前半終わった時点でのスコアは2−8。試合展開からして東海大菅生の快勝かと思いましたが…
秋田商が6回裏・7回裏に4点ずつを返して逆転。終わってみれば11−10でした。
野球は何が起こるか分からないとは言いますが…
高校野球にセーフティーリードというものは存在しないですね。
例え点差がついていても確実にバントして1点を取りにいく、
その大事さが分かったような気がします(^^;
負けた東海大菅生は継投が後手に回ってしまったように思います。
秋田商が佐藤投手から白旗投手へとスパッと変えられたのとは対照的に、
東海大菅生は6回裏に薦田投手が4失点したにも関わらず続投。
結果的に7回途中での降板となってしまいました。
2番手の矢治投手の状態が良くなく、押し出し死球など勝ち越し点を与えていましたし、
ベンチとしては引っ張らざるを得なかったんでしょうが…
激しく追い上げられている展開での登板は難しいです。できれば回の頭から行って欲しかった所。
チームとしては序盤の集中打で打線の繋がりを見せましたし、
守備でもファースト石黒選手の捕球技術やセンター藤井選手の強肩など素晴らしいものがありました。
今日の敗戦の原因である投手力が強化されれば、かなり良いチームになると思います。
この悔しさを胸に切磋琢磨して欲しいですね。
勝った秋田商は後半の集中打が見事でした。
東海大菅生の薦田投手の球威が少し落ちた所で甘い球を見逃さずにヒット。
好球必打で畳み掛けたのが2度の4得点だったのでしょう。
それにしても監督さんの選手起用が見事に当たりましたね。
2番手の白旗投手への継投といい、代打の煤賀選手の起用といいお見事。
白旗投手は東海大菅生打線の反撃を食い止めただけでなく、
自らのバットでも勝ち越しタイムリーを含む3打数3安打。
煤賀選手も3打数3安打とチームの勝利に貢献しました。
監督さんの選手起用が秋田商の大反撃を呼び込みましたね。
チームの課題としては守備。やや守備陣がポロポロする場面が見られました。
一つ一つのアウトを確実に取っていって最小失点で切り抜けてもらいたいです。
打線の方には自信があるわけですからね。序盤をどう乗り切るかが次の試合の鍵でしょう。
今日の試合の先発投手はいずれもアンダースロー投手。そんなわけで簡単に紹介。
秋田商の先発・佐藤投手は長身を生かしたリーチで投げるアンダースロー投手。
サイドからの転向だそうで、時折横から投げることも。まだフォームが一定していない印象です。
ストレートは120前後、100キロ台のスライダーとのコンビネーション。
本来はコントロールがいい投手だそうですが、今日はボールが真中に集まってしまい、
そこを東海大菅生打線に掴まってしまいました。
球威自体はあまり感じなかったので、そこが致命傷となってしまいました。
スライダーに見るべきものがあったので、フォームが安定してくればという感じ。
東海大菅生の先発・薦田投手は投げ方はアンダースローも腕の位置はサイド気味。
その分だけ球威があり、ストレートは125〜130、スライダー・シンカーのコンビネーション。
前半は内角のストレートと外角のスライダーといった感じで、相手打者を手玉にとってましたが、
後半に球威が落ちてくると、コントロールミスの甘い球を痛打されることが多くなり、
6・7回の大量失点となってしまいました。
今大会はロッテ・渡辺俊介投手の影響なのか、今まで見なかったようなアンダースロー投手が多いです。
ただ下半身がしっかりしていないと、上と比べて球威は明らかに落ちてしまいます。
コントロールがしっかりしていなければ、やはり難しいですね。
スピードに頼らない投げ方として、下から投げるのは有効な方法ですが、
ただ下から投げれば打者を惑わすことができるというものでもないかと。
上でも下でもやはり同じ投手なわけで、打者のタイミングを外す工夫が必要です。
北大津の真田投手のように超スローカーブを使い、ストレートを少しでも速く見せたり、
一球一球フォームのタイミングを変えるなど、なんらかの工夫をしませんと。
下半身をしっかり鍛えて速球で勝負する投手になれるのならいいんでしょうけど…
高校生でそこまで行くのも難しいような気も。
下手投げ投手が増えるのは嬉しいんですが、もう一工夫欲しい所です。
他に目についた選手は秋田商・2番手・白旗投手ですね。
最初登板してきたときは名前からして大丈夫なのかと思いましたが(苦笑)
135キロ前後のストレートと100キロ台のカーブ・チェンジアップを駆使し、
低めにボールを集めるなど安定感ある投球を見せてくれました。
この白旗投手が伸びてくると、タイプの違う投手ということで佐藤投手も生きてきます。
2人で切磋琢磨して伸びていって欲しいですね
打者では東海大菅生の1番センター藤井選手と4番ファースト石黒選手の守備が光りました。
藤井選手はセンターから好返球を何度となく見せ、
石黒選手は他の内野手のワンバウンド送球を足を一杯まで伸ばして捕球していました。
大量失点で負けてしまったので、目立たなくなってしまいましたが、
彼らの守備は素晴らしかったです。
打者としてもチームを引っ張り、夏に再び甲子園へと戻ってきてもらいたいです。
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