04センバツ甲子園大会 1日目

第1試合 愛工大名電(愛知) 5−4 立命館宇治(京都)

(名)丸山(9回)
(宇)中田(8回)−古和田(1回)
名電
宇治

「愛工大名電の野球が変わった!」これに尽きる試合でした。
昨年までは中日に入団した堂上選手を中心に昆野選手ら強打の選手が多いチームだったんですが…
バントや機動力を絡めるチームに様変わりしました。
あれですかね、やっぱり甲子園で勝てないことが名電を変えたのかもしれません。
地区大会では打線爆発で高い数字をマークしていながら、甲子園ではその打線が不発。
得点能力に乏しく、勝利から見放されていた名電…
名電の不振にあって、ここ数年の東海勢は甲子園で活躍できず…ある種の責任を感じていたのかもしれません。
強打のチームから「甲子園で勝てるチーム」へ。愛工大名電は変身を遂げたのです。

それにしても嫌らしすぎるほどバントやりましたね(^^;
1チーム最多タイ記録犠打10、立命館宇治の4犠打も含めれば1試合最多犠打だそうです。
送りバント以外にもセーフティーバント等を積極的にやってましたから…もうバントばっか。
試合の序盤は初球に必ずバントの構えを見せてピッチャーを揺さぶり、
ファーストストライクは全打者がセーフティーバントを狙う徹底ぶり、凄かったです(^^;
塁に出ると足で立命館宇治バッテリーを苦しめるなど、本当にいやらしい野球を繰り広げていました。
その嫌らしい攻撃の成果が出たのが6回以降。
立命館宇治の中田投手は名電のしつこい攻撃を力投でなんとかかわしていましたが、
ついにそれに耐えられなくなってしまい、ボールが続いて最後には押し出し四球と苦しい投球になってました。
名電の嫌らしい野球、恐るべしという印象の試合でした。

簡単な得点経過。
1回表、名電はヒット・四球でチャンスを掴むものの、
1塁前へのややライナー性の送りバントを立命館宇治の古和田一塁手がダイビングキャッチ!
2塁を見た後に1塁へ素早く送球しダブルプレー!
チームのピンチを救います。

2回裏、立命館宇治は四球・送りバント・四球等で2アウト1・2塁のチャンスを掴むと、
8番中田投手がカーブをミートして一二塁間を抜くヒットで繋ぎ、
2塁ランナーは3塁でストップするもライトからのバックホームの送球が大暴投となってしまいランナーホームイン。
立命館宇治が1点を先制します。

3回表、名電の2番柴田選手が一塁へのプッシュバントで出塁すると、送りバントでランナーを進め、
四球&3塁盗塁で2アウト1・3塁のチャンスを作り、
6番佐々木選手がセンター前にタイムリーヒットを放ち、名電が同点に追いつきます。

5回表、名電は1アウト2・3塁のチャンスを作るも、
セーフティースクイズがファールになり、最後はファーストファールフライとなってチャンスを生かせず。

5回裏、立命館宇治は2アウトから1番藤原選手がセンター前ヒットで出塁し、
2番古和田選手の当たりはファーストゴロと思いきや、キャッチャーのミットに当たっていて打撃妨害。
さらに四球もあって2アウトながら満塁のチャンス。
ここで4番仲濱選手がライト前にタイムリーヒットを放ち、1点を勝ち越し。
2塁ランナーも本塁を突くも、ここはライトから好返球が帰ってきてタッチアウト! 1点止まりに。

6回表、名電の序盤のバント攻撃が功を奏したのか、中田投手はコントロールが全く定まらない状態に。
四球、送りバント、死球、四球で満塁となり、3番梶田選手が押し出し四球を選んで同点に追いつきます。

7回表、名電は5番池田選手がレフトオーバー2ベースヒットで出塁すると、
6番佐々木選手が送りバントを試みて1塁線へのナイスバント、これをファーストがお手玉してノーアウト1・3塁。
ここでセーフティースクイズを試みるも、3塁ランナーが中途半端な判断をしてしまい、三本間に挟まれる事に。
これで1アウト2・3塁となり(1塁ランナーが3塁で占有権でタッチアウトとなったりとややこしくなったので割愛)、
今度は3塁ランナースタートのスクイズを決めて勝ち越し。
さらに1塁ランナースタート、キャッチャーの送球を見てのホームスチールを試みて見事成功!
名電今までにない攻撃で2点を挙げます。

8回表、名電は3番柴田選手がショート内安打で出塁すると、送りバント2つでランナーを3塁へ進め、
5番池田選手の豪快なライトオーバータイムリー2ベースヒットで3点差とします。

9回裏、追いかける立命館宇治は代打の屋鋪選手がセンター前ヒットで出塁し、
続く藤原選手はサードゴロ併殺コースだったものの、送球が逸れるなどしてオールセーフになり、
四球などもあって2アウト満塁のチャンスを作ります。
ここで5番上内選手がライト前2点タイムリーヒットを打って1点差としますが、
最後は名電の丸山投手が踏ん張り、センターへの平凡なフライに抑えて試合終了。名電が5−4で勝利しました。


勝敗を分けたのは愛工大名電の嫌らしい野球です。
開幕直後の第一試合ということで選手の実力が発揮されないと思ったのか、名電はバント攻撃を徹底させてきました。
東海大会でもここまではさすがにやってなかったと記憶してますが…
機動力は見せていましたが、ここまでセーフティー・1アウトからの送りバントを徹底してくるとは正直驚きでしたね。
もしくは立命館宇治の中田投手が力投型でコントロールに不安があることを見通しての攻撃だったのかもしれません。
愛工大名電の読み勝ちといった所ですね。

負けた立命館宇治ですが、2年生の中田投手を中心にバランスの取れた良いチームだったと思います。
名電ほどではなかったものの、送りバントを確実に決めるなど攻撃面の卒のなさが光りました。
中田投手を中心にチームが上手く成長していけば、夏も甲子園に帰ってこれることでしょう。
ライバルと目される同じ京都の平安高校を倒し、甲子園に帰ってきてください!

勝った愛工大名電は見事の一言。
送りバント・セーフティーバント・スクイズバント・盗塁・ホームスチール等々…
バントとかは卒のない野球と評するべきなんでしょうが、ここまで徹底されると積極的にさえ思えてきます。
同じバントであってもセーフティーの構えをするだけで攻撃的に見えるんですな…凄い…
このバント攻撃は「打てないから」やっているわけではない点にも注目したいです。
終盤は5番の池田選手の2長打を中心に従来の豪快なバッティングもありました。
投手を疲れさせた所で、長打で得点する…そんな新しい攻撃パターンが名電に加わった印象です。
少し力の落ちる投手からは長打で得点し、好投手はバント・機動力で潰す。
2つが上手く組み合わさった新しい愛工大名電の野球、それが見られました。

名電の課題を挙げると、バントの精度がもう少しな点でしょうか。
数多く試みていることもあるでしょうが、中田投手の球威に押され、バントが上手く行かない場面が見られました。
本来ならこれでチャンスを逸しているだけに、勝ちあがるにはバントの精度を上げることが必要だと思います。
あとは丸山投手のセットポジションからの投球です。
セットからだと足のバランスが悪く、コントロールを乱してしまいがち。
今日はそこを立命館宇治に付込まれていました。
致命傷になりかねないだけにセットからの投球を工夫して欲しいです。


目立った選手は立命館宇治の中田投手、愛工大名電の丸山投手の2人です。
立命館宇治の2年生エース中田投手はオーバースローややスリークォーター気味の上体中心の投球フォーム。
昨年センバツで投げ、現巨人の徳島商の平岡投手のイメージです。
球速は130〜135キロぐらい。最速が138キロ。腕の振りが良く、ストレートのキレを感じました。
変化球は100キロ台のカーブ、縦に小さく落ちるスライダー。それとナチュラルにシュートするボールを使ってるようです。
ただこの投手の場合、そのナチュラルシュート、つまりはストレートのシュート回転が命取りになっている印象です。
ボールを押し出すように投げるフォームをしており、肩が開きやすくてストレートがシュート回転しやすい。
左打者の内角にシュート回転して切れ込む分には良いのですが、
右打者の外角にシュート回転してボール球になったり、真中付近に集まってくるとピッチングが苦しくなってしまいます。
今日はその悪い方になってしまったようで、右打者の外角がことごとく見極められ、四球を連発してしまいました。
もし今以上の投球を求めるなら、このシュート回転の癖=投球フォームを直さないと厳しいでしょうね。
右の本格派投手で良さそうなだけに勿体無いです。今後の取り組みに期待。

愛工大名電のサウスポー丸山投手はダイエー杉内投手のイメージです。
ワインドアップからの足の上げ方なんかそっくり。バランスの良い投球フォームをしていて安定感があります。
ストレートは125キロ〜130キロ前半、100キロ台のカーブのコンビネーションが武器。
他にもチェンジアップやフォークも持っており、変化球が多彩な投手です。
武器となるのはカーブですね。立ち上がりはストレートに落ち着きがなかったこともあり、カーブを連投していました。
大きく変化するカーブとスライダーのように縦に落ちるカーブの2種類。
どちらもコントロールが安定していて、自由自在にストライクを取ることができていました。
丸山投手は昨年の春夏も見ているわけですが、その時と比べるとストレートに力感を増した印象がします。
どちらかというとひ弱なイメージのある投手だったんですが、ストレートが良くなってその悪いイメージがなくなりました。
課題は前述のようにセットポジションからのピッチング。
ワインドアップではゆったりと上げていた足が所在無げにしているため、フォームのバランスが取れていません。
そのせいかコントロール定まらずに四球連発。満塁になってゆったりと足を挙げて0点に抑える。そんなパターン。
もう少しセットポジションの投球をなんとかしないと、この先は難しい感じ… ここまで変わる投手も珍しいっス(苦笑)
セットのフォームが固まり、ストレートがさらに力強くなってくれば、
本家杉内投手のような本格派左腕になれるかもしれません。



第2試合 岡山城東(岡山) 3−0 作新学院(栃木)

(城)出原(9回)
(作)板橋(5回1/3)−磯(3回2/3)
城東
作新

岡山城東のリズムの良さが作新学院を勝った試合でした。
地方大会の成績を見た限りでは作新学院の方が優位かと思えたんですが、
数字に現われない「試合の流れを掴む力」が城東にはありましたね。

簡単な得点経過。
2回表、岡山城東は先頭の6番村山選手がレフト前ヒットで出塁し、
7番藤原選手が確実に送りバントでランナーを2塁へ進め、
2アウトから9番坂本選手がセンター前タイムリーヒットを放ち、城東が先制点を挙げます。

6回表、先頭の村山選手が四球で出塁し、7番藤原選手が送りバント成功。
1アウト2塁になったところで、作新学院はピッチャー交代。2番手の磯投手が登板。
その初球を8番出原選手が打ってレフト前ヒット、1アウト1・3塁。
9番坂本選手が2ストライクと追い込まれながらスクイズバントを決め、城東が2点目を追加します。

7回表、3番角田選手がレフト前ヒットで出塁すると、磯投手のワイルドピッチでランナー2塁へ。
4番大崎選手のレフトへのタイムリー2ベースヒットで城東が3点目を挙げます。
(レフト、グラブに入れそうになりながらも一歩及ばず落球)

城東の出原投手はリズムの良い投球で無四球ピッチング。
9回も三者凡退に抑え、岡山城東が3−0で完封勝利を収めました。


試合の勝敗を分けたのは、岡山城東のリズムの良さですね。
先発の出原投手は立ち上がりこそコントロールが定まらず、ボールが先行していましたが、
中盤はストライク先行で打たせて取るナイスピッチングを見せていました。
バックも堅い守備でピッチャーを盛り立て、外野手も大きなヒット性の打球を好捕するなど、
非常にテンポの良いピッチング・守備をしていました。
また攻撃では初球から積極的に打ちにいき、送りバントは初球から確実に決めるなど、
リズムの良い攻撃を見せてくれました。
野球の試合における「流れ」の掴み方をよく知っているといいますか、
攻守に積極性が見られる整った試合をしていました。
ここらが岡山城東の強さなんでしょうね。数字に現われない強さを感じます。

負けた作新学院は岡山城東のペースに飲まれ、野球をさせてもらえていませんでした。
エースの板橋投手は城東の積極的な打撃にペースを乱し、コントロールに苦しんでいた感じがします。
打線も出原投手のテンポの良い投球の前に攻めあぐね、
捉えたとしても野手の好捕でヒットにならずと運もありませんでした。
岡山城東の試合運びの上手さにやられたという感じですね。
投打のバランスは悪くないと思うので、厳しい試合展開を逆転する力が欲しい所です。
夏に向けて良い試合を経験できたと思いますから、これを生かしていって欲しいですね。

勝った岡山城東は試合運びの上手さが光りました。
突出した選手はいないものの、攻守にテンポがある良いチームです。
確か昨年もこういったチーム力で勝負するチームだったような… 
…えーっと東洋大姫路戦ですか、なるほど。今日と同様、テンポの良い好ゲームでした。
課題としては攻撃が淡白にならないことでしょうか。
積極的なバッティングはいいのですが、凡打になってしまえば相手投手を楽にしてしまうだけ。
勝ち上がるにつれて好投手との対戦が多くなってきますから、攻撃の一工夫が欲しい所です。


目立った選手は岡山城東の出原投手と作新学院の板橋投手です。
出原投手はやや担ぎ込むような投球フォームからテンポ良くストレート・カーブ・フォークを投げる好投手。
ストレートは130キロ前後、縦横2種類のカーブが武器です。
球持ちがよく、上手くバックスイングが取れている点が良さのようです。
今日はコントロールが抜群にいいというわけでもなく、
(ストライクを取れる)大まかなコントロールが良いという印象です。
変化球は縦横2種類のカーブに低めに落ちるフォークと安定感あり。
全体的にまとまりのあるピッチャーですね。

板橋投手はオーソドックスな投手という印象。
ストレートが130キロ前後、スライダー・カーブ・フォークと変化球が多彩なものの、
肩の開きが早い感じでボールがシュート回転してしまうのが残念です。
開かない時は良いストレートを投げていましたし、その修正がポイントだと思います。



第3試合 甲府工業(山梨) 3−2 日南学園(宮崎)

(日)中萬(8回)
(甲)三森(9回)
(本)井上結貴(日南:4回表:ソロ)
日南
甲府 ×

驚きました…まさか甲府工業が逆転するとは…
8回裏、宮下選手のセンターオーバーの当たりがホームランからエンタイトルになった時は、
これで逆転の芽は潰えたかに思えたんですが…
なんといっても代打に出てきたエースナンバーの水野選手の一打が素晴らしかった!
あの一振りが試合の勝敗を決しました。
水野投手は右肘を手術をしたそうで、ベストではないということで今日の登板は見送ったそうです。
それがこの一番大事な場面で結果を出すとは… 素晴らしいの一言です。
9回表にはその水野投手の一打で励まされたのか、2年生の三森投手が気迫の投球を見せてくれましたし、
エースの一振りが沈みかけていたチームに魂を吹き込んだという感じですね。
いやー、素晴らしい試合でした。高校野球って素晴らしい♪

簡単な得点経過。
2回表、日南学園は5番舛巴選手が右中間へのヒットで出塁し、6番井上選手の送りバントで2塁へ。
7番比嘉選手のショート内安打で1アウト1・3塁とし、
8番結城選手の所で2ストライクと追い込まれてからランナースタート(エンドラン?)
打者は空振り三振で、3塁ランナーが挟まれるも、
3塁手の送球が悪送球となってしまい、3塁ランナーホームイン! 日南学園が先制。

4回表、日南学園の6番井上選手が内角寄りのストレートをドンピシャで捉え、
レフトスタンドに入るソロホームランで日南学園が追加点!

7回裏、甲府工業は4番村田選手が外角ストレートを捉えるセンターオーバー2ベースで出塁し、
5番後藤選手が2ストライクと追い込まれながらも送りバントを決めて1アウト3塁に。
6番初鹿選手がカーブを打ち上げるセンター犠牲フライで1点を還します。

8回裏、甲府工業は2アウトから1番宮下選手が高めストレートを捉え、
センターフェンスのラバーに当たってフェンスを超える一打を放ちます。
最初はホームランと判定されるも、
協議の結果、ラバーに当たったことが分かり、エンタイトル2ベースに変更される。
ホームランならば同点だっただけに、これで試合の流れを逸したかに見えたものの、
代打の水野選手が外角高めストレートを打ち返す右中間タイムリー2ベースで同点に追いつきます。
さらに3番菅原選手が高めストレートを捉えるライトオーバータイムリー2ベースで甲府工業が逆転!

9回表、逆転してもらったことで三森投手が気迫のこもった投球を披露。
三者凡退に抑え、甲府工業が3−2で逆転勝利を収めました。


勝った甲府工業は後半の攻撃が見事でした。
それまで日南学園の中萬投手が好投していましたから、その攻撃の鮮やかさは素晴らしかったです。
1つ目のポイントは7回裏の3バント。
それまで送りバントの素振りを見せていませんでしたから、追い込まれてからの作戦変更だったのでしょう。
それだけ選手のバント技術があるということなんでしょうね。
思い切った作戦とそれを可能にした選手の技術の高さ、素晴らしかったです。
2つ目のポイントは8回裏の代打策。
エースの水野投手を一番大事な場面で代打起用したことですね。
起用した監督、その起用に答えた水野投手…お見事でした。
「外角のストレートを狙え」という支持もドンピシャ。完璧に作戦がはまりましたね。

負けた日南学園はエースの中萬投手を中心に守りが堅く、
打撃でもコンパクトなスイングを見せるなどレベルの高いチームでした。
それでも負けてしまったのは一瞬の油断…ホームランにならなかったという油断があったのかもしれません。
非常に紙一重の試合でした…完全に日南ペースで進んでいただけに残念。
夏の大会には台湾からの留学生、控えにいた「蕭投手」「呉捕手」が出られなくなってしまいますが、
チーム一丸となって頑張っていって欲しいです。
エースの中萬投手がスタミナ面で不安を見せましたが、能力があるだけに体力が付いていけば楽しみです。
夏に帰ってくることを期待したいです。

勝った甲府工業は勝負強い打撃が見事。地方大会でも見られた打撃の良さは健在でした。
また送りバントの技術も正確で堅実にランナーを進めることができるのが強みですね。
2年生の三森投手は粘り強い投球ができ、バックも堅い守備を誇っていますから、今後の試合が楽しみ。
この勢いを次の試合に繋げていって欲しいですね。


目立った選手は甲府工業の宮下選手・三森投手、日南学園の中萬投手・杉田選手です。
甲府工の1番ショート宮下選手の打撃はあまり見ていなかったんですが、
8回裏のエンタイトル2ベースの打球は見事でした。ホームランと勘違いするような完璧ぶり。
次の試合に詳しく打撃をチェックしてみたいです。
守備も軽快でスローイングも安定しており、好守備を連発していました。今後の試合も期待です。
2年生右腕の三森投手はオーソドックスなオーバーハンド投手。肘を柔らかく畳める辺りが良いです。
ストレートは130キロ前後(132?)、スライダーとのコンビネーションで抑える投手です。
序盤を見ていた印象ではもう少しボールにキレが欲しいかなと。
特に終盤はスライダーの切れがなくなって打球を捉えられていただけに、そこが課題かなと思います。

日南学園の中萬投手はワインドアップの投球フォームがいいですね。
左足をゆったりと上げてタメを作り、バネの効いたストレートを投げる好投手です。
ストレートは130キロ台前半(134キロ)でコントロールが抜群。コーナーへしっかり投げ分けられています。
ボールの球威もあるようで、高めのストレートで空振り・ポップフライを奪っていました。
変化球はカーブが主体。110キロ前後の縦に落ちるカーブです。上手く緩急を付けられていました。
課題はセットポジションの投球。ワインドアップの時にあった「良さ」威圧感のようなものが消えていたのが残念。
もう少しセットの投球の工夫が欲しい所(コントロール安定してるので大崩はないと思いますが)
あとはスタミナ。7回から高めストレートが捉えられていたので、スタミナを増やすことが課題かと。
低目を安定して攻められるコントロールも欲しい所です。なかなかの好投手、夏にも見てみたい投手です。
3番センター杉田選手はバッティングの良さが目立ちました。
日ハムの坪井選手のような振り子打法でタイミングの取り方・バットコントロールが上手。
1打席目の内角スライダーを捉えた右中間突破の3ベースヒットは見事でした。
上背が167センチとないのが残念ですが、シュアなバッティングをこれからも披露して欲しいです。



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