2004年プロ野球前半戦の結果報告


5月〜7月前半までの戦力補強です。外国人選手がちらほら。
(阪神)
ホッジス 投手 新外国人選手(6月中旬)
マイヤーズ 投手 新外国人選手(6月中旬)
立川隆志 外野手 ロッテからトレードで入団(6月中旬)
(巨人)
コーリー 投手 新外国人選手(5月中旬)
中村隼人 投手 日ハムからトレードで入団(6月上旬)
(ヤクルト)
田中充 投手 ロッテからトレードで入団(5月下旬)
丸山泰嗣 内野手 ロッテからトレードで入団(5月下旬)
ゴンザレス 投手 新外国人選手(6月上旬)
吉田幸央 投手 任意引退(6月上旬)
(広島)
ワトソン 投手 新外国人選手(6月下旬)
(横浜)
セドリック 投手 新外国人選手(4月下旬)
土肥義弘 投手 西武からトレードで入団(6月中旬)
(西武)
田崎昌弘 投手 横浜からトレードで入団(6月中旬)
東和政 投手 横浜からトレードで入団(6月中旬)
(ダイエー)
ボイルズ 投手 新外国人選手(6月中旬)
(日ハム)
河本育之 投手 巨人からトレードで入団(6月上旬)
オバンドー 外野手 外国人選手復帰(6月下旬)
(ロッテ)
前田浩継 投手 ヤクルトからトレードで入団(5月下旬)
杉山俊介 捕手 ブルペン捕手から現役復帰(5月上旬)
平下晃司 外野手 阪神からトレードで入団(6月中旬)
(ロッテ)
マリオ・バルデス 外野手 新外国人選手(6月下旬)
(オリックス)
栗山聡 投手 打撃投手から現役復帰(5月上旬)


それでは7月15日現在のチーム順位を見てみましょう。

〔セリーグ〕
順位 チーム 勝率 打率 防御率
中日 41 30 .577 .274 4.05
巨人 40 38 .513 .276 4.85
阪神 37 37 .500 .270 4.08
広島 35 38 .479 .283 4.76
ヤクルト 33 36 .478 .284 5.14
横浜 32 39 .451 .283 4.69

前半戦は大体予想通り。
中日が予想以上に勝ち星を積み重ね、広島が星を崩さずに持ち直せたことぐらいでしょうか。
いやー、珍しく予想が当たっています(苦笑)
あとはオリンピック期間の成績がどうなるか…ですね。

中日は落合新監督のキャンプ・采配が功を奏し、前半戦首位ターンとなりました。
4月はリリーフの不振など投手陣に苦しかったものの、
5月から持ち直して安定した戦いぶりができました。
課題だった打線の方もキャンプの振り込みの成果が出たのか、荒木・井端選手の1・2番コンビが好調。
調整を任されていた3番立浪選手は首位打者の活躍を見せ、5割近い得点圏打率を誇っています。
大砲こそいないものの、打線の繋がりで得点できているのがいいですね。
問題は五輪期間。
唯一の大砲・福留選手が抜け、抑えの岩瀬投手が抜けるなど台所事情が一気に苦しくなります。
ぽっかりと空いた4番打者に誰を据えるのか、落合監督の采配に注目が集まります。

巨人は例年と同じ。打線は強力、リリーフ陣は層が薄い…ある意味、バランス取れてます(^^;
パリーグからの移籍組である小久保・ローズ選手がポイントゲッターとなり、
抑えは同じく移籍組のシコースキー投手が頑張る… うむ、パリーグ様様ですな(笑)
五輪期間はエースの上原投手と4番の高橋選手が抜けます。
打線は層が厚くて4番打者ばかりなので何とかなるでしょうが、層の薄い投手陣が気がかり。
抑えが不安定なだけに先発投手を引っ張らざるを得ませんから…厳しいかなと。
ただこれまでと戦い方はこれまでと大きく変わらないので、
優勝争いに絡んでくる存在であることは間違いありません。

阪神は投打の噛み合いが悪く、なかなか波に乗れませんでした。
打線は昨年ほど繋がりがなく、リリーフ投手陣も不安定。
エースの井川投手の不安定さが今年の阪神を象徴しています。
ただ五輪期間に備えてきっちり戦力補強をしている辺りがさすが。
五輪では安藤投手と藤本選手、それにウィリアムス投手が抜けますが、
ホッジス・マイヤーズ投手といった外国人投手を補強をして万全を喫しています。
打線の方はアリアス・キンケード・片岡選手らが戻ってきてますし、
前半戦試合に出ていた関本・鳥谷選手がいるので大きな穴にはならないでしょう。
各チームが戦力ダウンしている五輪期間にどれだけ勝ち星を積み重ねられか…
セリーグの優勝の行方は阪神が握っているように思います。

広島は赤ゴジラこと嶋選手の大活躍に象徴されるように、新戦力が頑張っています。
栗原・石原選手、河内・大竹投手など粋のいい若手の活躍が光りますね。
そしてなんといってもラロッカ選手の活躍。これは見事です。
年俸は僅か2700万。これで.320 26本ですからね。凄い良い買い物ですよ。
昨年のシーツ選手といい、広島は上手く外国人選手を獲得していますね。
若手育成と外国人選手のスカウティングの良さが今年の広島の好調を支えています。
ただ上位を伺うには投手陣の層の薄さが気がかり。
エースの黒田投手も抜けてしまいますし、どうやって投手陣を編成していくか、
そこが上位を狙う鍵だと思います。

ヤクルトは一にも二にも投手陣の層の薄さが…
藤井投手が故障から復帰したものの成績はイマイチ。
抑え候補だった石井投手をケガで欠くなど辛い状況が続きました。
後半戦も投手陣の層の薄さは変わらないでしょうから、若手がどれだけ伸びてくるか。
ルーキーの川島投手のように若い好投手がヤクルトにはいると思うので、
上手く戦力の底上げを図って欲しいです。

横浜は前半戦健闘しましたが、終わってみればこの位置… 辛い…
好調だった打線も4月には多村選手が抜け、今は内川選手が抜けと駒不足が続いています。
リリーフ投手陣も春先の好調さはなくなり、先発投手陣の負担が増すなど例年と同じになってきました。
昨年よりも戦える戦力は揃っていますから、このままズルズル行かずに食らい付いていって欲しいです。


セリーグの優勝争いは中日・巨人・阪神の3球団に絞られたといっても過言ではないでしょう。
五輪期間に他球団に比べて層の厚い巨人・阪神がどうやって追いかけていくか。
そしてその追走を中日がどうかわしていくのか。注目が集まります。
今までこういうことがなかっただけに正直予想ができません。
後半戦はこの上位3球団の優勝争いから目が離せませんね。





〔パリーグ〕
順位 チーム 勝率 打率 防御率
西武 49 31 .613 .280 4.12
ダイエー 49 32 .605 .290 4.48
日ハム 37 42 .468 .277 4.98
ロッテ 36 44 .450 .265 4.63
大阪 35 44 .443 .264 4.24
オリックス 33 46 .418 .287 5.65


パリーグは西武とダイエーの2強状態。
今年のパリーグは3位までのプレーオフですから、今後は3位争いが焦点になってきそうです。
また1位球団は2・3位の結果待ち、さらに5ゲーム差以上離せば1勝のアドバンテージが与えられるので、
西武とダイエーの首位争いにも注目が集まります。
3位以下の直接対決と首位決戦、この2つが後半戦のパリーグの見所です。

西武は松井稼頭央選手が抜け、カブレラ選手をケガで欠きと開幕から厳しい船出。
さらにエースの松坂投手が一時的に離脱したり、
抑えの豊田投手が腰痛に苦しむなどベストメンバーが組めない状況が続きました。
だだそんな中でも中島裕之選手に代表される若手選手の頑張りがチームを活性化させ、
また勝つことによって彼ら自身が成長していくなど、チーム内で良い競争意識を生みました。
誰か特定の選手が頑張るというよりは、選手全員が頑張っている印象です。
そのおかげで一人が調子を落とせばまた一人新しい選手が出てきてという流れになり、
若手主体のチームながらも安定した成績を収められるようになったのでしょう。
西武の課題は五輪期間の戦い方。
チームリーダーの和田選手、エースの松坂投手に加え、張誌家投手も抜けてしまいます。
ただ今年の前半戦はカブレラ選手抜きで戦っていたので、和田選手の戦力的ダウンは少なめ、
松坂投手にしても一昨年の優勝時は後半戦いなかったのにも関わらず8月に20勝以上していますから、
それほど大きな穴にはならないと思います。
唯一心配なのは抑えの豊田投手の腰の状態。
絶対的な先発投手がいなくとも抑えがいれば何とかなるものです。
西武が1位通過するためには豊田投手の完治がポイントになります。

ダイエーは総合的に見れば昨年並みの戦いをしています。
斉藤投手が不調で、和田投手が出遅れ、杉内投手がベンチ殴打で骨折など
昨年のような絶対的な先発投手陣を構成できていませんが、
ルーキーの三瀬投手が抑えに定着し、倉野・山田投手がセットアッパーとして活躍するなど、
バランスの取れた投手陣を構成しています
打線の方も開幕から川崎・松中・城島選手らが打線を引っ張り、5月には井口選手が調子を上げ、
6月にはズレータ・バルデス選手が活躍するなど打線の破壊力は昨年と変わっていません。
FA移籍の村松選手の穴は全員で埋めている印象。テスト入団の宮地選手の活躍も光っています。
ダイエーの課題も五輪期間の戦い方。
左のエース和田投手が抜けると先発投手陣は安定感を欠いてしまいます。
斉藤投手が完全復活できるかどうか、新垣投手が好調をキープできるかどうかが注目です。
あとは城島選手の穴。打者としても捕手としても痛い… 2人取られているようなもの。
この城島選手の穴をどれだけ埋めることができるか。ダイエーの課題ですね。

日ハムは好不調の波があります。
打線は強力なんですが、ケガ等でほとんどベストオーダーを組めず。選手層の薄さが直撃しています。
逆に投手陣は絶対的な存在がおらず固定できない状態が続いています。
エースの金村投手と抑えの横山投手は固まっているものの、他は流動的。
どうしても安定した戦いをすることができません。
日ハムにとっての課題は連戦をどう乗り切るかです。
開幕から先発完投投手が0という記録が続いている状態、リリーフの皺寄せが響いています。
横山投手に抑えが固まるまで紆余曲折があり、今はその前に投げる投手が固まっていません。
絶対的な存在がいない分だけ各投手の負担が大きくなっています。
完投能力のある投手… 金村投手やミラバル投手がどれだけ投げられるか、そこが課題でしょう。

ロッテはスタートダッシュこそ良かったものの、その後は打線の不振が続いて下位低迷。
6月後半からベニー選手らが打ち出し、なんとか盛り返してきた形です。
ロッテの場合は李・ベニー・フランコ選手らの外国人打者が全て。
彼らが打てば勝ち、打たなければ負けという感じです。
外国人打者が日本の野球に慣れて来たせいか、上り調子できています。
元々帳尻が上手い球団で後半戦に強い伝統があるので、3位争いの筆頭になってきそうです。
課題は小林雅英投手の穴をどう埋めるか。リリーフ陣の整備が課題です。

大阪は合併騒動で揺れているわけですが… チームは苦しい状況です。
もし岩隈投手がいなかったらと考えると恐ろしい… 一人チームを引っ張っています。
打線は中村選手が不調で波に乗れず。
磯部・北川選手らが頑張っていますが、ローズ選手の抜けた打線はやはり迫力不足です。
そんな中で前半戦終了時に1軍昇格してきたマリオ選手、
パワーがありそうなので近鉄打線の救世主となれるかどうか注目。
課題は岩隈投手の穴をどうするか。パウエル・バーン投手らが頑張らないと厳しい戦いになりそうです。

オリックスは肝心な所でミス連発。伊原監督が就任したものの、ミスはなかなか消えません。
打線の破壊力はあるものの、両外国人選手に確実性がないためか、首脳陣に信頼されず。
4番が谷選手では怖さがありません。両外国人選手の出来が鍵。
投手陣は具台晟投手が復活してきたのが好材料。
加藤大輔投手の復帰など明るい材料が出てきたので、投手陣の再編に期待したいところです。
ただ五輪期間でチームの中心選手の村松・谷選手が抜けるわけで… これは厳しい…
チーム一丸となって乗り切っていって欲しい所。


パリーグは西武・ダイエーの1・2位争いは確定。
あとは3位争いとなってくるわけですが、少しロッテと日ハムが抜けているような気がします。
最有力は過去の後半戦の強さを加味してロッテと予想します。
ただ下位4球団は連勝・連敗が激しいので、シーズン終盤までどうなるか分かりません。
最後の1週間に連勝・連敗を繰り返して逆転3位ということも十分ありえます。
パリーグは危機的状況にありますから、熱い試合を見せて欲しいですね。





≪前半戦のMy最優秀選手≫

MY最優秀投手 MY最優秀野手
セリーグ 山本昌
(中日ドラゴンズ)
立浪和義
(中日ドラゴンズ)
パリーグ 岩隈久志
(近鉄バファローズ)
中島裕之
(西武ライオンズ)



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