1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 計 | (八)上田(11回2/3) (羽)片山マウリシオ(12回) |
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八幡商 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ||||
羽黒 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1× | 2 |
八幡商・上田投手、羽黒・片山マウリシオ投手の投手戦は、 両投手が粘り強いピッチングを見せて今大会初の延長戦へ。 終始安定したピッチングを見せていた片山投手と、尻上がりに調子を上げていった上田投手と、 勝負の付く気配がなかった試合は延長12回にまさかのサヨナラ暴投で幕を下ろしました。 試合の優劣を付け難い素晴らしい試合だったと思います。 両投手に拍手を送りたいですね。ナイスピッチング!! 簡単な得点経過です。
どちらが勝ってもおかしくない試合ではありましたが、 終盤の展開で僅かに羽黒が上回った気がします。 八幡商は9回に4番の木村選手に代走を出すなど、勝負に出てしまっていました。 それが10回のチャンスに跳ね返ってきてしまいましたね。 逆に羽黒は12回裏は1番打者から始まり、 2アウト3塁の場面で4番の吉田選手に回ってくるなど最後に打順の巡りがよくなりました。 今日の八幡商バッテリーは吉田選手に対して変化球中心で攻め、打ち取っていました。 それが最後の最後でワンバウンドしてしまってワイルドピッチに。 羽黒の方に運が巡ってきた形ですね。 勝負どころを誤らなかった羽黒の勝利といった所でしょう。 (ほんと紙一重。強いて言えばといった感じ。実際は互角だったと思います) 勝った羽黒はブラジルからの留学生3人が勝負所で働いてくれました。 エースの片山投手はコントロールが抜群で、 低めにスライダーを集めるなど終始安定したピッチングを見せてくれました。 ピンチを凌いでマウンドを降りる際、神に祈る仕草をしていたのは異文化を感じました(^^; (ボンズ選手とかがホームランを打ってホームインした際にやるアレです) 同じブラジル人留学生の1番中島選手はサヨナラを呼ぶ内安打を始め3安打を放ちましたし、 4番吉田選手はノーヒットながらも最後の最後にワイルドピッチを呼び込みました。 片山投手と押切選手のバッテリーも呼吸が合っていましたし、 多国籍軍団というよりは人種のるつぼ軍団(この言い方も微妙だけど)といった印象でした。 要はよくまとまった良いチームだったということです。 守備のエラーなどはありましたが、 サインプレーでタッチアウトするなど随所に良いプレーもありました。 今日のような形で守り勝つ野球ができれば、この後も勝ち上がっていけると思います。 高校野球の国際化の象徴として頑張って欲しいですね。 負けた八幡商は9回のチャンスに得点を挙げられなかったのが悔やまれます。 4番打者に代走を出したことで、絶対に点数を入れないとという雰囲気になってしまい、 打者に硬さが出てしまったのでしょうか、 勝負してこない場面にも関わらずボール球に手を出すなど自らチャンスを潰してしまいました。 12回にもランナーを進められませんでしたし、 状況に応じたバッティングを再確認する必要があるかもしれません。 大事な場面でこそ、良い判断ができるようにしませんと。 エースの上田投手は中盤にストレートがシュート回転、変化球が真中に浮くなど危ない場面もありましたが、 後半には本来のピッチングを取り戻して、安定感のあるピッチングを見せることができました。 最後のワイルドピッチは誰も責められないでしょう。 12回まで投げたことを自信とし、夏に臨んでもらいたいです。 目に付いた選手は羽黒の片山マウリシオ投手と八幡商の上田投手です。 片山投手は170センチと上背こそないものの、腕を強く振った投球フォームから、 コントロールよく低め・コーナーに集められる安定感のあるピッチャーです。 ストレートは120キロ前半ですが、縦のスライダー・シュート気味に逃げるチェンジアップを ストライクからボールにするなどコントロールが抜群でした。 試合後半ではカーブを交えてスライダーと緩急を付けたりと上手いピッチングをしていました。 大崩れしない好投手だと思います。 八幡商の上田投手は一度伸び上がるように足を上げ、腕をコンパクトにして振り切る右腕投手です。 ストレートは130キロ中盤、最高で141キロをマーク。 終盤のピンチでも139キロを計測するなど力強い球を投げていました。 腕の使い方は速球派投手のものでなく、コンパクトに振る感じで、 リリースポイントが打者寄りで、見た目以上に切れを感じる投手です。 どちらかといえばスライダーで勝負する投手でしょうか。 今日は立ち上がりからスライダーが浮き気味で苦しいピッチングだったんですが、 8回ぐらいから低めに決まり始め、ピッチングに幅ができていきました。 当面の課題としてはコントロールでしょうか。 いや、本来はコントロールがいい投手だと思うので、 状態が悪い時にどうピッチングを修正するかでしょうね。 ストレートがシュート回転した時、変化球が定まらなくなった時にどうするか、 改めて投球フォームを確認し、安定したピッチングができるようになって欲しいです。 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | (相)小泉(9回) (三)宮崎(9回) (本)田中(1回表・相模・1号2ラン)、小林(5回表・相模・1号2ラン) |
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東海大相模 | 2 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 8 | ||||
三本松 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
投打に渡って東海大相模が希望枠出場となった三本松を圧倒しました。 初回に4番の田中選手が2ランホームランを打ったことで、 一気に試合の流れが決まってしまいました。 三本松の宮崎投手はインステップで打者寄りに踏み込んでくる左腕投手なのですが、 それを左打者の田中選手が苦もなくホームランにしてしまったことで、 試合の計算が立たなくなってしまった気がします。 東海大相模の強力打線が三本松を飲み込んでしまいましたね。 簡単な得点経過です。
この試合は東海大相模のホームランが三本松を圧倒した形ですね。 三本松は圧倒的な打力の差の前になす術がなかった感じです。 強豪校が早い段階からペースを握ってしまうと、覆すことは容易ではありません。 初回からペースを掴んだ東海大相模の勝利ということでしょう。 初戦とは思えない試合運びでした。 勝った東海大相模は投打に戦力が充実しています。 打線は1番岩崎、3番角、4番田中、5番小林選手と長打力のある打者が揃っています。 どの打者も軸回転が基本で崩されにくい打撃フォームをしています。 この打線を抑えるのは相当苦労しそうです。 投げてはエース小泉投手が球威あるストレートを武器に完投勝利と投打に戦力が充実しています。 敢えて課題を挙げると、積極さが裏目に出た走塁でしょうか。 接戦ではこういうミスが命取りになりかねないだけに、判断をしっかりして欲しいです。 あとは小泉投手のピッチング。 今日はほぼストレート一本で抑えられたので、 スライダー・カーブといった変化球があまり見られませんでした。 変化球がどうなのか、そこを次の試合では見てみたいです。 負けた三本松は自分達の野球をすることができませんでした。 無理もない試合展開だったわけですが… うーん、残念。 ピッチャーは仕方ないとしても、もう少し打線には頑張って欲しかったです。 小泉投手はほぼストレート一本で来ていたわけですから、 もっと積極的に打っていって欲しかったです。 ちょっと積極性を欠いたというか、後手後手に回っていた印象が強いです。 夏は打撃陣のパワーアップを計り、今度こそ甲子園で自分達の野球を見せてもらいたいです。 目に付いた選手は東海大相模の小泉投手、田中選手、三本松の宮崎投手です。 東海大相模のエース小泉投手はコンパクトに腕を使う右腕投手です。 速球派と聞いていたんですが… 今日はそんなに良いピッチングではありませんでした。 ストレートは130キロ〜135キロ前後ですが、腕の振りが速くボールに力はあるようです。 ただ変化球もほとんど投げず、スライダー・カーブを終盤に少し投げただけ。 今日見ただけではちょっと判断できません。次回登板に期待したいです。 2年生の4番ファースト田中選手はホームランとタイムリー、四死球・バントで2打数2安打。 左打者ですが、左投手の球にも崩されることなく、踏み込んで打っていました。 次の試合にも注目です。 三本松の宮崎投手は腕を大きく使ってインステップで打者に踏み込んでくる左腕投手。 腕が遠くから来るので左打者は苦労すると思うんですが… 東海大相模の打者には通用しませんでした。 ストレートにはそれなりに力はあるんですが、スライダーのキレがもう少しだった印象。 スライダーというよりもストレートがおじぎする感じになっていました。 もう少しキレがないと厳しいかも…変化球が良くなってくれば面白い投手になりそうです。 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | (育)若竹(9回2/3) (東)木下(10回) |
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育英 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
東邦 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1× | 1 |
ともに140キロを越すストレートを持つ、東邦・木下投手と育英・若竹投手の壮絶な投手戦は、 延長10回に若竹投手が力尽き、木下投手に軍配が上がりました。 若竹投手は立ち上がりから飛ばしていたせいか、9回終了の時点で軸足に痛みを感じたそうで、 それまでとは明らかに球威・コントロールが落ちていました。 その分だけ東邦打線に掴まってしまったのでしょう。 もしそのまま9回のピッチングが続いていたなら、 延長15回引き分け再試合になっていたかもしれません。 それだけ素晴らしい両投手の投げ合いでした。 この試合は最初に両投手の特徴から述べさせていただきます。 東邦の木下投手はオーソドックスなオーバースローのフォームから、 140キロ前後のストレート(Max144キロ)をコースに投げるピッチャーです。 変化球はスライダーとカーブ。それをコーナーにキチッと投げ分けるタイプのようです。 今日は力みがあったのか、速球を投げる際にシュート回転してしまい、高めに抜けがちでした。 中盤以降は八分ぐらいの力で投げられるようになったのか、 キレのいいストレートを低めに投げることができていました。 大崩れしないバランスのいい速球派投手だと思います。 一方の育英の若竹投手は巨人・上原投手のようにグラブを体に抱え込むようにして動作に入り、 お尻を打者方向に見せるように体を捻り、 鋭い腕の振りで体を回転させる独特なフォームをしていました。 イメージ的には上原投手に野茂投手のようなダイナミックさを足した感じ。 とにかく豪快な力投型の投球フォームです。 ストレートは常時140キロ以上(Max145キロ)、 終盤は疲れからか130キロ後半のストレートもありましたが、ほぼ140キロ前後で投げられます。 ストレートの威力が凄まじく、初回の全力投球のボールの切れは圧巻でした。 球速や重さでは柳ヶ浦の山口投手に敵わないかもしれませんが、 ストレートの切れは若竹投手の方が上でしょう。 変化球は100キロ台カーブ、120キロ台のスライダーとSFF。 変化球は発展途上ですかね。特にSFFはまだ試作段階といった印象。 落ちたり落ちなかったりと変化が少なかったです。 コントロールの方はフォームのわりに安定しています。 低めにバシバシ決まりますし、自滅するピッチャーではありません。 スタミナもあるようで、前半飛ばし気味に入ったわりには9回にも力のある球が行っていました。 9回を見た時点では若竹投手の方が余力があったように見えました。 それだけに軸足の痛みというのが残念でなりません。 両投手ともにお互いをかなり意識していたようです。 1回表・木下投手は抑え気味に入ったんですが、1回裏に若竹投手が全力投球を見せると、 2回表は木下投手が負けじと全力投球で140キロを越す球をバンバン投げるなど一気にヒートアップしました。 またお互いの直接対決時は速球一本で勝負するなど、自慢の速球をぶつけ合っていました。 速球派投手同士の意地と意地のぶつかり合いになったわけですが、 力投型の投球フォームだった分だけ、若竹投手に体の疲れが蓄積してしまったのでしょう。 甲乙付け難い素晴らしい投手戦でした。 簡単な得点経過です。
この試合は両チームに攻撃のミスがあり、両チームに守備のナイスプレーがあったんですが、 どちらかといえば育英のミスの方が目立ち、東邦の好プレーが目立った気がします。 育英は嫌な攻撃のミスが多かったです。東邦はミスの後にワンクッションあっただけに目立ってしまいました。 その分だけチャンスが来たのかもしれません。 まぁ、紙一重ですよね。やっぱり。 勝った東邦は木下投手を中心に守備が堅かったです。 キャッチャーの水野選手は盗塁を見事に刺しましたし、ショートの瀬戸川選手は良い打球反応をしていました。 このディフェンス面の優秀さが東邦の武器ですね。 打撃面でも若竹投手のストレートに振り負けていませんでした。 今日の勝利を自信とし、次の試合では猛打爆発といって欲しいです。 負けた育英は攻撃のミスが悔やまれます。 ミスをしたままイニングを終わってしまうことが多く、攻撃の嫌な流れを引きずってしまった気がします。 エースの若竹投手は素晴らしい球を投げていましたが、最後に疲れが出てしまいました。 フォームがフォームなだけに、今後はスタミナが1つの課題となってきそうですね。 素晴らしい投手ですから、もう一回り大きくなって夏の甲子園に戻ってきてもらいたいです。 |