夏の高校野球 甲子園大会 7日目

第1試合 天理(奈良) 3−2 秋田(秋田)

(秋)佐藤裕(8回)
(天)中野(9回)
秋田
天理 ×

7年ぶり出場の強豪:天理が秋田を破り、3回戦へと駒を進めました。
試合は天理が先行するものの、秋田が中盤以降、追い上げ態勢。
9回にはノーアウトでランナーを出すなど同点のチャンスを作りますが、一歩及ばず。
天理が逃げ切った試合でした。

この試合はラジオで聴いただけなのでさっぱり(^^;
天理が1回裏、4番籾山選手が2点タイムリーヒットで先制し、
3回裏にも5番中野投手のタイムリーヒットで追加点を上げます。
けれどその後は秋田の佐藤裕輝投手に1安打に抑えられてしまいます。
一方の秋田は序盤こそ天理の中野投手に抑えられてましたが、
5回以降は毎回のようにヒットが出て、チャンスを作ります。
5回表はヒットで出したランナーを相手ショートのエラーで、
7回表には1番佐藤拓也選手のライト前タイムリーヒットで1点ずつを返しますが、
7回表のその後のチャンス、9回表の2アウト1・3塁のチャンスを生かすことができず、
3−2で天理高校が逃げ切りました。

勝った天理はエラーなどミスが多かったものの、最後はよく逃げ切りました。
中野投手を始め、守りの粘りが勝利に繋がったと思います。
ただ得点力という点では課題が残ります
天理は打線の破壊力があるチームというイメージがありましたから、やや物足りないです。
強豪復活に向けて、次の試合、全力でぶつかっていって欲しいです。

負けた秋田は後半が良いムードだっただけに、惜しい試合となってしまいました。
創立130周年を勝利で飾れず…
エラー数は天理より少なかったものの、重要な場面でバッテリーエラーが出るなど、
勝負所でのミスが響いてしまった気がします。
新チームでは1点を確実に取る・守る野球を徹底して欲しいです。



第2試合 鳥栖商(佐賀) 2−1 愛工大名電(愛知)

(鳥)重野(9回)
(愛)丸山(3回2/3)−堂上(1/3)−
 丸山(4回1/3)−堂上(2/3)
鳥栖商
愛工大名電

鳥栖商が重野投手の踏ん張りで、強打の愛工大名電打線を犠牲フライの1点に抑え、
2−1で接戦をものにし、これで今大会、九州勢初勝利。
昨夏からの九州勢連敗を14で止めました。
なお、この試合もラジオで聴いただけ。
ただ録画予約してきたので、後日、重野投手や堂上選手についてはコメントしようと思います。

試合展開の方は鳥栖商が逃げ切り。
3回表に9番日高選手がヒットで出塁し、2つの送りバントで2アウト3塁とし、
3番池上選手・4番中島選手と連続タイムリー2ベースが飛び出し、2点を先行します。
一方の愛工大名電は重野投手を打ちあぐみ、3回まではノーヒット。
4回に4番堂上選手がヒットを打ちますが、後続が打ち取られて、なかなかチャンスを作れません。
最大のチャンスは7回裏、先頭の6番梶田選手がヒットで出塁し、犠打エラー、四球でノーアウト満塁。
しかしこのチャンスでサードファールフライをキャッチした選手が転倒した間の犠牲フライ1点のみ。
これが尾を引いて、最後までチャンスを生かせずじまい。
鳥栖商が2−1で逃げ切りました。



注目の選手は愛工大名電の堂上選手(右左181)。
オープンスタンスでバレリーナのようなおっとり立ちした構えから、足を深く引いて打つ打撃フォームをしています。
今日は4打数2安打。ヒットはいずれも外角ストレートをセンターに打ち返したヒットでした。
2年時から力強い印象ある打者でしたが、ここにきてコンパクトに打ち返すなど対応範囲の広さを見せています。
ただ逆に小さくまとまってしまった印象がないわけでもなし。
やや腰が入りづらくなり、甘い球でも高々と打ち上げるケースが見られました。
高めのボールには対応できそうですが、低めのストレートや変化球には苦しそうな感じがします。
内角の克服もまだのようですし、巧打者を兼ね備えたように見えながらも粗さを残しているように思います。
判断するにはもう少し試合を見たかった… 現時点では今ひとつという印象があります。



勝った鳥栖商は重野投手は安定感がありました。
同じストレートでも微妙に動かしながら、シュート系・ツーシームと投げ分けていたようです。
3回戦以降のピッチングにも期待がかかりますね。
あとは打線次第。中盤以降はチャンスを作りながら得点できなかったので、そこが課題でしょう。

負けた愛工大名電ですが…センバツも1点しか取れずに敗退でしたよね?
あくまでセンバツでの印象ですが、打線が粗いと思います。
振り回すから微妙な変化に付いていけず。打てると思って打てないから考え込んでいく…泥沼。
東海の雄である愛知県勢がこの様だからセンバツ枠減とか言われるんですよ。
もう少し確実な野球を心がけて欲しいです。
来年以降の奮起に期待します。
今年は静岡に任せなさい(と強気言って、負けたらどうしよう(爆)




第3試合 富山商(富山) 4−2 日南学園(宮崎)

(日)山口(3回)−菖(4回)−谷口(1回)
(富)長江(9回)
(本)二瀬(富山商6回裏2ランホームラン)
日南
富山商 ×

不安定な立ち上がりを攻めきれなかった日南は3回以降長江投手の前に5安打と抑えられ、
富山商業が中盤に逆転して、4−2で勝利しました。

私は1・2回、4〜5回まではラジオ観戦、3回・6回からはTV観戦でしたが、
勝負は序盤3回で決まっていたと思います。
富山商の先発の長江投手は1回、8球連続ボールで2者連続四球と最悪の立ちあがり。
送りバントで進められた後もボール先行で苦しい投球が続き、
4番川添選手をサードゴロで三本間アウト後にも四球を出してしまい2アウト満塁。
しかし6番田中選手がレフトフライに倒れて、3四球を貰いながら、0点に終わってしまいます。
2回には先頭打者の2ベース・ワイルドピッチでチャンスを貰うもスクイズの1点のみ。
一気に試合を決めることができませんでした。
3回でTVで見た長江投手は素晴らしいの一言。
確かに制球は安定してませんでしたが、130キロ台後半の威力あるストレート、
キレあるスライダーとその潜在能力の高さには驚かされました。
一方の日南学園の山口投手・ショウ投手ともに打ち崩せそうな投手でしたから、
中盤の逆転は予想通りといった所。
日南が勝つには立ち上がりに攻めきるしかありませんでしたね。

展開は上記の通り、日南が1回のチャンスを生かせず、2回のスクイズによる1点のみ、
同点に追いつかれた6回に6番田中選手のタイムリーで勝ち越しますが、
ショウ投手が踏ん張れずに、5回裏に9番の長沢選手のタイムリーで1点、
6回裏には二瀬選手に2ランホームランを浴びて逆転、
7回裏にはファーストゴロのベースカバーミスがあって1失点。
富山商の長江投手は立ちあがりこそ、3四球と制球に苦しんだものの、
力あるストレート・キレあるスライダーで10奪三振の好投を見せ、富山商が勝利しました。



目立った選手は、日南学園のショウ選手と富山商の長江投手です。
台湾からの留学生、ショウ選手(2年右177)は打撃フォームが良かったです。
高校入学前の大会(忘れました)でMVPを取ったことがあるらしく、野手としての方がいいように見えます。
投手としてはオーソドックスな投球フォームで、120キロ台後半の威力あるストレートを投げます。
ただこじんまりしている印象、打者からすれば打ちやすい投手に見えました。
もう少し変化球を磨いたり、球速が上がってこないと投手としては厳しいでしょうね。
今は2年生ですが、なにやら大会規定により、来夏の出場は無理とのこと。
センバツを目標として頑張って欲しいです。

富山商の長江投手(右181)はコントロールに苦しんでいましたが、素材の良さはピカイチ。
本格派の力感ある投球フォームから強い腕の振りでボールを投げ込んでいきます。
球速は常時130キロ代後半の球を投げる力を持ち、最速139キロを計測してました。
(目測で140以上は出てたと思います)
変化球もキレのあるスライダーを投げる良いピッチャーです。
コントロールが安定しないのはリリースが安定しないためでしょう。力が入りやすいんだと思います。
バックスイングが小さい投手なので、もう少し深く取れば腕の軌道が安定し、力も抜けるでしょう。
荒削りな投手ながら、魅力溢れる球を持つ投手です。
今大会では静岡の鶴田投手と並ぶ素晴らしい素材ですね。



勝った富山商は長江投手の立ち上がりがポイント。
持っている球は良いだけに、立ち上がりの制球難をどう克服するかでしょうね。
打撃・守備とチームのバランスが取れているだけに、この後の試合も頑張って欲しいです。

負けた日南学園は投手力がやや物足りなかったです。
ベンチ入りメンバーには1・2年生が多くいますから、今回の試合をよく反省して、
新チームでは投手力・守備力の底上げを図って欲しいです。




第4試合 江の川(島根) 2−0 中越(新潟)

(中)畔上(8回)
(江)木野下(9回)
中越
江の川 ×

この試合は全く見聴きすることができず…
そんなわけでパスです。申し訳ない。




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