2006年西武ライオンズ応援日記

7月19日 西武ライオンズ 3−1 福岡ソフトバンクホークス

(西)西口(6回)−三井(1回1/3)−
 石井貴(2/3)−小野寺(1回)
(福)神内(4回2/3)−佐藤(2/3)−吉武(2回1/3)−
 篠原(0回)−藤岡(1回1/3)
(本)高山1号、赤田1号
ライオンズ
ホークス

6回表に伊東監督が退場処分に。その裏、西口がピンチで力投して逃げ切り勝ち!
いやー… 何からコメントすればいいんでしょうか(^^;
やっぱり今日は6回の攻防でしょうかね。
4回に高山・赤田選手のホームランで2点を先制したライオンズは、
6回に細川選手のタイムリー内安打で1点を追加します。
さらに2アウト1・2塁という場面で福地選手がレフト前ヒット、
レフトの辻選手がファンブルする間にランナーの赤田選手は本塁突入、
タイミングはセーフだったものの、キャッチャーの山崎選手のブロックに阻まれて足が届かず…
結果、判定はアウト。
これに激怒した伊東監督は(何に激怒したのかはまだ不明)、
主審を突き飛ばし、暴言を吐くなどしての猛抗議、
退場処分をくらってからもネクストバッターズサークルのバットを蹴り上げるなどの大荒れ。
あそこまで伊東監督が怒るのを初めて見ました。
一昨年前の日本シリーズ第一戦の比ではなし。我を忘れたかのような怒りようにビックリ。

これで監督を欠いてしまったライオンズ、もう負けるわけにはいきません。
しかし6回裏、西口投手が柴原・松中・ズレータ選手と簡単に初球を打たれて1失点、
さらにノーアウト1・3塁という同点のピンチを迎えてしまいます。
イニングこそ違うものの、昨日の試合の涌井投手の状況とほぼ同じ。
昨日の今日なので嫌がおうにも悪いイメージを思い出してしまう状況でした。
けれどここからが凄かった。さすがはベテラン、10年以上ライオンズを支えてきたエースです。
ピンチになってから気迫のピッチングを見せ、本間選手を高めストレートで空振り三振!
辻選手の死球で1アウト満塁、同点・逆転のピンチを迎えるものの、
代打の城所選手を同じく気迫あふれる145キロストレートで空振り三振!
ホークスも勝負に出てきて、代打の切り札・大道選手を使うものの、
フルカウントからの外角低め146キロストレートという最高のボールで空振り三振!
アウトは全て三振、しかも変化球ではなく145キロ超のストレートという力投で1点で凌ぎました。
西口投手の力投に胸が熱くなりました!

その後は三井−石井貴−小野寺投手と必勝リレーを繋いでの逃げ切り勝ち。
6回表の伊東監督の気迫、6回裏の西口投手の力投がチームを勝利に呼び込みましたね。

そんなこんなで今日の試合展開説明。文化放送とネットの動画配信より。
1(右)佐藤友亮、2(二)片岡、3(遊)中島、4(一)江藤、5(指)高山、
6(三)平尾、7(中)赤田、8(捕)細川、9(左)福地

1回表 ホークス先発:神内投手
佐藤友亮選手、フルカウントから選んで四球。
片岡選手、内角ストレート捉えてレフト前ヒット! ノーアウト1・2塁。
中島選手、外角低めチェンジアップにセカンドゴロ、ランナー進塁で1アウト2・3塁。
江藤選手、ストレートに空振り三振、2アウト2・3塁。
高山選手、外角低めチェンジアップに空振り三振。
◆神内投手…良くは見えない。クロスで内角を突くストレートが持ち味? 変化球は普通。
        右打者内角のストレートをいかに捌くか。
        モーションが大きいので、足を絡めて攻撃したいところ。


1回裏 ライオンズ先発:西口投手
大村選手、内角低めストレートでサードフライ。
川崎選手、外角高めストレートでショートゴロ。
柴原選手、外角ストレート打たれてサード右抜かれるヒット。
柴原選手が松中選手のところで2塁盗塁成功。

松中選手、ファールで粘られてフルカウントからの9球目外れて四球、2アウト1・2塁。
ズレータ選手、内角ストレートで詰まらせてセンターフライ。

2回表
平尾選手、初球外角カーブにピッチャーゴロ。
赤田選手、フルカウントからストレートにショートゴロ。
細川選手、内角高めストレートに空振り三振。

2回裏
本間選手、初球外角低めチェンジアップでレフトフライ。
辻選手、外角甘いスライダー打たれて左中間抜かれる2ベースヒット。

稲嶺選手、外角高めストレートでレフト線のフライ。
山崎選手、外角フォークで空振り三振!
◆辻選手…貝塚選手に似たフォーム。外角を打つのが上手いかなぁと。内角を攻めたい。
◆西口投手…ややボールが高い。コントロールに気をつけろ〜

3回表
福地選手、初球内角ストレートにショート後方のフライ。
佐藤選手、外角チェンジアップ打ってセンター前ヒット!
片岡選手、低めスライダー打つもライト正面のフライ、2アウト1塁。
佐藤選手が中島選手の初球にスタート、2塁盗塁成功! さらに暴投で3塁へ!
中島選手、内角低めストレートにライトフライ。
◆中島選手…やや差し込まれたか。球威が勝った感じ。中盤勝負か。

3回裏
大村選手、一二塁間の打球をセカンド片岡選手が回りこんで処理してアウト!
川崎選手、内角スライダー打たれるもライトライナー性のフライ。
柴原選手、内角低めスライダーで空振り三振!

4回表
江藤選手、ストレート捉えるも伸びがなくレフトフェンス手前のフライ。
高山選手、低めスライダーを捉えてレフトスタンドへのソロホームラン!
平尾選手、内角低めスライダーに空振り三振。
赤田選手、低めチェンジアップを捉えて左中間スタンドへのソロホームラン!
細川選手、低めストレートにセンターフライ。
◆この回…ストレートを逆方向に打とうとしていたのが、変化球の引っ張りに切り替える。
       高山選手の一発は低めをバットの先で拾い、強いフォローで運んだ形。
       赤田選手の一発は低めを上手く振り抜いてホームラン、どちらもお見事!

4回裏
松中選手、内角低めストレートでサードフライ。
ズレータ選手、内角ストレートでセカンド後方のフライ。
本間選手、低めスライダーで西口投手のスパイクに当たってファーストゴロ。
◆西口投手…低めにコントロールされてきており、安定してきている。

5回表
福地選手、外角低めチェンジアップに空振り三振。
佐藤選手、フルカウントから内角高めストレートにファーストゴロ。
片岡選手、初球外角チェンジアップを捉えてセンター前ヒット!
ここでホークスは投手交代、佐藤投手が登板。
中島選手、外角低めカットボールに空振り三振。

5回裏
辻選手、低めスライダーでサードゴロ。
稲嶺選手、外角高めストレートでショートゴロ。
山崎選手、外角ストレート打たれてセンター前ヒット。
大村選手、外角低めフォークを上手く払われてライト前ヒット、
2アウト1・3塁。
川崎選手、ノースリーとするも立て直してフルカウントからの内角高めストレートで見逃し三振!

6回表
江藤選手、外角低めカーブを捉えてレフト線への2ベースヒット! 1500本安打達成!
高山選手、初球外角低めカットボールにピッチャーゴロ、1アウト2塁。
平尾選手、外角低めカットボールを引っ掛けるもショート左に飛ぶ内安打! 1アウト1・2塁。
ここでホークスは投手交代、吉武投手が登板。
赤田選手、内角カットボール捉えるもショート正面のゴロ、2塁アウトのみ、2アウト1・3塁。
細川選手、内角低めストレート打って三遊間へのタイムリー内安打! 2アウト1・2塁。
福地選手、外角ストレートをおっつけてレフト前へ運ぶヒットを放ち、
2塁ランナーがホームへ突入、タイミングはセーフも、
山崎捕手にブロックされて足が届かずに判定はアウト。
このプレーを巡って伊東監督が猛抗議、退場処分となってしまう。

◆この回…最後のホームクロスプレーは審判の立ち位置が悪かったかもしれないが、
       完全にブロックされてしまったように見える。
       あそこまで伊東監督が怒るのも珍しい。何があったんだろうか?


6回裏
柴原選手、初球外角スライダー打たれてレフト前ヒット。
松中選手、初球内角スライダー捉えられてライトフェンス直撃のタイムリー2ベースヒット。
ズレータ選手、初球外角スライダー打たれて三遊間抜くヒット。
ノーアウト1・3塁。
本間選手、フルカウントから内角高めストレートで空振り三振! 1アウト1・3塁。
辻選手、死球、1アウト満塁。
代打の城所選手、変化球で追い込んで外角高め145キロストレートで空振り三振!
代打の大道選手、カウント2−2から外角低めスライダー僅かに外れてボール、
最後はフルカウントからの外角低め146キロストレートでハーフスイング空振り三振

◆この回…三連打は甘かったが、その後のピッチングは気迫あふれるナイスピッチ!
       こうやって要所を締める辺りがエースのピッチングか。


7回表 この回からキャッチャーに的場選手、セカンドに森本選手、本間選手がサードへ。
佐藤選手、内角ストレートにセカンドゴロ。
片岡選手、内角シュートを弾き返すセンター前ヒット!
中島選手、外角ストレート捉えてライト前ヒット!
 1アウト1・2塁。
江藤選手、内角高めストレートにショートフライ、2アウト1・2塁。
高山選手、外角低めカットボールにセンターフライ。
◆江藤選手…内角のストレート系の球がサッパリ打てないんだよなぁ…限度ってものが…

7回裏 この回から三井投手が登板。
大村選手、内角低め146キロストレートでサードゴロ。
川崎選手、外角低めスライダーで左中間のフライ、
やや打球がレフト方向に戻るも福地選手が捕ってアウト!

柴原選手、外角スライダーで泳がせてセンターフライ。
◆三井投手…今年は上下のバランスが良いとか。
        振りかぶってから腕を振るまでに独特の間がある。
        ゆったりした大きなモーションからワンテンポあってからボールが来る。良いフォーム。


8回表
平尾選手、外角低めカーブ捉えるもライト後方のフライ。
赤田選手、内角低めカーブを捉えてセンター前ヒット!
細川選手、エンドラン外角カットボール打ってショートゴロ、2アウト2塁。
福地選手、ストレートの四球、2アウト1・2塁。
ここでライオンズは代打の栗山選手を起用。
ホークスは篠原投手にスイッチ。そして代打の代打、カブレラ選手を起用。
代打のカブレラ選手、際どい球を見極めて四球、2アウト満塁。代走の大島選手を起用。
ここでホークスは投手交代、藤岡投手が登板。
片岡選手、低めストレート打つも右中間のライトフライ。

8回裏
松中選手、外角低めスライダーを上手くバットに乗せられるもセカンド頭上のライナー。
ここでライオンズは投手交代、石井貴投手が登板。
ズレータ選手、2ストライクから外角カットを打たれて石井投手のスパイクに当たるヒット。
本間選手、内角ストレートでファーストゴロ、2アウト1塁。
辻選手、外角低めスライダーでセンターフライ。

9回表
中島選手、外角低めスライダーにサードゴロ。
江藤選手、外角低めストレートにライトフライ。
高山選手、四球で出塁。
平尾選手、フルカウントから四球で出塁、2アウト1・2塁。
しかし赤田選手の所で2塁ランナーの高山選手が飛び出してしまい、牽制タッチアウト。

9回裏 この回は小野寺投手が登板。
代打の仲澤選手、外角高めストレートでライトライナー。
代打の田上選手、フォークを続けた後の外角スライダー打たれてセンター前ヒット。
大村選手、外角ストレート捉えられるもライトフェンス手前のフライ。
川崎選手、外角低めフォークで空振り三振!
試合終了、3−1でライオンズが勝利!


6回裏の伊東監督の退場処分に関してなのですが、
理由は何であれ、感情に任せて突き飛ばすのはいけないので、擁護のしようがありません。
けれど普段から試合に入りすぎずに冷静に試合を見つめる伊東監督からすれば、
あんなに感情むき出しにして怒るのも珍しいことです。
ではなんであんなに怒ったかですが… 考えられるのはキャッチャーのブロックですかねぇ…
以前、中日−巨人戦で福留選手が怪我をするきっかけとなったホームクロスプレー、
あれを髣髴させたのだと思います。
ホークスのキャッチャー山崎選手は外野からの返球が来ていないのにもかかわらず、
完全にホームベースを塞いで待ち構えていましたから。
タイミング的には余裕でセーフ、それをホームを塞いで赤田選手を止めてから、
返球されたボールを捕ってタッチしてましたからねぇ…
おそらくキャッチャー出身監督としてそれが許せなかったのではないでしょうか。判定も微妙でしたし。
キャッチャーの気持ちは分かるものの、余裕がある限りはベースを空けるのがマナー。
それを破ったブロックが許せなかったのかもしれません。
あの場合はタックルしてキャッチャーぶっ飛ばせばいいんですがね。文句言えないし(^^;
赤田選手だけに素直に行き過ぎたかな〜と。カブレラ選手なら2m近く飛んでるかも(爆)
個人的にはそんな大問題にするプレーでもないとは思いますが、
福留選手のように怪我する可能性もあるので、ちょっと考える必要はあるでしょう。
次回の監督会議の議題に挙げてみればいいのにと思ったり。


では試合内容の話に戻りまして、
先発の西口投手は良くもなく悪くもなくといったピッチングでした。
ストレートは140前後、スライダー・フォーク・チェンジアップのいつも通りの配球だったんですが、
スライダーのキレがもう少しで、コントロールもやや甘い感じがしていました。
1回・2回はスライダーが高めに入ったところを打たれるなど、不安な立ち上がり。
3回以降は持ち直すものの、6回に再びスライダーが甘く入ってしまって3連打で1失点。
おいおい、どうなるんだよ〜と思ったら、145キロ超のストレートを出すなど全力投球!
気迫あふれるピッチングで6回のピンチを締め、チームに勝利をもたらしてくれました。
今日はあまり調子が良くないながらも、要所を締めるピッチングができた、といった所でしょうかね。
これで西口投手はオールスター前まで5勝8敗。
勝てない時期が続いたため、いつもと星勘定が逆になってしまいましたが、
前半戦はできていなかったテンポのいい投球・要所を締める投球が6月以降はできているので、
オールスター後は全く心配ないでしょう。
まだまだ西口投手は健在です。今日の投球で再確認しました。
このまま二桁勝利を目指して頑張って欲しいですね!

リリーフ陣は磐石。
7回は三井投手、8回は石井貴投手、9回は小野寺投手とキッチリ仕事を果たしました。
特に三井投手は安定感抜群。
上下のフォームバランスが良いということで、モーションに独特の間があります。
ホークスの和田投手の1年目の時のようなタイミングの取りづらさが今の三井投手にはありますね。
ストレートも140中盤まで出ていますし、リリーフにも慣れてきた感じ。
やや不調の星野投手を補う活躍を見せてくれていますね。
石井貴投手は怪我から復帰後の登板だったことや昨日のことがあったので、
少し心配していましたが、ストレートの球速も出ていたようなので問題なさそうです。
石井貴投手の場合は怪我だけが心配。後半戦も元気に投手陣を仕切ってもらいたいです。
小野寺投手は当たりが正面を突くなどラッキーな面もあるものの、
ボールに力があるため、ほとんど長打を許していません。
今シーズンの被本塁打は僅かに1。ヒットもほとんどがシングル。
失点する時のパターンは四球でランナーを溜めてのヒットのみです。
ここまでは素晴らしい活躍だと言っていいと思います。
後半戦の課題は余計な四球を減らすこと。それさえ徹底されれば絶対的守護神になれます。
ボールはもう超一流。最高の抑えになりつつあります。


カブレラ・和田選手が欠場の攻撃陣は、好調の1〜3番は崩さずに、
4番江藤選手・5番高山選手という打順を組んできました。
でもそのオーダーが機能したかというと…
12安打放って3得点ですからね。やや物足りなかったです(^^;
それでも1〜3番が攻撃の起点となりましたし、高山選手が先制のソロホームラン、
江藤選手が6回の追加点のきっかけとなる1500本安打となる2ベースでチャンスを作りました。
繋がりはあまり良くなかったものの、個々の選手が要所要所で頑張ったと思います。
昨年までならカブレラ・和田選手の2人がいないだけで打線は沈黙してしまったことでしょう。
最悪、完封負けの可能性も。昨年までなら「3点取れた」試合と言うところです。
それが「3点しか取れなかった」と自然に言えるわけですから、
いかに選手層が厚くなったかが分かります。
カブレラ・和田選手といった主砲2人に依存しない打線が組めるようになってきました。

中島選手を始めとする若手選手の成長は勿論のこと、
江藤・福地選手といったトレード組の活躍でチームが活性化しているのが大きいです。
競争が激しくなることで、試合の中で自分の個性を発揮しようとする姿勢が、
チーム全体の活性化・打線の繋がりを呼んでいると思います。
積極的な盗塁、確実な送りバント、ランナーを進めるバッティング、
そしてヒットを打てないまでもファールにして四球で出塁するような姿勢、
昨年までできなかったライオンズの野球、卒のない野球が今年はできています。
まだ完成したとは言えませんが、交流戦を経て定着しつつあることは確かでしょう。
若い選手が成熟してきて、良いチームに仕上がってきましたね。

今日の試合における打線のポイントは得点した4回と6回の攻撃ですよね。
4回はそれまで神内投手のストレートに差し込まれがちだった打線が、変化球に狙いを切り替え、
高山選手が低めのボールゾーンに落ちるスライダーを拾ってレフトスタンドへ運ぶソロホームラン、
赤田選手が同じようなスライダーを捉えて左中間スタンドへのソロホームラン!
捉えられそうで捉えきれなかった神内投手を二振りで攻略しました。
リリーフ時にはそれなりに対戦はありましたが、
先発に回ってからは初対戦だったので、情報不足が心配されましたが、
4回に上手く狙いが切り替えられたようですね。
チームとしての狙い球の指示が成功した形です。

6回は平尾選手のショート内安打、赤田選手のショートゴロ併殺崩れ、
細川選手のショートタイムリー内安打と足で稼いだ1点でした。
どの選手も全力疾走、平尾選手は右打者ながらも転がした瞬間に走って内安打に。
赤田選手は当たりが良すぎたために併殺の危険性がありましたが、こちらも全力疾走でセーフ。
細川選手も1塁ベースを駆け抜けてのタイムリー内安打。
各選手がなんとか出塁するんだという執念が生んだ1点だったと思います。
こういった直向さがライオンズ打線の力になっていますね。



今日の勝利でライオンズは2.5ゲーム差をつけての首位ターンとなりました。
昨日の敗戦を引きずってズルズル行くのが怖かっただけに、今日の勝利は大きいですよね。
きっちり気持ちを切り替えて戦えるライオンズ、大人のチームになってきたなと感じます。

前半戦を振り返ってみると、3・4月は若手の勢いによるものでした。
高卒ルーキー開幕スタメンや初ホームランが満塁弾など派手なデビューをした炭谷選手の活躍、
4割超の打率で打点を稼ぎまくったGG佐藤選手など、
若い選手の勢いで勝っていったように感じます。
逆に5月・交流戦前半の頃になると、若手の勢いも失速しだし、
交流戦開幕直後のヤクルト戦の3試合連続二桁失点を始めとして大苦戦。
そんな中でカブレラ・和田選手といった中軸打者や、
江藤・福地選手といった新加入の選手達が結果を残して大失速を防ぎました。
交流戦中盤ぐらいになると、片岡選手が2番に定着するようになり、
ギッセル投手が1軍に上がってきて好投するなどチームも持ち直し始め、
セリーグのエース級と対戦することで振り回す打撃から繋ぎの打撃に転換、
チーム全体が派手な一発野球から卒のない繋ぎの野球に変わっていきました。
交流戦後半辺りから若い高山選手が出てきて、炭谷選手も涌井投手限定ながら復帰、
中島・片岡選手を中心に若手の勢いを取り戻してきてチームも上昇ムードに、
さらにそこに江藤・福地選手、カブレラ・和田・平尾・高木浩之選手らが補い合うなどし、
今のようなチームに仕上がってきました。
今のライオンズは中島・片岡・赤田選手といった若手を中心としながらも、
中堅・ベテラン選手がしっかりと自分の仕事を果たすといった良い流れができています。
まさに伸び盛りのチームです。オールスター後の後半戦も楽しみになってきます。

後半戦のポイントを挙げると、投手陣では先発投手の出来でしょう。
前半戦は西口投手が勝てずに苦しみましたが、
そこを涌井投手やグラマン・ギッセル投手が見事に補ってくれました。
ただその涌井投手にやや疲れが見えているのが不安要素。
このオールスター期間をどう過ごすかで後半戦の成績も代わってきそうです。
逆に西口投手は全く心配いらなさそうですし、
両外国人投手も中盤まで試合をしっかりと作ってくれます。
前半戦頑張った涌井投手が引き続き活躍できるかどうか、
そして6連戦でローテに入るであろう帆足投手が持ち味を発揮できるかどうか、
その2点にかかってくると思います。
先発投手が6〜7回まで投げれば、リリーフ陣の負担も減らすことができます。
完投能力のある先発も、松坂投手以外にも涌井投手がいますし、
両外国人投手も完投をマークしていますから、先発が機能すればリリーフも大丈夫なはず。
三井・石井貴・小野寺投手の抑え3枚に直接繋ぐことができれば、後半戦も大丈夫でしょう。

打線の方は6番以降がカギ。
長年の不安要素だった1〜3番は磐石になりつつあります。
1番に福地・赤田・佐藤友亮選手ら、2番には片岡選手、3番に中島選手と流れがいいです。
福地・赤田選手は盗塁を期待することができ、打率も.290前後とまずまずの成績。
佐藤友亮選手は打率こそ低いものの、粘っこく四球を選ぶなどチームバッティングができます。
片岡選手は打率3割を超え、得点圏打率も高く、送りバント・盗塁と自由自在。
中島選手はチームの勝敗を左右する決勝打が多く、今や打線の中核を担っています。
4番カブレラ選手が交流戦終了時から失速、5番和田選手が調子に乗り切れない中、
確実に勝利を収めているのはこの1〜3番打者の流れの良さのおかげですよね。
後半戦に向けては、カブレラ・和田選手の復調はもちろんのこと、
6番以降を打つ打者がいかに主砲2人を助けられるかが鍵となります。
調子を上げてきている栗山選手、勝負強い打撃を見せている高山選手、ベテランの江藤選手、
2軍調整中の中村剛也・GG佐藤・リーファー選手、同じく2軍で復帰を目指す石井義人選手、
彼らが6・7番でどれだけのバッティングを見せられるかが打線のポイントとなります。
6・7番に勝負強い打者が置けるようになれば、もう不安要素はなくなります。
激しいレギュラー争い、1軍枠争いを誰が勝ち残るのか、それに注目したいと思います。

前半戦のライオンズの戦い方には大満足。
あとは油断せずに、一戦一戦を戦っていくことです。
昨日の試合のように野球は最後まで何が起こるか分かりません。
首位ターンとはいえ、ゲーム差はほとんどありませんから、
気を引き締めて後半戦も戦っていってもらいたいです。
まずは休息を、そして後半戦も優勝・日本一を目指して、ガンバレ、ライオンズ!!




7月18日 西武ライオンズ 5−9 福岡ソフトバンクホークス

(西)涌井(7回0/3)−星野(0回)−石井貴(2/3)−山岸(1/3)
(福)新垣(6回)−三瀬(1回2/3)−藤岡(1/3)−馬原(1回)
(本)栗山1号
ライオンズ
ホークス ×

新垣を打ち崩すも、続投の判断が裏目に出て8回に一挙8失点で逆転負け
いやー、しかし… 今日は豊田氏が解説で良かったですよ(^^;
好々爺的な温かい視点で8回を見てくれましたから、精神的切り替えが早くできました。
これが若い解説者で続投の判断をボロクソに言っていたら立ち直れなかったかも(苦笑)
今日は豊田氏の視点に助けられましたわ。

8回の涌井投手の続投の判断は、無謀を通り越して凄いと感じます。
なんであそこまで我慢できるのでしょうか(^^; 普通の人ではあんなに我慢できません。
並の監督ならその前に交代させているでしょうし、大村・川崎選手に打たれた所で代えていたと思います。
結果的にはそうするべきだったのかもしれませんが、
涌井投手を次期エースへ、炭谷選手を10年以上ホームを守る名捕手に育てようという期待が
続投をさせたと思うと、選手の成長を期待して続投させた伊東監督の我慢強さは見事です。
この伊東監督の我慢強さが若いチームを育てていますよね。
まさに名伯楽。オフに選手流出を嘆いていたものの、今いる選手を育て上げて現在は首位。
星野監督やバレンタイン監督のように選手を乗せて勝つわけでもなく、
長嶋監督や王監督のように圧倒的な戦力を駆使して戦うわけでもなし。
現在と将来を見据えながら、我慢強く選手を使っていく姿勢は凄いと思います。
結果的にはホークス相手に痛い敗戦を喫してしまいましたが、
ライオンズで若手選手が育つ一つの理由が感じられる試合だったと思います。
今日の負けが涌井投手や炭谷選手の成長、高山選手の成長に一役買うならば安いものです。
前半戦だからこそできる敗戦、そう考えたいと思います。
あとは個々の選手次第。失敗した選手は明日の試合で、次回登板で取り返してもらいたいです!

そんなこんなで今日の試合展開説明。文化放送とネットの動画配信より。
1(右)福地、2(中)赤田、3(遊)中島、4(左)和田、5(指)栗山、
6(三)平尾、7(一)大島、8(捕)炭谷、9(二)高木浩之
◆グラマン投手が1軍登録抹消、大島選手が1軍登録。

1回表 ホークス先発:新垣投手
福地選手、セーフティバントを試みるもファーストゴロ。
赤田選手、内角低めワンバウンドスライダーに空振り三振、
キャッチャー逸らすも1塁送球アウト。
中島選手、初球低めストレート捉えてセンター前ヒット!
中島選手が和田選手のカウント1−2から盗塁を試みるも2塁タッチアウト。

1回裏 ライオンズ先発:涌井投手
大村選手、内角ストレートでセカンドフライ。
川崎選手、外角高めストレートでセカンドゴロ。
柴原選手、内角ストレートで見逃し三振!
◆涌井投手…ややシュート回転するも、力まずコーナーに投げられている。

2回表
和田選手、初球外角低めスライダーにショートゴロ。
栗山選手、内角低めスライダーに空振り三振。
平尾選手、初球外角カットボールにショートゴロ。

2回裏
松中選手、内角ストレートで攻めて、外角低めチェンジアップで空振り三振!
ズレータ選手、フルカウントから外角低めストレートが外れて四球。
本間選手、初球低めチェンジアップでセカンドゴロ併殺。
◆涌井投手…ストレートが140中盤マーク。腕が振れている。

3回表
大島選手、初球内角カットボール打ち上げて左中間のレフトフライ。
炭谷選手、内角低めストレート捉えるも三遊間の打球をサード稲嶺選手がダイビング好捕1塁送球アウト。
高木浩之選手、外角ストレート打つもレフトフライ。
◆新垣投手…制球にまとまりがある。甘い球を確実に捉えたい。

3回裏
辻選手、外角高めストレートで打ち取るも思いのほか打球が伸びてライトフェンス手前のフライ。
稲嶺選手、外角高めストレートで空振り三振!
山崎選手、外角低めストレートで当てただけのショートゴロ。

4回表
福地選手、今度は3塁方向にセーフティするも稲嶺選手の反応が良く1塁送球アウト。
赤田選手、内角ストレート打ってファーストゴロも足が速くセーフ! 内安打!
中島選手、ストレートの四球、1アウト1・2塁。
和田選手、内角甘いストレート見逃した後、低めストレートにセカンドゴロ併殺。
◆和田選手…真ん中付近の球に手が出ないのが…心配。

4回裏
大村選手、追い込んでからの甘いストレート打たれてセンター前ヒット。
川崎選手、低めスライダー打たれてライト前ヒット、
ノーアウト1・2塁。
柴原選手、送りバント成功、1アウト2・3塁。
松中選手、上手く追い込むもフルカウントから四球、1アウト満塁。
ズレータ選手、外角低めストレートで当てただけのセカンドゴロ、
ショート中島選手の送球がショートバウンドになるも大島選手が上手く掬い上げて併殺完成!


5回表
栗山選手、外角151キロストレートを打ち返してレフトフェンス直撃の2ベースヒット!
平尾選手、外角スライダーを右に打つもライナー性の打球をズレータ選手がワンバウンド捕球、
戻りかけた2塁ランナーが挟まれてしまってタッチアウト。
大島選手、内角ストレートでバットが折れてファーストゴロ、
1塁ベース上に飛んで打者走者アウト、1塁ランナー挟まれてタッチアウトで併殺。

◆この回…なんかチグハグだなぁ…誰が悪いということはないんだけど…

5回裏
本間選手、内角スライダー打たれて右中間抜く2ベースヒット。
辻選手、送りバント成功、1アウト3塁。
稲嶺選手、内角高めストレート打たれてセンター犠牲フライ。
山崎選手、外角低めスライダーでセカンドゴロ。
◆この回…本間選手に打たれたのはカウント1−2からの変化球、
       先頭打者ということで四球を出したくなくストライクを取りに行ってしまった。
       稲嶺選手の所も高めだけに外野フライに。もう少し楽に攻めても良かったのでは。


6回表
炭谷選手、ストレートをファールにして粘るも8球目外角低めスライダーに空振り三振。
高木浩之選手、初球ストレート捉えて一二塁間抜くヒット!
福地選手の所でワイルドピッチ、ランナー2塁へ。
福地選手、甘い高めスライダー捉えて右中間へのタイムリー2ベース!
赤田選手、四球で出塁、1アウト1・2塁。
中島選手のカウント1−2からランナースタート、この球がワイルドピッチとなってホームを転々、
2塁ランナーの福地選手が一気にホームイン!
 1アウト3塁。
中島選手、フルカウントから外角低めスライダーをバットの先で拾ってレフト前タイムリーヒット!
和田選手、内角ストレートに空振り三振、2アウト1塁。
中島選手が栗山選手の所で2塁盗塁成功! 2アウト2塁。
栗山選手、外角スライダーを捉えてライトスタンドへの2ランホームラン!
平尾選手、低めストレート打ってセカンドゴロ。
◆この回…炭谷選手の粘りから新垣投手の失投が増えた所を叩き、一気に試合を引っくり返す。
       技ありの一打あり、機動力あり、長打ありと文句なしの攻撃だった。
◆新垣投手…炭谷選手に150超えのストレートをファールされたことで首を傾げることが多くなる。
        赤田選手への四球、その後のワイルドピッチ後のホームバックアップなど、
        全体的にプレーが雑になった。新垣投手の悪い所か。


6回裏
大村選手、力んでフルカウントから四球。
川崎選手、外角低めストレートでレフト後方のフライ、1アウト1塁。
柴原選手、外角低めストレートでレフトフライ。
松中選手、内角スライダー打たれてライト前ヒット、2アウト1・2塁。
ズレータ選手、内角高めストレートでファーストファールフライ。
◆涌井投手…許さんの言う通りで開幕時よりも下半身の粘りが足りない。春先の貯金切れか。
        もう一度走りこんで下半身の粘りを取り戻したい。オールスター出場しても走れ(^^;


7回表 この回から三瀬投手が登板。
大島選手、内角高めストレートにバットを折られてファーストフライ。
炭谷選手、外角低めボール球ストレートに空振り三振。
高木浩之選手、初球外角低めスライダーでセカンドゴロ。
◆炭谷選手…スイングは良いよなぁ。ただボール球に手を出すのは×。

7回裏 この回からレフトに高山選手。
本間選手、内角低めカーブでファーストゴロ。
辻選手、低めスライダー捉えられて3塁線抜かれるヒットも、フィールドシートに当たった打球が
レフト前に転がっていき2塁送球タッチアウト。
稲嶺選手、内角ストレートでライトフェンス手前のフライ。
◆この回…辻選手の走塁は明らかに暴走、打球見てない。助かってるなぁ。
◆和田選手…背中の張りで大事をとっての交代。


8回表
福地選手、高めストレートに空振り三振。
赤田選手、外角ストレート捉えるもセンターフェンス手前のフライ。
ここでホークスは投手交代、藤岡投手が登板。
中島選手、内角低めストレート捉えて三遊間抜くヒット! 2アウト1塁。
高山選手のカウント2−2から中島選手が飛び出してしまい、牽制後に2塁タッチアウト。

8回裏
代打の仲澤選手、外角低めスライダー打たれてショート右抜くセンター前ヒット。
大村選手、外角低めスライダー合わされてショート頭越されるレフト前ヒット、
ノーアウト1・2塁。
川崎選手、高めストレート打たれてレフト前ヒット、ノーアウト満塁。
柴原選手、ストレート打たれるもレフト正面のライナー…
と思いきや、レフトの高山選手が捕球体勢に入りながら逸らしてしまって二者生還のエラー。
なおもノーアウト2・3塁となった所でライオンズは投手交代、星野投手が登板。
松中選手、外角カーブ打たれてセンター前タイムリーヒット、ノーアウト1・3塁。
ここでライオンズは投手交代、石井貴投手が登板。
ズレータ選手、ストレートの四球、ノーアウト満塁。
本間選手、フルカウントから押し出し四球… なおもノーアウト満塁。
辻選手、外角低めスライダー打たれて左中間への2点タイムリー2ベース。
代打の大道選手、粘られてライト犠牲フライ、
1アウト3塁。
仲澤選手、抜けた高めスライダーボール球で空振り三振。
大村選手、外角低めストレート打たれてセンター前タイムリーヒット。
ここでライオンズは投手交代、山岸投手が登板。
川崎選手、内角高め142キロストレートで空振り三振!
◆この回…本来ならば8回の頭、もしくは大村選手の所で代えているところだが…
       若いバッテリーを育てようとしたのが裏目に出てしまった形に。
       悔しいなぁ… 勿体無いなぁ… 野球は怖いなぁ… 油断大敵か。


9回表 この回から馬原投手が登板。
高山選手、内角153キロストレートにショートゴロ。
栗山選手、初球外角高めストレートにピッチャーゴロ。
平尾選手、外角低めストレートでファーストゴロ。
試合終了、5−9で逆転負け…


敗因は言わずもがな、8回の継投策でしょう。
涌井投手は7回まで投げて1失点だったものの、6回以降は球威が落ちてしまい、
下半身の粘り不足を腕の振りで補えなくなっていました。
シュート回転して真ん中付近に集まる悪癖も顔を出していたのですが、
ホークスの拙攻に助けられる形でそのまま終盤戦へ。
私は7回に和田選手の交代を告げに行く際に投手を代えるのかなと思ったほど。
左の大村・川崎選手に良い当たりを打たれていたこともあって、
最悪でも8回には代えるだろうと考えていました。
それが続投の判断。ストレートの球威がまだあるということで、もう一分張りしろということだったようです。
でも結果的にそれが裏目。
柴原選手のレフトライナーは高山選手が取りそこなったとはいえ、
真ん中のストレートシュート回転の球でしたからね、真ん中に飛んでラッキーだったようなものですよ。
やはり下半身の粘りを補え切れなかったのが全てでしょう。
エース級の投手に成長したとはいえ、先発ローテ定着はまだ1年目。まだまだ甘さが残りますね。

その後のリリーフで登板した星野・石井貴投手は流れを止められず。
星野投手が松中選手を外野の犠牲フライ止まりにしていれば、試合展開も代わったんですが…
それを言ったら高山選手のエラー、石井貴選手の連続四球もそうですね。
この回は悪いことが重なりすぎました。
今日の試合でもホークスが元気なかったとはいえ、ちょっと詰めが甘すぎたかなと。
試験的な試合を行うには相手が悪かったようです。
一言で言えば、「油断大敵」ですね(^^;
まぁ、前半戦首位ターンを決めて浮かれそうになる若いチームにとっては良い薬になったことでしょう。
明日は気持ちを切り替えて、キッチリとした野球をやってもらいたいです。


涌井投手に関して補足すると、下半身の粘りがなくなってきたように感じます。
オフに走りこんだ貯金を使ってしまったかなぁという印象が。
夏に向けてもう一度下半身を鍛える必要があるかもしれません。
本当はオールスター休みを利用して走りこむのが一番なんですがねぇ…
選ばれているのが歯がゆい(^^;
お祭り気分の中で浮かれることなく、グラウンドをずっと走っていてもらいたいです。
再び下半身がしっかりすれば、シュート回転の悪癖もなくなるでしょうし、
悪いながらも投げられるようになった今のテクニックで勝ち星をいくらでも稼げるはず。
10勝の壁、いいことじゃないですか、そうそう簡単に勝たれても成長にならんです(^^;
幸い負けは付いていないんですし、もう一度謙虚な気持ちで練習に取り組んで欲しいです。
今日の試合で勝てなかったこと事態は問題ないと思います。
涌井投手の性格からして、何で交代してくれなかったんだとは考えないでしょうから。
むしろ投げ切れなかった自分に腹が立っていることだと思います。
先発投手たるもの最後まで投げる、そういう強い気持ちを持っていないとエースにはなれませんよ。
今日の試合が涌井投手の更なる成長に繋がることを期待しています。


打線の方は6回の攻撃が見事でした。
先頭打者の炭谷選手は空振り三振という結果でしたが、
新垣投手の150キロ超のコーナーへのストレートをカットすることで、
新垣投手にストレートが走っていないのではないかと疑心暗鬼にさせたことが、
その後の攻撃へと繋がっていったように思います。
今年何度か見られる先頭打者の粘り、ファールを打つことで相手に考えさせる野球をさせています。
その後も相手を揺さぶるようなスチール、結果的にワイルドピッチを呼び込み、勝ち越し点へと繋げました。
そして中島選手の技ありのタイムリー、栗山選手の豪快なホームランと、
粘りあり、機動力あり、技ありの一打あり、豪快な一発ありと全ての要素が詰まった最高の攻撃でしたね。
カブレラ選手が腰痛で代打の一振りのみ、和田選手も状態が悪いなど主砲2人を欠く中でも、
着実に点数を挙げられているのはこういった多彩な攻撃ができるからこそだと思います。
若い選手は中堅・ベテランを追い抜くほどに成長してきています。

負けたとはいえ、打線は文句なし。
こういった繋ぎの野球を続けていってもらいたいです。


余談なのですが、今日の試合終了後のホークスのヒーローインタビューは3人でした。
勝ち越し打の辻選手と抑えの馬原投手は分かるんですが、三瀬投手までもというのが…
勝ち投手でもなく、負けている展開で登板した投手が何故と。
さすがにこれはちょっとカチンと来ました。
大逆転勝利に沸く気持ちは分かるのですが、そういった態度が敵の士気を煽ることもわるわけで…
明日の試合は黙らせてやりたい、そんな強い気持ちになりましたね。



明日はオールスター前の最終戦です。
先発投手はライオンズが西口投手、ホークスが左腕の神内投手です。
西口投手はチーム状態と無縁な投手ですから、今日の試合を引きずるようなことはないでしょう(^^;
飄々としたピッチングでホークス打線を封じてもらいたいです。

問題は打線。
和田選手が今日の試合で背中を痛めたようで、明日の出場は無理そうだとのこと。
カブレラ選手も腰痛が思わしくないため、主砲2人を欠く状況となりました。
でも最近は2人ともアレだったので、逆に明日どういった打線を組むのか楽しみでもあります。
佐藤・赤田・片岡・中島・栗山選手と若い選手を並べるのか、
それともカブレラ選手が強行出場するのか、ベテランの江藤選手が4番に入るのか、
首脳陣が若い打者達をどう考えているのかが見えてくるかもしれません。
明日のスタメンは一つ注目ですね。

今日エラーした高山選手は和田選手の欠場、相手が左腕の神内投手ということでスタメン起用が濃厚。
今日の試合でミスしてしまった分は明日の試合で取り返してもらいたいです!
今日の悔しさを胸に、明日こそはガンバレ、ライオンズ!!




7月17日 西武ライオンズ 4−1 福岡ソフトバンクホークス

(西)グラマン(9回)
(福)和田(4回1/3)−佐藤(2回2/3)−竹岡(2回)
ライオンズ
ホークス

先発・グラマンが来日初完投勝利! 前半戦首位ターンが決まる!
強行日程ということで、最も心配されたホークス3連戦の初戦でしたが、
先発のグラマン投手が完封ペースで投げていっての来日初完投勝利!
昨日の試合で延長12回を戦い抜いたリリーフ陣らを休められるなど、
最高の形で勝利を収めることができました。
今日はグラマン投手の好投に尽きますね。素晴らしいピッチングでした。

そんなこんなで今日の試合展開説明。ネットの動画配信より。
1(右)佐藤友亮、2(二)片岡、3(遊)中島、4(一)カブレラ、5(指)和田、
6(左)高山、7(中)赤田、8(捕)細川、9(三)水田

1回表 ホークス先発:和田投手
佐藤友亮選手、四球で出塁。
片岡選手、初球エンドラン叩きつけるも2塁ベース付近に転がってショートゴロ併殺。
中島選手、内角ストレートに詰まらされてサードゴロ。

1回裏 ライオンズ先発:グラマン投手
大村選手、外角低めカットボールを上手く合わされてレフト前ヒット。
川崎選手、送りバントファールでフルカウントからの内角低めストレートでサードファールフライ。
大村選手が辻選手の所でスタート、牽制で誘い出して2塁タッチアウト!
辻選手、外角低めチェンジアップで空振り三振!

◆グラマン投手…セットから上体の傾きを利用して投げる。細かい制球はないが、角度がある。
           チェンジアップに落差あり。四球さえ出さなければという投手か。


2回表
カブレラ選手、内角高めストレートにファーストフライ。
和田選手、低めストレート捉えるもセンター左へのライナー性のフライ。
高山選手、ノースリーからの外角低めストレートを捉えてライトフェンス直撃の2ベースヒット!
赤田選手、外角ストレートに差し込まれてライトフライ。
◆高山選手…外角低めむしろボール気味の球をよくあそこまで運ぶ…パワーあるなぁ。

2回裏
松中選手、内角スライダー捉えられてライト線抜く2ベースヒット。
ズレータ選手、フルカウントからの外角カーブで見逃し三振!
柴原選手、外角低めカーブで見逃し三振!

斉藤選手、初球ストレートで右中間のセンターフライ。

3回表
細川選手、ファールで粘ってフルカウントから9球目選んで四球で出塁。
水田選手、送りバント、ややピッチャー前だったものの打球が死んでおり、
コースにだまされた和田投手が2塁へ送球セーフとなる野選、ノーアウト1・2塁。
佐藤選手、送りバント成功、1アウト2・3塁。
片岡選手、外角ストレートを弾き返すライト前タイムリーヒット! 1アウト1・3塁。
中島選手、内角ストレート捉えてレフト前タイムリーヒット! 1アウト1・2塁。
カブレラ選手、内角低めショートバウンドの球にスイングしたバットに当たり、
3塁線への送りバントのような形となってランナー進塁、2アウト2・3塁。
和田選手、高めストレートにショートゴロ。

◆この回…カブ・和田選手は真ん中のストレートを打つことができず。
       カブレラ選手は低めを、和田選手は高めに手を出しすぎ。
       逆に片岡・中島選手は狙い通りの球を捉える。ナイスバッティング!


3回裏
森本選手、外角チェンジアップでセンターフライ。
山崎選手、外角高めストレートでライトライナー性のフライ。
大村選手、内角ストレートでセカンドフライ。

4回表
高山選手、外角低めチェンジアップに右中間のセンターフライ。
赤田選手、外角低めフォークに空振り三振。
細川選手、内角高めストレートに空振り三振。

4回裏
川崎選手、外角低めスライダーで空振り三振!
辻選手、外角ストレートで右中間への2ベースヒット。
松中選手、外角低めスライダーで空振り三振!
ズレータ選手、外角チェンジアップでショートゴロ。
◆グラマン投手…ボールが低めに集まっている。制球が安定。良い感じ〜

5回表
水田選手、初球打ちでサードゴロも斉藤選手のエラーで出塁、ノーアウト1塁。
佐藤選手、初球低めスライダーを引っ張って三遊間抜くヒット! ノーアウト1・2塁。
片岡選手、確実に送りバント成功、1アウト2・3塁。
中島選手、高めストレート捉えてセンターフライと思いきや、
ぐんぐん打球が伸びてフェンス直撃のタイムリー2ベース!
 1アウト2・3塁。
ここでホークスは投手交代、佐藤投手が登板。
カブレラ選手、フルカウントからスライダーにサードゴロ、本塁タッチアウト、2アウト1・3塁。
和田選手、外角低めスライダーに空振り三振。

5回裏
柴原選手、初球内角低めストレートでセカンドゴロ。
斉藤選手、低めストレートでセカンドゴロ。
森本選手、ボテボテのキャッチャーゴロ、良い所に転がって内安打、
さらに送球が逸れてしまってランナー2塁へ。

山崎選手、サードゴロ。

6回表
高山選手、外角低めスライダーに空振り三振。
赤田選手、外角シュート打ってショート内安打!
細川選手、外角低めストレート捉えてセンターオーバータイムリー2ベース!

細川選手は3塁を狙うも僅かに及ばずタッチアウト。
ヘッドスライディングした際にベースに近すぎてやや肩を打つも大事無し。
水田選手、ファーストゴロ。

6回裏
大村選手、外角低めカットボールでレフトファールフライ。
川崎選手、スライダー打たれてライト前ヒット。
辻選手、内角低めカーブで空振り三振!
川崎選手が松中選手の所で2塁盗塁成功、2アウト2塁。
松中選手、高めスライダー打たれるも右中間やや伸びがなくセンターフライ。

7回表
佐藤選手、外角低めスライダーにセカンドゴロ。
片岡選手、外角低めカーブに空振り三振。
中島選手、外角低めスライダーにサードゴロ。

7回裏
ズレータ選手、四球。
柴原選手、外角低めカットボールで見逃し三振!
代打の田上選手、低めカーブでショートゴロ併殺。


8回表 この回から竹岡投手が登板。
カブレラ選手、高めストレート捉えるもセンターフェンス手前のフライ。
和田選手、低めストレート捉えて三遊間抜くヒット!
高山選手、外角低めストレート打って一二塁間抜くヒット!
 1アウト1・2塁。
赤田選手、外角シュート叩きつけてセカンドゴロ、2塁アウトのみ、2アウト1・3塁。
赤田選手が細川選手の所で2塁盗塁成功、2アウト2・3塁。
細川選手、外角低めストレートにセカンドゴロ。

8回裏 この回からファーストに上本選手。
代打の鳥越選手、外角高めストレートで空振り三振!
山崎選手、外角低めチェンジアップで空振り三振!

大村選手、フルカウントから微妙に外れて四球、2アウト1塁。
川崎選手、外角低めストレートを上手く合わせられてレフト前ヒット、2アウト1・2塁。
辻選手、外角低めチェンジアップでショートゴロ。

9回表
水田選手、低めストレートにショートゴロ。
佐藤選手、外角低めストレート打ってセンター前ヒット!
佐藤選手が片岡選手の所で2塁盗塁成功!

片岡選手、フルカウントから外角ストレートを捉えるもライトフライ。
中島選手、勝負を避ける形でストレートの四球、2アウト1・2塁。
上本選手、外角低めシュートを打つもショートゴロ。

9回裏
松中選手、外角低めカットボールで打ち取るもフライのようなバウンドになるサード内安打。
ズレータ選手、打った瞬間行ったと思うようなレフトフェンス直撃2ベースヒット、
ノーアウト2・3塁。
代打の仲澤選手、低めストレート打たれてセンター後方への犠牲フライ、1アウト3塁。
田上選手、低めチェンジアップで空振り三振! 2アウト3塁。
代打の大道選手、初球外角チェンジアップでショートゴロ。
試合終了、4−1でライオンズが勝利!


先発のグラマン投手はストレートが140キロ台をマークするなど威力十分で、
カーブやチェンジアップといった落差ある変化球も低めにきっちり制球されるなど、
全く危なげのないピッチングでした。
ヒヤッとしたのは、6回の松中選手の打球と9回のズレータ選手の打球のみ。
あとは投げ損ないはありませんでしたね。
上体を上手く使った投球フォームで、縦の角度だけでなく、横の角度もありますし、
カーブ・チェンジアップといった縦変化球も効果的、
映像で見たのは今日が初めてでしたが、良い投手だと感じましたね。
初回はランナーを出して少し制球を乱しましたが、2回以降はランナーを出しても問題なし。
牽制で誘い出してアウトにしたのが精神的余裕を生んだのかもしれませんね。
今日のようなピッチングなら先発ローテに入って8勝ぐらいは見込めるでしょう。
今年はギッセル投手とともに外国人投手が先発ローテに入ってくれているのが大きいですね。
首位を走る原動力になっています。


一方の打線は相手のくれたチャンスを確実に生かして得点するなど卒がありませんでした。
初回はエンドランの打球が唯一飛んではいけないコースに飛んで併殺となりましたが、
3回は和田投手のバント処理ミスを突いて片岡・中島選手の連続タイムリーで得点、
5回はエラーで出たランナーを佐藤・片岡選手が進めて中島選手のタイムリーで加点、
6回には細川選手のタイムリー2ベースが飛び出すなど、着実に得点を積み重ねることができました。
スタメン復帰のカブレラ選手や和田選手がチャンスで1本打っていればもっと楽に勝てたんですがね。
まぁ、あまり贅沢を言っても仕方ないので、今日のところはこれで満足しておきます(^^;

試合の勝敗を分けたポイントとして、9番水田選手の打席が挙げられると思います。
水田選手自身が活躍したわけではなかったんですがね。
用語の意味ではなく、文字通りの「ラッキーボーイ」でした(^^;
3回の送りバント、バント自体は悪くなかったと思います。
コースこそピッチャー前やや右でしたが、打球は確実に殺していましたからね。
けれど気持ちの入り過ぎていた和田投手はコースだけで判断したようで、
投げた瞬間明らかにやっちまったと分かるフィルダースチョイス。
犠打野選でノーアウト1・2塁となって、チャンスが格段に広がりました。
その後、自らのミスで気負った和田投手に対し、ストレートを狙い撃ち、
片岡選手が外角ストレートを綺麗にライト前へ、
中島選手が1打席目に打ち取られた内角ストレートを綺麗にレフト前へ、
見事な2本のタイムリーが飛び出し、ライオンズに優勢に試合が進みました。
それもこれも水田選手の送りバントのプレーがあってこそ。
水田選手はバントするのに精一杯だったと思いますが、そのプレーが今日の勝敗を分けた気がします。
今日は3打数ノーヒットながらも5回にも相手エラーで出塁するなどして2得点。
パルプンテ的要素として水田選手のスタメン起用が当たりましたね(^^;
次はバットの方でも結果を残してもらいたいです。

打者個人では佐藤・中島・高山選手が2安打ずつ、片岡・和田・赤田・細川選手が1安打ずつ。
佐藤友亮選手は和田投手との相性を買われてのスタメン起用。
3打数2安打1四球1犠打でしっかりと仕事を果たしてくれました。
他の投手相手の時はなかなかヒットが出ずに、率が上がらないのですが、
それでもチームバッティングや粘って四球を選ぶなど、使われた場所でよい活躍をしてくれています。
高木浩之選手のような渋い活躍が多くなってきましたね(^^;
ただいぶし銀の一言で終わらせるには勿体無いセンスをしていますから、
この調子でヒットを量産し、レギュラー奪取を狙ってもらいたいです。

中島選手は4打数2安打2打点で好調をキープ。
3打席目のセンターオーバーのタイムリー2ベースはびっくりしました。
ランナーもセンター後方の犠牲フライ止まりだと思っていたのでしょう。
もし抜けると分かっていたなら、二者生還してもおかしくない滞空時間の長い当たりでした。
センターフライかと思う打球が外野上空になるとグングン伸びてそのままフェンス直撃、
かなり度肝を抜かれる打球でした。
高めの球を押し込むようにして打って、どうしてあそこまで打球が飛ぶのか(^^;
中島選手の押し込みの強さには脱帽するばかりです。
センターから右方向への押し込みが並じゃありませんよね。技ありの一打でした。

代打男の高山選手は久々のスタメン起用、4打数2安打と結果を残しました。
2本のヒットはいずれも右方向。外角低めの難しい球を上手く運んでいました。
1打席目のライトオーバーは外角低めいっぱいの最高の球ですよ?
それを外野の頭を越すわけですから… 見事。
打撃フォームを見ていると、現ロッテの垣内選手に似ているのですが、
高山選手の場合も中島選手と同じく、捉えてからの押し込みが強いです。
強引に引っ張りきらずに、そのまま押し出すようにフォローを取るから、逆方向にも打球が伸びると。
良い打者に成長したなと感じます。頼もしい存在になってきました。

心配なのはカブレラ選手と和田選手。
どちらもボール球に手を出し過ぎで、ど真ん中の球を仕留め切れていません。
カブレラ選手は低めの球にバットが止まらず、和田選手は高めの球をファールにしてカウントを稼がれる。
ちょっと悪い癖が出すぎています。
若手打者が頑張っているだけに、主砲2人にはもっとしっかりしてもらいたいです。
仕留められる球を確実に仕留めるだけでいいいんですよ〜
他の打者が伸びてきているだけに、難しい球を打つ必要性は全くありません。
明日・明後日の試合ではカブレラ・和田選手のバットが火を吹くことを期待したいですね。



ホークスの王監督の手術は無事成功したようで。
とりあえずホッと一安心。
復帰までにまだ時間はかかるでしょうが、無理をせずに、全快することを待ち望みたいです。

今日の試合ではライオンズが勝利を収めることができましたが、
明日のホークスは王監督の手術成功の知らせを聞いてより一層気持ちが入ってくるはず。
今日の試合のように簡単に勝つことはできないでしょう。
オールスター前の首位ターンが決まったとはいえ、シーズンはまだまだこれから、プレーオフもあります。
最大のライバルであるホークスを叩かないことには優勝はあり得ません。
明日からの激戦も勝利し、チームのさらなる力へと代えていきたいですね。
やや苦手としている新垣投手を攻略し、後半戦・プレーオフへの弾みにしていきましょう!
明日もガンバレ、ライオンズ!!





応援日記一覧に戻る

野球見よのTOPへ戻る

〔FTcomのindexへ〕