2008年西武ライオンズ応援日記

3月23日 埼玉西武ライオンズ 1−2 オリックスバファローズ

(オ)近藤(6回)−本柳(1回)−菊地原(1回)−加藤(1回)
(西)キニー(6回)−星野(1回1/3)−小野寺(1回2/3)
(本)GG佐藤3号ソロ(2回裏)
  日高1号ソロ(5回表)
オリックス
西武

打線にあと一本が出ずに、オリックスに惜敗… 開幕カードは痛い負け越し…
嗚呼、開幕カードは負け越しですか…
オープン戦を好調で終え、ソフトバンクを始めとして各球団の戦力が整っていない時期に、
できるだけ良いスタートを切りたいと思っていたのですが…
先発投手に怪我人が続出したオリックスに負け越し、ソフトバンクは3連勝。
スタートダッシュには少し躓いてしまった感じですね。
まぁ、明後日から出直し。
日ハム・ソフトバンクと昨年の上位チームを叩いて、再出発といきたいところです。

…それにしても、今日の試合はストレスの溜まる試合でした。
今年はこういった試合が増えちゃうんですかね… ちょっと不安。
オリックス先発の近藤投手はなかなかいい投球をしてましたが、
中盤は真中付近に来てましたし、捉えられないピッチングではなかったように思います。
それがあと一歩の所で捉えきれない、
捉えた良い当たりも野手の正面だったりと、今日の試合は上手くいきませんでした。
…むぅ、残念。昨日のような試合もあれば、今日のような試合もあると割り切るしかない感じですね。
それでも、もう少し嫌らしさが欲しい感じもします。

そんなこんなで試合展開説明。文化放送とネットの動画配信より。
1(ニ)片岡、2(左)栗山、3(遊)中島、4(指)ブラゼル、5(右)GG佐藤、
6(三)中村剛也、7(一)江藤、8(捕)細川、9(中)松坂健太

1回表 ライオンズ先発:キニー投手
坂口選手、四球。
村松選手、内角低めストレートでセカンドゴロ、走者スタートで2塁へ、1アウト2塁。
ラロッカ選手、初球低めチェンジアップでサードフライ、2アウト1塁。
ローズ選手、内角高めストレートで追い込み、
フルカウントからの外角カーブで見逃し三振!

◆キニー投手…坂口選手にはボールが高く、制球が定まらなかったが、
       その後は安定したコントロール、コーナーに決まっている。
       ストレートは140前後、カーブ・スライダー、
       チェンジアップ系(スプリット?)の変化球。
       ストレートはスライド回転するなど微妙な変化がある模様。


1回裏 オリックス先発:近藤投手
片岡選手、外角カットボール打つもセンターフライ。
栗山選手、初球外角低めストレート打って二遊間抜くヒット!
中島選手、外角カーブ打つもサードへの強いゴロとなって併殺に。

2回表
カブレラ選手、フルカウントからの外角低めボール球スライダーで空振り三振!
下山選手、2ストライクと追い込むも、フルカウントから四球。
後藤選手、外角低めツーシーム系のボールでレフトフライ。
下山選手が大引選手のところで2塁盗塁成功。
大引選手、低めスライダーでサードゴロ。
◆キニー投手…クイックは基本できてるも、
       この回はやや油断して盗塁を決められる。


2回裏
ブラゼル選手、外角カーブを打つもファーストゴロ。
GG佐藤選手、内角ストレートを捉えてレフトスタンドへのソロホームラン!
中村剛也選手、外角低めカットボールに空振り三振。
江藤選手、外角スライダーにサードゴロ。
◆GG佐藤選手…これで3試合連続ホームラン。お見事!
        内角高めを攻められながらも、少し高さが甘くなっただけでホームラン。

3回表
日高選手、外角ストレート打たれてレフト前ヒット。
坂口選手、送りバント成功。1アウト2塁。
村松選手、低めストレートでレフトフライ、2アウト2塁。
ラロッカ選手、左肘プロテクターに当たる死球。2アウト1・2塁。
ローズ選手、内角ストレートで空振り三振!
◆キニー投手…2ストライクと追い込んでから粘られている。
       決め球不足というか、これといった武器がないせいか。
       それでもバランスはいい。上手く打たせたい。
◆細川捕手…昨日・今日と良いリード。


3回裏
細川選手、フルカウントからの外角カットボールにショートゴロ。
松坂健太選手、フルカウントから選んで四球で出塁。
片岡選手、外角高めチェンジアップ打つもショートゴロ併殺。
◆打線…当たりは悪くないんだけれども…
    それが野手の正面を突いたりして併殺に。
    ややちぐはぐになっているだけに、次はきっちり攻めたい。

4回表
カブレラ選手、外角低めスライダーで当てただけのファーストフライ。
下山選手、高めカーブでセンターフライ。
後藤選手、高めストレートでセンターフライ。
◆キニー投手…この回はややボールが高い。制球の調整を。

4回裏
栗山選手、外角チェンジアップボール球に空振り三振。
中島選手、外角カットボール打ってレフト前ヒット!
ブラゼル選手、外角低めチェンジアップを捉えるもライトライナー。
GG佐藤選手、外角カットボール打ってライト前ヒット! 2アウト1・2塁。
中村剛也選手の所でワイルドピッチ、ランナー3塁へ、2アウト1・3塁。
中村選手、フルカウントからの外角ストレートに空振り三振。
◆この回…追加点のチャンスだったんだが…残念。
     ボールが真中に集まり始めたし、そろそろ攻略といきたい。

5回表
大引選手、セカンドゴロ。
日高選手、高めストレート捉えられてライトスタンドへのソロホームラン。
坂口選手、ファールで粘られてフルカウントからの12球目スライダー打たれて、
右中間を破られる3ベースヒット。

村松選手、内角低めストレート打たれて二遊間抜かれるタイムリーヒット。
ラロッカ選手、外角低めストレートでショートゴロ併殺。
◆キニー投手…日高選手に一発を浴びてから苛立ちげ。
       やや熱くなり易いのか。落ち着いて欲しい。
       結局、制球を修正し切れなかったのが響く。

5回裏
江藤選手、低めスライダー打つもセンターフライ。
細川選手、外角低めボール球スライダーに空振り三振。
松坂選手、外角カットボール捉えるもライトライナー。
◆松坂選手…今のは良い当たりだったが正面すぎた。
      四球も選んだし、初ヒットは間近か。


6回表
ローズ選手、内角低めカーブ捉えられるもライト後方のフライ。
カブレラ選手、ストレートやや甘くなるも高〜いライトフライ。
下山選手、外角高めストレートでショートゴロ。

6回裏
片岡選手、初球外角カットボールを捉えるもセンターライナー、
と思いきや坂口選手の捕球エラーで出塁。
栗山選手、ランエンドヒット高めストレート打つもピッチャー正面のゴロ、
2塁へ送球されるもこれはセーフ、1塁はアウト、1アウト2塁。
中島選手の所でワイルドピッチ、ランナー3塁へ。
中島選手、カットボール打つもサードゴロ。2アウト3塁。
ブラゼル選手、外角ストレート打つも左中間のセンターフライ。
◆この回…うーん…甘く来てるんだけどなぁ…どうも一つ捉え切れていない。
     そうこう言っているうちに逃げられそう。リリーフを打ち崩してもらいたいところ。


7回表 この回から星野投手が登板。
代打の阿部選手、外角カーブでピッチャーゴロ。
大引選手、内角ストレートでサードゴロ。
日高選手、内角カーブで見逃し三振!
◆星野投手…球威あるストレートでファールを稼ぎ、
      変化球で打ち取るピッチング。ナイスピッチング!

7回裏 この回から本柳投手が登板。
GG佐藤選手、低めストレートにライトフライ。
中村選手、外角低めスライダーに空振り三振。
江藤選手、外角低めスライダーにバットを折られるもセンター前ヒット!
代走の水田選手を起用。代打に大島選手を起用。
大島選手、初球内角ストレート打ち上げてファーストファールフライ。
◆この回…勝負に行くも…得点できず。
     打てそうで打てないってストレス溜まるなぁ…

8回表 この回から捕手に銀仁朗選手、大島選手がファースト。
坂口選手、外角ストレートでレフトフライ。
ここでオリックスは代打の迎選手を起用、ライオンズは小野寺投手にスイッチ。
迎選手、外角低めストレートでショートゴロ。
ラロッカ選手、フォークを続けて内角低めワンバウンドフォークで空振り三振!

8回裏 この回から菊地原投手が登板。
松坂選手、ストレートにサードゴロ。
片岡選手、初球外角ストレート打ってライト前ヒット!
栗山選手が送りバント試みるも2球ファール、
追い込まれてから粘り、牽制悪送球の間にランナー2塁へ、1アウト2塁。
栗山選手、外角低めスライダーを当てるもレフトフライ。2アウト2塁。
中島選手、敬遠の四球、2アウト1・2塁。
ブラゼル選手、外角低めスライダーに空振り三振。
◆この回…最高のチャンスだったんだが…菊地原投手が踏ん張る。
     栗山選手にもブラゼル選手にも、
     最後はストライクからボールになるスライダー。
     失投がなかった相手を褒めるべきなのか。
     しかしストレスが溜まるなぁ。最終回、頼む。


9回表
ローズ選手、外角低めフォークで空振り三振!
カブレラ選手、フルカウントからの外角145キロストレートで空振り三振!

下山選手、四球。
阿部選手、初球ストレートでショートゴロ。

9回裏 この回から加藤大輔投手が登板。
GG佐藤選手、外角高めスライダーに空振り三振。
中村選手、内角高めストレートにセンターフライ。
銀仁朗選手、内角スライダーに空振り三振。
試合終了、1−2で敗戦…


今日の敗因は中盤に追加点が取れなかったことでしょう。
GG佐藤選手のホームランで先制したものの、
1回に中島選手、3回に片岡選手の良い当たりがショートゴロ併殺になるなど、
やや打線のちぐはぐさを感じさせる序盤の立ち上がりでした。
それが4回に2アウト1・2塁、ワイルドピッチで1・3塁となるも、
中村選手が裏をかかれたようにして中途半端な空振り三振。
逆転されて迎えた6回裏には相手のミスが続いて1アウト3塁となるも、
3番中島選手がサードゴロに倒れ、ブラゼル選手も凡退してしまって無得点。
8回裏にも相手のミスが絡んで、2アウト1・2塁のチャンスを迎えるものの、
4番ブラゼル選手が空振り三振して無得点。
相手のミスでランナーが進塁したのにも関わらず、それに付け込めない攻撃、
今日の打線は最初から最後までちぐはぐさが消えませんでした。
原因はなんでしょうかねぇ… 結局、まだ「打線」になっていないということなのかもしれません。
攻撃のリズムができていないことが、チャンスを生かせない一つの原因のようにも思えます。

あと気になるのは送りバントのミスですよね。
開幕戦は細川選手が失敗(ボカチカ選手の走塁のせいですが)、
昨日はボカチカ選手が決め、松坂健太選手も最後は決めたもののそれまでにミス、
今日は栗山選手が送りバントを試みるもファール、ワイルドピッチのおかげで進塁。
すんなりと決まることの方が少ないです。
試合前半は打っていくという渡辺監督の方針はいいと思うのですが、
今日のようにそれが併殺に繋がるといった悪い流れが続いてしまう場合には、
若干考える必要があるように思います。
そして、それを実行する選手がしっかりと成功させないことには話になりません。
自分のバッティングをすることがまず第一ですが、
送りバントや進塁打といったチーム打撃もしっかりこなせませんと僅差の試合では勝てないです。
去年よりもチーム打撃に対する選手の意識が薄らいでいるのが気になります。
自分の打撃も大事ですし、チーム打撃も大事。要は試合の状況次第ということです。
ランナーがいない場合や点差がある場合は自分の打撃をするべきですが、
ランナーがいて僅差の試合の場合は状況に応じた打撃をしないと得点は取れません。
当たり前のことですが、相手チームはその状況に応じた守りをしてくるわけですからね。
もう少し状況を考えるということをして欲しい気がします。
いや、勿論しているのでしょうが、結果として現れないことにはファンに伝わってきません。
状況に応じた打撃ができることを示せば、例え小技がなかったとしても、
相手チームは嫌らしさを感じることでしょう。
次の試合からは各選手が状況に応じた打撃ができるということを見せてもらいたいです。


先発したキニー投手はややコントロールが甘かったものの、
主軸打者に対して内角を強気に攻めるなど、ピッチングにはまとまりがあったと思います。
ストレートは140前後で、スライド回転したり、シュート系に逃げたりと様々。
変化球はカーブ・スライダーが主で、チェンジアップかスプリット系のボールを投げていました。
投球内容は悪くなかったものの、2ストライクと早めに追い込みはするのですが、
そこから決められないことが多く、結果的にフルカウントまで行くなど球数は多めに。
そのため、4回辺りからボールが真中に集まり始めてしまい、
5回に日高選手に高めに入ったストレートを打たれてホームラン、
続く坂口選手には粘り負けて3ベースヒット、
村松選手にはやや球威の落ちたストレートをセンター前に運ばれるなど、スタミナ切れを起こしました。
ただ、そこから一気に崩れず、2失点にまとめたことは評価できると思います。
全体的にコントロールが良く、どの変化球でもカウントを取れますので、
決め球を課題にして次回登板へと調整していって欲しいです。

2番手の星野投手と3番手の小野寺投手はナイスリリーフ。
ややカウントを悪くしたり、四球を出したりすることはあったものの、
打者との勝負という面では完全に勝っていました。
圧巻は小野寺投手のラロッカ・ローズ・カブレラ選手の回をまたいだ三者連続三振。
決め球のフォークがちょうどいい高さから落ち、三振間違いなしといった素晴らしいフォークでした。
カブレラ選手から空振りを取ったストレートも良かったですし、今日のピッチングは良かったと思います。
僅差の試合ですから、2人の登板は納得できるものの、
今のこの状態の2人が多少点差のある負け試合に登板するのはちょっと違和感がありますね。
でも現状のブルペンを考えると、2人は試合の展開に関係なく登板する位置にいるわけで…
層が厚くなったことを喜ぶべきなのか、実績あるベテラン2人の状態がどうなのかとか、
色々と考えちゃいます。
良い意味でリリーフが1枚足りない印象。大沼投手だけではなぁ…


1点に抑えられた打線は6安打。
GG佐藤選手がホームランを含む2安打と好結果。
ホームランは内角高目を執拗に攻められている中で、
ややストレートが真中付近の高さに来た1球、決して甘い球ではありませんでしたが、
それを上手く回転して打ち、レフトスタンドへ。
技ありのホームランでしたね。これで3試合連続ホームラン。GG佐藤選手の長打力はさすがです。
あとは片岡・栗山・中島・江藤選手と1安打ずつ。

残念だったのは6回のチャンスで凡退した中島選手。
今の打線を考えると、中島選手が打点を稼いでくれないことには勝てないです。
1アウト3塁という場面だっただけに、ここは最低でも犠牲フライは欲しかった所です。
それがフライではなく、ゴロにしかならなかったというのは悔いが残ります。早いカウントでしたしね。
江藤選手を除けば、今のメンバーの中では一番打席での経験が多い選手でしょうから、
状況をしっかりと読んだ勝負どころでの一打を期待したいところ、
中島選手がそういう打撃をしないことにはライオンズ打線は生きてこないように思います。

チャンスで2度凡退してしまったブラゼル選手ですが、状態は悪くなかったと思います。
6回はあと一歩といった感じで、8回は菊地原投手が最高の所に投げたといった感じですかね。
左の菊地原投手にも逃げるスライダーに付いていけてましたから、やはり対左は関係なさそう。
気になるのは外角高めのストレートボール球に手を出すこと。
内角高めでも、ただの高めの球でもない。そこら辺は結構止まります。
そこではなくて、外角高めのストレートに手を出しちゃってるのが気になります。
アッパー気味なスイングとは裏腹に高めの球が結構好きみたいで…
ストライクゾーンないし、変化球ならばヒットになる可能性もあると思うのですが、
ボール球では少々厳しい。
今後、そこを攻められることが多くなるでしょうから、
膝元の変化球同様に我慢できるようになってもらいたいです。

重症なのは松坂健太選手
あんまり変わってないというか… むしろ、悪化してきてるようにも。
最終打席なんて、日ハムのルーキー中田選手みたいに見えたもんなぁ…
ちょっと打撃フォームが崩れてきているようにも見えます。
段々と構えた時のグリップの位置が前に来ているようにも…
以前はもう少し後ろに来ていて、トップの位置に早く入れていたように思うのですが、
今は少しバラバラになっているようにも見えます。
一度オープン戦の好調時のビデオを見て、自分の打撃フォームを修正してもらいたいです。



火曜からは札幌ドームにて日ハムとの3連戦です。
ライオンズの先発は岸・帆足・西口投手(涌井投手?)の先発が有力。
日ハムは武田勝・吉川投手といった左投手の先発が有力です。
左投手でも起用されている栗山・ブラゼル選手らに好結果が残ることを期待したいですね。
日ハムとの試合は僅差になることが予想されるだけに、
送る時はしっかり送るといったように一つ一つのプレーを大事にしてもらいたいです。
開幕カードを負け越しましたから、もう一度札幌から出直しです!
明後日からはガンバレ、ライオンズ!!




3月22日 埼玉西武ライオンズ 6−0 オリックスバファローズ

(オ)中山(5回1/3)−小松(1回1/3)−山本(1回1/3)
(西)石井一久(7回)−岡本真也(1回)−グラマン(1回)
(本)中村剛也1号ソロ(2回裏)、中島1号ソロ(6回裏)、
  GG佐藤2号2ラン(8回裏)
オリックス
西武 ×

中島・GG・中村の効果的な一発で快勝! 石井一久、7回無失点の好投で移籍後初勝利!
今日は完勝でしたね〜
先発投手の名前を見た段階で、勝たなければいけない試合だとは思っていましたが、
その中でも上出来の部類に入る素晴らしい勝利を遂げたように思います。
観客は開幕戦のように大観衆とはいかなかったようですが、
「新生埼玉西武ライオンズ」をアピールする素晴らしい試合でした。
こういう試合を数多く見せ、地元のファンを数多く獲得していって欲しいですね。

今日の試合の良さを挙げれば、機動力・小技・長打力が相まっていることでしょう。
先制点を導いたのは機動力でした。
1番片岡選手がヒットで出塁し、すかさず2塁への盗塁を決め、
2番栗山選手の微妙な当たりのショートゴロで判断良く3塁へ、
そして3番中島選手のこれまた微妙な当たりのサードゴロに対して判断良くホーム突入、
片岡選手のスタートが良かったことで本塁は悠々セーフとなり、先制点となりました。
片岡選手の足と打球判断が生んだ先制点だったと思います。

貴重な5回裏の追加点を導いたのは小技でした。
先頭の中村剛也選手が四球で出塁し、
7番ボカチカ選手がきっちり送りバントを決めて、ランナーを2塁へ。
ここで8番細川選手が前進守備の頭を越すセンターオーバータイムリー2ベースを放ち加点。
序盤に2点を先制しながらも、追加点を奪えなかった中盤の突破口を開いたのは、
ボカチカ選手の送りバントであったように思います。

そして試合を決定付けたのは長打でした。
2回裏には6番中村剛也選手がレフトへ打った瞬間のホームランを放ち、
6回裏には3番中島選手が内角の球に上手く反応する技ありのホームランを放ち、
8回裏には5番GG佐藤選手がセンター右深くに力で運ぶ2ランホームランを放ち、
今日の試合の流れを完全に決めました。
今日のオリックス先発の中山投手は、ストレートは130キロ後半ながらもキレがあり、
大きなカーブとの緩急が効果的で、まともに決まっていれば打てなかったかもしれません。
ただ、コントロールが付かなかった分、失投が来やすく、
それを逃さずに捉えたのが中村選手のホームランであり、中島選手のホームランでした。
新生ライオンズを象徴する3人の主砲候補がホームランを放ったことは、
チームの可能性を示してくれるものだったと思います。

それらの理想的な攻撃を支えたのが、石井一久投手のピッチングでした。
ストレートは最速で143キロぐらいで、平均で140キロ前後と往年の速さはありませんが、
カットボール・スライダー・ストレートをコースにきっちり投げ分け、
主軸以外の打者にはカットボールで打たせて捕る投球を見せ、
長打力のある外国人打者には140キロオーバーのキレのあるストレートで勝負しにいき、
ストライクからボールになるスライダーやフォークを振らせるといったピッチングで、
オリックス打線を散発の4安打に抑えました。
非常にテンポの良い投球で、メリハリもきっちりしていて、
ピッチングの上手さが光る投球でした。
これまで帰国後の石井一久投手の投球を見る機会がなかなかなく、
メジャーから日本に帰ってきて、往年の剛球がないながらも、二桁勝っているのは、
どうしてなのかと疑問に思っていましたが、今日のピッチングで納得しました。
ただ闇雲に三振を狙うだけではない、自分の意図した投球ができているからなんでしょう。
今日は石井一久投手のテンポのいい投球が打線を刺激し、
チームに素晴らしい勝利をもたらしてくれたように思います。

そんなこんなで試合展開説明。ネットの動画配信より。
1(ニ)片岡、2(指)栗山、3(遊)中島、4(一)ブラゼル、5(右)GG佐藤、
6(三)中村剛也、7(中)ボカチカ、8(捕)細川、9(左)松坂健太

1回表 ライオンズ先発:石井一久投手
坂口選手、外角低めカットボールでショートゴロ。
迎選手、初球内角カットボールで詰まらせるもセンター前ヒット。
ラロッカ選手、内角低めスライダーで空振り三振!
迎選手がスタートを切って、2塁盗塁成功。2アウト2塁。
ローズ選手、外角低めスライダーでセカンドゴロ。
◆石井一久投手…ストレートは130後半も制球が安定し、威力もある。
        カットボール・スライダーもいい感じ。上々の立ち上がりといったところか。

1回裏 オリックス先発:中山投手
片岡選手、外角高めストレートを打って右中間へのヒット!
片岡選手が初球スタートで2塁盗塁成功!

栗山選手、外角ストレート打つも鈍い当たりで、
ショート手前の弱いゴロ、ランナー3塁へ、1アウト3塁。
中島選手、低めカーブを引っ掛けての弱い当たりのサードゴロ、
3塁ランナー本塁突入でホームイン!
ブラゼル選手、外角低めカーブを当てただけのセカンドゴロ。
◆片岡選手…今日は良い1番の活躍。盗塁、その後の走塁と脚で見せる。

2回表
カブレラ選手、初球内角カットボールでサードゴロ。
濱中選手、外角フォークでショートゴロ。
阿部選手、ストレートで押し込んでセンターフライ。

2回裏
GG佐藤選手、外角低めストレート打ち上げてライトフライ。
中村剛也選手、外角高めストレート捉えて左中間深くへのソロホームラン!
ボカチカ選手、内角低めカーブに空振り三振。
細川選手、内角低めカーブに空振り三振。
◆中村選手…甘い球を見逃さずに完璧に捉える。
      思い切りの良さが増し、バットの出も良くなったのが収穫。
      開幕戦のヒットにしても、ポイントが前でなければヒットになってない。
      新フォームは成功か。
◆中山投手…130キロ後半のストレートと大きなカーブの緩急。
      それぞれのボールはなかなかではあるものの、制球がいまひとつ。
      これまで通り、失投を確実に捉えていきたい。


3回表
日高選手、フルカウントからの内角高め140ストレートでキャッチャーファールフライ。
大引選手、外角低めスライダーで見逃し三振!
坂口選手、外角低めスライダーを合わせられてセンター前ヒット。
迎選手、初球内角フォーク?でセンターフライ。

3回裏
松坂健太選手、外角高めボール球ストレートに空振り三振。
片岡選手、初球打ってセカンドフライ。
栗山選手、外角低めスライダーに空振り三振。
◆松坂選手…ちょっと焦りすぎかなぁと。
      初球といい、積極的に行くのはいいがボール球を振っている。
      最後も大振りだったし、オープン戦では見られなかった。
      ちょっと落ち着いた方がいいかと。功を焦るな。

4回表
ラロッカ選手、内角ストレートで追い込み、外角低めフォークでサードゴロ。
ローズ選手、ストレートの四球。
カブレラ選手、フルカウントからの142ストレートで空振り三振!
濱中選手、内角低めスライダーで空振り三振!
◆石井投手…主軸には140前半のキレのあるストレートで勝負。
      ラロッカ選手への投球は完璧。
      カブレラ選手は膝元のスライダーで追い込み、
      その後手こずるも、最後は力のあるストレートで空振りに取る。
      力と技の共存した素晴らしいピッチング。
◆ローズ選手…ボール球に本当に手を出さない。全く焦れないんだよなぁ…


4回裏
中島選手、内角低めカーブにハーフスイング空振り三振。
ブラゼル選手、初球高めストレー打ち損じてレフトフライ。
GG佐藤選手、上がりすぎのセンターフライ。
◆1塁塁審…さっきのカブレラ選手のハーフスイングはボールで、
      今度の中島選手のはスイングか。よう分からん。
      まぁ、ハーフスイングは完全に主観だからなぁ。
◆ブラゼル選手…今の球は捉えて欲しかった。
        まだヒットがないせいか、捉えられる球も捉え切れていない。
        1本出るまでは我慢か。
◆打線…点を取ったら、なかなか次が来ないのが悪い点。そろそろ追加点が欲しい。


5回表
阿部選手、内角低めストレート打たれてセンター前ヒット。
日高選手、送りバント成功。1アウト2塁。
大引選手、高めストレート打たれるもセンター後方のフライ、2アウト2塁。
坂口選手、内角ストレートでセカンドゴロ。
◆ボカチカ選手…余裕あるなら、もう少し下がってから前に出て捕って欲しい。
        下がりながら捕っていたら、俊足のランナーに3塁へ行かれるぞ。

5回裏
中村選手、フルカウントから四球で出塁。
ボカチカ選手、きっちり送りバント成功、1アウト2塁。
細川選手、外角ストレート捉えてセンターオーバータイムリー2ベース!
松坂健太選手、低めストレートに見逃し三振。2アウト2塁。
片岡選手、外角ストレートにセカンドゴロ。
◆細川選手…ナイスバッティング! 貴重な追加点を得る。

6回表
迎選手、外角ストレートでライトフライ。
ラロッカ選手、初球外角低め変化球でライトフライ。
ローズ選手、低めスライダー打たれて一二塁間抜くヒット。
カブレラ選手、内角低めスライダーでハーフスイング空振り三振!
◆石井投手…ややボールが中に入りだしたものの、
      要所ではきっちりとしたコースに投げられている。ナイスピッチング!


6回裏
栗山選手、外角低めチェンジアップを当てただけのセカンドゴロ。
中島選手、内角チェンジアップを捉えてレフトスタンドへのソロホームラン!
ブラゼル選手、外角低めスライダー打って一二塁間抜くヒット!

ここでオリックスは投手交代、小松投手が登板。
GG佐藤選手、外角低めスライダーにセカンドへの弱いゴロ、ランナー2塁へ。
中村剛也選手、四球で出塁、2アウト1・2塁。
ボカチカ選手、外角高めストレート打つもショートゴロ。
◆中島選手…内角の球に上手く反応。ナイスホームラン!
◆ブラゼル選手…とりあえずこれでヒット1本。
        左投手の外角低め変化球を打ったのは高評価。これで左投手でも問題ないだろう。


7回表
濱中選手、低めスライダーでセンターフライ。
阿部選手、初球高めストレートでレフトフライ。
日高選手、高め138キロストレートで空振り三振!
◆石井投手…安定感あるなぁ。
      カットボール・スライダーでの打たせ方とか、
      要所でのキレあるストレートの使い方とか、ピッチングの上手さを感じる。
      他の投手にもかなり勉強になるのではないだろうか。

7回裏
細川選手、初球外角ストレート捉えてレフト前ヒット!
松坂選手、送りバント成功、1アウト2塁。
片岡選手、内角低めストレート打つも詰まってセカンドゴロ。
ここでオリックスは投手交代、山本省吾投手が登板。
ここでライオンズは代打の佐藤友亮選手を起用。慶大同級生対決。
代打の佐藤選手、外角低めスライダーにセカンドゴロ。
◆松坂選手…バント決めるも、それまでにファール失敗もあり。
      やはり構えるのが早すぎる。セットに入ってない時点でバント体勢はいくらなんでも。
      そこが硬さに繋がり、バントファールになっている。
◆片岡選手…やや難しい球に手を出しがち。もっと簡単なボールもあったと思うんだが。
      外角のボール球に手を出すことが多すぎる。
      右の意識も重要だが、基本に返ってセンター返しでいいかと。


8回表 この回から岡本真也投手が登板。
大引選手、フルカウントからの低めスライダーで見逃し三振!
坂口選手、内角低めフォークでセカンドファールフライ、
ブルペン前の打球を片岡選手がナイスキャッチ!

迎選手、フルカウントから四球。
ラロッカ選手、ストレート甘く入るもレフトフライ。
◆岡本投手…ストレートはやはり140出ず。せめて140前半は欲しい。
      スライダーの落差はさすが。これとフォークのコンビネーション。

8回裏
中島選手、外角低めスライダーを合わせるもセカンドゴロ。
ブラゼル選手、初球低めシュート打ってライト前ヒット! 代走の赤田選手を起用。
GG佐藤選手、外角低めストレート捉えて右中間への2ランホームラン!
中村選手、外角低めストレート捉えてライトオーバー2ベースヒット!

ボカチカ選手、外角低めスライダー打つもセカンドゴロ、ランナー3塁へ。
細川選手、ショートゴロ。
◆GG佐藤選手…詰まりながらも右に運ぶパワー、お見事!
◆中村選手…右にも長打にできると率も上がってくる。ナイスバッティング!
◆ボカチカ選手…凡退したとはいえ、いい打ち方をした。
        これまでは引っ張り一辺倒だったが、変化球を意図して右に打つことができた。


9回表 この回はグラマン投手が登板。ファーストに上本選手。
ローズ選手、初球内角ストレート打たれるも、
セカンド片岡選手が回りこんで追いつき、グラマン投手もカバーに入ってアウト!
カブレラ選手、内角145キロストレートで空振り三振!

濱中選手、外角チェンジアップでショートゴロ。
試合終了、6−0でライオンズが勝利! 渡辺西武、初勝利!!


先発の石井一久投手は、前述の通り、7回4安打1四球6奪三振の好投、
球数は僅か91球、これが開幕シリーズでなければ完封ペースだったことでしょう。
ヤクルト時代のイメージや、ヒーローインタビューでの本人談を考えるに、
今日はかなりまとまった投球内容だったのかもしれません。
若い頃のイメージのせいか、四球や球数が多いタイプのように思えるのですが、
今日のピッチングはベテラン投手の投球そのもの、
ファールを打たせてカウントを稼ぎながら、ストライク・ボールの出し入れで勝負する投球でした。
かと思いきや、主軸には真っ向勝負、速いストレートで打者の懐を攻め、
低めの変化球を振らせたり、キレのあるストレートで空振りを取ったりと、
柔と剛を併せた理想的なピッチングでした。
オープン戦最終登板のピッチングも、今日のような形でしたし、
ヤクルト時代よりも安定感が増したんですかね。
それだけ細川捕手とのコンビネーションも良かったということなのかな。
今日のようなピッチングならば二桁勝利は余裕、
渡辺監督の貯金10ノルマさえも達成しそうな勢いです。
今日のピッチングは若手投手の学ぶ所も大きかったでしょうし、
チームとして非常にいい補強をしたと思います。
近年はドラフト・トレード以外の補強に消極的だったフロントですが、
今回の石井一久投手の獲得に関しては素晴らしい仕事をしてくれました。
今後の石井一久投手の活躍に期待しましょう!

2番手の岡本真也投手はオープン戦とあまり変わらない投球内容、
ストレートが140キロを計測しないのはちょっと寂しいです。
力はあるものの、全体的に高く、ラロッカ選手への球はホームランボールでしたから、
スピードを上げるか、コントロールを良くするかしないと、そのうち捉まってしまうような気がします。
縦スライダーとフォークといった変化球はさすがなんですけどね。
ストレートの出来・精度をもう少し上げて欲しいです。
3番手のグラマン投手は危なげない投球でした。
カブレラ選手を空振りに取ったチェンジアップは素晴らしかったですね。
オープン戦の好調をそのままシーズンに繋いでくれているようなので、こちらは安心でしょう。


打線は最初に書いたように効果的な得点を重ね、9安打6得点と効率のいい攻めを見せました。
最も活躍したのが中村剛也選手で、ホームランを含む2打数2安打2四球と全打席出塁。
ホームランは外角高めの打ち頃の球、これを見逃さずに打ち、ホームランにしたパワーはさすが。
そして外角低めギリギリのストレートをライトに運んだ2ベースヒットは技ありの一打。
開幕戦のヒットにしてもそうですが、昨年までの中村選手ならば打ち損じていたようなボール、
新しい打撃フォームによる対応力の広さが証明された形です。
なによりも思い切りの良さが戻ったのが大きいですよね。
幸いにもブラゼル選手の活躍で、6番という打順にできましたから、
チャンスでの三振を恐れなくていい役回りにすることができました。
これが今年の打線の一つの特徴でしょう。
やや中途半端な役回りになりつつあった中村選手が本来の役回りに戻れたことは良かったと思います。

他にはブラゼル選手と細川選手が2安打、中島選手とGG佐藤選手がホームランの1安打ずつ、
片岡選手が1安打1盗塁という結果になりました
チームとしての収穫は4番ブラゼル選手のヒットでしょう。
開幕戦は3三振を喫し、今日の1打席目もやや強引な打ち方をしていて、
オープン戦とは打って変わってファンをやきもきさせましたが、今日の2安打でそれも吹き飛びました。
あとはホームランと左方向への軽打、これが出てくればもう心配なしでしょう。
左投手の外のスライダーをヒットにしましたから、左投手を苦にすることはなさそうですし、
焦らずに自分のバッティングをしていけば、自ずと結果も残ってくるはず。
明日からのブラゼル選手の打撃はかなり期待できそうです。

まだノーヒットなのはボカチカ選手と松坂健太選手の2人。
ボカチカ選手は最終打席に右方向へ良い当たりを放ちましたから、初ヒットも遠くないかなと。
これまでは引っ張り一辺倒だっただけに、変化球を右方向へ打ったのは一つの変化として捉えたいです。
広角に打てるようになると、ボカチカ選手も面白い存在になりそうです。
ただ、守備の余裕持ちすぎは勘弁して。余裕あるなら後ろに下がってよと(^^; 下がりながら捕りすぎ。
松坂健太選手は完全な空回り状態。
最終打席の送りバントで落ち着いてくれればいんですが…
オープン戦では見られなかった大振りや完全なボール球への空振りが見られるだけに少々心配です。
功を焦らず、まずは自分の打撃をしてもらいたいです。
大振りではないシャープな鋭いスイングを思い出してもらいたいです。



明日は新外国人投手のキニー投手が先発です。
オープン戦では結果を残してくれましたが、シーズンに入ってみてどうなるか、
期待半分不安半分といった気持ちです。
とにかくランナーを溜めないよう一人一人の打者を丁寧に投げていってもらいたいです。

一方のオリックス先発は近藤投手。
前々回の登板をネット動画で見たときはストレートが切れ、チェンジアップも良かっただけに、
あまり油断していると抑えられかねません。
今日の試合のように機動力を絡め、失投を確実に捉えていく野球をしてもらいたいです。
明日もガンバレ、ライオンズ!!




3月20日 開幕戦 埼玉西武ライオンズ 1−2 オリックスバファローズ

(オ)金子(7回)−菊地原(1回)−加藤(1回)
(西)涌井(8回)−小野寺(1回)
(本)GG佐藤1号ソロ(4回裏)
オリックス
西武

バント処理が勝敗を分け、新生ライオンズ、開幕戦を飾れず…
惜しい試合を落としちゃいましたね…
一言で言えば「悔しい負け方」、「やっちゃいけない負け方」でした。
7回裏は先頭打者のボカチカ選手が四球で出塁して、ノーアウト1塁。
ここで細川選手が送りバントを試みるも、
やや強めではあったもののピッチャー右のゴロで成功のコース、
けれども金子投手が機敏に2塁へ投げてアウト、1塁転送アウトで併殺に。
8回表は涌井投手が日高選手に四球を与えてしまって、ノーアウト1塁。
坂口選手の送りバントはピッチャー正面強めと完全な2塁アウトコース、
それを涌井投手がワンバウンド送球、
しかもそれをショートの中島選手が捕り損なってオールセーフ。
続く迎選手に送りバントを決められて、
ラロッカ選手に2ストライクノーボールからセンターへの犠牲フライで失点ですよ。

7回裏と8回表は全くの好対照、
こういう野球をやっていては勝てませんよ。
個々の選手はある程度の仕上がりを見せたものの、
チームとしてはまだまだということなんですかね。
弱いチームの野球をやっていてはダメ。
一つ一つのプレーを堅実に行っていって欲しいです。
オープン戦の好調とは裏腹に、改めてチームとして気を引き締め直す試合となりましたね。
今日の試合を良い教訓にしてもらいたいです。
当たり前のことを当たり前にやれば勝てる。それを怠れば負ける。それだけのことです。

そんなこんなで試合展開説明。ネットの動画配信と文化放送より。
1(ニ)片岡、2(指)栗山、3(遊)中島、4(一)ブラゼル、5(右)GG佐藤、
6(三)中村剛也、7(中)ボカチカ、8(捕)細川、9(左)松坂健太

1回表 ライオンズ開幕投手:涌井投手
坂口選手、内角ストレートでサードフライ。
迎選手、内角低めシュートで空振り三振!
ラロッカ選手、外角低めスライダーで当てただけのピッチャーゴロ。

1回裏 オリックス開幕投手:金子投手
片岡選手、外角低めカーブにショートゴロ。
栗山選手、フルカウントからの低めストレートに見逃し三振。
中島選手、内角シュートにバットを折られるもサード内安打!
ブラゼル選手、内角低めカーブに空振り三振。
◆ブラゼル選手…ストレートに空振り。見た目以上にボールが来てるのか。

2回表
ローズ選手、ストレートの四球。
カブレラ選手、10級粘られるもフルカウントからの外角ストレートで空振り三振!
濱中選手、低めストレートでショートゴロ併殺コース、
しかし送球する際にボールをこぼすエラー、1アウト1・2塁。

後藤選手、低めフォークで空振り三振! 2アウト1・2塁。
大引選手、低めストレートでサードゴロ。
◆涌井VSカブレラ選手…内角高めストレート系と外低めスライダーの攻め。
            この攻め方が軸になってくるだろう。
◆涌井投手…四球・エラーでピンチが広がるも、そこから粘って無失点。
      ピンチを招くまでは外角低めストレートが外れていたが、
      そこから決まるようになり、フォークも良かった。
      ピンチがあったことで却って状態が良くなったように思う。

2回裏
GG佐藤選手、外角低めカーブに空振り三振。
中村剛也選手、フルカウントからの高めストレートボール球にに空振り三振。
ボカチカ選手、内角低めカーブに見逃し三振。
◆金子投手…予想通りのナイスピッチング。
      140前半ながら力のある直球と大きなカーブとの緩急が冴える。
      カーブに手を焼いているだけに、逆にそれを狙いたい。

3回表
日高選手、内角低めスラーブでキャッチャーファールフライ。
坂口選手、やや甘く入ったストレート打たれてセンター前ヒット。
迎選手、外角スライダーでライトフライ、2アウト1塁。
ラロッカ選手、外角低めフォーク打たれて右中間突破のタイムリー2ベース。
ローズ選手、外角低めストレート打たれるもレフト左のフライを
松坂選手がランニングキャッチアウト。

3回裏
細川選手、高めに来たカーブ打ってセンター前ヒット!
松坂健太選手、内角ストレートに空振り三振。
片岡選手、内角低めストレートに空振り三振。

栗山選手、低めストレート叩いて一二塁間抜くヒット! 2アウト1・2塁。
中島選手、内角ストレート打つもレフト正面後方のライナー。
◆この回…チャンスで中島選手の一打を期待したが…残念。
     まぁ、金子投手がいいピッチングをしている。少ない失投を確実に捉えたい所。

4回表
カブレラ選手、高めストレートでファーストファールフライ。
濱中選手、低めストレートボール球でライトフライ。
後藤選手、外角チェンジアップでセカンドゴロ。
◆涌井投手…この回はあっさり三者凡退。
      そろそろ打線の奮起に期待したいところ。新しい主軸の長打に期待。


4回裏
ブラゼル選手、外角低めストレートに見逃し三振(やや低い)。
GG佐藤選手、甘く入ったスライダーを捉えレフト中段へのソロホームラン!
中村選手、内角ストレート打って三塁線抜く2ベースヒット!

ボカチカ選手、外角低めカットボールにサードゴロ。
細川選手、フルカウントからのストレートに空振り三振。
◆この回…松坂選手まで繋がると面白かったが…まぁ、同点に追いついたのでよし。
     さすがGG佐藤選手! ナイスホームラン!


5回表
大引選手、外角低めスライダーで当てただけのセカンドフライ。
日高選手、外角ストレートでセカンドゴロ、
ややバウンドが難しくなるも片岡選手が処理してアウト!

坂口選手、フルカウントから内角低めストレートでファーストゴロ。

5回裏
松坂選手、外角高めカットボール打つもショートゴロ。
片岡選手、カーブ打つもレフト左のフライ。
栗山選手、外角低めカーブを上手く流してレフト左へのヒット!
中島選手、初球外角高めカットボール打つもセンター後方のフライ。

6回表
迎選手、外角ストレート打たれてセンター前ヒット。
ラロッカ選手、外角高めスライダーでサードゴロ併殺!
ローズ選手、フルカウントから四球。
カブレラ選手、フルカウントからの外角低めストレートでショートゴロ。

6回裏
ブラゼル選手、ライトへ良い当たりのファールがあるも、
外角ストレートに空振り三振。
GG佐藤選手、外角カットボールにサードゴロ。
中村剛也選手、外角高めストレートにライトフライ。
◆ブラゼル選手…内角のカットボールやカーブを上手く打つも、
        いずれもファール、最後はストレートに遅れて三振。
        ちょっとストレートに遅れてるのが気になる。
        変化球を気にしすぎなのかなぁ…
        紙一重だと思うんだが、次は頼む。


7回表
濱中選手、内角シュートでセンターフライ。
後藤選手、外角低めストレートでセカンドゴロ。
大引選手、フルカウントからのスラーブでサードゴロ。
◆涌井投手…中盤はテンポのいい投球。
      打線が援護してあげたい所。
      下位打線から上位への繋がりを見せよう!
      一つ今年のポイントとなる下位からの繋ぎ。


7回裏
ボカチカ選手、フルカウントから選んで四球。
細川選手、送りバント試みるも2塁アウト1塁転送アウト。
松坂選手、外角低めカーブにセンターフライ。
◆この回…バントは少し強かったがそんなに悪くなかったが…
     ボカチカ選手のスタートが悪かったのかなぁ…
     まぁ、守備も上手かった。とはいえ、こういうミスは勿体無さ過ぎる…

8回表
日高選手、フルカウントから四球。
坂口選手、送りバント試みるも、投手正面の打球を2塁へ送球するも、
ワンバウンドとなって中島選手が落球、送球エラーで1・2塁。

迎選手、送りバント成功。1アウト2・3塁。
ラロッカ選手、カウント2ナッシングから
外角低めスライダー打たれてセンター犠牲フライ。2アウト3塁。

ローズ選手、四球。2アウト1・3塁。
カブレラ選手、外角142キロストレートで見逃し三振!
◆この回…バント処理のミス、2ストライクからの犠牲フライと、
     このイニングは勿体無いと言わざるを得ず。
     7回裏と好対照になってしまった。
     このまま負けては悔いが残るので、打線の奮起を期待したい。


8回裏 この回から菊地原投手が登板。キャッチャーに前田選手。
片岡選手、外角ストレートにサードゴロ。
栗山選手、外角ストレートにセカンドゴロ。
中島選手、外角スライダー打って左中間へのヒット!
ブラゼル選手、初球スライダー打つもレフトフライ。
◆この回…期待したんだがなぁ… ブラゼル選手が不発。

9回表 この回から小野寺投手が登板。
濱中選手、外角低めスライダーでセンターフライ。
後藤選手、外角ストレートでセンター後方のフライ。
大引選手、内角フォークでバットを折ってピッチャーハーフライナー。
◆小野寺投手…変化球はいいんだが、ストレートがもう一つ。
       もっといいストレートを投げられるはず。


9回裏 この回から加藤大輔投手が登板。
GG佐藤選手、外角高めストレートボール球に空振り三振。
中村選手、フルカウントからの内角ストレートにレフトフライ。
代打の大島選手、高めストレート打ってセンター前ヒット!
代走の赤田選手を起用。
赤田選手が2塁盗塁成功! 2アウト2塁。
代打の上本選手、高めストレートに空振り三振。
試合終了1−2で敗戦…


勝敗を分けたのは言うまでもなく、7回裏と8回表の攻防。
7回裏の失敗はボカチカ選手の走塁でしょう。
細川選手の送りバントは悪くなかったのに、思ったよりもボカチカ選手が来てませんでした。
実際はどうだったのかよく分からないんですが、あの打球で悠々アウトってのは、
余程スタートが悪かったとしか思えません。
ボカチカ選手の判断が悪かったのか、油断があったのか…
日本のピッチャーはフィールディングも機敏ですから、キチッとした走塁をしてもらいたいです。
足は速いんだから勿体無い…

8回表の失敗は涌井投手にしては珍しい送球ミス、功を焦ったのでしょうか。
慌てるタイミングではありませんでしたし、普通に投げていればなぁと。勿体無いです。
やはり7回裏の影響があったのか、バント併殺を狙おうとして慌てたとしか思えません。
中島選手もあれぐらいのワンバウンド送球は捕ってくれよと。
2回の守備で完全な併殺コースをエラーしちゃいましたし、今日の守備は散々。
2回の守備は難しいプレーでも何でもない。送球時にボールが手に付かずですからね。
ちょっと勘弁してくれよといった感じ。
もう一度守備の確認をしてもらいたいです。

その後のラロッカ選手の攻め方にしてもなぁ…
2ストライクノーボールだったんですから、もっとボール球を振らせるような投球をしませんと。
こちらも功を焦ったというしかないです。
悪い球ではなかったんですが、あそこはギリギリバットが届く所、
もっとはっきりとしたボール球のスライダーで勝負して欲しかったです。こちらも勿体無い。
7回裏と8回表の攻防は本当にライオンズらしくなかったと思います。


先発の涌井投手は普通の出来だったかな〜と。
調子としては前回の楽天戦未満、前々回のオリックス戦以上といった感じ。
今日はスライダー・シュートで両サイドを投げ分けるピッチングでした。
ストレートのコントロールが若干甘かったかなと。
涌井投手らしい外角低めに糸を引くようなストレートはあまり見られませんでした。
外れるか、やや甘く中に入っていたように見えました。
それでも2回のピンチを凌いだり、
8回に失点した後に、ローズ選手に簡単にストライクを取りに行かずに歩かせて、
カブレラ選手を140前半の外角ストレートで三球三振に取った投球は素晴らしかったです。
負けはしましたが、今年も心配なしといった所でしょう。
あとは絶対的エースになれるかどうか。
8回のラロッカ選手の所でもしっかりと三振に取って抑えられる投手になって欲しいです。


打線はオリックス先発の金子千尋投手のピッチングが良かったので仕方なしか。
今日の金子投手はストレートが140前半だったものの、
腕をしっかり振っていることでキレがあり、ほとんどの打者が振り遅れていました。
それに加えて100キロ台のカーブで、コントロールも良かったですから、
二桁三振を奪われてしまうのも無理なかったと言えます。
中盤からはカットボール・スライダーを織り交ぜてしましたし、
厄介な投手だったことは間違いありません。

…とはいえ、全くチャンスがなかったわけではありません。
3回裏に先頭の細川選手がヒットで出塁した後、
4回裏にGG佐藤選手が同点ホームランを放ち、中村選手が2ベースヒットを放った後、
7回裏のボカチカ選手が四球で出塁した後、
8回裏・9回裏の攻撃、と幾つか点を取るチャンスはありました。
けれど3回・4回・7回といずれもランナーを進められず、ヒットの分だけ進塁できず。
8回・9回は出塁を期待された1・2番が凡退、
期待されたブラゼル選手が簡単に倒れてしまうなど、やや攻撃に工夫が見られませんでした。
まだ打線として機能していない印象を受けます。
早く打線としての形を整えていきたいところです。

オープン戦との違いで言えば、
打線のポイントだったブラゼル選手松坂健太選手が不発だったことでしょう。
ブラゼル選手は今日3三振、最後の打席は2アウト1塁で長打を期待されるも、
初球打ちでレフトフライ、良いところがありませんでした。
弱点である膝元の変化球に対しては対応していたはずでした。
空振りしたのは1打席目のカーブぐらい。
あとは内角のカットボールにせよ、ファールではあったものの、しっかり打っていました。
だけど金子投手のストレートに振り遅れてしまい、結果的に3三振。
変化球を気にしすぎて遅れたのか、金子投手のストレートがその上を行ったのか。
いずれにせよ、今のままではマズイです。
失投を確実に捉えられる所がブラゼル選手の良いところな分けですから、
速いストレートをしっかりと打ち返してもらいたいです。
まぁ、今日の1試合で判断するのも酷ですし、紙一重の部分もありましたから、
明日以降の試合に期待したいです。
とりあえず、もう一度気を引き締めなおさなきゃダメですね。
松坂健太選手はそんなに悪いとも思いませんでしたが、やや硬かったかなと。
早く1本出るといいんですが… 頑張って欲しいです。

打線としては、2番栗山選手、3番中島選手、5番GG佐藤選手、6番中村剛也選手、
ここら辺の流れはわりと良かったように思います。
今日の中島選手は打撃では良い当たりを連発してましたし、
いずれの当たりもあと一歩、それでも手応えを感じる今日の打席だったのではないでしょうか。
あとは守備だけ(^^;
ホームランを打ったGG佐藤選手はさすがのパワー。
打った瞬間の完璧なホームランは最高です。今年もパワーは健在です。
ただ追い込まれても高めのストレートに大振りして三振するなど、
やや荒っぽいところもありましたので、高めの打ち方はやや再考してもらいたいところです。

課題は1・4・7・9番ですよね…
片岡選手がまず出塁しないことにはなぁ… チャンスが作れないだけに厳しい。
そして4番ブラゼル選手が打たないことには得点力が上がってこない。
7・9番といった下位打線が機能しないことには、上位打線に繋がってこない。
ここら辺は今シーズンの新戦力がどれだけ結果を残してくれるかになってきそうですね。
ブラゼル・ボカチカ・松坂健太選手らに早く1本が出てもらいたいです。




今日は新生ライオンズにとって、反省の多い試合となりました。
残念ながらオープン戦の好調を繋げることはできませんでしたが、
その好調さに隠れていたチームの課題が早い段階で浮き彫りになりましたから、
もう一度チームプレーの徹底を確認してもらいたいです。
個々が最高のプレーを見せることは勿論ですが、
その中で各選手が自分達の役割を果たしていかないとダメです。
片岡選手なら出塁して盗塁すること、栗山選手ならヒット・四球で繋ぐこと、
中島・ブラゼル・GG佐藤選手はランナーを返すこと、
中村選手は長打でチームを勢いづけること、
ボカチカ選手は下位打線の1番打者として出塁すること、細川選手は繋ぎと長打、
松坂健太選手は思い切りのいい打撃で若さを見せること、
それぞれの打者がそれぞれの役割をしっかりと果たしていってもらいたいです。
そうすれば、自ずとチームとしての形もできてくるはず。
まだチームは未完成状態ですから、ここから一歩一歩チームを作っていくことを期待したいです!

明後日からはガンバレ、ライオンズ!!





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