だったので、
 原本破棄したからといって、情報開示を拒否した正当性が崩れかねない大問題なんですが…)。
稲田防衛大臣が報告を受けていたものの、重要視せずに黙殺を黙認したのか、
防衛省のトップの人が報告する必要性を感じずに報告しなかったのかは分かりません。
全体の流れからすれば、組織的隠ぺい」に思えますが、
日報の原本が規約通りに破棄されていて、他の仕事をする上で原本のコピーが見つかったという話なので、
組織的には「隠ぺいする意図はなかった」わけで、
それによって特別監察の重い処分が下されることが予想される陸上自衛隊員が不満に思うことは、
無理からぬことのように思えます。

でも、本質的な問題は「そこ」じゃないんですよね、コレ…
問題なのは、現場の自衛隊員が「戦闘」と書いたことを、
防衛大臣が「解釈」して「武力衝突」と置き換えたこと、そこが問題なんです。
実際にその日報を書いた自衛隊員がどういう意思をもって「戦闘」と書いたのか分かりませんが、
想像するに、PKO派遣のギリギリの状況、もしくは限界点を超えた状況であったと思われます。
それを日報として現場の自衛隊員が報告したのにも関わらず、
トップの防衛大臣が「ギリギリの状況にはない」と言い放つ…それでは任務になりません。
万が一のことが起こった場合でも、戦闘による死傷ではなく事故死で片付けられるのではないか、
まともに任務ができるような状況にしてもらえないのではないか、そういう疑念は消えないはず。

今回の一連の問題は、自衛隊はあくまで職務を遂行にしたに過ぎず、
その報告を受けた防衛大臣なり、政府官邸サイドが「政治判断」で捻じ曲げた、
そこが本当の問題なわけです。
前川氏が加計学園問題で「行政が歪められた」と発言しましたが、
同じことが、より深刻な形で、防衛省・自衛隊にも行われたことが問題なんです。
今回の問題は自衛隊内における「悲鳴」、そういうことなのでしょうね。

2017年07月03日

都議選は小池都知事と公明党の勝利

都民ファーストは小池都知事のお陰で結果的に「勝てた」に過ぎず、
真の勝利者はこの2人でしょうねぇ…
本来問題となる政治手腕不足が全く問題にされませんでしたし、
都民ファーストの真の評価はこれからでしょう。

自分は都民ではないので、誰か当選したかという都議選の直接的結果よりも、
国政に与える影響という部分が気になります。
そういう観点から見ると、今回の都議選は与党勢力の内部対立の様相が強いです。
安倍政権内で冷や飯を喰わされていた小池都知事が都議選に勝負に出て勝利し、
その人気に追従する形で、共謀罪法案や憲法改正問題で蔑ろにされた公明党がくっついた形。
それでも勝てると判断を誤った自民党は、加計学園問題を巡る対応での失敗や
稲田防衛大臣を始めとする閣僚の相次ぐ失言・失策によって、
自民支持層にさえ「お灸を据えてやるか」と思わせてしまう結果となり、
自民支持層の批判票が都民ファーストに流れ、
創価学会の支持も得られなかったことで、固定票さえも失った形だったので、大敗は必定でした。
そういう意味では、自公政権内の権力闘争以上の意味を持っていなかったように思えます。

そんな中で国政の批判票を取り込むことに成功したのは共産党でしょう。
共産党にとっては、直前に小池都知事が豊洲移転を打ち出したことは格好の批判材料であり、
小池都知事への批判票を一身に浴びる結果となったように思えます。
凋落が進む民進党は自民党の失策で存亡の危機は回避できたものの、
共産党のように批判票の取り込みまでには至らず、
政権与党時代の国政での失策イメージを回復できないばかりか、
小池都知事との距離感を鮮明にできなかったことで、埋没の危機を迎えています。

仮に、今、衆議院解散選挙を行ったとしても、
国政においては公明党=創価学会の固定票を持っている自民党の勝利は堅く、
共産党が健闘を見せたとしても、民進党が都民ファーストのような受け皿にはなり得ず、
現時点で与党の過半数割れに至るという自体は「ない」でしょう。

そういう意味では、安倍政権の失策によって大敗した都議選ではあったものの
政権内での票拡散に過ぎないとも言えるので、回復はさして難しいことでもありません。
まずは小池都知事との関係を改め、都議会自民党を抜きにして協調関係を強めること、
現時点でその重しになっているのは菅官房長官でしょうから、
来る内閣改造では菅氏の異動の可能性は高まったと言えます。
次に公明党との協力関係の改善。
創価学会の支援票なしでも選挙で勝てるというのは、完全な驕りだったわけで、
憲法改正における「公明党外し」は事実上不可能になったと言えます。

一方の野党勢力にしても、民進党は回復どころか一層の凋落が進んでおり、
与党勢力の批判票を集められないことを露呈してしまいました。
今のままでは民進党が再度政権を狙うということは無理でしょう。
批判の受け皿となった共産党が政権を狙えるとも思えませんし、
そういう意味では野党勢力の中心がどこになるのかは、さらに混迷を増した感があります。

既存勢力でキャスティングボードを握っているのは「大阪維新の会」、
というよりも橋下徹氏の動向でしょうね。
カジノ法案や共謀罪法案で自民党に協力してきた維新の会が、
今回の都議選の敗北でどちらに傾くか。
勝負に出るなら今が絶好の機会なわけで、橋下氏というカリスマを再度掲げ、
野党勢力の結集を図ることも可能でしょう。
逆に、橋下氏というカードを切らずにチラつかせることで、
自民党に恩を売りつつ政権与党入りを図るということもできるかもしれません。
今後は大阪維新の会が与党野党のどちらに傾くのか、一つの注目点です。

あとは小池都知事のような新勢力が台頭してくるかどうか。
かつての小池都知事のように冷や飯を喰わされている政治家が、
自民党内にも民進党内にもいるわけで、彼らが新しい政治集団を作れるかどうかも注目点です。

言わば、今回の都議選は室町時代の「応仁の乱」のようなもので、
安倍一強時代が転じて戦国時代の幕開け、そんなことを感じさせる都議選の結果でした。


◆政治ネタ 安倍政権の大誤算
おそらく、安倍政権内部では今回の都議選の「逆風」を正しく理解できていないのでしょう。
都議選投票前の選挙戦最終日で演説した安倍総理が、
「安倍辞めろコール」に対して感情的に「こんな人達に屈しない」と口走った辺りに、
明らかな「逆風」の読み違いを感じます。
正しく理解していたら、そんな言葉は出るわけもないのですから。

個別的な問題も色々とありました。
森友学園問題に始まった総理夫人への疑惑、加計学園問題を巡る後手後手の対応、
前復興大臣の「東北でよかった」発言を巡る更迭、
安倍総理の憲法改正論議と北朝鮮問題による艦船護衛で再浮上した安保問題、
共謀罪法案を巡る金田法務大臣の意味不明な答弁と強行可決、
稲田防衛大臣の相次ぐ失言、加計学園の闇献金問題を封じれなかった下村都連会長…
それぞれ大きな問題を抱えていたことは間違いありませんが、
だからといって、今までこの種の問題が全くなかったかと言えば噓なわけで、
閣僚の失言問題や安保関連法案を巡る政治的対立は昨年までも何度もありました。
国民一人一人が急に賢くなり、問題個別に政治的判断しているというわけでもありません。
国民が問題にしているのは、それら個別の問題を巡る対応の拙さ、
良くも悪くも「印象=イメージ」でしょうね。

そういう意味でも一番大きかったのは、加計学園問題を巡る対応でしょう。
森友学園・加計学園を通じて使われた言葉は「忖度(そんたく)」でした。
安倍政権は「過去の忖度」を巡る対応をしていたわけですが、
結果的に国民が見ていたのは「現在の忖度」だったわけです。
官僚や各大臣が官邸の意向を伺って情報を小出しにする姿は、
生じた問題を安倍総理の意向に沿って処理しようとする「忖度」そのものでした。
国民に対して説明するのではない、安倍総理に対して言い訳している、
そういう「イメージ」を国民が受け取っていたから、
なんとなく過去も「忖度」はあったんだな、と思えてしまう、そこが問題でした。
要は国民に対する説明に誠実さの欠片も感じさせなかったのが問題だったわけです。

そこに火に油を注いだのが国会閉幕後に行われた安倍総理の記者会見でした。
完全に焦点が外れた謝罪会見、問題の本質がまるで見えていないことを露呈するだけ、
妻が何に起こっているかも分からずに、ひたすら謝るだけの夫…火に油を注ぐとはこのこと。
この総理の記者会見をどう受け取ったのか分かりませんが、
翌日には文科省から新たな文書が発表されて、慌てて撤回したりと、てんやわんや。
結果的に、安倍総理の真相解明宣言とは真逆の揉み消しに走る姿ばかりが目に映りました。
一連の問題は安倍総理自身の問題というよりは、妻や閣僚といった「周辺」ばかりでしたが、
ここに来て初めて「総理が国民に嘘を吐いた」ということに至り、
安倍総理自身に批判が集中する事態を招くことになったように思えます。

この一連の流れが、安倍総理の政治姿勢がどこに向いているのかを如実に顕し、
少なくとも「国民目線ではない」ことだけは、はっきりさせました。
それが「逆風」の正体です。
それを安倍総理を始めとして、周辺は全く理解していないわけです。
だから、「こんな人達」とまた目線の違いを明らかにする発言をしてしまう、
何ら反省していない、何ら逆風の正体を理解していない証拠です。

おそらく、今後も安倍総理がこの「逆風」の正体を理解できる日は来ないでしょう。
なぜなら、加計学園問題を始めとして、
特定の人が特別な利益を受けることを何ら問題だと思っていない、からです。
特権階級は特権に甘んじるのは当たり前、自分の支持者が利益を受けるのは当たり前、
それを理解してパイに群がるアリ共(一般国民)が支持してくれればそれで良い、
そう思っているからです。
平等ではなく、贔屓することによって成功したのが安倍総理、
その方法論を改めるとは考え辛く、この「逆風」の正体を知ることは一生無いでしょう。

最後に安倍総理に声をかけるとするならば、「都議選で良かったね」でしょうか(苦笑)


◆ライオンズネタ 森慎二投手コーチが急死…その後、勝ち星なし
交流戦明けはライオンズファンにとっては悪夢でしかありませんでした…
森慎二投手コーチの突如とした休養発表に戸惑いを隠せないまま、翌日には急死の発表…
もはや言葉がありませんでした…
詳しいことが分からないので何とも言えないところですが、
どういう形であれ、命だけは繋がって欲しかった、それがファンの想いでしょう。
未だに信じられない想いではありますが、ご冥福をお祈りしたいです…

そんな最悪のニュース以降、チームの勝ち星なし…
勝ちたい、勝たなければという気持ちが空回りしている感が強いですね。
まぁ、その前から打線の調子、主軸の不振が目立っていて、
こうなる予兆もあったわけですが、それに拍車がかかった感じの泥沼に陥っています。
こうなってくると、先発投手に頑張ってもらうしかないわけですが…
連敗続きのチームなだけに、ファンも気持ちの切り替えが難しいですねぇ…
野球見るのがマジ辛い…