2004年西武ライオンズ応援日記

10月25日 日本シリーズ第7戦
西武ライオンズ 7−2 中日ドラゴンズ

(西)石井貴(6回)−長田(1回)−松坂(1回)−豊田(1回)
(中)ドミンゴ(2回2/3)−山井(1/3)−岡本(2回)−
 平井(1回2/3)−高橋聡(1回1/3)−岩瀬(1回)
(本)カブレラ3号2ラン、平尾1号ソロ
西武
中日

西武が3回に集中打を見せて一挙5得点! 石井貴−長田−松坂−豊田と繋いで快勝!
見事、12年ぶりの日本一の座に輝く!! MVPはシリーズ2勝の石井貴!!

いやー、まさか日本一になるとは。願ってはいましたが、本当に日本一になるとは。
まだ信じられない気持ちです。未だに夢見心地。
ビールかけのシーン見ないと信じられないです。
日本一になったんだなぁ、久しぶりに。12年ぶりか、長かったな。
優勝するのが当たり前の球団だったあの頃、
黄金時代が終わり、風当たりの辛い時期を過ごしてきたあの頃、
ダイエーに押され気味で苦しかった最近…
全てを乗り越えて日本一になったんですよね。
それもプレーオフ・日本シリーズと全て直接対決を制して。凄く感慨深いです。
ホント夢を見ているようだ。こんな理想的な展開があったとは。野球の神様も凄いです。

そんでもってシリーズMVPが石井貴投手ですよ?
シーズンたった1勝に終わったピッチャーがMVPですよ?
短期決戦は別物といはいえ、ここまでシーズンとシリーズの結果が違うピッチャーがいるでしょうか。
ホント運気が一転したわ。不幸の中にいた男が、その分を含めて一気に幸福になった感じ。
投手陣のリーダーではあったものの、成績を残せず、怪我にも泣いて苦しいシーズンだったと思います。
それらを全て乗り越えてのシリーズMVP、カッコいいですわ。
強面だけどお調子者、年末の番組がある意味楽しみです(^^;

ありがたかったのはナゴヤドームの中日ファンの方々ですね。
今日は敵地での最終戦、当然観客の大半は中日ファンでした。
ライオンズファンは左中間スタンドの一角、三塁側の一部のみ。他は全部中日ファンだったはず。
それにも関わらず、ライオンズが日本一になった時はそれを称えてくれる温かな拍手…本当にありがたかったです。
もしも中日ファンの方々の拍手がなければ、球場は気まずい雰囲気になっていたことでしょう。
シーズンペナントは2位、結果が出てからプレーオフに関して色々言われていただけに、
戦った中日ファンの方に認めてもらえたのは何よりも嬉しいです。
中日ファンの方々に本当にありがとうと言いたいです。

そしてプレーオフで激闘を繰り広げた日ハムの選手達、日ハムファンの方々、ありがとうございました。
札幌という新しい地で成功を収めて勢いのあった日ハム、プロ野球の可能性を見せてくれました。
最初に日ハムの勢いに向かい合えたことで、ライオンズも実力を出し切ることができました。ありがとうございます。
次にシーズン1位のダイエーホークスの選手達、ホークスファンの方々、ありがとうございました。
昨年の日本一チームで今のプロ野球界でNO1の実力を持つ強豪チーム、
ライバルとの激闘を制したことでライオンズは大きな自信を得ることができました。ありがとうございます。
最後に中日ドラゴンズの選手達、中日ファンの方々、ありがとうございました。
卒のない野球と堅い守備力でセリーグを制した総合力の高いチーム、
シリーズでは幾度となく窮地に追い込まれました。
勝敗を分けたのはちょっとした差だけだったと思います。最後まで熱い戦いをしてくれて、ありがとうございます。
今年の西武ライオンズの日本一は1球団だけのものではありませんでした。
良きライバルがいたことで、戦うごとに強くなり、緊迫する試合でも実力を発揮できたんです。
全てのパリーグチームに、そして中日ドラゴンズに感謝の意を表したいです。ありがとうございました!

それでは日本一を飾った今日の試合です。映像はTVで、音声は文化放送という恒例のパターン。
1(右)佐藤、2(中)赤田、3(三)フェルナンデス、4(一)カブレラ、5(左)和田、
6(二)平尾、7(遊)中島、8(捕)細川、9(投)石井貴

1回表 中日先発:ドミンゴ投手
佐藤選手、外角低めチェンジアップに空振り三振。
赤田選手、内角高めストレートにショートゴロ、送球が少し逸れるもファーストの足が離れずアウト。
フェル選手、外角低めチェンジアップに緩いサードゴロ、ショートバウンドするもファーストがナイスキャッチアウト。
■主審…セリーグの友寄氏。やっぱりセリーグは低目を取るなぁ。
■ドミンゴ投手…ボールの走りはそれほどなものの、チェンジアップが決まっている。落ち着いた立ち上がり。

1回裏 西武先発:石井貴投手
荒木選手、外角ストレートでセカンドゴロ。
井端選手、高めスライダーでセカンドゴロ、送球がショートバウンドになるもカブレラ選手が掬い上げてアウト。
立浪選手、高めストレートでセンター後方のフライ。
■石井貴投手…コントロール安定。こちらも落ち着いた立ち上がり。

2回表
カブレラ選手、外角低めチェンジアップを打ち上げてセンター前方のフライ。
和田選手、外角低めチェンジアップにショートゴロ。
平尾選手、フルカウントから外角ストレートを右方向に打つもセカンド正面のゴロ。
■中日…今日も外角一辺倒の攻め。外角低めに変化球を集めている。
      昨日よりも低目を取るので、少し高くなった甘い球を確実に捉えられるかどうか。


2回裏
アレックス選手、内角ストレートでショートゴロ、ワンバウンドするもカブレラ選手が捕ってアウト。
リナレス選手、四球。
谷繁選手、ピッチャー返しの打球、足の脛に当たってファーストに転がるゴロ、2アウト2塁。
井上選手の所で2塁ランナーリナレス選手のリードオフが大きく、細川捕手が2塁送球でタッチアウト。
3アウトチェンジ。
■石井貴投手…打球を受けたが影響はなさそう。先制点という薬をよろしく。

3回表
中島選手、フルカウントからシュート回転ストレートを捉えてライト線へのヒット!
細川選手、エンドラン内角ストレートを叩いてショートゴロ、1アウト2塁。
石井貴投手、打つ気なしの空振り三振と思いきや、ボーク判定。1アウト3塁に。
石井貴投手、外角ストレートを叩いて良い当たりのセカンドゴロ、2アウト3塁。
佐藤選手、粘ってフルカウントから10球目低めストレートを叩いてセカンドゴロ、
と思いきやドミンゴ投手がグラブを伸ばして打球を弾いてしまい、
逆を突かれた荒木選手の送球が遅れるタイムリー内安打! 2アウト1塁。

赤田選手、外角高めストレートを捉えて三遊間抜くヒット! 2アウト1・2塁。
フェル選手、低めストレートを捉えてセンター前タイムリーヒット!

2塁ランナーホームイン、この後、打者走者のフェル選手が一二塁間に挟まれるも、
3塁に達した赤田選手を気にし過ぎた井端選手が送球ミス、フェル選手のヘルメットに当たって転々、
この間に3塁ランナーの赤田選手がホームイン、フェル選手も2塁へ。2点を追加。

ここで中日は投手交代。山井投手が登板。
カブレラ選手、外角低めやや甘いカーブを捉えて左中間への2ランホームラン!
和田選手、四球。
平尾選手、外角低めストレート捉えて一二塁間抜くヒット! 2アウト1・2塁。
中島選手、低め縦スライダーを打ち上げてライトフライ。
■ボーク…東尾氏によると細川選手のショートゴロもボークだったとのこと。
       審判の連携が悪く、簡単にボークが取れなかったとのこと。
■この回…1アウト3塁で石井貴投手から5点だからなぁ。大儲けですよ。
       佐藤選手のタイムリー1点で入ればいいと思っていたけれど、こんなに繋がるとは。驚き。


3回裏
井上選手、初球外角低めストレートでファーストゴロ。
英智選手、初球外角スローカーブでセカンドゴロ。
代打の大西選手、外角低めスライダーでセカンドゴロ。
■石井貴投手…2アウトから攻撃が長かったので、少し不安な面もあったけれど…簡単に終わってくれたな。

4回表 この回から岡本投手が登板。
細川選手、内角低めストレート打つもセカンドフライ。
石井貴投手、打つ気なしの見逃し三振。
佐藤選手、低めストレートを捉えて左中間へのヒット!
赤田選手、内角スライダーを捉えてファースト強襲のライトファールゾーンへの2ベースヒット! 2死2・3塁。
フェル選手、ユニフォームを掠める死球。2アウト満塁。
カブレラ選手、内角ストレートに詰まってファーストフライ。
■岡本投手…あまり良くない。スライダーもそれほど。
        カブレラ選手、カウント1−2からのボール球ワンバウンドスライダーを振ってなければ。


4回裏
荒木選手、フルカウントから低めストレート打たれてライトオーバーの2ベースヒット。
井端選手、外角低めスライダーで見逃し三振!
立浪選手、内角低めストレートでショートゴロ。2アウト2塁。
アレックス選手、フルカウントから四球、2アウト1・2塁。
リナレス選手、外角低めスライダーでサードゴロ。

5回表
和田選手、外角低めスライダーを捉えるもショートライナー。
平尾選手、初球ストレートを捉えてレフト前ヒット!
中島選手、フルカウントから四球、1アウト1・2塁。
細川選手、外角ストレートに空振り三振。石井貴投手、空振り三振。

5回裏
谷繁選手、内角やや甘いスライダーでセカンドゴロ。
井上選手、外角やや甘いストレート打たれてレフト線への2ベースヒット。
英智選手、セーフティバント試みるも石井貴投手が処理して1塁送球アウト。2アウト3塁。
代打の森野選手、内角低めスライダーで空振り三振!

6回表 この回から平井投手が登板。
佐藤選手、低めフォークに空振り三振。
赤田選手、内角低めストレートを捉えて一二塁間抜くヒット!
フェル選手の所で赤田選手が2塁へ盗塁、谷繁選手の送球も逸れて一気に3塁へ!
フェル選手、低めフォークを捉えて左中間抜くタイムリー2ベース!

カブレラ選手、外角低めフォークにショートゴロ。2アウト2塁。
和田選手、外角低めフォークに空振り三振。

6回裏
荒木選手、外角高めスライダーでライトフライ。
井端選手、外角ストレートを捉えられるもライトライナー。
立浪選手、フルカウントから内角ストレート打たれて一二塁間抜くヒット。
アレックス選手、外角高めストレートでショートゴロ。
■石井貴投手…逆球が増え、球威も落ちているが…中日打線が打ち損じている印象。
          それでもここまで良く投げた。13イニング無失点はお見事。ナイスピッチング!

7回表
平尾選手、外角から真中へのストレートを捉えて、ライトスタンドへのソロホームラン!
中島選手、初球外角高めストレートを打ち上げてライトファールフライ。
細川選手、フォーク打ってサードゴロ。
ここでライオンズは代打の石井義人選手を起用。中日は高橋投手にスイッチ。代打の代打、犬伏選手を起用。
代打の犬伏選手、外角フォークにサードゴロ。

7回裏 この回は長田投手が登板。セカンドに高木浩之選手が入る。
リナレス選手、外角高めスライダーで見逃し三振!
谷繁選手、初球外角カットを捉えられるもセカンド正面のライナー。
井上選手、フルカウントから四球。
代打の森選手、内角カットボールでセカンドゴロ。

8回表
代打の小関選手、外角ストレートにピッチャーゴロ。
赤田選手、内角高め145キロストレートにファーストフライ。
フェル選手、外角低めフォークにセカンドゴロ。

8回裏 この回は松坂投手が登板。
代打の高橋選手、外角150キロストレートでレフトフライ。
荒木選手、外角ストレート打たれてライト線の2ベースヒット。
井端選手、フルカウントから外角カットボールで空振り三振!
立浪選手、微妙に外れて四球、2アウト1・2塁。
アレックス選手、内角高めストレートでレフトフライ。
■松坂投手…この状況で登板するとは驚き。ボールの走り自体は良く、コントロールが微妙にずれたぐらい。
         ナイスピッチング、松坂投手。


9回表 この回は岩瀬投手が登板。
カブレラ選手、内角高め高速スライダーに空振り三振。
和田選手、外角シュートにサードゴロ。
高木浩之選手、初球高め高速スライダーを打って左中間へのヒット!
中島選手、ファーストファールフライ。
■石井貴投手…ベンチでしかめっ面のままふんぞり返る映像が。はっきりいって怖い(笑)

9回裏 この回は豊田投手が登板。
リナレス選手、外角カーブ打たれてセンター前ヒット。代走の土谷選手を起用。
谷繁選手、内角高めストレート打たれてレフトへのヒット、
和田選手がダイレクトで捕球しに行くも抜けて2ベース、ノーアウト2・3塁。

井上選手、初球真中ストレート打たれてセンター前に落ちるタイムリーヒット。ノーアウト1・3塁。
森選手、外角フォークでセカンドゴロ併殺。3塁ランナーホームイン。2アウトランナーなし。
渡辺選手、初球内角高めストレートでファーストフライ。
試合終了、7−2で勝利! 見事、日本一!!


今日勝敗を分けた点は、平常心で戦えたか否かでしょう。
本当のところはどうか分かりませんが、初回の守備を見ていて中日側に硬さを感じました。
その硬さが3回のボーク、ドミンゴ投手の判断ミス、井端選手の送球ミスに繋がってしまったのでしょう。
3回表は本来なら1点で済んでいる所。上手く佐藤選手を抑えていれば、0点で終わっていたかもしれません。
そこで一気にライオンズは畳み掛けて5得点、逆にドラゴンズは大量5失点。
気持ちの差がこの回に出てしまったように思います。
逆に9回裏はライオンズに硬さがありましたよね。
豊田投手がコントロール悪くて真中付近にボールが集まってしまい、
和田・赤田選手も打球処理をミスするなどらしくありませんでした。
やはりプロでも気持ちの持ち方というのがなによりも重要なようです。

先発の石井貴投手は第1戦ほどよくなく、シーズン通りのピッチングだったと思いますが、
丁寧にコースを突いていこうという気持ちが出ていました。
それなりのピッチングではありましたが、中日打線を6回3安打無失点で抑えたのはお見事です。
第1戦・7戦と先発して13イニング無失点ですか。緊張する一番最初と最後を務めてこの成績、凄すぎます。
技術云々ではなく、石井貴投手の強い気持ち、それが全てに打ち勝ったのでしょう。
気迫溢れる石井貴投手のピッチングが中日打線を抑え込み、味方を鼓舞しました。
シーズン1勝だったものの、シリーズMVPに相応しい成績でしたね。

石井貴投手がシリーズでこれだけ活躍できた理由は気持ち以外にも「飛ばないボール」の効果があったと思います。
元々、石井貴投手は球威でねじ伏せるピッチャーです。
ストレートは空振りを奪うものではなく、両サイドに決めてフライを打たせるタイプの投手でした。
それが近年の「飛ぶボール」の導入で、力でねじ伏せていたものがみんな長打に、
球威型のピッチャーがなかなか成績を残せず、キレで勝負するピッチャーが勝つという傾向になっていました。
ストライクゾーンも狭いため、石井貴投手のような両サイドの投げ分けで打たせて取る投手は辛かったわけです。
それがセリーグの広いストライクゾーンと飛ばないボールによって本来の持ち味を出すことができたのでしょう。
もし西武ドームで登板していて、球審がパリーグの人だったらここまで好投できていなかったかもしれません。
第1戦・7戦に登板したという巡り合わせも活躍できた理由でしょうね。

3番手の松坂投手の登板には正直驚かされました。
数日前のスポーツ紙で豊田投手の前に投げるようなことが書かれてましたが、
まさか昨日の熱投の翌日にそんなことはないだろうと思っていたんですが。
登板があるとすればプレーオフ最終戦のように豊田投手が打たれた時、
石井貴投手が登板したように延長戦といった緊急時と思っていただけに驚きましたよ。
どうやら荒木コーチの要望と松坂投手の意思とが合致した結果のようです。
馬力はさすが、連投でも関係なし。ただ細かいコントロールはさすがに無理。
微妙にボールが外れてしまうことが多かったです。
それでも無失点に抑える辺りはさすがエース。
最後の試合に投げたことで、大舞台に弱いという不名誉な称号を完全に振り切りましたね。

抑えの豊田投手はコントロールが甘く、外野守備の拙さもあって2失点してしまったものの、
2004年西武ライオンズの日本一を見事に飾りました。
先発投手から抑えに転向して4年目。
1年目から活躍したものの、8月に疲れが見えてまさかの3試合連続サヨナラ負け…
その苦渋をバネにして02年は素晴らしい活躍を見せて優勝したものの、シリーズは4連敗で出番はほとんどなし。
03年も活躍しましたが終盤にクーラーボックスを叩き割って怪我…
そして今年は腰痛や肘痛など怪我に苦しんで1年間戦い抜くことができませんでした。
0点台・1点台の防御率が表しているほど順調な野球人生というわけではなかったはず。
それでも精神的重圧のかかる大事な場面で登場してきっちり抑える、すごく存在感のある投手です。
コントロール抜群で真面目、一見すると冷静なタイプに見られがちですが、
その中身は激しく燃え、リリーフ失敗すると己の不甲斐なさに激怒する激情タイプ。
それだけにマウンドに上がって気持ちを整える、それが豊田清投手、ライオンズを代表するストッパーです。

打線の方は1〜7番まで満遍なく打ちましたね。
各打者が失投を逃さず、打球を捉えることができていました。文句なしです。
1番の佐藤選手はセンターから右を意識したしぶとい打撃でチームを引っ張りました。
2番の赤田選手は繋ぎのバッティングを身につけ、佐藤選手同様チームを引っ張りました。
松井稼頭央選手の移籍、小関選手の不調・怪我などでライオンズの1・2番コンビは定まらなかったんですが、
シーズン終盤にこの1・2番に固定することができ、プレーオフ・日本シリーズと戦うごとに成長していきました。
若い1・2番コンビの成功がライオンズ打線を勢いづけましたね。
そして強力クリーンアップ、3番フェルナンデス選手
ロッテから移籍し、カブレラ選手が不在の中で長打力を発揮して和田選手とともに打線を牽引。
プレーオフ・日本シリーズと短期決戦に大活躍し、近年のライオンズの弱さを払拭してくれました。
4番カブレラ選手はオープン戦で右腕を骨折。6月まで出場できず、出場試合は半分に留まりました。
それでも復活してからはカブレラ選手らしいホームランを見せ、50本ペースの25本をマーク。
日本シリーズでも印象的なホームランを放ち、相手に威圧感を与え続けました。
5番和田選手は選手会長として、チームリーダーとして、チームの主軸として大活躍しました。
前半戦はカブレラ選手不在の中で4番を務めて打線を引っ張り、
若手が働きやすいようにチームの雰囲気にも気を配るなどチームを引っ張りました。
後半戦は五輪・選手会長として球界再編に対応するなど多忙な日々が続きましたが、
それに負けることなく打ち続けました。
もう完全に西武ライオンズの顔、誰もが認めるチームリーダーです。
6番平尾選手は持病の腰痛で苦しんだものの、日本シリーズに間に合って活躍。
右方向へのバッティングで中日バッテリーのリズムを崩しました。
02年のシリーズでも活躍した平尾選手、大舞台での強さが光りましたね。
7番中島選手は松井稼頭央選手が抜けたショートを引き継ぎ、
かつて清原選手らがつけていた背番号3を継承するなど新しいライオンズの顔として売り出されました。
そんな中でどれだけの成績を残すのか、期待半分不安半分だったんですが、
終わっていれば全試合フルイニング出場、.287 27本 90打点 18盗塁の大活躍!
ショートで90打点をマークしたのはパリーグで3人目、
実質1年目だったものの素晴らしい活躍を見せてチームを勢いづけました。
8番細川選手は伊東監督が去った後のホームベースをよく守りました。
開幕時には野田選手との正捕手争いに敗れ、控えに甘んじていましたが、
野田選手の怪我でチャンスを掴み、1勝5敗と最下位に甘んじていたチームを救いました。
4月にはサイクルヒットを記録するなどバッティングの面でも活躍、チームを勢いづけましたね。
その後、守備面などで厳しい注文を付けられ、野田選手との争いが激化していきましたが、
この日本シリーズで再びチャンスを掴み、冷静なリードで中日打線を封じました。
色々と苦労したものの、終わってみれば細川選手がチームの流れを変えた、そういってもいいと思います。
不在だった正捕手の座を今掴もうとしていますね。

他にもシーズン中に活躍した貝塚選手、高木浩之選手、石井義人選手、小関選手、野田選手、田原選手、
中村剛也選手、上田選手、柴田選手、高波選手、大島選手、犬伏選手、GG佐藤選手。
投手では中堅・ベテランの西口投手、森投手。
若手の張誌家投手、小野寺投手、長田投手、星野投手、帆足投手、大沼投手、山崎投手、岡本投手、東投手。
多くの選手達の頑張りが、何度となく訪れたチームの危機を救いました。
松井稼頭央選手の移籍、伊東監督の引退、カブレラ選手の骨折長期離脱、豊田投手の再三にわたる腰痛、
6月には松坂投手も肘や臀部の痛みなどで離脱、
8月には五輪期間で和田選手と松坂投手が抜けました。
チームとしては万全に戦えたのは数えるほど。
本当の意味でベストで戦えたのは、最後の最後、日本シリーズだけでしょうね。
他は何かしら問題を抱えてきました。それを乗り越えてのプレーオフ優勝、日本一ですから価値があります。
全ての選手達の活躍を称えたいですね。



これで今年のプロ野球は全て終わりました。
結果は西武ライオンズの日本一、12球団一若い主力選手達、12球団一若い首脳陣が勝利を掴んだのです。
新しい時代の到来を感じずにはいられません。
「育てながら勝つ」、どんな名将であっても両方を成し遂げることができたのはほんの一握りのみ。
育成に重点を置けば成績が伴わず(広島等)、
勝利を優先すれば育成が上手くいかない(巨人等)と両方を達成するのはとてむ難しいことです。
それを1年目にして成し遂げることができた伊東監督、名将といっていいでしょう。
もちろんそれは根本・廣岡・森監督らがチームの伝統を作り、
東尾監督が強力投手陣を作り、伊原監督が野手陣を育ててきたからでもあります。
現場・フロントが一体化し、伝統的に行ってきた結果が今年のチームだと思います。
ライオンズの歴史を作ってきたチーム、そして新しいライオンズを作っていくチーム、それが今の西武ライオンズです。

この1年間、ライオンズの戦いを見てきて思ったのは、ライバルがいる素晴らしさです。
今年、若手選手が大きく成長し、戦うごとに強くなっていったのはライバルがいたからこそです。
オリックスは伊原元監督が、近鉄は岩隈投手が西武キラーとして、
ロッテはバレンタイン監督が、日ハムは新庄選手など北海道日本ハムという新たなチームとして、
ダイエーは昨年の日本一・今年のペナント1位チームと王者として、ライオンズの前に立ちはだかりました。
ペナントレース、プレーオフと実力伯仲する中で激闘を繰り広げたことが、チームを一戦一戦強くしていきました。
やはりスポーツは相手がいてこそ、ライバルがいてこそです。
来年以降も良い形でペナント・プレーオフと戦っていきたいものです。

日本一、おめでとう、西武ライオンズ!
そしてやりましたよ、パリーグファンのみなさん。今年もパリーグにチャンピオンフラッグを持ち帰りました!
球界再編でパリーグが激震に見舞われていますが、この調子で来年以降も盛り上げいきたいものです。
来年もガンバレ、ライオンズ! 来年もガンバレ、パリーグ! ガンバレ、日本プロ野球!!




10月24日 日本シリーズ第6戦
西武ライオンズ 4−2 中日ドラゴンズ

(西)松坂(8回)−豊田(1回)
(中)山本昌(5回0/3)−岡本(1回)−バルデス(1回)−
 落合(1回)−朝倉(1回)
(本)和田3号2ラン・4号ソロ
西武
中日

和田が2本塁打、松坂が粘りの投球と主力が頑張って勝利! 勝負は第7戦へ!!
いや、まさか7戦まで行くとは。当初予想していなかっただけに驚きです。
4・5戦と中日ペースの試合をやられてしまい、どうなることかと思いましたが、
今日は一転してライオンズペースの試合となりました。
初回に佐藤選手が出塁し、赤田選手がバントで進め、カブレラ選手のタイムリーで先制。
立ち上がりもう少しだった松坂投手は尻上がりに良くなるピッチングを見せ、
和田選手のホームランで逆転、最後は豊田投手が締めるという理想の展開、
ライオンズらしい野球を見せて3勝3敗と追いつきました。
勝負は第7戦へ… さぁ、勝利の女神はどちらに微笑みますか。

今日の試合を見ていて思ったのは、ライオンズの選手の顔つきが違ったことです。
私が気づいたのは赤田選手とカブレラ選手、和田選手の3人。
赤田選手は文化放送の「暴れん坊将吾」で良いコメントをしていたというのもあるんでしょうが、
何か打席で落ち着きが感じられました。
カブレラ選手は6回の打席に悟り済ましたような表情を、
和田選手は同じく6回の打席での目の輝きと先日までとの試合と違う何かを感じました。
追い詰められたことで逆に何かすっきりしたというか、憑き物が落ちたというか、
そんな無の境地が垣間見られました。
22日の分で書いたような野球に対するひたむきさが感じ取られましたね。
良い表情になってきました。
明日の結果は分かりませんが、プレーオフ第1・第2ステージのような熱い展開が期待できそうです。

今日の試合展開説明。映像はTV、解説は文化放送。
1(右)佐藤、2(中)赤田、3(三)フェルナンデス、4(一)カブレラ、5(左)和田、
6(二)平尾、7(遊)中島、8(捕)細川、9(投)松坂

1回表 中日先発:山本昌投手
佐藤選手、外角カーブを捉えるセンター前ヒット!
赤田選手、確実に送りバント成功、1アウト2塁。
フェル選手、低めスクリューを打ち上げてセンターフェンス手前のフライ、ランナー3塁へ。
カブレラ選手、内角高めスライダーに詰まりながらも左中間へのタイムリーヒット!
和田選手、外角低めストレートを打ち返すライト前ヒット!

平尾選手、外角ストレートを打つもショートゴロ。
■今日の球審…パリーグの中村。低め辛い〜 狭いパリーグのストライクゾーンに山本昌投手が苦労気味。
■山本昌投手…ボールの走りがもう少し。甘い球もあっただけに一気に掴まえたかったが。

1回裏 西武先発:松坂投手
荒木選手、内角カットでセカンドゴロ。
井端選手、外角低めストレートが微妙に外れて四球。
立浪選手の所で井端選手が盗塁、ワンバウンドスライダー捕球後に2塁送球してタッチアウト!
立浪選手、内角カットで空振り三振!
■細川選手の送球…素早い送球で文句なし。だけどタッチより足が速かったようにも。
             良い送球だったのでタイミングで微妙な判定をアウトと言ってしまった感じ。
■松坂投手…リリースがまだ一定しておらず。初回は抑え気味だと思いたい。これで乗ってくるか。


2回表
中島選手、外角低めカーブにサードゴロ。細川選手、内角高めストレートに空振り三振。
松坂投手、外角高めスクリューを引き付けて右方向に打つライト線へのヒット!
佐藤選手、初球打ちでショートゴロ。

2回裏
アレックス選手、変化球で攻めて内角151キロストレートで空振り三振!
リナレス選手、スライダー外れ、外角低めストレートをボールと言われて四球。
谷繁選手、カウント1−1からエンドラン、内角低め際どいストレートを打ち、
ベースカバーに入るショートの逆を突いて定位置を抜くヒット、1アウト1・3塁。
井上選手、外角ストレートで打ち取るも高いバウンドの人工芝ヒット、タイムリー内安打。1・2塁。

森選手、高めストレートで空振り三振!
山本昌投手、内角ストレートでショートゴロ。
■松坂投手…ピンチになって力を入れ出す。ストレートのリリースが完璧に。前回とは段チ。◎。
         カットボールもいいのでもう大丈夫。この回の失点はしゃーないやね。


3回表
赤田選手、フルカウントから外角ストレートを完璧に捉えるもレフト後方のライナー。
フェル選手、低めスクリューを捉えてセンター前ヒット!
カブレラ選手、内角高めスライダーを高々と打ち上げてレフトフライ。
和田選手、低めカーブを打つもピッチャーゴロ。
■ストライクゾーン…セとパではコースではなく高さが違うのか。パリーグは低めに辛い。

3回裏
荒木選手、外角高めフォーク打たれてセンター前ヒット。
井端選手、外角低めカットで空振り三振!
立浪選手、フルカウントから内角カットでピッチャーゴロ、2塁狙うもランナースタートで1塁へ、2死2塁。
アレックス選手、外角低めスライダーで見逃し三振!
■細川捕手…ランナー2塁にいると最初の構えと逆に動いたりしている。なんで?
■松坂投手…どうして解説者は全員悪いと言うんだろうか。ストレートとカットええやん。大丈夫だろ普通に。
         たいしたピンチでないのにピンチに仕立て上げなくとも。
         東尾氏、もっと良いって言え(笑) 権藤氏に押されっぱなし。

4回表
平尾選手、外角低めスクリューにファーストファールフライ。
中島選手、初球外角低めスクリュー打ってファーストゴロ。
細川選手、粘るもフルカウントから外角低めカーブに空振り三振。

4回裏
リナレス選手、逆球となった外角高めストレート打たれてライト線の2ベースヒット。
佐藤選手が飛び込んでグラブに当てるも捕球できず、ノーアウト2塁。
谷繁選手、初球外角ストレートを狙い打たれて一二塁間抜くヒット、ノーアウト1・3塁。
井上選手、内角カット打たれてピッチャー返しのセンター前タイムリーヒット。ノーアウト1・2塁。

森選手、初球で打ち取ってファーストフライ。1アウト1・2塁。
山本昌投手、送りバント、3塁を狙えたものの握り直してしまい、1塁へ送球。2アウト2・3塁。
荒木選手、フルカウントから外角低めスライダーでセカンドフライ。
■井上選手…うーん…上手く打たれてるんだよなぁ。決めたい所で決められないし。当たってます。
■松坂投手…打たれたのはしゃーない。後を抑えたから良し。


5回表
松坂投手、高めスライダーに空振り三振。
佐藤選手、外角スクリュー打つもセカンドゴロ。
赤田選手、粘ってフルカウントから外角低めストレートを捉えてセンター左への2ベースヒット!
フェル選手、外角低めカーブを打ち上げてセンターフライ。
■赤田選手…打席に雰囲気がある。今日の西武打線の中では一番期待できそう。1〜5番で決めたい。

5回裏
井端選手、ストレートで押して外角カットで空振り三振!
立浪選手、低めスライダーでショートフライ。
アレックス選手、外角低めスライダーでキャッチャーファールフライ。

6回表
カブレラ選手、外角スクリューを捉えて右中間突破の2ベースヒット!
和田選手、カウント2−1から粘りまくってフルカウントから10球目真中高めボール気味スライダーを
被せるように打ってレフトスタンドへの2ランホームラン!
平尾選手、初球外角スクリュー捉えて右中間フェンス直撃のヒット!
これをライトが追いすぎ、センターもクッションボールを誤るミス。
平尾選手は一気に3塁へ。スリーベースヒット! ノーアウト3塁。

■カブ・和田選手…カブレラ選手は打席に入る前に無心の落ち着きある表情、
            和田選手は目が輝いていた。こういう所から雰囲気が出てきますよね。


ここで中日は投手交代、岡本投手が登板。
中島選手、フルカウントから外角低めスライダーに空振り三振。
細川選手、外角低めフォークに空振り三振。

松坂投手、全てスライダーでハーフスイング空振り三振。
■岡本投手…仕留めるとすれば中島選手の早いカウントのボールぐらい。それ以外は良い球ばかり。
         スライダーのキレあり。敵ながらナイスピッチングといったところか。


6回裏
リナレス選手、外角スライダーでセンターフライ。
谷繁選手、甘い抜けたフォークを捉えられるも、レフトフェンスギリギリのフライ(間一髪…)
井上選手、初球内角高めカットでセカンドゴロ。
■谷繁選手の当たり…打った瞬間は行ったと思う打球。飛ばないボールで助かった(汗)
              松坂投手も珍しくマウンド上で助かったと茶目っ気たっぷり。


7回表 この回からバルデス投手が登板。
佐藤選手、外角低めスライダーを捉えるセンター前ヒット!
赤田選手、初球バスターエンドランファール、その後確実にバント成功。1アウト2塁。
フェル選手の所で佐藤選手が3塁へ盗塁、しかしナイス送球で刺されてタッチアウト。
フェル選手、わき腹に当たる死球。
カブレラ選手、外角高めスライダーを捉えた…と思いきやバットの先でレフトフライ。
■佐藤選手の盗塁…ちょうど内角の綺麗なボール球、投げやすかった模様。
             足自体はそんなになのだから無理せずとも。スタートの良さで決まる選手だし。


7回裏
代打の大西選手、外角低めストレートでセカンドゴロ。
代打の森野選手、低めチェンジアップでセカンドフライ。
荒木選手、フルカウントから内角高めカットでファーストファールフライ。
■松坂投手…ほぼキャッチャーの構えた所へ。抜群のコントロール。

8回表 この回から落合投手が登板。
和田選手、外角低めフォークを捉えてセンター右へライナーで飛び込むソロホームラン!
平尾選手、外角ストレート打ってサードゴロ。中島選手、外角フォーク引っ掛けてサードゴロ。
細川選手、フォーク攻め、外角低めフォークに空振り三振。
■和田選手の一発…和田選手独特のセンターから右に伸びる打球。少しは怖さが分かったかな?

8回裏
井端選手、外角カットで空振り三振!
立浪選手、カウント2−2からのハーフスイングを橘高氏にノーと言われた後に四球。
アレックス選手、内角ストレートでバットを折るショートゴロ、2塁アウト、1塁はセーフ。
リナレス選手、微妙に外れてフルカウントから四球、2アウト1・2塁。代走の土谷選手を起用。
谷繁選手、外角低めボール球カットでセカンドゴロ。
■松坂投手…ナイスピッチ! 明日は無理だろうから最後まで投げて欲しい。

9回表 この回は朝倉投手が登板。ファーストに渡辺選手。ライトに英智選手。
代打の小関選手、浅いセンターフライ。
佐藤選手、フルカウントから低めストレートを打つもセカンド左の打球を捕ってナイス送球アウト。
赤田選手、ストレートの四球。
フェル選手、外角高めフォーク打ってショート左のゴロ。

9回裏 この回は豊田投手が登板。
井上選手、低めフォークで空振り三振! 渡辺選手、外角高めストレートで空振り三振!
英智選手、低めフォーク打たれてレフト前ヒット。荒木選手、外角低めフォークでセカンドフライ。
試合終了、4−2で勝利! 勝負は第7戦へ。
■豊田投手…気迫溢れるピッチング。ナイスピッチ!!


先発の松坂投手は良かったと思います。
立ち上がりは上位打線がストレート狙いで来ているということで変化球でかわす投球が続き、
スライダーのコントロールが安定せずにあまり良い状態とは思えませんでしたが、
2回の1アウト1・3塁のピンチからストレートを使い出してピッチングが安定していきました。
フジテレビでも文化放送でも解説者の方々は不安に見ていたようですが、私は安心しきってました。
確かにスライダーのコントロールがバラバラでフォーク・チェンジアップもイマイチだったんですが、
ストレートのリリースは第2戦と違ってバッチリで、カットボールの制球が安定してたので大丈夫だろうと。
そういう意味では良い球と悪い球の判別が早い段階でできたのは大きかったと思います。
3回以降はカーブでカウントを稼いでストレート・カットボールで打ち取る組み立て、
5回辺りからスライダーのコントロールも落ち着いてきて投球の幅が増していきました。
結構ピンチもありましたが、焦る場面はほとんどありませんでした。
唯一焦ったのは6回裏の谷繁選手のレフトフライ、あれは打った瞬間行ったかと。
ナゴヤドームの「飛ばないボール」に助けられましたね(汗)
今日のピッチングは安定感抜群、チームに勝利をもたらすエースの投球でした。
特に終盤は躍動感があり、キャッチャーの構えた所にバシバシ決まるコントロール、素晴らしかったです。
チームに魂を込めるようなピッチングでしたね。
「大舞台に弱い」、もうそんな言葉は言わせません。

しかし普段パリーグを見ていない解説者の松坂投手評は面白い…
威圧感がない云々とか… デビュー当時の松坂投手の面影で見ている人が多いです。
荒削りで抑えられるならそれでいいですけどね。
それじゃ無理だからフォームを変えるなりしてきたんでしょうに。
リリースポイントを打者寄りになるよう工夫し、全力で150キロ投げるのではなく、
軽く150キロを投げられるよう努力してきたのが今の松坂投手。
それを頭に入れておいてもらいたいです。だから終盤でも平気で150キロ以上出るんですよ。
荒々しければ良いというものじゃないでしょうに。

えーっと、話を試合の方に戻して…と。
ここの所、中日投手陣の外角攻めに抑えられていた打者陣ですが、
今日は左の山本昌投手ということもあってか上手く対応できていたと思います。
山本昌投手は立ち上がりこそボールが走らずに不安定でしたが、
2回以降両サイドに上手くボールを散らしていてなかなか打つのは難しい状況でした。
そんな中で5回に赤田選手が外角低めのストレートを捉える2ベースヒットを放ち、
6回にはカブレラ選手が外角スクリューを右中間へ運ぶ2ベースを運ぶなど外角攻めにしっかりと対応していきました。
そして和田選手はファールで粘った末の失投を捉える逆転2ラン。素晴らしかったですね。
その後は平尾選手がライトオーバー、和田選手がセンター右へホームランを放つなど打撃内容もなかなか。
中日投手陣の外角攻めを上手く攻略したと思います。
もっともそれは球審のストライクゾーンも影響していそうです。
今日の球審はパリーグの中村氏。ストライクゾーンがセリーグのものよりも狭くなっていました。
そのおかげで外角低めの際どいコースをボールに取ってくれ、対応しやすくなった気がします。
明日の試合も引き続き外角攻めをされると思いますから、ストライクゾーンに関係なく打てるよう頑張って欲しいです。
それには今日の和田選手のバッティングがヒントになるはず。
ボールに食らいついて失投を逃さずに捉える姿勢、これを大事にして欲しいです。
赤田選手の2ベースもファールで粘った末でしたしね。
どんなにコントロールのいい投手でも、ファールで粘れば甘い球は来るもの。
打撃にしぶとさが出てきているのが良いですね。

2本ホームランを放った和田選手のバッティングはさすがの一言。
6回表の逆転2ランはノーアウト2塁という場面。カウント2−1からの山本昌投手との攻防は見所満点でした。
和田選手は右方向へ進塁打を放とうとするので大振りしないしぶといバッティング、
山本昌投手は長打を食らわないようコーナーコーナーを突く丁寧なピッチング、
2人の根競べはフルカウントの10球目まで行きます。
ここで山本昌投手が高めに失投を投げてしまい、和田選手がこの1球を見逃さずに捉えてホームラン! 痺れました。
ファールで粘るしぶとさ、1球の失投を見逃さない集中力、そしてそれを仕留めるだけの技術・パワー。
どれも素晴らしい惚れ惚れする一発でしたね。
8回表のソロホームランもお見事。
打ったのは外角低めのフォーク。ストライクゾーンだったものの、簡単な球ではありませんでした。
4・5戦目だったら打ち取られていたような球、中日が対和田選手として攻めていたボールです。
それを和田選手はセンター右へライナーで完璧に運んだわけです。
和田選手の右方向への長打、それが発揮された瞬間でしたね。
和田選手の怖さはこの右方向へも長打が打てる点、外角も苦にせず打てることです。
1回表のライト前ヒットも外角低めでしたし、中日の攻めに完璧に対応してきたといっていいと思います。
谷繁選手のリードを破壊する見事なバッティングでした。明日も期待しています。



今日のライオンズの勝利で3勝3敗のタイに。勝負は第7戦、最終戦に突入しました。
ここまで来ると予想云々、データ云々じゃないです。
「勝ちたい気持ちの強い方が勝つ」、理屈じゃない最後の激闘となってきます。
どんな結末を迎えるのか全く予想できない展開、明日はそんな試合になってくることでしょう。

明日の先発はライオンズが石井貴投手、中日はドミンゴ投手が有力視されています。
ただ明日はピッチャー総動員でしょうから、先発というよりも1番手投手という感じでしょうかね。
3〜5回を目処に交代を考え、どんどんピッチャーを次ぎ込んでくるでしょうね。
中日は第4戦に好投した山井投手、そしてエースの川上投手と大胆に使ってくることでしょう。
一方のライオンズも帆足投手、場合によっては西口投手、そして松坂投手をも投入してくるかもしれません。
ピッチャーをどう繋いでいくのか、監督の采配に注目したいですね。

一つ気になるのは明日の主審。
この日本シリーズでは前日のライト線審が主審をやるようですが…
となると、セリーグの友寄氏かパリーグの東氏のどちらか。順番で行くとセリーグの友寄氏?
そうなるとストライクゾーンは広め。低めのボールをよく取ることになるので、投手戦になるんでしょうかね。
投手戦だと本当に継投が難しくなってくるなぁ。
明日は9回で勝負がつかないかもしれない。延長覚悟の試合になることも考えられますね。

ポイントはやはり中盤の継投。5〜8回をどう繋いでいくかでしょうね。
中日は序盤からピンチになった時点で山井投手にスイッチとなるでしょうから、
おそらくこの大事な中盤を任せられるのはエースの川上投手でしょう。
ライオンズ打線が川上投手を打ち崩せるかどうか、そこに注目したいです。
逆にライオンズの継投はさっぱり読めません。
石井貴投手の先発は間違いないでしょうし、帆足・松坂投手もベンチ入りするんでしょうが…西口投手がどうなるか。
ライオンズの継投のポイントは帆足投手の使い方。
後ろが計算できているのなら、早い段階で帆足投手を投入し、ロングリリーフをさせることができます。
ただ小野寺投手が打たれてしまい、松坂投手も連投と不安要素が多くなってくると豊田投手の前ということも。
おそらく松坂投手はプレーオフ第2ステージ最終戦のように有事の際の登板でしょう。
延長の石井貴投手登板のような感じか。
理想としては石井貴投手に5回投げてもらい、6・7・8回と帆足投手、9回に豊田投手なんですがね。
そう簡単に上手くも行くまいて。
ライオンズはどういった継投をしていくのか、帆足投手の使い方がポイントとなってきそうです。
明日の試合は帆足投手VS川上投手となってくるような気がしています。

まぁ、結果はどうあれ、明日で全てが決まります。
今年のプロ野球の最終戦を飾る素晴らしいゲームにしてもらいたいですね。
明日もライオンズらしい野球を見せましょう! 最後まで、ガンバレ、ライオンズ!!




10月22日 日本シリーズ第5戦
西武ライオンズ 1−6 中日ドラゴンズ

(中)川上(8回)−岩瀬(1回)
(西)西口(6回2/3)−長田(1回1/3)−小野寺(1回)
(本)立浪2号2ラン、アレックス2号ソロ
中日
西武

打線が川上の前に抑えられて完敗… 王手をかけられる
最悪やな、失点の仕方が。
試合終了時にライオンズファンがメガホンを投げ入れていたそうですが、気持ちは分かります。
3回表の先制点を許したときの守備は何ですか。
荒木選手の左中間フェンス直撃の2ベースヒット、ここまではいいです。
和田選手も深追いせずに的確に回り込みました。
けれどその後にボールをジャックルしただけでなく、ショートの中島選手に緩いワンバウンドの返球をするとは。
その中島選手も荒木選手の走塁に全く気づかず、慌てて投げてもセーフ。3塁打にしてしまったわけです。
本来なら西武がやらなければいけない野球を中日にやられてるんですよ?
緩慢な守備で次の塁を許してしまうなんて、集中力を欠いていると言われても仕方ありません。
きっちりした試合で負ければファンも納得するでしょうが、こんな体たらくで負けてしまっては怒るのも当然です。
やる気あるのかと怒りの意思表示をしたくなりますよ。
ただ敗戦の怒りをぶつけただけではないんです。選手の方々にはそれを心に留めてもらいたいです。
…と理由はどうあれ、球場に物を投げ入れちゃダメですけどね、やっぱり(^^;

そういう意味で昨日は捕手の差で負けた試合、今日は守備で負けた試合だと言えます。
その後の中島選手のバックホーム悪送球(記録はフィルダースチョイス)にしてもそう、
大事なところでミスをしてしまっています。荒木選手の打球処理なんて論外。
逆に中日は6回裏の小関選手の右中間フェンス直撃の当たりで中継をしっかりと繋ぎ、
1塁ランナー高木浩之選手の生還を許さずにホームタッチアウト。
もしもホームインしていれば2−3と1点差、さらに2アウト2塁でフェルナンデス選手と同点のチャンスになっていました。
1点差なら俄然雰囲気も変わったでしょうし、この中日の守備は大きなものでした。
この守備の集中力の差、確実性の差が勝敗を分けたように思います。

これでシリーズの流れは完全に中日です。
2試合連続で中日の試合をさせてしまったのは痛すぎます。
しかも最後に勝ちリリーフの小野寺投手まで打たれてしまったわけですから…有利な材料はなくなってしまいました。
打線も中日バッテリーの外角攻めに対応できていませんし…参ってしまいます。
もうあとは粘り強さで食らい付いていくしかないです。
6戦の松坂投手、7戦の石井貴・帆足投手と先発投手陣の奮起に期待し、
集中したしぶとい試合をやっていかなければ。
とはいっても、悲壮感たっぷりで追い込まれるとダメでしょうから、
挑戦者の気持ちでガンとぶつかっていきませんと。
失うものは何もなし、全力プレーで戦っていってもらいたいです。
今日のようなプレーだけは二度としないように。全力プレーを約束して欲しいです。

今日の試合展開説明。TV中心です。
1(右)佐藤、2(中)赤田、3(三)フェルナンデス、4(一)カブレラ、5(左)和田、
6(指)平尾、7(遊)中島、8(捕)細川、9(二)高木浩之

1回表 西武先発:西口投手
荒木選手、初球外角高めスライダーでライトフライ。
井端選手、内角ストレート打たれてレフト前ヒット。
立浪選手の所で井端選手に盗まれて2塁盗塁成功(細川捕手がナイス送球で悠々があと一歩に)

立浪選手、四球、1アウト1・2塁。
アレックス選手、初球内角ストレートでサードフライ。
リナレス選手、外角低めスライダーでセカンドゴロ。
■西口投手…そーっとした立ち上がり。ランナーなしではあまり腕が振れずに置きにいく感じ。
        ランナーを出してから少し力が入る。スライダーはいい感じ。
        まだいつもの躍動感がないので、ストレートの勢いが心配。制球で勝負できるか?
        初回は全体的にまとまっていた印象あり。


1回裏 中日先発:川上投手
佐藤選手、初球外角低めカットボール打つもサードゴロ。
赤田選手、高めストレート打つもピッチャーゴロ、川上投手に直接タッチされてアウト。
フェル選手、外角低め流れるフォークに空振り三振。
■川上投手…変化球中心。ストレートの走りは1戦ほどではない印象。変わらず外中心の攻め。

2回表
谷繁選手、フルカウントから外角高め緩いスライダーで見逃し三振!
井上選手、初球内角スライダーでファーストゴロ。
大西選手、140キロ台ストレートで攻め、外角低めスライダーボール球で空振り三振!
■西口投手…この回、140キロを超える。力を入れて投げられるようになり、躍動感が出てきた。
        大西選手に対する腕の振りは○。この調子で乗っていくことを期待。


2回裏
カブレラ選手、フルカウントから外角低めボール球カーブに空振り三振。
和田選手、初球外角カットボールを打つもややバットの先でライトフライ。
平尾選手、甘い内角ストレートを捉えてレフトへの大きな…ファール。外角低めカットにピッチャーゴロ。
■川上投手…カブレラ選手にカーブですか。チャンス。少し高くなればホームランボール。
        ストレートはあまりない。速い球はカットと思って可、カーブ・フォークの組み立て。
        攻め方としては間違ってないと思うが、あまりに極端じゃないかい?


3回表
森野選手、ファーストゴロ。
荒木選手、高めストレート打たれてレフトフェンス直撃の2ベースヒット、
と思いきや、和田選手が一度ジャックルして緩くショートに返球しようとした所、
荒木選手は3塁へ、慌てて送球するも間に合わずセーフ、3ベースヒットにしてしまう。
井端選手、フルカウントから内角ストレートでショート前方のゴロ、
バックホームするもショートバウンドで捕球できず。細川捕手のブロックで足を痛めた模様。

打者走者の井端選手は2塁へ向かうも、西口投手が素早いカバーで2塁送球タッチアウト!
立浪選手、内角低めスライダーで空振り三振!
■荒木選手のプレー…和田選手はワンバウンドで中島選手に返球、中島選手も動きに気づいておらず。
             西武らしくない怠慢プレー。勝っても負けても伊東監督はお冠か。
■井端選手のプレー…どうでもいいことだろうが、ブロックで足が届いた?
              ああ、足を痛めた後に少し伸ばしてホーム踏んでいるか。
■西口投手のカバー…ナイスカバーリング。内転筋痛明けと思えない機敏な動き。大丈夫じゃん。
■中島選手のプレー…足の動きが問題だった模様。投げやすい形で足運びしないと。


3回裏
中島選手、11球粘るもカットボール打ってファーストファールフライ。
細川選手、内角シュート打ってサードゴロ。
高木浩之選手、外角低めシュート捉えるもファーストゴロ。

4回表
アレックス選手、フルカウントから四球。
リナレス選手、内角際どい球をボールと言われ、フルカウントから四球。ノーアウト1・2塁。

谷繁選手、送りバント成功、1アウト2・3塁。
井上選手、内角低めスライダーを上手く打たれてライト前2点タイムリーヒット。
大西選手、高めストレートでサードファールフライ。
森野選手、低めフォークで空振り三振!
■西口投手…リードも球も悪くはない。結果的にボールという感じか。微妙な判定多いよ。
        それに対して西武が耐えられず、中日が耐えているという差があるわけだが、印象も入ってない?

4回裏
佐藤選手、外角カットにサードゴロ。
赤田選手、初球高めストレートを打ち上げてレフトへの浅いフライ。
フェル選手、低めフォークに空振り三振。
■判定…ああそうか。中日は外角中心だから審判も判定しやすいと。だから際どい所を取れるのか。
■川上投手…そんなにいいと思わないんだが…コントロール甘くなる球もあるわけだし。


5回表
荒木選手、低めフォークでピッチャーゴロ。
井端選手、四球。立浪選手、内角ストレートでファーストゴロ併殺。

5回裏
カブレラ選手、内角シュートに詰まってショートゴロ。
和田選手、内角シュート気味のフォークにショートゴロ。
平尾選手、外角カットいっぱいに見逃し三振。

6回表
アレックス選手、内角ストレートでショートフライ。
リナレス選手、低めスライダーで空振り三振!
谷繁選手、外角低めスライダーボール球で空振り三振!
■西口投手…躍動感が出てきて、ボールの切れが好調時のものになる。
        スライダーがフォークのような変化に。好調好調。

6回裏
中島選手、フルカウントから外角低めカット打ってサードゴロ。
細川選手、外角カットを打ってレフト前ヒット!
高木浩之選手、外角シュートにピッチャーゴロ併殺…と思いきや、川上投手が空振りでセンター前ヒット!
1アウト1・2塁のチャンス。

佐藤選手、外角低めストレートに空振り三振。
代打の小関選手、初球内角ストレートを捉えるあわやホームランかという
右中間フェンス直撃のタイムリー2ベースヒット!

1塁ランナーの高木浩之選手がホームを突くも中日の中継が完璧に行ってホームブロックタッチアウト。
■走塁…回り込んで欲しかったなぁ。返球を阻止するように前に…ダメか。

7回表 ライトに小関選手、センターに佐藤選手。
井上選手、外角低めチェンジアップでレフトフライ。
大西選手、低めスライダーで空振り三振!
森野選手、フルカウントから四球。荒木選手、フルカウントから四球。
ここでライオンズは投手交代、長田投手が登板。2塁ランナーに代走の土谷選手。
井端選手、フルカウントから低めカットでサードゴロ。

7回裏 ライトに英智選手。
フェル選手、フルカウントから真中外よりストレートに空振り三振。
カブレラ選手、浮いたカットに手が出ず、直後の外角低め一杯ストレートに見逃し三振。
和田選手、低めフォークを捕らえて左中間突破の2ベースヒット!
平尾選手、外角高めカット打って三遊間抜くヒット! 2アウト1・3塁。

中島選手、内角高めシュートに詰まってショートゴロ。

8回表
立浪選手、内角ストレートでライトフライ。
アレックス選手、外角スライダーでファーストゴロに打ち取るもカブレラ選手が弾くエラー。
リナレス選手、内角ストレートが当たって死球。1アウト1・2塁。
谷繁選手の所でワイルドピッチ、ランナー2・3塁に(サイン違い? 細川捕手の捕球がなんか変)
谷繁選手、内角高めストレートでセカンドフライ。2アウト2・3塁。
井上選手、敬遠、2アウト満塁。
英智選手、外角スライダーをピッチャー返しされるもセカンド左バックハンドでキャッチしてトス、アウト!
高木浩之選手のファインプレーで失点を防ぐ!


8回裏
代打の貝塚選手、フルカウントから外角高め抜けたストレートボール球を打ち上げてレフトフライ。
高木浩之選手、シュートにセカンドゴロ。
佐藤選手、粘ってピッチャー返しの打球を放つもショート井端選手が回りこんでアウト。

9回表 この回から小野寺投手が登板。キャッチャーに野田選手。
代打の高橋選手、高めストレートでサードフライ。
荒木選手、内角高めストレートでショートゴロ。
井端選手、内角低めストレート打たれてレフト前ヒット。
立浪選手、初球内角ストレート打たれてライトスタンドへの2ランホームラン。
アレックス選手、高めストレート打たれて左中間へのソロホームラン。

リナレス選手、内角低めストレートでショートゴロ。
■野田捕手のリード…2アウト1塁だからバッター勝負なのに…盗塁を恐れて内角のストレートとは。
            打者はホームランだけを狙っている場面なのだから、もう少し慎重にいって欲しかった。
            ちょっと軽率というか、汲々としている感じがする。

9回裏 この回から岩瀬投手が登板。
代打の犬伏選手、外角低めシュートにピッチャーゴロ。
フェル選手、外角シュートを打つセンター前ヒット!
カブレラ選手、高め高速スライダーに空振り三振。
和田選手、センターフライ。試合終了、1−6で敗戦…


今日のライオンズの収穫としては細川捕手のリードですね。
つーか、ここまで到達するのにここまで時間がかかってしまうとは(汗)
第3戦開始時までに到達して欲しかった所。色々と考えすぎちゃいましたね。
第4戦の7回以降にマスクを被った時同様、細川捕手は内角を効果的に攻めるリードをしていました。
内角のスライダーで際どく攻めてカウントを稼いだり、内角ストレートでポップフライに取ったり。
低めの落ちる変化球を効果的に使うなど、対中日のリードができていたように思います。
荒木選手に打たれたのは失投でしたし、井上選手に打たれたタイムリーは打者が上手かっただけ。
リードミスはほとんどなかったと思います。ほぼ完璧なリード。これで良いんです。

逆に野田捕手はまだ混乱しているかなと。
立浪選手に内角を攻めるのは正解だと思うんですが、冷静に場面を考えないと。
2アウト1塁でアウトになってもいい場面、立浪選手はホームランを狙って思いっきり決め打ちしてきます。
立浪選手が一番ホームランにできるのは内角のベルト付近のストレート。
そこに投げちゃいけないのに初球から投げてしまってドカーンですよ。状況が読めてないとしか…
ちょっと頭が混乱しちゃってますね。シーズン中は細川捕手と立場が逆だったんですが。
(立浪選手への球は外角に構えた逆球だった模様。それでもストレートという選択は失敗だったか)

ここまでライオンズバッテリーが混乱してきたのは、この中日の「決め打ち」のせいなんでしょう。
狙い球を極端に絞ってくるから、一度弱点だと思ってもそこを打たれて誤解してしまう。
それを繰り返した結果、ここまで攻め方が固まらなかったのでしょう。
うーん、素直なんかねぇ。上手く騙され取るっつーか、若いんかねぇ。
中日打線には落合監督の現役時代の「読み」が備わっているのに、
ライオンズバッテリーには伊東監督の「慎重さ」が備わっていない。
その差がシリーズで出ちゃってます。残り試合でなんとか修正してください。

久々の先発となった西口投手は良かったと思います。
立ち上がりは腕が振れてなかったのでドキドキものでしたが、3回ぐらいから普通になり、
5回辺りは躍動感溢れるピッチングを披露していました。
スライダーがフォークのように縦にスッと落ちれば絶好調、その縦スライダーが今日は見られました。
よく腕が振れていてナイスピッチングだったと思います。
荒れ球というイメージのせいか、内角の球がやたら厳しく、
四球が多くなる結果になりましたが、そんなコントロールに苦しんだというわけでもありません。
西口投手らしいのらりくらりのピッチングができたのではないでしょうか。
うーん、万全ならなぁ… セリーグに対して効果的に使えたのに。ちょっと残念。
7戦までもつれた場合にリリーフ登板は… 無理かなぁ…

2番手の長田投手はストレート自体の力はそれほどだったものの、腕が振れていたので問題なし。
3番手の小野寺投手はストレートの力が足りなかった印象。
フォークも高めに浮いてしまってたので、ストレートに頼らざるをえなかったんですかね。
打たれたからではないですが、今日のピッチングはダメでした。

打線は川上投手を打てず。情けない。
中盤以降の気迫溢れる川上投手を打てないのは分かります。コントロールも抜群に良かったですし。
けれど立ち上がりの川上投手はそんなに良かったかなぁと。むしろ悪かったと思うんですが。
昨日の山井投手同様、ピッチングは外角主体というか外角ばかり。
カットボールとフォークを外角低めに集め、時折内角のシュート、カーブという組み立て。ストレートは見せ球でした。
昨日の谷繁選手のリードを考えれば、外角攻めは分かりきっていることなのに対応できないとは…
シーズン中に日ハムの江尻投手にやられたのと全く同じです。外角に来ると分かっているのに打てない。
一朝一夕に打てないのは仕方ないとしても、ストライク・ボールの見極めぐらい徹底できないんでしょうか。
昨日から全くストライク・ボールの見極めができていません。見逃し三振が多すぎ。
それだけ川上投手が際どい球を投げていたということもあるんですが、
そこに来ると分かってるんですからバットぐらい動かして欲しいです。
もうあまりに情けなくて試合中にガッカリしてしまいました。
いい加減、外角低めのストライク・ボールの見極めをしっかりとしてください。本当に。
この調子では6戦、7戦も抑えられてしまいますよ。
チーム全体で外角の球に対する意識を変えていく必要があると思います。

あとは…高木浩之選手のセカンド守備が冴え渡っているぐらいですかね。
毎試合ファインプレーを見せてくれます。全国に名手っぷりを披露。
時折、ポカもやらかしてしまうだけに、これで一気に守備のイメージが良くなったはず(^^;
この調子でチームを引っ張って言ってもらいたいですね。

(独り言)
すぽるとで平松氏が松坂投手に関してコメント。
「シーズン中は足をゆったりと上げない」って嘘八百をもっともらしく言わないでください。
シーズン中もゆったりと上げてます。まぁ、前回はできるだけ間合いを取ろうとしてたのは事実でしょうが。
どちらかというとリリースポイントの問題じゃないんすか。



これで2勝3敗。当たり前のように後がなくなりました。
完全に中日ペースなので逆転するのは正直難しいと思います。
けれどまだ2連勝すれば日本一になれる可能性を残しているのですから、最後まで全力でぶつかっていって欲しいです。
今日のライオンズファンの怒りを真摯に受け止め、
挑戦者としてのプライドを持ち、全力プレーで戦っていってもらいたいです。
最後まで諦めない野球を、今年ライオンズが一年かけてやってきた野球を今こそ見せてもらいたいです。
明日は移動日で休みですから、ゆっくりとこの一年を振り返り、
悔いのないように残り2戦を戦っていってもらいたいです。
明後日からガンバレ、ライオンズ!!





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