2005年プロ野球交流戦期間の結果報告


まずは5月から6月中旬までの新戦力のチェックから。
(阪神)
前田忠節 内野手 楽天と交換トレードで獲得(6月10日)
(西武)
ライト 投手 自由契約(6月3日)
(日ハム)
オバンドー 外野手 自由契約(6月10日)
(東北楽天)
沖原佳典 内野手 阪神と交換トレードで獲得(6月10日)

交流戦のチーム順位を見てみましょう。
順位 チーム 勝率 ホーム ロード 勝ち越しカード
ロッテ 24 11 .686 10−8 14−3−1 中・巨・広、横、阪
ソフトバンク 23 12 .657 10−7−1 13−5 横、阪・ヤ・巨、広
阪神 21 13 .618 9−7−2 12−6 楽、オ、西・日
巨人 18 14 .563 11−6−1 7−8−3 日・楽、西・オ
ヤクルト 20 16 .556 8−10 12−6 日、ロ・オ
横浜 19 17 .528 11−7 8−10 楽、西・日
オリックス 17 16 .515 8−9−1 9−7−2 広、横
西武 18 18 .500 10−8 8−10 中・ヤ・広
中日 15 21 .417 8−10 7−11
10 日ハム 12 22 .353 9−7−2 3−15
11 広島 11 24 .314 6−12 5−12−1
12 東北楽天 11 25 .306 6−12 5−13


それでは6月19日現在の各リーグのチーム順位を見てみましょう。
〔セリーグ〕
順位 先月 チーム 勝率 先月 打率 先月 防御率 先月
阪神 36 27 .571 .500 .273 .279 3.40 3.61
中日 35 30 .538 .654 .265 .274 4.37 4.21
ヤクルト 32 30 .516 .522 .268 .253 3.91 3.67
横浜 31 30 .508 .409 .267 .265 4.00 4.27
巨人 28 33 .459 .385 .259 .251 4.61 5.26
広島 24 37 .393 .522 .273 .290 4.59 4.65

〔パリーグ〕
順位 先月 チーム 勝率 先月 打率 先月 防御率 先月
ロッテ 48 19 .716 .759 .293 .307 2.65 2.66
ソフトバンク 46 24 .657 .625 .280 .279 3.13 3,49
西武 33 37 .471 .419 .266 .257 4.51 4.71
オリックス 30 35 .462 .448 .258 .268 3.92 4.01
日ハム 29 37 .439 .552 .250 .260 4.51 4.02
東北楽天 18 51 .261 .200 .235 .224 5.63 6.15

今年の目玉イベントとも言える「セパ交流戦」が終了しました。
結果はパリーグの105勝104敗1分け。僅かにパリーグが1つ勝ち越しました。
新規球団の東北楽天がいる状態での成績ですから、パリーグが健闘したと言うべきでしょう。
各チームの順位を見てみると、パリーグの2強だったロッテ・ソフトバンクが交流戦も1位・2位に。
3〜6位までセリーグ球団が続き、以下はパリーグ・セリーグ球団が交互に来る形となりました。

交流戦の成績はほぼ予想通りでしたが、各チームの数字を見ると少し意外な感じも受けます。
交流戦は初対戦が多いということで、ピッチャー有利、投高打低と予想され、
日程も1週間で6試合を行うという強行日程が続きましたから(場合によっては月曜開催で連戦)、
投手力の高いチームが伸びてくると思っていました。
ロッテ・ソフトバンク・阪神辺りは予想通りでしたが、
ヤクルトが5位、オリックスが7位と健闘したことや、
昨年日本シリーズを戦った西武の8位、中日の9位と停滞したことは意外な結果でした。
またDH制があることで有利に戦えると言われていた巨人の4位というのは予想の範囲内ですが、
ホーム・ロードの勝敗を見てみると、ロード、つまりパリーグ主催ゲームであるDH制では負け越し、
逆にホームゲーム、DH制なしでは勝ち越しと意外な結果になりました。
投手陣に苦しんだ交流戦前半〜中盤までを象徴する形となったように思います。

それでは各チームの戦いぶりを簡単に振り返ります。
交流戦の優勝を飾ったのは、パリーグで首位を独走していた千葉ロッテでした。
「今年のロッテの強さは本物か?」と4月辺りはよく言われていましたが、
それを結果で証明することとなりましたね。ロッテの強さは本物のようです。
交流戦期間の成績を見ると、5月12日〜15日まで零封負け3試合の4連敗を喫しましたが、
連敗はそこだけ、あとはコンスタントに勝ち続けるなど、昨年までの調子の波がなくなっています。
キャンプ・オープン戦から怪我人がほとんどなく、
ベンチ入りしている野手全員が生き生きとプレーするなど打線に活気があるのが大きいのでしょう。
元々定評のあった投手力も交流戦期間の6連戦でいかんなく発揮され、
清水直行・渡辺俊介・小林宏之・小野晋吾・セラフィニ・久保康友・加藤康介投手ら、
先発投手が7人もいて、どの投手も終盤まで投げきれるという豊富なラインナップになっています。
リリーフ陣もストッパーの小林雅英投手を始め、薮田・藤田・山崎健投手など駒が揃っています。
ホームゲームよりもロードで勝ち星を積み重ねていることからも、投手力の高さが際立ちます。
またDHなしでも勝てた理由の1つに、1点の取り方の上手さがあったと思います。
数えていないので数字的なことは分かりませんが、
ロッテがスクイズで得点したケースがよく聞かれたような気がします。
覚えているだけでも今江選手のスクイズ、小林宏之投手のスクイズ等。
ロッテの躍進の理由として積極的な盗塁・走塁が挙げられますが、
こういったバントやスクイズといった1点を取る上手さも大きな要因の一つでしょう。
投手戦を制することができる卒のなさが今年のロッテの強さだと思います。

ロッテの影に隠れる形になっていますが、ソフトバンクホークスもきっちり白星を稼いでいます。
ロッテの貯金29という数字も驚異的ですが、ソフトバンクの貯金22というのも異常で。
リーグ戦も交流戦もこの2チームが白星独り占めといった感じです(^^;
交流戦期間はソフトバンクの試合を見ていないので、あまりよく分かりませんが、
ホームで貯金3つ、ロードで貯金8とロッテと同じくDHなしの方が成績良くなっています。
ロッテならまだしもソフトバンクは強力打線を持っていますから、
ホームの方が成績良いのかと思っていましたが… 巡りあわせなんですかね?
この交流戦期間で大きく貯金できた理由の一つに先発投手の充実があったと思います。
なんといっても大きかったのがエース斉藤和巳投手の復活でしょう。
怪我で出遅れていましたが、今ではストレートの威力が戻り、昨年の悪さが全くなくなりました。
交流戦期間に5勝を挙げるなど完全に復活した形ですね。エースの復活が大きかったと思います。
他にも安定感抜群の杉内投手、和田・新垣・星野・田之上投手など駒が豊富。
一時期、それまで絶対的守護神だった三瀬投手が打ち込まれて勝ち星が伸びませんでしたが、
馬原投手がストッパーに配置転換されると大車輪の活躍を見せ、
ソフトバンクの勝利に大きく貢献しました。
投手力の充実がソフトバンクの快進撃を支えましたね。
打線では4月出遅れ気味だった松中・城島選手の状態がここに来て上がってきました。
打率が低迷していたバティスタ選手もこの交流戦で打率を伸ばし、.283にまでしています。
…他のパリーグファンからするとこのバティスタ選手の打率は信じられないんですが(苦笑)
川崎選手が戻ってきましたし、シーズン前に描いていた打線がようやくできてきた感じです。
チームの戦力が整ってきており、ロッテを追い上げる体勢ができてきたと思います。
ソフトバンクはやはり手ごわい存在です。

セリーグの1位になったのは阪神タイガース
エースの井川投手や主力の福原投手で思うように勝ち星を拾えませんでしたが、
ベテランの下柳投手が古巣のパリーグ相手に好投し、
若手の杉山投手が勝ち星を積み重ねるなど、投手陣が整ってきました。
特にリリーフ投手陣の充実が目覚しく、抑えの久保田投手こそ安定感を欠きますが、
セットアッパーの藤川投手は防御率1.29と安定感抜群。
ウィリアムス投手やルーキーの橋本投手、若手の江草投手も好投しており、
先発が6回まで試合を作れば、勝利が見えてくるというほどリリーフが揃っています。
打線では赤星選手出塁して、金本・今岡選手といった勝負強いクリーンアップがランナーを返すなど、
得点する形というのがはっきりしてきました。
送りバントが多く、守備も上手など勝つパターンができています。
交流戦で勝ち星が積み重ねられたのは、こういった勝ちパターンができていたからではないでしょうか。
意外なのはホームでの成績。甲子園の大観衆が味方すると思いきや、貯金2という結果でした。
ロッテ・ソフトバンク辺りにやられたのが響いているのでしょうか。
それでも下位チームに取りこぼさない辺りは見事ですね。

交流戦の4位は読売ジャイアンツ
先ほどDHあり・なしの成績が意外だったと書きましたが、これは単純に日程の問題だったようです。
ロッテ・ソフトバンクにこっぴどくやられ、残りの4チームからはしっかりと勝つという(爆)
リリーフの形が決まるのも遅かったですし、最後の東京ドームの6連戦を5勝1敗で行けた分だけ、
ホームでの成績が良くなったという感じのようです。
強い所には全く歯が立たず、弱い所には容赦なく攻め立てる。
今のジャイアンツを象徴するような形です(^^;
ホームラン打者が多いために、投手が少し落ちれば餌食、投手が良いと全く打てない、そういうことかと。
思うように勝ち星は伸ばせませんでしたが、ジャイアンツとしては収穫のある交流戦でした。
投手陣では途中加入のマレン投手に使える目処が立ち、
リリーフでは木佐貫投手が復活し、久保・林投手と厚みが増しました。
ミセリ投手を始めとするリリーフ陣総崩れだった4月を考えれば、
リリーフが計算できるようになり、チームとしても戦いやすくなったことでしょう。
打線では1番に清水選手を起用することで、出塁率が上がり、
2年目の矢野選手など繋ぎ役の若い選手も出てきました。
交流戦期間に怪我人が出ましたが、ここにきて戻ってきていますし、
ジャイアンツとてしては戦える体勢が整ってきたように思います。
中日が失速したことで、上位を伺える状態ですし、
ジャイアンツとしてはペナントを盛り上げたい所でしょう。

交流戦の5位はヤクルトスワローズ
先発投手不足に悩んでいただけに、交流戦での健闘は意外な気がします。
4月に比べるとチーム打率が1分以上上がっており、ロードでの成績が良いことから、
DH制が効果的に作用したことが伺えます。
野手陣は中堅・ベテランが多く、自分のすべき仕事が分かっている選手が多いチームですから、
対戦経験のない投手相手でもセンターから逆方向への打撃ができ、打線に繋がりが戻ったのでしょう。
投手陣では川島投手の復帰が大きいです。
交流戦前半はなかなか勝ち星が付きませんでしたが、
川島投手が復帰して勝ち出したことで、チームの成績も上がっていきました。
他にも館山投手や新加入のガトームソン投手も先発ローテで活躍し、
不安視されていた先発投手陣を救いました。
そしてなにより古田選手の存在が大きいですね。
古田選手がマスクを被った試合とそうでない試合とでは成績が大きく違ってきています。
対戦していてリードという面はあまり感じませんでしたが、
古田選手がマスクを被っているという投手陣の安心感が大きいのでしょう。
古田選手が怪我なく出場できるかどうかが、ヤクルトの成績に大きく影響してきそうです。

交流戦6位は横浜ベイスターズ
数字を見てみると、投手陣の良さが目立ちます。
ホームゲームで4つの勝ち越し、防御率も4月終了時よりも改善しています。
とりわけ抑えのクルーン投手が160キロに迫るストレートを見せるなど、
この交流戦期間に一気にブレイクしたのが大きいです。
4月は佐々木投手の不振で苦しみましたが、クルーン投手が抑えに座ることで、
投手陣全体が安定してきました。
牛島監督の継投の上手さが光っていますね。
打線では多村選手が交流戦もホームランを積み重ね、トップタイの12本をマーク。
3番を打つ金城選手もリーグ得点圏打率トップという勝負強い打撃を見せて打線を引っ張りました。
外国人選手が機能せず、一時期はどうなることかと思いましたが、昨年同様に問題ないようですね。
あまり目立つ要素はありませんが、今後も地道に白星を積み重ねていけることでしょう。

交流戦7位はオリックスバファローズ
あー、正直このチームはよく分かりません(^^;
1つ言えるのは、開幕前に言われたいたほど悪いチームではないということでしょう。
打線は村松・谷選手の調子が上がっていませんが、
ブランボー選手に当たりが徐々に出てきて、少し厚みが出てきたような気がします。
投手陣では川越投手が怪我、ケビン投手が思うように勝てないなど苦戦していますが、
大ベテランの吉井投手が思いのほか好投しており、
リリーフ陣も山口投手に代わって抜擢された大久保投手が安定感抜群で、
他にも加藤大輔・菊地原・香月投手など駒が揃ってきました。
まだチームの軸がしっかりしていませんが、仰木監督のやりくりの上手さで勝っていきたい所です。

交流戦8位は西武ライオンズ
昨年の日本一チームがこの位置にいるのは正直おかしいですね。
交流戦の個人成績では西口投手が最多勝、石井義人選手が首位打者、
中村剛也選手が本塁打王と活躍しています。
チーム打率・チーム防御率も改善傾向にありますし、これで.500止まりというのはちょっと…
本来ならロッテ・ソフトバンク、そして同じく低迷した中日を含めて優勝争いをしているチームなんですが…
守備の悪さ、投打の噛み合いの悪さが大きく響いてしまいました。
松坂投手の4勝8敗の成績が象徴するように、先発投手が好投すると打線は打てない。
打線が打つ時には投手陣が持ちこたえられない。
5月15日の巨人戦8回裏のローズ選手の外野フライを
セカンド・ライト・センターがお見合い落球して負けてしまったシーンに象徴されるように、
アウトを取れる所で取れない、何でもないミスをしてしまっています。
併殺の取れない内野陣もチームの足を引っ張っていました。
また打線の方もバントなど卒のない野球ができず、
ランナーを出すものの併殺でチャンスを潰してしまうなど拙攻気味でした。
ライオンズらしくないミスがチームの勝敗に大きく響いた形です。
ただ西武にとってこの交流戦は収穫もありました。
交流戦直前の日ハム戦でスタメン起用されて2本塁打を放ちヒーローとなった中村剛也選手が
交流戦の第1号ホームランを放つなど2試合連続でヒーローになると、
その後も打ち続けて交流戦トップタイのホームラン12本を放ち、一躍全国区の選手となりました。
他にも栗山・片岡選手といった若い野手陣が台頭し、
投手陣では高卒ルーキーの涌井投手が先発ローテ入りし、最後の試合で初勝利を挙げるなど、
投打ともに光が見えてきています。
特に4月に課題だった投手陣の再建が涌井投手の台頭で整ってきたのは大きな収穫です。
パリーグの上位2チームとは大きく離されていますが、
ここから追い上げ体勢を整えていきたいですね。

交流戦9位はセリーグを独走していた中日ドラゴンズ
交流戦開始前まではセリーグ独走体制に入っていただけに、
この中日の失墜を予想する人はほとんどいなかったでしょう。
投手力に定評があるチームでしたから、交流戦は中日にとって有利に働くと思われていました。
しかし蓋を開けてみるとそれまでの勢いが嘘のような敗戦の連続。
交流戦後半に盛り返しましたが、セリーグの首位を阪神に譲る形となってしまいました。
痛かったのは交流戦突入前のT・ウッズ選手の暴行出場停止ですよね。
今年の中日は1・2番で掻き回す昨年のチームとは違い、
4番ウッズ選手を中心とした中軸打者で勝つチームとなっていました。
ウッズ選手の存在に依拠していたために、打線が全く機能しなくなってしまいました。
3番の立浪選手も思うような結果を残せていませんでしたし、完全に打線の歯車が狂ってしまいましたね。
投手陣でもエースの川上投手がオリックス打線に捕まるなど、あまり冴えませんでした。
パリーグのチームが中日に対して先入観がないことで、投手陣の怖さが軽減されていた感じがします。
これはどのチームにも言えることなんですが、所謂「顔で抑える」といったことができませんでした。
(ex.中日の川上・山本昌・岩瀬投手。ロッテの小林雅英投手。ホークスの三瀬投手。西武の豊田投手等)
主軸が思うような働きができなかったことが中日のブレーキになったのかなと思います。
セリーグ全体にとっては中日のブレーキは良かったんですが、中日にとっては苦い交流戦でしたね。

交流戦10位は北海道日本ハム
数字を見れば分かるように、ロードで圧倒的に弱く、チーム防御率が一気に跳ね上がっています。
日本ハムのチームカラーをはっきり現した交流戦でしたね。
投手陣が弱く、打線はDHに依存傾向があると。
なによりも痛かったのが正捕手の高橋信二選手の不在でしょう。
リード面は分かりませんが、高橋選手のバッティングは捕手として今や城島・阿部選手に次ぐ存在。
その高橋選手を怪我で欠いたことで、打線の得点力が大きく落ち込んでしまいました。
代わりの実松・中嶋選手らは守備は期待できても打撃はからっきし。
DHなしのオーダーで下位打線の弱さが露骨に現れてしまいました。
これはパリーグのチーム全体に言えることで、捕手の打撃力の良し悪しが成績に直結しています。
ロッテは里崎・橋本選手の2人を併用していますが、
里崎選手が.283 4本で5番を打つなど長打力を秘め、橋本選手も.253ながらも勝負強い選手です。
ソフトバンクは言うまでもなし。全日本の4番を務めた城島選手がいます。
オリックスは日高・的山・鈴木選手。どれも決め手を欠く状態。ただ正捕手不在なので代打を送りやすい。
ライオンズは細川選手が正捕手でしたが、怪我で田原・野田選手に。こちらは全くといっていいほど打てず。
東北楽天は藤井・中村選手とバッティングは奮わず。
捕手の打撃力によって下位打線の良し悪しが決まったように思います。
DH制では打てないのは捕手ぐらいとなり、あまり影響はないんですが…DHなしでは露骨でしたね。
日ハムの苦戦理由の1つに高橋選手の不在があったように思います。
投手陣の悪さは言わずもがな。
ただでさえ先発が足りてないのに6連戦で大車輪できるミラバル投手がいないとなれば…無理。
日ハムにとっては頭の痛い交流戦となってしまいました。

交流戦11位は広島カープ
広島は毎年鯉のぼりの季節までは元気なんですけど… 今年もそうなってしまったようで…
4月に比べるとチーム打率が大きく下がっています。
交流戦前半はそこまで負けが込んでなかったと思うんですが…
思い当たるのは1つ、西武戦での尾形選手の故障離脱ですね。
6月の成績を見ると、14試合で僅かに2勝。
1番で活躍していた尾形選手の離脱が大きく響いたように思います。
先発投手も黒田・小山田投手以外はもう少し。期待された大竹投手も不振ですから…厳しいです。
リーグ戦突入を機になんとかチームを立て直したい所です。

交流戦12位は東北楽天
新規球団で戦力不足の楽天としてはしょうがないでしょう。
お金も出さずに戦力補強をする気が全くなかったわけですし。
選手の見極めも下手糞でしたし、この順位は仕方ないかと。
それでも交流戦前まで僅かに6勝止まりだったのが、ほぼ同じ試合数の交流戦で11勝。
そういう意味ではようやく戦える形にはなってきたかなという感じがします。
試合を見てないので、あまり何とも言えませんが。
どちらかというとレギュラークラスにセリーグ出身の選手を使うことが多いので、
この交流戦は楽天にとってプラスに働いたような気がしますね。
この後の考えると… うーん、楽天的にはいかないかと。
なんとか盛り返したい所ですが… 6月末までに戦力補強ができるかどうか。そこがポイントでしょう。


…あー、さすがに12球団の論評は疲れる…
いつもはセリーグは手抜きでOKなんですが(爆) いやはや、やられました。
交流戦は情報量も多いので、結構まとめるのが大変ですね。
各チームの戦いぶりとしてはこんな感じ。
上のを簡単にまとめると、
○初対戦・6連戦が続いたために、投手力・先発投手の良いチームが勝ち星を稼ぐことができた。
○投手戦が多かったため、バント・守備などきっちりとした野球ができたチームが強かった。
○パリーグチームはDHなしに不慣れだったため、捕手の打撃力や投手のバント等が大きく影響した。
私の見た限りではこんな感じですね。

野球としては接戦が多く、野球本来の面白さが出たように思います。
交流戦は野球の試合そのもののを面白さを引き出しましたね。
やっぱり野球は投手がよくないとダメだということです(^^;<ストライクゾーン広げろ



<交流戦の経営的側面に関して>
既に多くのメディアで取り上げられているように、
パリーグは全球団が収益増、セリーグは4球団が減収、巨人・広島が微増したという形です。
球界全体で考えると、5月GWまでの平均観客数と比較すれば僅かに微増といった感じ。
経営的には大成功とはいかなかったようです。
もっとも本来比較すべき昨年の同時期観客数の数字がはっきりしていないので、
この比較自体無意味なものだと言えますが。
昨年は概算による水増し観客数、今年は『ほぼ』実数発表ですから、比較するデータがありません。
比較している5月GWまでのデータは、プロ野球開幕時の一時的な観客動員増、
今年の長期GWによる観客動員増を考えなければなりませんから、
観客数の微増は大成功であると言えなくもないはずです。
5月中旬から6月中旬までは平日休みが全くありませんからね。
そんな観客の入りにくい時期に、観客が最も入る時期のデータを越えたというのは大きいような気も。
経営面に関しては来年もやってみないことには何とも言えないような気がします。

球界全体としてはやや成功〜大成功の間だと思いますが、
パリーグにとってこの交流戦は大大成功でした。
巨人戦のカードが組まれることでTVの放映権料が入ってきますし、
選手のメディア露出が増えたことで知名度も上がりました。
また巨人戦でなくとも、ニュースで存外に扱われがちだったパリーグの試合が、
セリーグと試合を行うことでまとも程度に扱ってもらえたのが大きいかと。
パリーグだけでやっていたなら、西武・中村選手の「おかわりクン」みたいな現象は起きなかったでしょう。
毎日のニュースで試合を報道し、その名前を何度も呼ばれたから定着したのだと思います。
こういった何気ない情報量の増加はパリーグにとって大きかったのではないでしょうか。
セリーグファンはパリーグの選手を全く知らないというケースがありましたからね。
選手・球団の知名度が上がったことは喜ぶべきことかと。

観客数では巨人戦よりもむしろ阪神戦が大きかったと思います。
元々巨人ファンの多かった北海道の日本ハムや、
九州に完全に根付いており、移籍した小久保選手との対戦があるソフトバンクなどは、
巨人戦の方が観客が増えたかもしれませんが、残りの球団は阪神戦の方が観客が多かったと思います。
だけどそれは嬉しいようで悲しかったり。ホームとビジターが逆転しただけ(^^;
千葉マリン・インボイス西武ドーム・ヤフーBB・大阪ドームは阪神ファンの方が多かった気も。
パリーグ主催ゲームなのにも関わらず、阪神の主催ゲームのような観客、
そういった逆転現象が数多く見られました。
平日でも阪神ファンは球場に詰めかけ、満員近く観客が入ったので球団としてはホクホク顔でしょうが…
ファン開拓という意味では全く意味のない結果となってしまいました(苦笑)
結局、新規開拓には繋がっていないんですよね。
交流戦での観客増は一時凌ぎにしかならず。
むしろメディアを上手く利用して選手を宣伝したり、
ホークスのように地域密着を図るなどした方がいいように思います。
それが分かっただけでも収穫はあったのではないでしょうか。

交流戦はカードの真新しさもあって、ひとまずの成功を収めましたが、
新規ファンの開拓という意味では効果がなかったように思います。
ただセリーグ・パリーグの垣根がなくなり、
マスコミもファンも垣根なく球界全体を見れるようになったという意味では、
良い「目覚まし」になったのではないかと思いますね。
本当の球界改革はこれから。
将来を見据え、ノスタルジックにリーグ制にこだわらない意見を出しあっていきたいものです。



≪交流戦のMY最優秀選手≫

MY最優秀投手 MY最優秀野手
セリーグ クルーン
(横浜ベイスターズ)
金本知憲
(阪神タイガース)
パリーグ 渡辺俊介
(千葉ロッテマリーンズ)
中村剛也
(西武ライオンズ)



野球見よのTOPへ戻る

〔FTcomのindexへ〕