1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | (西)十亀(3回1/3)−坂元(2回2/3) −岡本篤志(1回)−大石(1回) (オ)ディクソン(8回)−中山(1回) (本)糸井1号ソロ(1回裏) |
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西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
オリックス | 1 | 0 | 0 | 7 | 0 | 0 | 2 | 0 | × | 10 |
あまりに試合内容が悪過ぎて怒りを通り越してコメントすることがありません(苦笑) 「たられば」を言うなら、2回表のノーアウト2・3塁の場面で、 浅村選手が最低でも犠牲フライを打って同点に追いついていたら、と思いますが、 そんなことはどうでもよくなるぐらいに一部の打者が淡白すぎましたからねぇ… 失礼ながら、「やる気あんの?」と聞いてみたくなってしまうほどです。 先発の十亀投手はストレートが最速149キロをマークするなど、 糸井選手に一発を許したものの、調子自体は悪くなかったと思います。 ただ、セットからだと球が高くなる傾向があったぐらいで、大崩する気配はありませんでした。 それが4回裏に自身の送球エラーでノーアウト1・2塁としてしまうと、 140キロ中盤は出ていたストレートが140キロ前半以下に落ちてしまい、 高めに浮いた球をことごとく捉えられ、1イニング7失点で途中降板する最悪の結果となってしまいました。 最小失点に止めておけば、オリックスはリリーフに課題を残しているだけに、 いくらでも追いかける方法はあったのですが、それも全部ぶち壊してしまいました。 最悪も最悪、先発投手として絶対にやってはいけない試合にしてしまいましたね… ライオンズの先発陣は涌井投手を筆頭に、岸投手も野上投手も菊池雄星投手もフィールディングは上手く、 ゴールデングラブ賞を狙えるだけの能力を持っています。 牧田投手は他の4人に及ばないものの、スーパークイックを持っていますし、 投手としての総合力が高いのは間違いありません。 その中で十亀投手一人がフィールディングに難があり、 こういった形で自分のミスから崩れる投球をやってしまうと、先発投手として計算できなくなってしまいます。 ブルペンも急な変調だったから対応できなかったでしょう。 もし、今後こういう試合を再びやってしまったのなら、先発は断念せざるを得ず、 リリーフ専門で行くしかなくなるでしょうね。 それだけ先発投手としてやってはいけないことをしてしまったわけで、 二度目はないことを心に留めておいて欲しいです。 …まぁ、実際はオープン戦でやっちまってるので、二度目なんですが… 連勝記録もストップですか、勿体無いね。
打線に関しては良い打者と悪い打者がはっきしています。 今日の相手先発のディクソン投手は長身からコントロールよく変化球を低めに集めるタイプですが、 空振りするような球はなく、外国人投手なので100球が目処となりますから、 わざわざ難しい球を打ちに行く必要はありませんし、 打てないまでもファールで粘って球数を投げさせれば、早めの継投で降板してくれたはずです。 それを難しい球に手を出して凡退しているようでは… 話になりません。 今日の試合においてディクソン投手に投げさせた球数を見ると、 トップは秋山選手の22球で、次いで浅村・栗山・金子選手の順となり、 そのまま打撃の状態の良さを現していると言えます。 逆に投げさせた球数が少ないのは、炭谷選手の2打席4球で、次いで石川選手、片岡選手となります。 炭谷選手は先日のソフトバンク戦から全く良いところがなく、 チャンスでの凡退が続いてしまっています。 昨年よりも打撃がよくなるどころか、これでは悪化さえしてしまっています。 WBCで変な刺激を受けたのか、阿部選手のようなフォームになってますが… 似合ってませんよね(^^; もう一度頭をクリアにして、自分に合った形を探して欲しいです。 次のカードは前回好投を見せた3投手なので、まだキャッチャーの変更はないと思いますが、 そこでも結果が残らなかった場合は、岸投手のところから星孝典選手に代わる可能性があります。 レギュラー捕手として恥じない成績を残すためにも、打撃の良さを取り戻して欲しいですね。 片岡選手は開幕4試合目までは第1打席でヒットを放ったり、チャンスで適時打を打つなど活躍しましたが、 最近は淡白な打撃が多く、打率も急降下で2割を大きく割ってしまいました。 オープン戦の頃は慎重に調整を進めていたこともあって、じっくりとボールを選ぶなどして、 四球をこれまでよりも多く取り、新しい片岡選手のスタイルができつつあるのかと思いましたが、 開幕してからは従来の積極的な打撃スタイルに戻り、良い時はそれで構わないのですが、 結果が出なくなると、どうしても淡白なイメージが定着してしまいます。 今のチームを考えれば、積極性よりも粘りが重視されるはずなのに、 栗山選手と並ぶ経験を持っている片岡選手がこれではチームもまとまりません。 もう少し状況を考えてのバッティングをして欲しいです。 まだ持ち味の盗塁もできていませんし、1番打者に置いておく意味が全くない状態ですね。 チームの士気を下げるだけなので、さっさと打順を動かすべきです。 経験のある主力選手二人がこんな打撃しかできない状況が本当に情けないです… 当面の対策としては、1・2番を入れ替えるのがベターでしょう。 金子選手を上位に上げる方法もありますが、現在のところは良い日と悪い日がはっきりしており、 バントミスもちょくちょく見かけるので、もう少し様子を見る必要がありそうです。 あとはサファテ投手が一人タイブレーク状態(四球から2塁盗塁で無条件のピンチ成立)のため、 2軍で結果を残しているスピリー選手と入れ替えて、ライトに入れるべきでしょう。 1(中)秋山、2(二)片岡、3(左)栗山、4(指)オーティズ、5(三)ヘルマン、 6(一)浅村、7(右)スピリー、8(遊)金子、9(捕)炭谷 思い切ったことをしてもいいなら、浅村選手を4番に据えちゃうのもありだと思いますが、 それで打撃を崩しても困りますので、こちらももう少し様子見です。 1(遊)金子、2(中)秋山、3(左)栗山、4(一)浅村、5(三)ヘルマン、 6(右)スピリー、7(指)オーティズ、8(捕)炭谷、9(二)片岡 理想としてはこんな感じですが、時期尚早の感がありますね。 他の入れ替え候補では、第3捕手の関係で下に落とされた大崎選手が好調なので、 再来週のオリックス戦の頭には戻しておきたいところ。 現状ではスピリー選手が筆頭候補であることは間違いないでしょうね。 投手の方では武隈投手が先発するまでに回復しているようなので、左リリーフとして上げるのも手でしょう。 他には藤原投手と岡本洋介投手が結果を残していますが、 右のリリーフは今日好投した坂元投手も含めて結果を残しているので、様子見になるでしょう。 ということで、今日の試合の収穫は打線組み換えのタイミングができたことと、 坂元投手のナイスピッチングでしょうね。 これでサファテ投手を抹消しても、8回を長田投手に、7回を坂元投手に任せることができます。 火曜からは伊東新監督を迎えたロッテとの3連戦です。 例年、ロッテには分が悪く、特に千葉マリンでの成績が良くないだけに、 最初のカードでしっかりと勝ち越し、苦手克服と行きたいですね。 開幕から固定してきたオーダーを少し動かし、今年のチームに合った形で再出発を図って欲しいです。 火曜からはガンバレ、ライオンズ!! |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | (西)菊池雄星(6回)−長田(1回) −サファテ(1回)−ウィリアムス(1回) (オ)西(6回)−佐藤達(1回)−岸田(1回) −松本(1/3)−森本(2/3) |
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西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | ||||
オリックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
8回に石川選手の同点タイムリーが出るまでは、9安打3四球と塁を賑わせながらの無得点… もしも、このまま完封負けを喰らっていれば、 タイムリー欠乏症というイメージが付いてしまい、打線の調子は一気に落ちかねませんでした。 そこを救ってくれたのが、先発した菊池雄星投手と同期の高卒4年目・石川貢選手でした。 昨年は栗山選手が離脱後に1軍へ昇格し、9月15日にプロ初ヒットを放つ2安打1盗塁と活躍し、 新たなヒーローの誕生かと思われましたが、その翌日に代打で登場して死球を受けて骨折してしまい、 そのままシーズンを終えてしまうという不運もありました。 それでも、栗山選手と同じく順調に回復を見せ、1軍キャンプに参加するなど順調にアピールし、 ライトのレギュラーは取れなかったものの、初の開幕1軍入りを果たしました。 当初は開幕2カード目の先発投手が登録される際に抹消されるかと思われましたが、 代走で出場した時に今季チーム初盗塁を決めてアピールし、その後は代打での起用が増え、 昨日の試合から永江選手の所で代打起用されると、ライトに石川選手をそのまま残し、 金子選手をショートに回すパターンが続いています。 昨年終盤の活躍から着々と首脳陣の信頼を勝ち取りつつあるのは間違いないでしょうね。 代打で登場した場面はファーストゴロ、6回の2アウト2塁の場面ではライトフライに倒れたものの、 あまりにも打てずに頭を抱え始めた8回表に、代打の嶋選手が倒れた後に、 センター前へタイムリーヒットを放ち、まさにチームを救う同点打を放ってくれました。 硬直しつつあった打線を石川選手が動かしてくれたことは間違いなく、 継投に失敗したオリックスはリリーフ陣が手薄なこともあって、9回は苦しい継投となり、 オーティズ選手の勝ち越しタイムリー、金子選手の2点タイムリーへと繋がっていきました。 今日の試合では2人とも再三のチャンスで凡退していましたから、 9回に打てたのは、まさに石川選手のタイムリーがあってこそでしょう。 そういう意味でも、今日の試合の真のヒーローは石川選手ですね。 まだまだ若く、バントや守備・走塁では荒削りな面が多いものの、 栗山選手のように広角に打ち分ける打撃と、盗塁できるだけの脚力と足を生かした守備力、 総合力では間違いなく若手トップの素質を持った選手であることは間違いありません。 将来的なライトのレギュラー候補で、今シーズンの成長が楽しみな選手の一人です。 この1本のタイムリーがニューヒーロー誕生の始まりとなることを期待したいです。
ただ、最初にも書いたように、「チームを救ってくれた」ということは拙い展開であったことは確かで、 打線は2番秋山選手が5打数4安打、6番浅村選手が4打数3安打1四球と大当たりだったのに、 4番オーティズ・7番金子・8番炭谷・9番永江・1番片岡選手がブレーキで、 3番栗山選手や5番ヘルマン選手が出塁したり繋ぐことでチャンスは広がるのですが、 チャンスになると当たってない打者のところに回り、同じように攻撃が終わってしまう。 また秋山選手と浅村選手が打ってチャンスが作られるんだけど、同じように終わる、の繰り返しでした。 このまま負けていたら、打順の入れ替えを本格的に検討しなければならないところでしたが、 最終的にはオーティズ選手が勝ち越し打を打ってくれたので、上位打線はこのままでしょう。 問題は下位打線で、少なくとも炭谷選手か永江選手のどちらかが打ってくれないと、 好調の浅村選手の出塁を生かせないままに終わってしまいます。 やはり実績的には炭谷選手でしょうね。炭谷選手が勝負所で打ってくれないと厳しいです。 少なくとも犠牲フライは打ってくれませんと、打線が機能しません。 あと変更するとすれば、秋山選手と片岡選手の入れ替えでしょうか。 当初は片岡選手の1番は機能していましたが、最近は出塁がいまひとつ。 下位から繋いだ場合を想定しても、秋山選手の方が頼りになるでしょう。 片岡選手がガンガン盗塁できるなら話は別ですが、まだ慎重なようなので入れ替えた方が良さそうです。 もっとも、昨日の試合を除けば、打線は機能して結果が伴っていますので、 負けるまでは弄らないと思われますが、今のうちから欠点と対策はしっかりと考えておくべきでしょう。 途中からとはいえ、ショートに金子選手を入れて、 石川選手をライトで使い続けるのも、その想定の1つでしょうね。 あとは継投ですね。勝ち投手になったとはいえ、サファテ投手が怖すぎて見ていられません。 昨年のゴンザレス投手といい、何で変な外国人投手を使い続けるんでしょうか。ダメっぽいのに。 今の1軍投手の中で一番凄い球を投げるのに、一番打たれる投手、それがサファテ投手です。 おいおい、昨年の誰かさんと一緒じゃないの。逆転負け喰らってないだけマシってことですか? 打たれるだとか、四球を出すとかは相手のあることなんで、仕方ないかなとも思えますが、 T−岡田選手に盗塁されるのは何なの? お世辞にも足が速い方とは言えないだけに、完全に癖が掴まれており、 100%セーフになる確信があるのでしょう。 このままでは四球でランナーを出しては盗塁を決められてしまうのがパターン化する恐れがあります。 セットの癖が直せないのなら、さっさと2軍に落として再調整させるべきです。 チームの信頼度が、サファテ>大石投手ってのは全くもって納得いきません。 こんなのを勝ち試合に投げさせるなら、大石投手と心中した方が断然いいですよ。 最終回のウィリアムス投手への継投は、余っていて左打者が多かったためなのでしょうが、 今のリリーフ陣で左投手はウィリアムス投手一人だけなので、抑えで使うのはどうかと思います。 頼りになる投手でリリーフ陣で最も信頼できるのは間違いないんですけどね。 先発の菊池雄星投手は1失点したものの、悪くないピッチングでした。 ちょっと先頭打者を出しすぎて、それが攻撃のリズムを失わせたとも言えますが、 要所はしっかりと締めることができていましたので、先発の仕事はしてくれたと思います。 今後、勝っていくためには、もう少しピッチングのテンポというか、 試合の中でのリズムを早めにしていって欲しいです。 負けたとはいえ、昨日の岸投手の試合テンポは早かったでしょ? 牧田投手も同様です。涌井投手もエースと呼ばれていた頃はそうでした。 ピッチング内容は特に言うことがないだけに、 そういった投球以外の面にも気を配るようにしていって欲しいです。 明日は十亀投手が先発です。 前回はあと一歩のところで完封・完投を逃してしまいましたが、投球内容は非常に良かったですし、 課題の立ち上がりをしっかりと投げて、前回に引き続きの好投を期待したいです。 相手打線の要である糸井選手と李選手をしっかりと抑えることがポイントでしょうね。 一方のオリックス先発は新外国人のディクソン投手。 どちらかというと速球派ではなく、変化球を打たせて取るタイプのようなので、 色々とボールを追いかけずに、狙い球を絞って対処していって欲しいです。 今日の試合を見ても分かるように、今年のチームは接戦では競り負けません。 初物に弱いと言われたのは今は昔、 今年は既にソフトバンクの山中投手とパディーヤ投手を掴まえるなど、打線の対応力は上がってますから、 戦いの中で対処法を練りながら、喰らい突いていって欲しいですね。 明日もガンバレ、ライオンズ!! |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | (西)岸(7回)−坂元(1回) (オ)金子(6回)−岸田(1回)−佐藤達(1回)−平野(1回) (本)李2号2ラン(1回裏)、T−岡田1号ソロ(4回裏)、 安達1号ソロ(7回裏) |
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西武 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ||||
オリックス | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | × | 4 |
今の打線を考えると、3点差以上は厳しいですね。 1イニング2点までなら十分届きますが、3点差となると相手も前進守備を取ってこないでしょうし、 外野の頭を超える長打はそうそう期待できなくなってしまいます。 空中戦が不利である以上、2点差を維持することが先発投手の役割でしょう。 その点から言えば、今日の岸投手は2点差を維持できませんでした。 いきなり初回に李選手に2ランホームランを打たれて2点を失ってしまい、 金子投手のボークで1点差となったものの、4回裏にT−岡田選手にカーブを打たれて失点、 試合後半に打線にようやく粘りが出てきて追い上げムードになったところで、 7回裏に安達選手に甘くなったカーブを打たれて3点差に、これで決着が付いてしまいました。 8回表に相手の連続四球でチャンスを作ったものの、2点差なら相手もプレッシャーだったでしょうが、 3点差だったのは響いたように思います。 それにしても、岸投手の状態は実際どうなんですかね? チェンジアップは良いものの、コントロールはまだ安定せずに、 ボール球判定されることが多く、結果的に変化球が多めのピッチングとなってしまいました。 気になるのはストレートが140キロに届かない球が多いことと、カーブを打たれてることですね。 140キロ以上出たのは初回ぐらいで、2回以降は2〜3球あった程度、 ほとんどが130キロ後半で、スピードが出やすい大阪ドームでこれは寂しいです。 カーブも高さを誤れば失投となりますが、本来の岸投手のストレートのキレがあれば、 カーブが甘くなったとしても、そうそう捉えられる球でもないわけで、 少しストレートの球速不足とキレに不安を残している感じがします。 キレのあるストレートで攻めてこその岸投手なわけで、変化球でかわす投手ではありません。 オープン戦では好投していましたから、それほど心配はしていませんが、 次回登板に向けてストレートの修正はしっかりしておいて欲しいです。
打線は2安打に終わったものの、全部で5四球を貰ったこともあって、 チャンスが全くなかったというわけではありませんでした。 4回と8回はランナーが2人以上出てチャンスだったのですが…生かせず。 特に痛かったのは4回のノーアウト1・2塁でオーティズ選手のセンターフライで、 3塁へタッチアップしなかった秋山選手の走塁でしょうね。 大きな当たりで抜けると判断し、ホーム生還のためにハーフウエイで、 投げているのが相手エースで、一刻も早くホームへ還りたいという気持ちは分からなくもないものの、 センターオーバーの打球ならば、2塁からでも十分ホームに還れますし、 仮にホームを付けずに3塁ストップになったとしても、ノーアウト満塁とチャンスが続くわけで、 この場面でタッチアップの体勢を取らない理由はありません。 1アウト1・2塁なら話は別ですよ? 捕られたら2アウトなので、ヒット1本必要ですから。 冷静に状況を判断すれば、フライが上がった時点でベースに付くべきでした。 ただ、秋山選手だけでなく、タッチアップを指示できなかった3塁コーチにも責任があるわけで、 このプレーはミーティングの材料として、以後、こういったミスがないようにして欲しいです。 今のライオンズを考えれば、送りバントや内野ゴロだけでなく、 外野フライでの進塁も当然やっていかないとダメですから、こういうプレーを大事にしないといけません。 それと試合前半は打者陣が少し淡白だった感は否めません。 打撃コーチから金子投手に球数を投げさせるように指示がでていたのに、 それができるようになったのは6回に入ってから、 試合前半は岸投手の方が球数が多かったぐらいで、作戦が徹底されたとは言えません。 開幕ダッシュと囃し立てられて、自分達は思っていたよりも打てると過信したわけではないでしょうが、 こういった淡白な攻撃をしてしまうと調子が落ちるのも早いものです。 金子投手のようなエース級に当たれば、そうそう打てるわけでもないので、 いかにヒット以外で出塁するのか、ピッチャーを揺さぶっていくのか、 打つのが難しいならどれだけしつこく喰らいついていけるのか、 そういった一人一人のプレーの積み重ねが攻略に繋がるだけに、 明日以降はもう一度気を引き締めなおして試合に臨んで欲しいです。 もっとも、試合後半はよく粘れていましたから、そんなに心配はしていませんが。 唯一、今日の試合の収穫として挙げられるのは、オリックス打線のイメージが掴めたことでしょうか。 昨日の楽天戦で打ちまくったこともあって、打率を見ると、とんでもなく打つ打線に思えましたが、 一発長打の可能性はパリーグ一ではあるものの、繋がりはそれほどなく、 昨年の打線のイメージとそれほど変わるところはないように思えました。 糸井選手の加入や森脇監督の就任で、もう少し足を使ってくるのかとも思いましたが、 そういうわけでもなく、基本的には去年同様に打って進めるタイプの打線のようです。 余計なランナーを出さないことを心がければ、大量失点することはないでしょう。 明日は菊池雄星投手が先発です。 前述のように、攻めのピッチングをしていけば、十分抑えることができますから、 菊池雄星投手らしい向かって行くピッチングを期待したいですね。 一方のオリックス先発は西投手。 昨年はほとんど対戦がなかったと思うので、相性の良い悪いのイメージはありませんが、 好投していても一気に崩れることがある投手なので、 初回から粘り強い攻撃をしていけば、必ずチャンスはあるはずです。 今日の試合で打てなかった分も明日の試合では打って欲しいですね。 明日こそはガンバレ、ライオンズ!! |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | (ソ)パディーヤ(5回)−金(1/3)−岩崎(2/3) −藤岡(1回)−五十嵐(1回) (西)涌井(6回)−長田(1回)−サファテ(2/3) −ウィリアムス(1/3)−大石(1回) (本)松田1号ソロ(2回表) |
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ソフトバンク | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ||||
西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | × | 3 |
侍ジャパンでショートリリーフ登板が続いたことや、 オープン戦最後の試合で2番手で4イニング投げたものの、実戦での先発はぶっつけ本番で、 しかも、昨年は先発としての白星はなく、およそ1年ぶりの先発となるなど、 調整面で様々な不安を残していた涌井投手でしたが、 序盤はピンチの連続で不安定な投球で球数が嵩んでいったものの、 4回表のノーアウト3塁のピンチを凌いだ辺りからエンジンがかかってきて、 5回は三者凡退、勝ち越した後で100球を超えた6回も無失点に抑えるなど、 尻上がりに調子を上げて、今季初勝利、そして二年ぶりの先発勝利を挙げました。 序盤苦労していたのはピッチングの組み立てで、 WBCでもいまひとつだったスライダーが、日本の統一球でもいまひとつで、 2回に浴びた松田選手のホームランは曲がり切らなかったスライダーで、 武器となる球がなかなか使いきれず、ファールにされるなどして苦しみました。 ただ、その代わりに今日は緩いカーブを多めに混ぜ、 左打者へのチェンジアップを効果的に使うことで、試合の中で新しい組み立てを作りました。 それが4〜6回に立ち直ることができた理由でしょう。 長いシーズンを考えれば、スライダーのキレを取り戻すことが必要ではありますが、 カーブやチェンジアップが組み立ての中で決め球として使えるようになったのは収穫でしょう。 ピッチングの引き出しの多さが涌井投手の魅力ですが、 また一つ新たな引き出しができたように思います。
今日の試合は今季初のセーブが付く展開での継投となり、 最後に投げた大石投手が三者凡退に抑えて、プロ初セーブをマークしました。 これで本当の意味で大石投手の守護神人生が始まったわけですが、 もう少しバタバタするというか、苦労するかなとも思いましたが、三者凡退で簡単に決着が付きました。 今までは中継ぎで好投しても、抑えで使った途端に打たれる投手ばかりでしたからね(苦笑) これまでの投手とは異なり、大石投手は中継ぎも抑えも変わらずに、マイペースで投げることができ、 そういう意味では守護神向きの性格だと言えそうです。 まだ本当の意味でのプレッシャーのかかる場面では投げていませんが、 大石投手ならそういった場面でも自分の力を発揮してくれそうです。 あとは経験を積みながら、さらに実力を付けていくだけですね。 他にも2番手の長田投手と4番手のウィリアムス投手もナイスリリーフ! 先発投手に勝ち星が付いているのは、リリーフ陣がしっかりと仕事をしている証拠でもあり、 岡本篤志投手を含めたリリーフ陣が良い内容で投げてくれています。 唯一心配なのはサファテ投手なのですが、本来の出来からすれば、 8回はウィリアムス投手で行くべきで、そこをサファテ投手を使っているのは、 長いシーズンを考えれば、絶対に必要になる戦力だと見込んでいるからであって、 早くその期待に応えてくれるといいのですが… まぁ、長谷川選手を打席に迎えるところで代えておくべきでしたね。 ウィリアムス投手が抑えてくれたから良かったものの、満塁では押し出しの危険性もあっただけに、 今日の試合の中で一番危ない場面でした。 打線は10安打を放ち、5つの四死球をもらって、毎回のように塁を賑わせたものの、 パディーヤ投手らに3併殺を喰らうなど、やや拙攻気味になってしまいました。 ただ、初対戦となったパディーヤ投手が手強かったことは確かで、 140キロ中盤の動くストレートに、100キロを切るスローカーブとの緩急に、 ピンチでも低めを突くことができる制球力もあり、厄介な投手です。 初回のオーティズ選手の併殺打は仕方ないとしか言いようがありませんでしたね。 2回の炭谷選手の併殺打は、直前で金子選手が送りバントを決めていたらという感じでしたが、 序盤は攻めていてもなかなか攻略できるチャンスはありませんでした。 それでも、ランナーが出ると牽制が多く、バッテリー間の呼吸も合わずに熱くなるところもあり、 序盤から攻め続けたことで、プレッシャーをかけることができたことは確かです。 それが3回の片岡選手への過度な警戒から生まれた秋山選手のヒット、 そして1打席目を反省したオーティズ選手のタイムリーヒットと、 4番の今季初タイムリーでチームが活気付き、 5回には栗山選手が牽制が多い故のタイミングを見計らっての2塁盗塁でチャンスを広げると、 浅村選手が外角低めの沈む変化球を体で運ぶ右中間突破の2点タイムリー3ベースを放つなど、 チーム一丸となって初対戦のパディーヤ投手を攻略したのが印象的でした。 選手個人では浅村選手が勝ち越し打を含む2安打1四球と活躍し、 秋山選手も3安打猛打賞とチームの勝利に貢献してくれました。 今のライオンズは昨年からの主力である若き2人が引っ張っている印象ですね。 今の成績は決して調子がいいからというわけではなく、 彼らの力からすればこれぐらいやってくれる選手だと思っています。 2人がこの調子で主力選手として働いていけば、今の順位を最後までキープできることでしょう。 好調の打線の中で課題となっているのは、8番・9番ですね。 永江選手は高卒2年目で初のレギュラーですから大目に見るとしても、 炭谷選手はレギュラー陣の中では経験のある方なので、しっかりとした成績を残してくれませんと。 今日の試合ではポテンヒットの1安打のみでしたが、 オーティズ選手のように、その1本のヒットが繋がっていってくれればと思います。 炭谷選手がバットの方でも結果を残せば、ライオンズの打線は完成に一歩近づきます。 あとはノーアウト・1アウトでヘルマン選手が1塁ランナーとして出塁した場合に、 浅村選手とのコンビネーションをどうするかですね。 ヘルマン選手は盗塁が持ち味で、浅村選手は初球から振る積極性が持ち味、 何も打ち合わせがないと、2人の持ち味を消してしまうだけに、 コミュニケーションを密に取っておく必要があります。 場合によっては、ヘルマン選手の足を警戒して、浅村選手がストレートを狙い打つことも可能で、 エンドランを含めて色々な作戦が可能ですから、 この5・6番の完成度が上がってくれば、安定した得点力を維持できるはずです。 明日からは京セラドームでのオリックス3連戦です。 開幕ダッシュが成功したかどうかは、明日の岸投手に勝ち星が付くかどうかでしょう。 開幕投手、つまりはエースに勝ちが付いてこそのスタートダッシュです。 岸投手の内容自体はそれほど悪くなく、金子選手の不慣れな守備で失点した面もあるので、 明日は岸投手らしい緩急を付けたピッチングを見せてくれることでしょう。 一方のオリックス先発はぶっつけ本番ながらも好投を見せた金子千尋投手。 手強い相手ではありますが、今のライオンズが実践している野球は、 どんな投手が相手でも対応できる攻撃ですから、 エンドランや盗塁などで揺さぶりながら、センター中心の打撃で攻略して欲しいです。 明日もガンバレ、ライオンズ!! |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | (ソ)山中(3回1/3)−山本(1回) −藤岡(1回2/3)−千賀(1回)−岩崎(1回) (西)野上(5回2/3)−小石(0/3) −岡本篤志(1回1/3)−サファテ(1回)−大石(1回) (本)ラヘア1号ソロ(4回表) 金子1号3ラン(4回裏)、秋山2号ソロ(5回裏) |
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ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | ||||
西武 | 0 | 2 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | × | 6 |
いやー、ドラフト時は低評価にしてマジすいまえんでした、金子さん m(_ _)m ドラフト3位ルーキーの金子侑司選手が左打席で先制点を叩き出す左中間への2点タイムリー3ベースを、 4回には右打席で交代直後の山本投手からレフトポール際へ運ぶ3ランホームランを放ち、 2安打5打点の大活躍で、プロ初のヒーローインタビューに立ちました。 オープン戦の結果からしても、俊足巧打のスイッチヒッターというイメージだっただけに、 これほど早くプロ初ホームランを打つとは思っていませんでした。 ドラフト時は身体能力の高さは認めていたものの、関西六大学でも際立った成績を残しているわけではなく、 その関西六大学出身から直接プロ入りした野手で近年成功した選手は少なく、 即戦力として働いた選手というと、現日ハムの二岡選手まで遡ることになることもあって、 すぐに活躍するのは難しいと思っていました。 それがキャンプ・オープン戦で結果を残し、本来の守備位置である内野ではなく、 外野でレギュラーを獲得したわけですから、恐れ入ります。 西武では当たりの多いドラフト3位の野手ということで、スカウトの眼力の高さを感じるとともに、 その実力を見出した渡辺監督ら首脳陣の目の確かさは見事です。 まだ金子選手の打撃をじっくりと見ていないので、その良さを語ることはできませんが、 パッと見て思うのは体の軸がしっかりしていることですね。 打撃フォームも体の軸がブレないので、思い切り振っても振りすぎることがない。 ですから、線の細い見た目とは裏腹に、逆方向に打っても打球が衰えませんし、 スタンドへ運ぶだけのパワーが生まれるということなのでしょう。 開幕時には長打不足が懸念されていて、2ベースを含む長打が期待できるのは、2番の秋山選手、 4番のオーティズ選手、6番の浅村選手の3人だけでしたが、 これからは7番の金子選手も長打が期待できることになり、打線の強力さが大きく上がりました。 とりわけ、7番以下は非力なイメージが強かっただけに、 今日の金子選手の活躍は他球団にとっても脅威でしょう。 足のある選手が多く、盗塁やエンドランも積極的に仕掛けてきて、 センターを中心に弾き返し、甘く入れば長打もある、 今までになかった嫌らしい打線が完成しつつありますね。
先発の野上投手はキレのあるストレートと得意のチェンジアップを軸に、 スライダーとカーブを交えた安定感あるピッチングだったと思います。 昨年まではカウント球としか使っていなかったカーブを、今年は決め球にも使えるようになり、 昨年以上に緩急が使えており、投球の幅が増したように思いますね。 6回途中で降板となったのは、4回に足が少し攣ったとのことで、無理をさせなかったことが理由のようです。 3回に牽制悪送球など悪いプレーもあったものの、その後のピンチでも冷静に投げられましたし、 実質的にラヘア選手のホームラン1本に抑えたわけですから、 菊池雄星投手や十亀投手に負けない上々のスタートを切れたように思います。 若い3人の先発投手が切磋琢磨し合っており、成長が非常に楽しみになってきていますね。 2番手の小石投手はアピールのチャンスを生かせず。 相手からすると嫌らしい投球フォームなのに、大事なところで制球が甘くなってしまうのが… 明日、涌井投手を1軍登録するためには1人登録抹消しなければならず、 残念ながら今日の結果で再調整になる可能性は大きいかと思われます。 ただ、3番手のサファテ投手も0点に抑えたものの内容が良いとは言えず、微妙なところ。 暖かくなってくれば、もう少し良くなるのでしょうが… まだ登板してみないと分からない状態ですね。 最後に登場した大石投手はまずまずのピッチングでした。 高めのストレートでポップフライを打ち上げさせられるのが今年の良さですね。 ただ、1点差の場面だと失投にもなり得ますので、低めの変化球やストレートもしっかり投げられないと、 高低を有効には使えませんから、満足することなく、さらに上を目指して欲しいです。 打線は金子選手の活躍が際立ちましたが、 そのお膳立てをしたのが昨日ようやく初ヒットを打ったオーティズ選手です。 今日はセンター前、レフト線への2ベース、三遊間抜くヒットと3安打猛打賞と打ちまくり、 昨日の試合までの不振が嘘のような活躍を見せてくれました。 昨日のポテンヒットとは異なり、今日の打球はいずれもオーティズ選手のヒット方向で、 本来のバッティングが戻ってきたと言っていいでしょうね。 あとはチャンスでのタイムリー、ホームランが出てくれば、全開といったところでしょう。 攻撃のポイントとなったのは4回裏のノーアウト1・2塁での浅村選手の送りバントですね。 先頭のオーティズ選手が2ベースヒットで出塁し、ヘルマン選手は右打ちでランナーを進めようとするも、 最終的にはショート内安打で繋ぐことになってノーアウト1・2塁。 1打席目にセンター前ヒットを打っていることから、浅村選手に打たせる選択肢もありましたが、 今年のチーム方針ということもあって、この場面は送りバントを選択し、それをしっかりと決めてくれました。 バントする状況としては難しい場面でしたが、そこを一発で決めてくれたのは非常に大きかったです。 その攻撃の流れが相手投手の降板に繋がり、金子選手の3ランホームランを呼び込んだように思えます。 課題としては、炭谷選手と永江選手の打率が落ち始めたことですね。 炭谷選手は開幕カードで良いバッティングを見せながらも、相手の守備に阻まれてヒットを損したこともあり、 波に乗ることができず、ソフトバンク戦になってからはあまり内容もよくありません。 打率も2割を切ってしまい、このままでは昨年と変わらない状況になってしまいます。 まだ開幕して間もないだけに、リードの方に頭が行っているのでしょうが、 日本を代表するキャッチャーになるためには打撃も必要なだけに、せめて2割以上はキープして欲しいです。 永江選手は打撃よりも守備優先という形だと思いますが、ズルズルいくわけにもいかず 綺麗なヒットでなくともいいので、なんとかボールに食らい付いていって欲しいですね。 その得意の守備では併殺を焦ってボールをファンブルするエラーが一つ。 二遊間の内野手なら一度はやりがちなプレーで、イージーなゴロに対して早く投げる気持ちが強すぎ、 ボールから目を切って、2塁方向を向いてしまうために弾いてしまうもので、 心がけ次第で簡単に防げるプレーですから、今後は二度とないようにして欲しいですね。 明日は涌井投手が先発です。 先発陣の中では唯一調整に不安のある投手で、 オープン戦最後の試合でもそれなりに結果は残したものの、本人は満足していなかったようで、 それから明日までどのように合わせてきたのかが気になるところです。 これだけ先発陣に好結果が続くと、エース格の涌井投手といえども負けられない気持ちが強まるでしょうから、 100球を目処に打たせて取るピッチングでチームを勝利に導いて欲しいですね。 一方のソフトバンクの先発は新外国人のパディーヤ投手。 オープン戦では緩急を武器に好投したものの、スタミナ面には課題があるようなので、 足を絡めた粘り強い攻撃で揺さぶり、得点を重ねていって欲しいですね。 明日もガンバレ、ライオンズ!! |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | (ソ)大隣(6回)−森福(1回)−金(1回) (西)牧田(8回2/3)−ウィリアムス(1/3) (本)内川1号ソロ(6回表) |
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ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | ||||
西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | × | 4 |
牧田投手が一回りも二回りも大きくなりましたね。 侍ジャパンでは守護神として活躍し、広島の前田健太投手に次ぐ存在だった牧田投手、 短いイニングしか投げておらず、最後のオープン戦で5回を投げただけで、 今日の試合に臨むことになりましたが、 最後はさすがに疲れを見せたのか粘られての四球を出してしまい、完投目前で降板となりましたが、 それまでは球数も理想的な安定感抜群の投球で、今季初勝利を挙げました。 今年は牧田投手にとって飛躍の一年となる、それを予感させるようなピッチングでしたね。 まず、第一の進化として、変化球の精度が上がったことが挙げられます。 キャンプやWBCではチェンジアップとシンカーを多めに投げるようになり、 実戦の中で磨くことで、左右の打者を問わずに使える変化球へと鍛え上げました。 また、守護神時は使っていなかったカーブも精度を増しており、有効なカウント球となりました。 これまでも浮き上がるストレートとシュートには定評がありましたが、 緩い球や落ちる球がさらに進化したことで、ピッチングが進化しました。 第二の進化として、侍ジャパンでの経験が挙げられます。 日本の守護神という最もプレッシャーのかかる場面で結果を残したことは、 牧田投手にとって非常に大きな経験になったと思います。 これまでは韓国人打者を中心に外国人打者を得意としているわけでもなかったのですが、 WBCによって逆に外国人打者に対する自信を深めたように思えます。 また、同じように球速はないものの投球術でライオンズのエースであり続けた 東尾投手コーチと出会ったことで、ピッチングの間やタイミングの外し方をさらに磨かれ、 ワンランク上の投球術を身につけてきた感じがします。 ボールの変化と投球術を軸とする精神面の充実が、牧田投手の新たな武器となっています。 牧田投手が活躍することで、先発投手陣がさらに活性化するでしょうし、 それによって黄金時代の西武の渡辺久信・工藤公康・郭泰源のエース3本柱を超えるような 強力な先発投手陣を形成できるようになるかもしれません。 牧田投手はその軸として活躍できる存在に成長しつつありますね。
打線は先発全員安打の10安打を放つなど、打線の繋がりが光りました。 5回裏の攻撃は、昨年までのライオンズでは考えられない攻撃ですね。 どちらかといえば、ライオンズよりも好調のロッテがやるような野球、 繋がりだすと止まらない、そんな嫌らしさを感じる攻撃を見せてくれました。 まず突破口を開いたのはヘルマン選手の粘りですね。 開幕からコンスタントにヒットが出ていますが、今年は打席での粘りが一層磨かれています。 追い込まれても簡単に凡退せず、四球を勝ち取る能力、 これは打線が繋がるためには重要な要素です。 まだ今季の盗塁こそないものの、塁に出れば相手は足を警戒するでしょうし、 ヘルマン選手の出塁は今のライオンズ打線の大きな武器です。 そして続く浅村選手がヒットエンドランを決めてノーアウト1・3塁へとチャンスを拡大させました。 渡辺監督の就任1年目はそれなりにエンドランはありましあが、以降はなかなか行われなくなり、 近年では綺麗に決まったのは年に数えるほどといった感じでした。 それが今年はオープン戦から積極的に動くようになり、開幕4戦目で綺麗なエンドランが決まりました。 最初は2回裏にランナーを進められなかったこともあって、送りバントのつもりだったようですが、 ワンボールになったところで、浅村選手の好調さに賭けたくなり、作戦を変更したら当たったとのことです。 こういった一球ごとに変わるサインが決まると監督冥利に尽きる感じですね。 今後もこういう形のエンドランは増えるでしょうから、そのスタートして最高の結果が出たように思います。 その後は金子選手にセーフティスクイズの動きはあったものの結果的に凡退に倒れ、 炭谷選手はフルカウントまで粘り、相手が前進守備ではなく中間守備を取っているのを見て、 高いバウンドのセカンドゴロを放つチーム打撃を見せてくれたのですが、 3塁ランナーのヘルマン選手のスタートが遅れてクロスプレーにならず本塁タッチアウトに。 昨年もヘルマン選手は3塁ランナーでスタートを切れなかったケースが2〜3度あり、 足の速さや盗塁技術はあるものの、走塁センスには疑問符を感じることもあります。 もう一度今日のプレーを確認し、次こそは良いスタートを切れるように、反省材料としてもらいたいです。 今年はこういう形で内野ゴロの間の1点や併殺崩れの1点を取るというケースが増えるでしょうから、 ランナーの判断とスタートはチームの大事な生命線で、常に意識してプレーして欲しいですね。 これで2アウト1・2塁、絶好の先制点のチャンスが潰えたかと思われましたが、 ここで永江選手が外角のスライダーに執念で,食らい付き、サードへの弱い当たりとなって内安打に。 ある意味、相手ベンチからすれば一番嫌なパターンでしょう。 打ち取っているのにヒットになってしまうパターン、得点に結びつきやすい攻撃の流れです。 最近のライオンズは綺麗なヒットを狙う傾向が強く、 こういった嫌らしい繋ぎ方をする選手は高木浩之選手以降いませんでしたが、 永江選手がそういうしぶとい打撃を続けていけば、数字は2割そこそこ程度でも、 相手チームから見て嫌らしい、いわゆる「いぶし銀」な選手と見られ、 打線の中での役割がきっちりできるようになってくるでしょう。 まだまだ専守防衛的なところがありますが、かつては自衛隊と呼ばれた師匠のヤクルト・宮本選手も、 2000本安打を打つまでの選手になったわけですから、 永江選手もしぶとい打撃でショートの絶対的レギュラーへと育っていって欲しいです。 そうやって若手が必死に作ったチャンスを主力選手が活かさないわけにはいきません。 ここで片岡選手が勝負強い打撃を見せてライトへの2点タイムリーヒット、 さらに秋山選手も初球打ちでセンター前タイムリーヒット、 栗山選手もセンター前タイムリーヒットで続き、3連続タイムリーで4点を先制することに成功しました。 ここで大事なのは片岡選手のタイムリー後も、秋山選手のタイムリー後も、 2アウト1・3塁の形を維持しているということですよね。 野球の中で一番点数が入りやすいと言われている1・3塁の形を続けることで、 打線の繋がりをさらに良いものとしました。 センターから逆方向へ打ち返すバッティングもそうですが、 2塁から3塁を狙う選手の走塁も見逃してはいけません。 そういう意味でも、5回裏の攻撃は非常に内容の濃い攻撃だったと思います。 今日のヒット10本は全てシングルで、全てセンターから逆方向への打球でした。 まさに左の好投手攻略のお手本というべき攻撃で、昨年までの打線との大きな違いを感じます。 まさに今シーズンのお手本となるような野球で、今日の攻撃パターンをしっかりと覚えておきたいですね。 選手個人では一人蚊帳の外に置かれていたオーティズ選手が今季初ヒットを放ちました。 それまでは外角の変化球にバットがくるくる回り、悪い時のオーティズ選手のパターンで、 そのヒットも完全に詰まったもので、手放しで喜べる内容ではないのですが、 今シーズン初ヒットという結果がなによりも重要です。 これでようやく一息つけるでしょうから、 明日は本来のオーティズ選手のバッティングを見せて欲しいですね。 明日は野上投手が先発です。 開幕2戦目では菊池雄星投手が、3戦目は仲の良い十亀投手が好投を見せており、 昨年実績を残した野上投手としても、負けられない気持ちが強いでしょう。 かといって気持ちを入れすぎると、野上投手の良さである「脱力感」もなくなってしまうので、 ピッチングの「緩急」をテーマとして、先発の役割を果たして欲しいです。 一方のソフトバンク先発はルーキーの山中投手。 アンダースローで緩い球を武器とする投手ですが、 ライオンズはオープン戦の時に一度対戦しているので、その点ではイメージはできているでしょう。 今日のように強引にいかず、センターを中心に弾き返していけば、攻略できると思うので、 打線の繋ぎで得点を重ねていって欲しいですね。 明日もガンバレ、ライオンズ!! |