06センバツ甲子園大会 9日目

第1試合 岐阜城北(岐阜) 4−0 神港学園(兵庫)

(神)林(5回2/3)−山口(1回1/3)−
  永井(2/3)−福泉(1/3)
(城)尾藤(9回)
神港
城北 ×

岐阜城北のエース・尾藤投手が素晴らしいピッチングを見せて完封勝利を収めました。
打線の方も3番水川・4番丹羽・6番間宮選手といった2年生の中軸打者が活躍するなど、
投打がガッチリと噛み合っての勝利。
岐阜城北は初出場ですが(岐阜三田時代に2度出場)、
投打に力があり、守備走塁も卒なくこなすなど、高いレベルでまとまっているチームです。
ベスト4入りするだけの力はあります。準決勝でも素晴らしい野球を見せて欲しいですね。

勝った岐阜城北は尾藤投手が素晴らしいピッチングを見せてくれました。
8安打を許したものの、四死球は死球1個のみ。
積極的に打ってくる神港学園打線を相手にして、9回119球で9奪三振。
ストレートを130前半〜中盤ぐらいに落とし、コントロール重視の投球でしたが、
しっかりと腕が振れていて、ボールのキレは相変わらず。
ファールでカウントを稼ぎ、追い込んだら力のあるストレート、
キレのあるスライダーで三振を奪うなど素晴らしい投球内容でした。
余計な力が入っていなかったということで、
これまで見られた中盤に突如として乱れるところがありませんでしたし、最後まで安定していたと思います。
投げるごとに総合力が増していますね。明日の横浜戦でどういう投球を見せてくれるのか楽しみです
打線の方では3番水川選手が3打数2安打1四球とチャンスメークし、
4番丹羽選手が先制の2点タイムリー2ベース、
さらに尾藤投手を歩かされた後に、6番間宮選手が追加点となるタイムリー2ベースを放つなど、
2年生の中軸打者が大活躍を見せました。
攻守両面において尾藤投手のマークが厳しくなっていただけに、周りの打者が助けましたね。
神港学園投手陣の低めの変化球に狙いを定め、上手く打っていたのが印象的でした。
また少しでもボールを弾くと思い切って次の塁を狙うなど積極的な走塁も目立ちました。
守りの面では若干のミスはありましたが、ノーエラーで堅実に守っています。
攻守に隙のない良い野球をしています。
今日のような試合運びならば、強豪・横浜相手でも十分戦えるでしょう。準決勝の試合が楽しみですね。

負けた神港学園は初球攻撃や盗塁などで尾藤投手を揺さぶるも、
低めのストライクからボールになるスライダーを振ってしまい、なかなか打線が繋がりませんでした。
相手投手が一枚上手だったということでしょう。
守備はこれまで同様に素晴らしかったんですが、
先制点を許した3回裏の先頭打者をショート浅井選手の送球エラー(やや送球が高い)するなど、
これまでのような鉄壁の守りではありませんでした。
ここまで完封勝ちを収めていた投手陣もややストレートの勢いがなく、
得意の変化球を狙い打たれてしまいました。
やはり投手はストレートが生命線ですね。ストレートが良くなければ、変化球も生きません。
今日はこれまで登板した林・山口投手以外にも2人の投手を登板させるなど、経験を積ますことができました。
そのうち3人が2年生と伸び盛りですから、練習に励み、ストレートに磨きをかけていって欲しいです。





第2試合 横浜(神奈川) 13−3 早稲田実業(東京)

(早)斉藤(3回)−関本(1回0/3)−
  塚田(1回)−斉藤(3回)
(横)川角(7回)−浦川(1回2/3)−西嶋(1/3)
早実
横浜 × 13

横浜が13安打13得点の猛攻を見せ、投打において早稲田実業を圧倒しました。
やはり日程面の問題が大きかったんですかね。
一昨日は延長15回引き分け再試合、昨日は第四試合で終わったのが7時過ぎ。
そして今日は1時半過ぎから試合と厳しい3連戦となってしまいました。
3連投となるエース斉藤投手が疲れていたのはもちろんですが、
これまで鉄壁を誇っていた野手陣にもエラーが出て、打線も見逃し三振が多いなど、
チーム全体が元気なかったように見えました。
せめて1日空いていたら… 関東の雄同士の対決だっただけに残念。
夏に再戦できることを期待したいです。

勝った横浜は強力打線が力を発揮しました。
先発した早稲田実業の斉藤投手は3連投ということで本来の球威がなく、
それを横浜打線は見通してか、スライダーに狙いを絞って集中打で攻略、
積極的な走塁も絡めて前半で大量リードを奪うことに成功しました。
今日は4番起用していた福田選手を6番に下げ、
上位に左打者を積極的に起用するなど、打順の入れ替えも功を奏しました。
打順を下げられた福田選手もラッキーなタイムリーを含む2安打と復調気配ですし、
今日の打順入れ替えは大正解でしたね。
川角投手は大量点にも支えられ、打たせて取るピッチングで早実打線をしっかり抑えました。
7回はスタミナ切れだったのか、二者連続四球を与えるなど急にボールが行かなくなりました。
やはりスタミナ面が課題のようです。
それでも浦川投手に繋ぎ、西嶋投手を試すなど、リリーフ陣に収穫がありました。
今後は継投のタイミングが重要になってきそうです。
守備ではショート高浜選手を始め、守備陣がしっかりと守っていました。
今日はショートゴロがやたら多かったですね。
結構難しい打球もありましたが、強肩を生かした守備でしっかりとアウトに。素晴らしいですね。
また早実の1番打者・左の川西選手に対して、セカンドが2塁ベース付近に守る極端な守備シフトを敷き、
(二三塁間に内野手3人、一二塁間にはファースト1人)
一度だけピッチャー強襲で破られましたが、それ以外はシフトにはめて4の1、思惑通りに運びました。
こういった守備シフトも横浜の強さですね。
戦うごとにチーム力が高まっていますし、このまま優勝目指して頑張って欲しいです。

負けた早稲田実業は前日までの疲れが残っていたのか、
それまでの2戦とは程遠い試合内容でした。
斉藤投手は立ち上がりから変化球中心で、ピンチになると思い切ったストレートを投げ込もうとしてましたが、
そのストレートが荒れてしまっていて、コントロール定まりませんでした。
結果、変化球中心になってしまい… 掴まってしまいましたね。
けれど大量失点後も気迫溢れる投球を見せ、
最後の満塁のピンチもストレートで凌いだようですし、よく頑張ったと思います。
敗れた関西のことを考えれば、頑張っただけでは済まされないのかもしれませんが…
それでも現時点でのベストは尽くせたかと。胸を張って母校へ戻って欲しいです。
そしてまた夏の甲子園へと戻ってきてもらいたいですね。
夏に再び関西や横浜と熱戦を! 期待してます!


あと昨日も書きましたが、高野連には日程の調整をできるだけお願いしたいです。
予定された試合で決着を付けられなかったチームが悪いのかもしれませんが、
延長15回で打ち切りとしたのは高野連ですからね。
延長18回までやっていれば決着がつき、連戦とはならなかったかもしれません。
高校球児の将来を本当に考えるなら、そういった点にも気を使ってもらいたいです。
日程消化すればいいというものでもないでしょうに。
阪神さんには悪いですが、今は各地に球場があるわけですし、
ある程度余裕を持った開催方法を考えてもらいたいです。




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