04センバツ甲子園大会 11日目

第1試合 済美(愛媛) 7−6 東北(宮城)

(東)真壁(8回2/3)
(済)福井(8回)−藤村(1回)
(本)大沼尚平(東北・1回表・3ラン)、鵜久森淳志(済美・3回裏・2ラン)
   高橋勇丞(済美・9回裏・逆転サヨナラ3ラン)
東北
済美 5×

昨秋の明治神宮大会の再戦となったこの試合を制したのはまたしても済美でした。
それも9回裏に4点差を逆転サヨナラ…見ていて痺れましたね。
9回裏2アウトとなった時に思ったのは「高橋・鵜久森に廻れ!」、
高橋選手に廻ってきた時に思いだしたのは「昨日の福岡工大城東の定岡選手の同点打」、
打った瞬間に感じたのは「野球の素晴らしさ・残酷さ」…
試合を見ていた人に何かしら与えた試合だったことでしょう。
それほどまでに劇的な、感動的な、そして残酷な結末でした。

私の邪推かもしれませんが、ダルビッシュ投手は投げられる状態だったんでしょうか?
情報では「肩の張り」ということでしたが… 打撃の淡白さを見ていると軽症には見えなくて。
リーチが長いからホームベースから離れてもバットが届くんでしょうが、
それでも随分とベースから離れて立ってました。
しかも立った打席全て外角を攻められているのにも関わらず、
全くベース寄りに立つ姿勢を見せず、外角スライダーにバットがくるくる…見ていて不思議でした。
キャプテンなのにチャンスで淡白な打撃…打つ気がなかったか、どこか悪かったとしか考えられません。
おそらく若生監督は試合中にそれを感じ、できるだけ真壁投手で行こうと思ったんじゃないでしょうか。
もしダルビッシュ投手が登板していたとしても、万全でないだけに打たれていたと思います。
 (サヨナラ3ランという劇的な形ではなかったにせよ。あの時点で流れは済美にありました)

この試合の簡単な得点経過です。
1回表、東北打線は変化球のコントロールが定まらない済美:福井投手を攻め立てます。
1番家弓選手がヒットで出塁し、すかさず盗塁成功。
続いて四球と高め抜け球パスボールがあってノーアウト2・3塁の大チャンス。
ここで3番大沼選手が外角高めストレートを反対方向に打ち上げるも、
風速10M超の風に乗った打球はレフトスタンドに入る先制3ランホームラン!
その後、4番横田選手がカーブを痛烈に捉えるレフト左への2ベースヒットでノーアウト2塁とするも、
開き直って制球力が戻った福井投手の前に三者三振、3点止まりとなります。

2回表、東北は先頭の森選手が三遊間深くの内安打で出塁するも、エンドランショートゴロ併殺打。
2アウトになってしまったものの、1番家弓選手が四球で出塁し、2塁へ盗塁成功。
ここで2番加藤政義選手が甘いスライダーを弾き返す左中間タイムリー2ベースを放ち、追加点を挙げます。

3回裏、済美は2アウトから3番高橋選手がショートゴロエラーで出塁し、セカンド盗塁成功。
ここで4番鵜久森選手が外よりストレートを完璧なスイング!
打った瞬間行ったと分かるレフト中段に突き刺さる芸術的なホームランで2点を返します。

4回裏、済美は1アウトから8番新立選手が風に乗ったレフトオーバー2ベースヒットで出塁するも、
(レフト:ダルビッシュ選手が風を計算に入れておらず目測を誤る)後続が倒れて無得点。

6回表、東北は2アウトから8番森選手が3塁線抜く2ベースヒットで出塁。
ここで済美の守備に乱れが発生。
9番伊藤選手のサードゴロを3塁手が丁寧に行き過ぎて1塁へ悪送球、
これをファーストが軽くジャンプをしただけの素っ気無いプレー、タイムリーエラーで1点を失います。

8回表、東北の6番真壁投手がセンター左抜く3ベースヒットで出塁し、
スライダー空振り三振もワイルドピッチ三振振り逃げとなってランナーホームイン、追加点を挙げます。
さらに振り逃げのランナーが2塁に達し、送りバントでランナー3塁へ進めるも、
ショート正面のライナーとなって、3塁ランナー飛び出し併殺打で1点止まりになってしまいます。

8回裏、済美は3番高橋・外角ストレート空振り三振、4番鵜久森・外角スライダーショートゴロ、
5番西田・外角低めストレート見逃し三振で三者凡退。

9回表、済美はこの回から2年生の藤村投手が登板。
三者凡退に抑え、裏の反撃に繋げていきます。

9回裏、済美は先頭の6番野間選手がショート内安打で出塁し、
7番田坂選手が高めのボール球を打ってのライトオーバータイムリー3ベース。これで3点差。
続く8番田坂選手のセカンドゴロの間に1点追加。これで2点差。
けれど途中出場の藤村投手がセカンドゴロに倒れ、2アウトランナーなしと窮地に追い込まれます。
しかし済美打線は諦めず、1番甘井選手が上手く右方向へ運ぶライト前ヒットで出塁し、
2番小松選手もレフト前ヒットで繋ぎ、2アウトながらランナー1・2塁。

ここでキャプテンの3番高橋選手に打席が廻ります。
初球内角低めスライダーを見逃し、2球目内角シンカー合わずに空振り。早々に2ストライクノーボール。
3球目の外角ストレートを打ってライト線の強烈なファール。
4球目の外角スライダーをカットしてファール。
そして5球目の外角ストレートを完璧に捉え、レフトスタンドに入る逆転サヨナラ3ランホームランが飛び出し、
済美が9回裏に劇的なサヨナラ勝利を収めました。


最後に劇的なサヨナラ3ランホームランを打った高橋選手、実はここまで当たりがなかったんですよね。
それまでのヒットは1安打のみ。今日も4打席立って2三振・1四球・1エラーと全く合ってませんでした。
だから若生監督は4番の鵜久森選手に回ったら代えようと思ってたのではないかと。
全くタイミング合ってない打者に対して、わざわざピッチャー代えるような人はいないでしょう。
実際、この打席も東北バッテリーのペースでした。
2球目の内角シンカーは全然タイミング合ってませんでしたもん。
私は1回戦目に彼の打撃フォームを見て気に入り応援してたんですが、
さすがにあの空振りを見た時は「あー、ダメかも」と思ったものです。
なんでダメだと思ったかと言えば「この後に外角スライダーボール気味に投げられてお終いだ」と思ったからです。
けれど東北バッテリーは2ストライクノーボールというカウントからストライクを揃えてしまっていた。
しかも最後に投げたボールは高橋選手が狙っていたボール、外角のストレート…これが全てだった…
東北のバッテリーは勝ちを急ぎすぎたあまりに、軽率な組み立てをしてしまったんです。
打たれる前にストレート強烈なファール、スライダーカットと分かりやすい例があったのに…
それを見ることなく外角ストレートをストライクゾーンに投げてしまい、被弾してしまいました。
最後の最後で見せてしまった「詰めの甘さ」、それは致命的なものだったのです。

それをヒットではなく、ホームランにしたのが高橋選手の凄い所。
昨日の試合でも同じような場面がありました。そう、福岡工大城東の定岡選手のセンター前同点タイムリー。
けれど福岡工大城東は勝てなかった…それは勢いのまま一気に勝ち越せなかったからです。
そこを一発で決めてしまうとは…素晴らしいの一言。
良い打者は良い所で打席が回ってくると言います。高橋選手はその言葉に相応しい結果を残してくれましたね。
このホームランを打つ前の4打席の内容ですが、正直サッパリでした。
真壁投手のストレートにタイミングが遅れていた印象。一呼吸ぐらいタイミングが外れていました。
三振した球は内角シンカーと外角ストレート。
2球目に内角シンカーが来たことで、高橋選手は打つ球を外角ストレート一本に絞ってたのでしょう。
そうやって狙い球をしぼったことが、劇的なサヨナラ劇を誕生させたのです。
打撃フォームは隙がなく巧打者タイプの構え、けれどツボに入れば強烈なホームラン。
4番の鵜久森選手同様、これからが楽しみな選手です。

勝った済美は驚異的な逆転劇でした。
打った高橋選手も上甲監督もみんなが興奮状態、素晴らしいゲームでしたね。
その前の甘井・小松選手が良く繋げましたし、下位打線が上手く得点してくれました。
ここまでは4番の鵜久森選手ばかりが目立ってましたが、この土壇場で全員の持てる力が発揮されましたね。
済美打線の力強さを見させてくれました。一回戦で感じた私の衝撃は間違ってなかったっしょ(笑)
この先、勝ち上がっていくには福井投手のピッチングが鍵。
今日は立ち上がりにコントロールで苦しんでいましたが、中盤以降は躍動感ある素晴らしいピッチング。
この先は連投になってきますから、立ち上がりをどう乗り切ってリズムに乗るかが鍵です。
バックもしっかり守り、失点を最小限に防ぐ野球をして欲しいです。
中盤にあった守備の乱れ、これをなくすよう頑張って欲しいです。
この調子なら初出場初優勝も夢ではなし。このまま一気に栄光を掴んで欲しいものです。

負けた東北は序盤に畳み掛けられなかったことが悔やまれます。
結果的に福井投手を立ち直らせてしまったのは、1回表のダルビッシュ投手の打席です。
もしここで繋いでいたら… 一気に点差を付けることができたはずです。
その後も1点ずつ追加点を奪ってますが、ある意味では1点しか取れていなかったとも言えます。
一気に畳み掛けていたのなら… そう考えると残念でなりません。
投手リレーに関しては仕方ないでしょう。あれは打った高橋選手を褒めるべき。
昨日は秋田商が敗戦、今日の第二試合では東海大山形が敗戦…みちのく旋風もここで終わりました。
優勝できる力を持ちながら、またしてもそれを成し遂げられなかった東北高校…
この試合の悔しさを胸に、今年の夏、精神的に一回り大きくなって帰ってきて欲しいです。
…昨秋の神宮で済美にコールド負けしてたはずなんですがねぇ…受け止め切れなかったのか…
これではっきりしたでしょう。済美に及ばなかったことが。
負けを真摯に受け止め、自分たちに何が足りなかったかを見つけてきて欲しいです。


目立った選手は東北の真壁投手、済美の福井投手・鵜久森選手です。
真壁投手はサイドスローから140キロ近いストレート(143キロ計測)を投げる本格派投手。
今日の調子ですが、良かったような悪かったような… 正直自分にはよく分かりません。
立ち上がりは悪かったはずです。逆球が多く、コントロールがばらついていた印象。
けれど中盤からはコントロールが良くなり、済美打線をほぼ完璧に抑えていました。
外角ストレート・スライダーの出し入れが上手く、済美の右打者を手玉に取ってましたね。
私があまり良いように見えないという理由は緩急のなさ。
スライダーは横変化が小さく110キロ台、シンカーは120キロ台の少し沈む球と緩急はそれほど。
結局はコーナーの揺さぶりになってきて、最後は外角勝負となってしまいます。
それが今日の鵜久森・高橋選手のホームランを生んでしまったんだと思います。
ゆったりした投球フォームからあれだけ速いストレートをコントロールよく投げれば十分抑えられるでしょうが、
この先を意識するならもう少し緩急を付けたり、シンカーを磨くなりして投球の幅を広げて欲しいです。
今日の悔し涙をどう変えていくか…真壁投手の成長に期待します。

済美の福井投手は立ち上がりのコントロールがバラバラ。
ストレートは浮いて、スライダーは甘くなってと散々な内容でした。
ただ1回途中からスライダーが決まるようになり、少しずつ本来のピッチングを取り戻していった気がします。
特に中盤のストレート・スライダーの良さは素晴らしかったです。
投げ終わった後にやや斜めに倒れ掛かるような感じ(西武:西口風)で、マウンド上での躍動感がありました。
跳ね上がるような生き生きとしたピッチング、これが福井投手の良さなんでしょうね。
この先は連投が続きますが、この生き生きとしたピッチングが少しでも多くできるよう頑張って欲しいです。

済美の鵜久森選手は今大会2本目のホームラン。
凄い当たりでした。もう芸術的。
長嶋全日本代表監督がホームランの角度は45度と言ってましたが、まさにそんな感じ。
打った瞬間からスタンドに入るまでが美しい絵に描いたようなホームランでした。
ただそれ以外の打席は荒っぽさが目立った印象。
外角のボール球に手を出して三振するなど、内容はイマイチ。
ストライク・ボールの見極め、内角球の対応が気になります。
どうも相手投手が内角あまり攻めないので対応見られなくて…次の試合に期待。




第2試合 明徳義塾(高知) 11−6 東海大山形(山形)

(明)鶴川(9回)
(東)城間(2回1/3)−佐藤淳(6回2/3)
(本)梅田大喜(明徳・3回表・ソロ)、野村太一(明徳・9回表・ソロ)
明徳義塾 11
東海大山形

序盤は明徳義塾打線が爆発。中盤以降は東海大山形打線が爆発。終盤は一進一退の攻防。
乱打戦となったこの試合を制したのは明徳義塾でした。
明徳義塾の鶴川投手は中2日、東海大山形の佐藤投手は中1日。
奇しくも雨で流れて日程が空いた分だけ、明徳側に有利に働いた気がします。

東海大山形の先発が左腕の城間投手だったのは明徳の左打線を意識した以上に、
佐藤淳投手の疲れを考慮したからなのでしょう。
見ていた感じでは佐藤投手の調子は良くありませんでした。
得意のカーブはコントロールが甘く、ストレートもバラつきあり。
中盤は立ち直りの兆しを見せましたが、最後は疲れが見えて球威がなくなって失点…
やや残念な結果に終わってしまった印象です。トーナメントを勝ちあがるのは難しいことですね。

1つ分からないのは鶴川投手。
良いのか分からないのはさっぱりです。
調子が良いと見ると突如として崩れたり、調子が悪いかと思えば急に良くなったり。
1試合だけでも調子がコロコロ変わります。なんなんだろうか…
今日の立ち上がりの投球を見る限りだと、6失点もしませんよ。
3失点以内に十分抑えられる投球内容でした。それが突然崩れて6失点…分からんです。
実力自体は文句なしなんですが、この急に乱れる所どうにかしてもらわないと。
ちょっと実力が測れないです。
基本的には安定感ある投手なんでしょうが…何が悪いのか掴みかねてます。
精神的なものなんですかねぇ… うーん…

簡単な得点経過です。
1回表、明徳義塾は2アウトから3番梅田選手が外角ストレートを打つ痛烈なレフト前ヒットで出塁し、
4番久保田選手が変化球を捉えるライト線の2ベースヒットで2アウト2・3塁とし、
5番田辺選手が外角ストレートを打つ左中間への2点タイムリー2ベースで先制点を挙げ、
四球の後に7番野村選手がレフト前タイムリーを放ち、3点目を挙げます。

3回表、明徳の3番梅田選手が内寄り高めストレートを振りぬき、
打った瞬間それと分かるレフトスタンドへのソロホームラン! 追加点を挙げます。
そして続く久保田選手を打ち取ったところで、東海大山形は佐藤投手にスイッチします。

4回表、明徳は2アウトから2番松原選手がちょこんと合わせるレフト前ヒットで出塁し、
3番梅田選手が四球、4番久保田選手が頭部に当たる死球で満塁のチャンス(臨時代走起用)
ここで5番田辺選手が初球の外角ストレートを狙って左中間抜く3点タイムリー2ベースで追加点、
さらに6番鶴川投手のタイムリーヒットで8−0と大量リードします。

5回裏、東海大山形は1アウトから7番近藤選手がチーム初ヒットとなるセンター前ヒットで出塁し、
8番佐藤投手が外角スライダーを打つ左中間抜くタイムリー2ベースで1点を返します。
さらに9番清野選手がおっつけて1・2塁間抜くヒットで繋ぎ、
1番石井選手が甘く入ったストレートを打つ左中間フェンス直撃の2点タイムリー3ベース、
2番橋本選手の犠牲フライが飛び出し、この回は計4点を返します。

6回裏、東海大山形は1アウトから5番佐藤選手がヒットで出塁し、
6番林選手のエンドランショートゴロが明徳のエラーを呼び込んで1アウト1・3塁のチャンスを作ります。
ここで7番近藤選手が内角高めストレートを窮屈に打つも良い所に飛んで三遊間抜くタイムリー、
8番佐藤投手も1・2塁間抜くヒットを打ち、ライトが捕球をミスする間にランナーホームイン。
8−6と2点差に追い上げます。
その後も1アウト1・3塁のチャンスがあったものの、
1塁ランナーが盗塁死(サインミス?)、ピッチャーゴロとなって同点には追いつけません。

7回表、明徳義塾は1アウトからショートのエラーで出塁し(東海大山形の今大会初エラー)、
送りバント・四球で2アウト1・2塁のチャンスを迎えます。
ここで9番赤瀬選手の打球はセカンドゴロ、1塁足速くてセーフだと思って2塁でアウトを取ろうとするも、
ショートがベースカバーに入っていなくてどこにも投げられず。
満塁から佐藤投手がコントロールを乱して押し出し四球。明徳義塾が1点を追加します。

7回裏、東海大山形は2番橋本選手が一二塁間深くへの内安打で出塁し、
セカンド後方に高々と打ち上げたフライを明徳の2塁手が落下点に入りながら落球、
エラーでチャンスを作るものの、後続が倒れてしまって無得点。

8回表、明徳義塾は3番梅田選手が外角変化球をバットで拾うレフトフェンスに当たる2ベースヒットで出塁し、
4番久保田選手の送りバントで3塁へ進み、5番田辺選手のレフトライン際の犠牲フライで生還。

9回表、明徳義塾の7番野村選手が高めストレート初球打ち・レフトスタンドに入るソロホームラン!
明徳義塾が小刻みに1点を追加していきます。

9回裏、東海大山形はサードフライエラーで出塁し、3番島貫選手が大きなホームラン性の打球を打つものの、
最後は外角スライダーに空振り三振。
明徳義塾が11−6で勝利しました。


勝敗を分けたのはやっぱり東海大山形の城間投手の先発起用でしょうか。
実はこの起用、成功してると思うんですよ。狙いは十分に果たしていたと思うんです。
それは明徳の1・2番を抑えること。2人の左打者を抑えることだったと私は見ています。
けれど3番森岡選手、5番田辺選手といった主力右打者2人にやられてしまったのが誤算でした。
今回のセンバツでこの2人はあまり目立っていませんでした(ヒットは打ってましたが)
どちらかというと森岡・松原・久保田選手といった左打者3枚が目立っていたわけです。
今年のセンバツのTV放送でも「森岡・松原の1・2番」ばかり取り上げられてましたからね。
昨年・一昨年を見ているものとしては「梅田・田辺もいるぞ」と思ってたわけですが…
その2人がしっかりと仕事ができたこと…これが明徳義塾の勝因ですね。

あと補足しておかなければいけないのはエラー。
この試合は記録的に5失策あるわけですが、中には10Mを越す強風に流されたものもあったので、
守備が大いに乱れたというほどではありませんでした。
 (つーか、考えると凄い風だったんだなぁ…強風の千葉マリンじゃねーか)
両チームともに随所に良い守備が見られましたし、よく鍛えれれていたと思います。

勝った明徳義塾は打線の力強さが印象的です。
これまでは1・2・4番の左打者が目立ってましたが、今日は3・5・6・7と右打者が活躍していました。
一気に調子を上げて打線の繋がりが出てきましたね。
問題は鶴川投手。突如乱れるのが気がかり。力み安いんでしょうか?
ピンチでも冷静に投げていって欲しいです。

負けた東海大山形は明徳打線のパワーにやられてしまいました。
けれど城間投手は左打者を抑え、佐藤投手も悪いなりに好投、
打線も中盤に猛攻を見せるなど随所に光る所が見られました。
東北ブロックのレベルが上がっていることを証明してくれましたね。
残念ながらベスト8にいた東北3校は全て敗退してしまったわけですが、
その試合運びは多くの人の印象に残ったはずです。
今度は優勝旗を東北に持ってくるという悲願が達成できるよう頑張って欲しいです。
東北や秋田商だけでなく、東海大山形にも優勝を狙える実力が備わっています。
夏の県大会を制覇し、甲子園に帰ってきてもらいたいです。


目立った選手は明徳義塾の鶴川投手・梅田選手・田辺選手、東海大山形の城間投手・佐藤淳投手です。
鶴川投手はピッチングの能力自体は素晴らしいです。
今日も立ち上がりから140キロ近いストレートを連発し(141キロ)、
スライダーとともに両サイドを際どく攻め込んでいました。
点差が付いてからは緩い100キロ前後のカーブを駆使し、緩急も交えていました。
セットポジションでもそう変わりませんし、問題はないと思うんですが…
妙に力みやすいというか、ピンチになるとストレートが暴れて四球、
ストレートがシュート回転して甘く甘く入ったりしている印象があります。
負けず嫌いな性格なんですかね? 強気に攻めすぎてるのが逆効果な印象を受けます。
もっと緩いカーブを効果的に使い、冷静なピッチングを見せて欲しいです。
3番サードの梅田選手は甲子園での久々の活躍でした。
1年夏の青森山田戦以来、どうも思うような活躍が見られなくて不安に思ってたんですが…
でも今日は完璧なホームランを含む4安打と固め打ち。結果を残してくれました。
内角のボールに対する強さが印象的な選手です。シャープなスイングながら、ツボにはまると一発長打という感じ。
サードの守備も安定しているし、個人的には1番の森岡選手よりも上。
森岡選手は打撃の思い切りの良さがいいものの、守備面が物足りないんで…あと対左も気がかり<松原選手も
5番キャッチャーの田辺選手はリーチが長くて外角球に抜群の強さを見せています。
外角以外打った所を見たことないんですが…そこが不安といえば不安。
捕手としてもレベル高いし、将来が楽しみな選手です。

東海大山形で先発した左腕の城間投手は打ち込まれたものの、面白いピッチャーだと思います。
ストレートは125キロ前後、100キロ台のスライダーのコンビネーションで低めに丁寧に投げていく投手。
腕の高さがスリークォーター気味で、足を上げた時にワンテンポ入れる投球フォームをしています。
腕の高さ以外はサイドスローに近い感じ。思い切ってサイド転向した方がいいような気がします。
熊本工業の岩見投手のような変則左腕になれる素質あり。
対左投手なら、かなりやれそうなピッチャー。今後が楽しみです。

エースの佐藤淳投手はコントロールが悪く、苦しいピッチングを強いられていました。
疲れだったんでしょうか、やや全体的にボールが高かった感じがします。
中盤はカーブが低めにいくようになって調子を取り戻した印象。
ただ1回戦はもう少し上手く抜けていたはず… 今後はこのカーブのキレ・精度を上げていくことが求められます。
120〜125キロ前後のストレートとスピードはなとくも
大きなカーブを駆使することでストライクゾーン一杯で勝負できる…ピッチングのお手本がこの佐藤投手にはありますね。
左投手はカーブをよく使いますが、最近の右投手はスライダーばかりでカーブを疎かにしがちです。
プロでも松坂投手がカーブに目覚め、斉藤投手など右投手のカーブが再注目されています。
これを機会に高校生にはカーブの使い方を磨いて欲しいと思ってます。
そのお手本が佐藤投手にはありました。各チームとも参考にしてもらいたいです。
そして佐藤投手はもう一度カーブを磨きなおし、夏に再チャレンジしてきて欲しいです。



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