05夏の甲子園大会 5日目

第1試合 酒田南(山形) 10−2 姫路工(兵庫)

(姫)畑井(7回0/3)−岩本(1回)
(酒)金本(9回)
(本)美濃1号(6回裏・酒田南・ソロ)
姫路工
酒田南 × 10

中盤までは酒田南・金本投手と姫路工・畑井投手の投手戦でしたが、
中盤以降は酒田南の打線が爆発し、終わってみれば19安打10得点。
酒田南が姫路工に快勝しました。

酒田南はなかなかに戦力が揃っているように思います。
エースの金本投手を始め、センター北田選手など大事なセンターラインは昨季からレギュラー。
甲子園での経験が生きています。
1年生の美濃選手のバッティングも目を見張るものがありますし、バランスが取れていますね。
今春の羽黒のベスト4入りを始め、最近の山形県勢は上位躍進が目立っています。
酒田南にも上位進出の期待がかかりますね。

簡単な得点経過です。
2回表 姫路工の攻撃
酒田南の金本投手は1回に続いて2三振奪って計4三振。
最速144キロのキレあるストレートでバットに当てさせず。
立ち上がりから素晴らしいピッチングを見せます。

2回裏 酒田南の攻撃
先頭の4番佐藤選手がヒットで出塁するも、送りバント失敗で後続が繋がらず無失点。

4回表 姫路工の攻撃
好投を見せていた金本投手のコントロールが乱れます。
先頭打者を死球で出し、送りバントの後に再び死球。1アウト1・2塁。
しかし2塁ランナーがちょろちょろで動いていた所、牽制球に刺されてしまいタッチアウト。
四球があって再び1・2塁となるも、外角スライダーに空振り三振に倒れて無得点。

4回裏 酒田南の攻撃
先頭の2番遠山選手がセカンド内安打で出塁し、送りバント・牽制悪送球で3塁へ。
2アウトとなるも、5番倉内選手の三遊間への当たりが内安打となって1点を先制します。

5回表 姫路工の攻撃
先頭の6番蔭山選手がショート内安打で出塁し、送りバントで2塁へ。
続く8番畑井投手が詰りながらレフト前に落とすヒットで1アウト1・3塁。
ここで9番毛利選手が投手右を抜くセーフティスクイズを決めるタイムリー内安打で同点に。
しかしその後のチャンスはピッチャーゴロ併殺で生かすことできず。

5回裏 酒田南の攻撃
先頭の7番佐藤選手がショート内安打&1塁悪送球で2塁へ。
送りバントで3塁へ進んだ後、9番中島選手が犠牲フライを放ち1点勝ち越し。
さらに1番北田選手のヒット、2番遠山選手のセンターオーバータイムリー2ベース、
3番金本投手の左中間へのタイムリー2ベースで4−1とリードを奪います。

6回表 姫路工の攻撃
先頭の2番浜野選手がヒットで出塁し、4番沢山選手の3塁線突破の2ベースで1アウト2・3塁。
ここで5番武田選手がセンターへの犠牲フライを放ち、1点を返します。

6回裏 酒田南の攻撃
6番美濃選手が内角ストレートを捉えるレフトスタンドへのソロホームランを放ち1点追加。

7回裏 酒田南の攻撃
2アウトから4番佐藤・5番倉内選手の連続ヒットでチャンスを作り、
6番美濃選手が外角低め変化球に付いていく三遊間抜くタイムリーヒットを放ち追加点。
さらに7番佐藤選手がセカンド内安打で繋ぎ、
8番岩本選手が一二塁間抜くタイムリーヒットを放ちもう1点を追加。
2塁ランナーもホームを狙うも、これはライトから好返球が来てタッチアウト。

8回裏 酒田南の攻撃
9番中島選手がヒットで出塁し、1番北田選手がライト線へのタイムリー3ベースを放ち1点追加。
ここで姫路工業は2番手の岩本投手にスイッチ。
しかしその後も内野ゴロ併殺の間などに2点を追加します。

9回表 姫路工の攻撃
代打攻勢も実らずに二者連続三振で試合終了。
酒田南が10−2で姫路工を下しました。


酒田南はエース金本投手のピッチングが光りました。
ストレートは140キロ前後、最速144キロをマークしていました。
変化球はスライダー・カーブ・フォーク。一通り揃っている感じです。
中でも一番いいのはストレートの伸び。
打者の手元で失速せずにさらに伸びる感じで、高めだけでなく低めの球も伸びていたように見えました。
1〜3回までのピッチングは素晴らしいの一言。この投球内容ならプロ上位指名もあるかと。
問題はスタミナ。
故障がちだったこともあってか、中盤になるとボールの勢いが衰え、シュート回転して甘くなる所が。
そこさえクリアすれば文句なし。素晴らしい投手だと思います。
打者では1年生の美濃選手が光りました。
6回には貴重な追加点となる豪快なソロホームラン、
7回にはバットコントロールを生かした技ありのタイムリーヒットを放つなど、
力と技とを兼ね備えている所を見せてくれました。
サードの守備も無難にこなしてしましたし、美濃選手の活躍にも注目が集まりそうです。
チームとしてはセンターで広い守備範囲を持つ北田選手を始め、守備に安定感があります。
打撃はまだ分かりませんが、今日のような形なら得点を積み重ねることができるでしょう。
不安要素は前述のように金本投手のスタミナ。
勝ち上がっていくにつれて連戦が増えていくだけに、
2番手以降の投手の出来が上位進出の鍵となりそうです。

負けた姫路工は右サイドから130キロ中盤のストレートを投げる畑井投手を中心と、
序盤は競り合っていたのですが…
畑井投手のシュート回転気味のストレートが中盤以降は悉く真中に集まってしまい、
酒田南打線に捕まる結果となってしまいました。
プレーとして痛かったのは4回表の牽制死ですよね。
4・5回辺りは相手の金本投手が不安定だっただけに、なんとか突破口を開きたかったのですが…
走塁の積極的な姿勢が結果として裏目に出てしまいました。
ワンプレーの大切さを改めて感じて欲しいです。



第2試合 沖縄尚学(沖縄) 4−1 松商学園(長野)

(松)深江(2回2/3)−宮島(5回1/3)
(尚)前嵩(9回)
(本)清野1号(6回表・松商学園・ソロ)
松商学園
沖縄尚学 ×

この試合は沖縄尚学が守り切ったという試合でした。
攻撃の面ではバントミス・走塁ミスなどで思うような攻撃を見せられなかった沖縄尚学でしたが、
守りの面では2回のセカンド与儀選手のファインプレーなどミスなく最後まで守り切りました。
沖縄尚学のディフェンスの良さが、試合の勝敗を決定付けましたね。

簡単な得点経過です。
2回表 松商学園の攻撃
四球・6番茶原選手のヒットなどで2アウト1・3塁とし、
8番清水選手がセンター前に抜けるかという打球を放つも、
沖縄尚学のセカンド与儀選手がダイビング好捕で2塁トスアウト。
ファインプレーで沖縄尚学が失点を防ぎます。

2回裏 沖縄尚学の攻撃
先頭の6番小泉・7番赤嶺選手の連続ヒットでノーアウト1・2塁とするも、
送りバントで見送った際に2塁ランナーが飛び出してしまって捕手の牽制でタッチアウトに。
続いて盗塁を試みるも、これも刺されて2塁タッチアウト。
ちぐはぐな攻撃で沖縄尚学は無失点に終わってしまいます。

3回裏 沖縄尚学の攻撃
1アウトから1番山内・2番兼屋選手の連続ヒットでチャンスを作り、ワイルドピッチで1アウト2・3塁。
ここで3番比屋根選手が2点タイムリーヒットを放ち、先制点を奪います。
さらに送りバント、3塁への盗塁でチャンスを広げ、5番比嘉選手のタイムリーでもう1点追加。
6番小泉選手にもヒットが生まれ、2アウト1・2塁となった所で、
松商学園は投手交代、2番手の宮島投手がマウンドに上がります。
宮島投手は後続を打ち取って3点止まりに。

6回表 松商学園の攻撃
4番清野選手がライトポール際にライナーで運ぶソロホームランを放ち、1点を返します。

6回裏 沖縄尚学の攻撃
先頭の8番前川投手がヒットで出塁するも、送りバント失敗2塁アウト。
次の打者もショートゴロ併殺に倒れて、またしてもちぐはぐな攻撃を見せてしまいます。

7回裏 沖縄尚学の攻撃
1アウトから3番比屋根選手がヒットで出塁し、4番松田選手はエンドランファーストゴロ、
この時に1塁ランナーは一気に3塁へ、
タイミングとしては暴走気味だったもの、3塁への送球が逸れてしまい、一気にホームイン。
積極的な走塁が相手のミスを誘い、沖縄尚学が貴重な追加点を奪います。

9回表 松商学園の攻撃
反撃ならずに三者凡退。
試合終了、沖縄尚学が4−1で松商学園を下しました。


勝った沖縄尚学はエースの前嵩投手を中心に守りが安定していました。
前嵩投手はセンバツよりもスピードが増して130キロ後半(138)をマーク。
スライダー・シュートのコンビネーションも良く、一回り大きくなったように思います。
コントロールも安定していて自滅するタイプではないので、安心して試合を任せられますね。
守備陣がセンバツのように極端なシフトを取っていたかは記憶していませんが、
打球への動きの早さは目を見張るものがありました。
ヒットになるかどうかという微妙な打球にも正面で追い付いてアウトに。
ここらの守備位置の上手さ、反応の良さは見事ですよね。
課題は攻撃面の拙攻、送りバントや走塁ミスが多過ぎました。
センバツでは緻密な攻撃を見せていただけに、今日の野球は少なからず残念。
本当の意味で接戦を勝ち上がっていくためには、小技を確実に決めることが必要不可欠。
次の対戦に向けてきっちりと修正してもらいたいです。

負けた松商学園は深江・宮島投手がよく粘ったんですが…
前嵩投手を打ち崩せませんでした。
4番清野選手のライナーで叩き込むソロホームランなど、
個々の打者のバッティングは悪くなかったんですが、なかなかチャンスを作れませんでした。
負けたのは残念ですが、
2年生の宮島投手は135キロ前後のストレートを投げるなど力がありましたし、
久々の出場となった今大会をステップに、古豪復活となってもらいたいです。



第3試合 日大三(西東京) 6−2 高知(高知)

(高)二神(7回0/3)−黒田(1回)
(日)大越(9回)
(本)江原1号(2回裏・日大三・3ラン)、多田1号(8回裏・ソロ)
高知
日大三 ×

日大三が長打攻勢で得点を奪い、高知に快勝しました。
明徳義塾の不祥事出場辞退で急遽代表に選ばれた高知も頑張ったんですが…
日大三の驚異的な飛距離の前には対抗できませんでした。
それでも守備では堅実なプレーを見せてノーエラー、
エースの二神投手も130キロ中盤のストレートと縦カーブで日大三の強打線をよく抑えていましたし、
実力は出し切れたと思います。
慌しい甲子園ではありましたが、良い経験になったことでしょう。
高知代表として恥じない試合だったと思います。
胸を張って高知に帰ってもらいたいですね。

簡単な得点経過です。
1回表 高知の攻撃
1番中谷選手がセンター前ヒットで出塁し、送りバントで2塁へ。
ここで3番山本選手がセンター前ヒットを放つも、ランナーは自重して1アウト1・3塁。
しかし大越投手の膝元のスライダーに二者連続三振に取られて無得点。

1回裏 日大三の攻撃
2アウト2塁から4番多田選手が一二塁間抜くヒットを放つも、
ライトから好返球が返ってきて本塁タッチアウトに。無得点。

2回裏 日大三の攻撃
死球・送りバント・7番田中選手のヒットで1アウト1・3塁として、
8番桑田選手がスクイズバントを敢行、
二神投手が反応良く本塁へトスするもキャッチャーがこぼしてしまいセーフに。
さらに送りバントで2アウト2・3塁とし、
1番江原選手が低めシュート回転ストレートを捉えて
センターへライナーで運ぶ3ランホームランを放ち、合計4点を先行します。

4回裏 日大三の攻撃
9番大越投手・1番江原選手の連続ヒットで1アウト1・2塁とするも、
次の打者がセカンドゴロ併殺に倒れて無得点。

5回表 高知の攻撃
先頭打者がショートの送球エラーで出塁し、7番富永選手が一二塁間抜くヒット、
8番笹岡選手がライト前ヒットを放ちノーアウト満塁のチャンス。
ここで9番二神投手が一二塁間抜くタイムリーヒットを放ち、1点を返します。
さらにセカンドゴロ併殺崩れで1点を返し、四球で1アウト満塁のチャンスを作るも、
セカンドゴロ併殺打に倒れてしまい、2点止まりに。

7回表 高知の攻撃
先頭の8番笹岡選手が三遊間抜くヒットで出塁し、送りバントで2塁へ進めるも、
後続が倒れて無得点に。

8回裏 日大三の攻撃
4番多田選手が外角ストレートを捉えるセンターへのソロホームランを放ち1点追加。
ここで高知は投手交代、黒田投手が登板。
しかし1アウトから6番村上選手にヒットを許し、
2アウトから8番桑田選手を打ち取るもフラフラ〜と上がった打球が
風の影響でセカンド後方ライト前に落ちるタイムリーヒットとなってダメ押し点を取られます。

9回表 高知の攻撃
日大三の大越投手はこの回も2三振を奪い、合計14奪三振の完投。
試合終了、日大三が6−2で高知を下しました。


勝った日大三は大越投手のピッチングが光りました。
勢いのある130キロ後半のストレート、切れのあるスライダーで攻め込む本格派左腕です。
スライダーがホントいいですよね。左のスライダー特有の曲がり落ちる軌道で鋭いです。
大越投手のスライダーはゆったり落ちるのではなく、
120キロ後半で高速に落ちるのでストレートとの見分けが付きづらいです。
持っているボールの力は間違いなく一流ですね。
課題はコントロールでしょうか。やや投げ終わった後の形が乱れる所あり。
やや力任せ的な所があるだけに、力んだ時や一度崩れた時に立て直せるかが心配です。
そこさえクリアできれば一流の投手になれると思います。
攻撃面では1番江原選手、4番多田選手のホームランが見事でした。
びっくりするのは2本ともセンター方向ということなんですよね。
強振して引っ張ったわけではなく、基本に忠実にセンター方向に弾き返した打球でした。
それが失速せずにライナーで叩き込むわけですから… 凄いパワーです。
伝統的に日大三の打者はスイングスピードが速いのですが、
今年の選手達もその伝統を継承しているようですね。
日大三のチームとしての課題は守備でしょうか。
今日の試合ではやや内野守備の乱れが見られました。
9回に守備固めを起用したことを考えると、そんなに自信がある方ではないのかもしれません。
そこが今までのチームとの違いでしょうか。
守備のエラーを引きずらないようにプレーすることが大事になってきそうですね。

負けた高知は急遽出場となりましたが、実力は出し切れたように思います。
エースの二神投手を中心とした守備力の高さはいかんなく発揮されていました。
二神投手はストレートが135キロ前後、
ドロンとした110キロ前後の縦カーブを武器に日大三打線を翻弄していました。
最後は日大三のパワーに敗れてしまいましたが、よく抑えていたと思います。
打線は前半のチャンスを生かしきれなかったのが残念です。
初回のチャンス、5回のチャンスを生かすことができていれば…
特に5回はノーアウト満塁のチャンスだっただけに、2点で終わってしまったのは痛かったです。
まぁ、それだけ相手の大越投手が打ちづらかったということでしょう。
今回は次点での出場となりましたが、この経験を糧にして、
明徳義塾らを実力で破って甲子園に来てもらいたいです。



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